仮面ライダーW 第36話 「Rの彼方に/全てを振り切れ」:感想

2014年11月19日

【ストーリー】

■ウェザー編完結
・3クール目の終わりにちょうどウェザー編が終わりました。
個人的にはウェザー編は”もったいない”という印象です。ウェザー自体は伊坂役の役者さんの会演技も素晴らしく、照井の仇であり、Wと共通の敵であるテラーを狙う存在で物語上も盛り上がる役どころでした。

・ところが間に大阪ロケや直接関係ないエクストリームの登場、それにゲスト脚本の回と無関係な回が三連続で挟まり、せっかくのウェザーのインパクトが薄れてしまいました。完結回の今回でさえモトクロスというライダー恒例の病気に邪魔されていました。ストレートにいけばもっと面白かったと思います。

・特にエクストリームの存在は大きかったです。
エクストリームがいるのにトライアルが必要である理由に乏しく、出た直後の最強フォームと戦わなないまま、そのまま終わってしまったのはすっきりしません。Wはミックなど他の敵と戦わせるとか配慮がほしかったです。
面白くなりそうなところもたくさんあっただけに、いろんな意味でもったいない内容でした。

■井坂深紅郎
・「恐怖でコネクタが完成する」と言っていましたが、あれは井坂自身にも当てはまるのかもしれないと思いました。
井坂が通常耐えられないメモリの多重使用にも耐えられたのは、テラーへの恐れと超越したいという欲望があったからなのかもしれません。

・井坂深紅郎は悪役ですが面白いキャラクターでした。
悪をもって悪を制すという点では仮面ライダーと似通った存在でした。
また実はアクセルと同じくシュラウドの手駒だったことも興味深いところです。復讐の過程で照井の家族を殺し、照井が復讐鬼になる原因を作っています。照井が当初の予定通り井坂に復讐を果たせていても、照井もまた誰かに復讐される立場になっていたかもしれません。

・井坂は様々な要素を含んでいて、単純な悪とも違うグレーなポジションで魅力的なキャラでした。もっと掘り下げられる可能性を秘めていたと思うので、やっぱりもったいなく思えてしまいます。

・この点は井坂に限らないと思います。
園咲家は序盤から出ているのに影が薄いですし、フィリップと若菜など棚上げになっていることも少なくありません。Wの悪役の使い方はいまいちだったかなと感じます。


【アクション】

■トライアル
・モトクロスのバイクがモチーフのトライアル、角ばったデザインのアクセルとは大きく異なるスマートなフォルムが際立ちます。
私の第一印象は「ウルトラマンっぽい感じ」でした。自分でもよくわかりませんが、銀色ベースの顔とつり目と角のせいでしょうか。

・Wがエクストリームになってからは徒手空拳での肉弾戦がなくなってしまったので、基本が素手なのがありがたいですね。
すっきりとしたフォルムにぴったりでかっこいいです。

・ただ今回はあんまりかっこよく見えませんでした。
演出と変身の流れが残念です。アクセルからトライアルに切り替えるタイミングも微妙でしたし、トライアルに変身してからもウェザーが棒立ちばかりで強そうに見えませんでした。
必殺技も動いているのに地味で物足りません。公式ページの撮影秘話曰く、あのキック連打はスーツアクターさんの負担が大きいそうなので撮り直すも難しく、仕方がないのでしょうが。


次回からはいよいよラストの4クール目に突入です。
約20話ぶりに園咲家編に戻って話が進み始めます。

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