Gのレコンギスタ 第9話 『メガファウナ南へ』:感想

2014年11月22日

【ストーリー】

■人間ドラマ
・今回はとっても面白かったです。
内容はたっぷりあった印象です。でもストーリー自体はそれほど進んでないんですよね。「教皇に合会うためにキャピタルテリトリーに向かおう→ケルベスの手引で無事接見→クンパ大佐もやってきたところで何かが来襲。次回へ」振り返ってみるとこれだけでした。

・それでも内容がたくさんあったのは人物描写と風景描写によるものでした。
主要人物でもない脇役や、とりたてて重要でない市井の人々の様子が主なのにワクワクさせるのがすごいですね。こういうのが人間ドラマって言うんだな、と感じます。
今回はいろいろ細かく詰まっていたのでちょっと箇条書き気味になってしまいました。

■ケルベス教官
・レックスノーが着地失敗から降参ポーズをするコミカルな描写で「これだからキャピタルガードは…」と思っていたら、ビシッと決める機体もいて、ただ者じゃないと思ったらケルベス教官でした。
こういう印象と事実とのシンクロって良いですよね。説得力があって、作品のリアリティがぐっと増します。

・これまではデレンセン教官の影に隠れていましたが、ケルベス教官もかなり有能だったんですね。
急な電話一本で休日にあれだけの手配ができるのは見上げた仕事ぶりです。恐らく輸送艇による偽装工作も具体的に指示されたものではなかったでしょう。更に海賊船への補給まで手配していました。普通に考えたら明らかな敵なわけで、要求もされてないのに補給する義務はありません。事なかれ主義の人だったら独断でやって後で文句をつけられたら嫌だから避けていたでしょう。
ケルベス教官ってすごい人だったんですね。ますます好きになりました。

■バララ・ペオール
・可愛かったですね!
性格も良くてびっくりしました。てっきりどんどん手柄を立てて、マスク大尉を組織の内側から追い詰める役割だと思っていたので、野心家かエキセントリックな人物だと思い込んでいました。それが普通に気立ての良い人で驚きましたよ。

・可愛いし、有能で、性格も良いなんて完璧ですね。
同じ部隊だし、マスク大尉が浮気するんじゃないかと心配になってきました。マニィは積極的なので修羅場になったら大変そうですね。顔面パンチでマスクを割るだけで許してもらえるでしょうか? たぶん泣くまで殴られるでしょうね。

■アネッテ・ソラ
・ノレドたちといっしょにいることが多いお針子さんです。
わりと好みなので注目していたんですが、謎が多い人です。今回、アイーダのスーツを縫い直してお礼を言われたことにびっくりしました。本当にあれが仕事なんですね。スーツの手縫いなんてそうそうあることではないと思っていたので、仕事としては雑務担当で裁縫は仕事の一部に過ぎず、調理など他のこともやっているのだろうと思っていました。

・そもそも手縫いのパイロットスーツってどういう物なんでしょうね?
宇宙服でもあるわけで、手縫いで直した気密服を来て宇宙に出るなんてゾッとします。宇宙服ってそんな簡単に直せるものなんですかね?
Gレコ世界のパイロットスーツは仕立てが簡単で、手縫いでもメンテナンスできてしまうのでしょうか。謎です。

*追記、コメントでご指摘いただいて調べてみたところ、リアルでもNASAでも宇宙服は手縫いで作っているそうです。(JAXAの該当ページへのリンクも貼っておきます)
だとすると耐熱の布地など材料があれば手作業でもメンテナンスは可能なようですね。一人でやるのは大変そうですが、それならばアネッテさんが専属なのも納得です。
私の知識不足で誤解を与えて申し訳ございませんでした。

■アイーダ、初の命中
・ついにポンコツ姫のアイーダがやりました。
愁傷なことに役立たずは自分のほうだと認めていましたし、これでポンコツ卒業…なのでしょうか?
冷静に状況を見返してみると、3vs1だったんですよね。アイーダはほとんど回避行動も取らないほど余裕でした。しかもどうやらエフラグに乗せていたエルフブルック?の回収が本来の任務だったようで、燃料の問題などマスクの機体が充分戦える状態だったのかも疑わしい状況でした。
なんだかそんなに大したことはやっていない気がします。今はクリム中尉たちがいないのでネームドの人手が足りませんが、戻ってきたら怪しいかもしれません。

■艦長のシート
・メガファウナの艦長のシートにはビキニの女性が描かれています。
顔の部分だけが真新しいのがずっと気になっていました。始めは張り替えたから真新しいのかと思っていたのですが、それとは別の考えが浮かんできました。

・ひょっとして、あれは艦長の人柄を表しているのではないでしょうか?
艦長はいつも指揮をとったり、今後の計画を練ったり、アイーダの面倒を見たり、熱心に動いています。シートには座っているものの、背もたれに寄りかかっている姿はほとんど見かけません。一見もたれかかっているようでも、首から上は浮かせています。
だから頭が当たるはずの顔の部分だけがきれいなのかもしれません。


【アクション】

マスクとのバトル
・短い戦闘でしたが全然そんな印象は受けませんでした。
モンテーロの自動操縦に、アイーダの初ヒット、Gセルフの救助にバララの登場と盛り上がりそうな要素がたくさん詰まっていました。

■エアバックの魅力
・中でもエアバックが面白いなと思いました。
Gセルフが逆さになって動いているときはベルリがエアバックで固定されていて、なるほどと感心させられました。
考えてみればエアバックは面白い存在ですね。
コックピット内でのお芝居や会話劇はこれまでの富野作品にもありましたが、こういったいつも使われる小道具はありませんでした。単なる機械的な仕掛けと流してきましたが、真剣に見てみるとすごいものですね。エアバック一つでこんなに表現が豊かになるとは思いもしませんでした。


次回はベッカー大尉相手に、新装備の「高トルクパック」が活躍する模様です。なんだか独特のイントネーションに聞こえて、「コート・ルク・パックっ」てどんな機能なんだろうと思ってしまいました。高トルクです、はい。トルクという単語がガンダムに使われるのは、設定文などを含めても初めてな気がします。逆に新鮮な感じがします。ロケットブースターみたいなものも付いていましたが、いったいどんな機能なんでしょうか。次回のバトルも楽しみです。


コメント

2 件のコメント :

  1. 宇宙服 手縫い で調べてみると面白いですよ

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    1. さっそく調べてみました。
      なるほど、JAXAのページにもNASAの宇宙服が手縫いで作られていると書いてありますね。知りませんでした。
      匿名さん、教えてくれてありがとうございました。記事のほうも追記しておきます。

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