Gのレコンギスタ 第8話「父と母とマスクと」:感想
【ストーリー】
・今回は全体の流れがすごく良かったです。
前回から続いている戦闘なので状況の途中から始まることになるのですが、途中であることを上手く利用して戦闘と日常の中間を描いていました。アイーダ親子の再開の横をアーマーザガンが飛び去って行ったり、山の向こうでMSの爆発があったり、主人公たちが戦っていなくても戦いは続いていくという当たり前の事実をわかりやすく表現していました。ラライヤやGセルフにトリッキーパックを付けたメカニックの人だって今回死んでいてもおかしくありませんでした。実際、撃墜されたエルフブルックやグリモアのパイロットは今回の戦いだけで10人近く死んでいます。
平穏なようで不穏な印象も感じる流れでした。
・そんな内容もありつつも小まめな楽しみで暗い感じや退屈な感じを見せないところが何より素晴らしいと思います。2分に一回くらいは見せ場がありました。
ラライヤはすごいですね。今回はほとんど「チュチュミィ」しか言っていないのに存在感がありました。ラライヤの面倒を見てるフライスコップのパイロットさん(ゲッツさん?)や今回ベルリに対抗心を燃やしていたジンジャー(?)さんとか脇役にもドラマを感じられるので退屈しません。
・アイーダの父親のスルガン総監も初登場ながら、ただ者ではない印象を受けました。ベルリの口撃を軽くいなして、あっさり自分のペースに持ち込むとはなかなかです。さすが総監になるだけの人物です。
・そして今回のメインの戦闘です。
トリッキーパックのかっこよさもさることながら、細かい描写が良かったです。
雑魚戦でアーマーザガンの変形を見せたり、モンテーロのジャベリンのワイヤーで拘束→アンカー爆弾のコンボを見せたり、見てる側が気を抜くようなところでギミックを入れてくるところがとても良いと思います。
戦闘中でなくても、マスクのエルフブルックがブースターを付けるために急降下するときも、機体を立てて空気抵抗を利用して減速していたり、細かい描写が光ります。
■マスクとマニィ
・二人の情感が良かったですね。マニィは本当にイイ女だと思います。
マスクが”今は”と強調していたところで、マスクというのはキンケドゥ・ナウのような意味合いもあるのかなと感じました。顔を隠すのはクンタラという出自は関係なく、実力で認めさせてやるという意気込みの表れでもあるのでしょうかね。
今は戦闘中に高度に拘り過ぎたり、「視野狭窄」という感じでマスクに着られている印象ですが、いつかはマスクを着けているのだと言えるようになるんでしょうね。
ベルリたちの敵ですが応援したくなります。
■ベルリと母
・今回、母親を助けたときにベルリが「母さん」と呼んで少し驚きました。
2話だと「母」なんて他人行儀にもほどがある呼び方だったので仲が悪いのだろうかと思うところもあったのですが、あれは照れ隠しみたいなものだったんですね。
■ポンコツ姫・アイーダ
・今回はみんなそれぞれ良いところがあったのに、アイーダ様だけは相変わらずのポンコツでした。危うく人を殺しかけておいて「テヘペロ♪」じゃないですよ。
高度が上がり過ぎたのを機体のせいにしてましたが、どうせアイーダ様が何かしたせいで壊れたんじゃないかと疑ってしまいます。
メガファウナの人たちから姫様と呼ばれて前線に出るのをよく止められるのも身を案じてというより、「お姫様くらいしかできないんだから大人しくしていてください」という意味があるんじゃないかと思えてきました。
・これまでは戦場での紅一点として存在感を出せていましたが、次回からはどうなるかわかりません。
EDに映っているうさ耳少女が登場します。EDの糸目ではなく、つり目でしたが可愛いです。そしてたぶん強いでしょう。ポンコツ姫がポンコツで許されるのも今回までのような気がします。
■タブーの実感
・今回個人的に印象に残ったがグライダーのエアバックでした。
見た感じMSで使われているものと同じものなんですよね。骨董品扱いだったグライダーに最新鋭MSと同じエアバックが使われているのは不思議な光景です。
作中で技術の発展はタブーであると何度となく語られてきましたが、このエアバックのおかげで技術に上限が設けられているのだと実感できました。
ルインが拘っていた高度は、自らの出自であるクンタラの地位にもかかっていたのではないかとふと思いました
返信削除理論武装という一面はあるように感じました。
削除デレンセン教官の反応からすると学校の成績もかなり良いみたいですし。今回の一件もコンプレックスの表れという意味もあったように思います。