Gのレコンギスタ 第5話『敵はキャピタル・アーミィ』:感想
【ストーリー】
マスク先輩は恋人のマニィですら気づかなくて二人の仲が心配になるし、メカニックのハッパさんは合体時に中にいるし、合体後に降りたと思ったら戦闘中もコアファイターにへばりついてるし、新パイロットさんは機体といっしょにお披露目するだけで戦闘には参加しないし、いっぱい驚かされました。
・マスクの技術が”調査部独自経路で”「ヘルメスの薔薇の設計図」とは無関係らしいのは特に意外でした。ヘルメスの薔薇のほうは比較的出回っているようなので、かえってマスクが危険なように感じました。
■どちらが表?
・先輩の「これで死ねや、宇宙海賊ッ!」など、あの荒々しい言動は先輩の本性なんでしょうかね?
まるでクンタラと呼ばれたときのような激しさでした。現実でも覆面や制服を着ると人は本性が出しやすくなり残虐になれると言いますが、先輩の豹変の理由はどこにあるのでしょうね。
■ベルリは勢い任せ?
・今回もバルカンを撃った後に「今、機銃が出たか?」と自分で驚いていたり、戦闘中は夢我夢中になっているように見受けられました。基本的に思いつきと勢い任せであまり考えていないように感じました。
戦闘中の言動に対して、前後の論理的なつながりを求めるのはナンセンスなのかもしれません。
■際立つ対比
・今回は対比が際立っていたように感じました。
味方の犠牲を厭わないマスクの戦法と前回の仲間の死を悔やむデレンセン大尉
モンテーロvsエルフブルックも、戦いの流れと台詞が3話のデレンセンvsクリム・ニックをなぞっているようでした。
・特に対比がなされているように感じたのがアイーダでした。
自分で考えて動くベルリと言われてようやく動くアイーダ。自発的に動き出したラライヤもアイーダの比較になっているように思えます。それ以外にも対空砲火で張り切るアイーダと全くあてにしていない艦長たちの対応もアイーダの矮小さを物語っているように感じました。
ラストでアイーダがベルリを褒めて影で泣いてる姿を映しながら、作業中の人が「まだ固定するものがあるんだって!」と叫んでいたのも「アイーダはやるべきことをやっていない」という暗示のように思えました。私の考えすぎでしょうかね?
■ステアさん
・操舵士だからステアさん、すごく単純ですね。
そんな彼女ですが今回は気になる描写がたくさんありました。
・まずアイーダとの謎のイチャイチャは何だったのでしょうか?
単にアイーダとの仲の良さやアイーダの甘っちょろさを示すためにしては、いやにはっきりと描かれていました。いつもの富野監督なら他のキャラが話している後ろで描くくらいに留めていたように思えます。だとすると他にも意味があるように思えてきます。でもいったいどういう意味があるのでしょう?
・もう一つの謎はステアさんがカタコトだったことです。
言語障害とは思えないので外国人という意味なのでしょう。そうなるとなぜ海賊部隊にいるのかが不思議になってきます。海賊部隊と言っても正規部隊同然なので、使い捨てのゲリラではなくむしろ信用のおける人物しかあそこには配属されないでしょう。そこに言葉も不自由な外国人がいる…、これは気になります。母語を活かした通訳として技能で選ばれているのか、他に理由があるのか。いろいろ謎の多い人物です。
【アクション】
・今回も戦闘は文句なしに良かったです。
3話をなぞるモンテーロvsエルフブルックの戦いを始め、情報の密度が凄まじかったです。
今回の見せ場の一つのビームサーベル回転もそうでした。「バリア?! Iフィールド? それとも前回使った謎バリアか?」とワクワクさせておいて「ビームサーベルでした」と少し落として「網にしているのか?!」と新情報を出して一気に煽っています。このシーンは、この後のビームサーベル無双の前振りであり、回転させて防御するのはジャベリンを下地にして説得力を増しています。情報量と優れた演出の合わせ技で、その密度に圧倒されました。
■かっこよさは演出次第
・最後の伸縮するビームサーベルがすごくかっこよかったです。
ただ伸びているだけなのに必殺技のように見えました。ビームサーベルなんてありふれてカビが生えたような武器でさえ、演出次第であれだけのかっこよさを出せるんですね。
「武装がありきたりだからかっこよく見せるにも限界がある」なんて言い訳にはならないのだと実感できました。
次回はなんだかキャピタルアーミィの誰かが殺されそうな感じでした。
デレンセン大尉…と見せかけてケルベス教官なんじゃないかと疑っています。どちらもまだ死んでほしくないのですが…
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