Gのレコンギスタ 第4話『カットシー乱舞』:感想

2014年10月19日

【ストーリー】

■渦巻くディスコミュニケーションの輪
・ディスコミュニケーションが極まってました。
みんなすき放題に自分の考えで話していて全く噛み合っていません。ベルリとノレドでさえ明後日の方向を向いて話していました。今の状況だといかにも何か企んでいるクンパ大佐のほうが、よっぽど清廉潔白な人物に見えてきそうなくらいです。

・でもそこに引き込まれました。意味深な台詞を聞いているといろいろな想像を刺激されるけど、答えになるものは全く返ってこないので「答えろよー!」と掴みかかりたくなってきます。登場人物も抱えているもやもや感を共有できるので自然と感情移入できて、ドラマにも引き込まれます。

■ベルリが一番謎
・みんな本心では何を考えているのかわからないのですが、私にとって一番謎なのは主人公のベルリです。局所的に何を考えているのか全然わからなくなることがあります。

・全体としては「アイーダたちに借りを返して、カーヒル大尉を不本意に殺してしまった負い目を晴らす」「アイーダと海賊たちの目的が気になっている」 この2つの考えを元に動いているようですが、その場その場の行動には謎が残ります。

・たとえば今回の戦闘での「スコード!」とGセルフの謎の機能を発動させたときの反応です。
スコード教というのがあるので、台詞自体は恐らく「南無三」や∀の「ユニバース」と同じ神頼みの言葉なのでしょう。Gセルフの機能とは全く関連性が無さそうです。
あまりにも自然にあの機能を使っていたので、てっきりあの現象自体は珍しくないものなのかと思ったのですがデレンセン大尉の反応からするとやっぱり異常な出来事だったようでした。それなのに当のベルリは全く無反応でした。好奇心旺盛なベルリが興味を示さないことが実に不思議です。

・今は「ひょっとしてベルリはテンパってるのかな?」と考えています。今回も常識のはずのミノフスキー粒子の通信妨害のことを忘れて連絡を取ろうとする描写が何回もあったり、奇妙なところがありました。無我夢中でやっているから今やっていることも、さっきやったことにも反応を示さないのでしょうかね。

■Gのレコンギスタ
・今回気になったのがクリム・ニックの言っていた「宇宙から降りてくる存在」です。
今のところ宇宙にはコロニーも何もないように思っていたのですが、何か存在しているようです。隕石とか自然現象とも考えられますが、人間ドラマ主体の物語からすると考えにくそうです。

・そうなるとラライヤが気になってきます。
宇宙から来た存在といえばラライヤとGセルフです。今回も雨に反応するシーンが描かれていました。地球の自然環境に反応するといえば富野作品の宇宙人の反応の定番です。

・宇宙に人が存在するとしたら、かつて地球を離れて宇宙に移り住んだ人々でしょうか。
タイトルのレコンギスタの語源は中世のレコンキスタ(再征服)です。地球を離れた人々が地球に舞い戻り、地球を征服しようとする。それを行うのが”G”。Gによるレコンキスタだから「Gのレコンギスタ」なのでしょうか。



【アクション】

■緊迫感のある戦い
・今回の戦闘はすごかったです。見ていて息をつく暇もない戦闘は久しぶりな気がします。
特にデレンセン大尉は前回の自由落下戦闘に引き続いて神がかっていました。クリム・ニックの意表をつくために羽を畳んで空気抵抗を減らして急加速したり、エフラグの影+水中に潜んでの待ちぶせを仕掛けたり、視聴者でさえ一瞬何が起こったのか理解できない高度な戦法を使っていました。

・私が特に良いと感じたのはモブ機体も活躍していたことです。
モブのグリモアがビームワイヤーを首に絡めて動きを封じつつ射撃で仕留めたり、カットシーがコンビネーションでGセルフを追い詰めたり、名前のないモブパイロットにも存在感がありました。こうやってモブ機体にも存在感を出すと戦闘に緊迫感が生まれます。
「雑魚相手だから負けない」という不要な安心感がなくなって、次に何が起きるのかとドキドキさせられます。今回は本当に良いもの見させてもらえました。




コメント

2 件のコメント :

  1. 皆好き勝手しゃべって、好き勝手に動き回っているなかの一部で会話が成り立ったり、視聴者に情報が提示されたりといった作りは富野節といえばそれまでですが、実は演劇ではよくつかいます。
    まぁ、富野節のなにものでも無いんですけどね(笑)
    御大は自分の人生経験を作品に顕著に反映させるので、ターンエーでなにかに目覚めてキングゲイナーでなにかに覚醒した感じに思えます。今作はその地続きですね。御大の精神状態いかんにかかっているので割りきりましょう(笑)

    ベルリは新人の門出に思いもよらない舞台に遭遇して処理しきれていないように思えました。
    また、アーミィを母親同様あまり良く思っていないのかもしれません。それを踏まえつつもベルリは一応立場上職務をこなしている、ということでしょう。平のサラリーマンみたいですね。
    また、他からは言われていましたが、つまるところ自身で認めていませんが、ベルリはアイーダに惹かれていて、その微々たる恋愛感情が彼を動かした部分も大きい、かもしれません。

    多分、今のところは自分はこんな感じに思えます。

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  2. ∀前後に関してなら監督の著書の『ターンエーの癒し』を読むといいと思います。その前後に起きた出来事や鬱状態について、監督ご本人が書かれた本です。
    キングゲイナー以降については精神状態に関しては問題ないと私は思います。

    なるほど。その考え方も有りだと思います。
    私と大きく異なる点としてはベルリを軍人として捉えているかどうかのようですね。私は、ベルリは基本的に学生(パイロット見習い)として捉えています。

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