『仮面ライダーゴースト』 第30話「永遠!心の叫び!」:感想
【ストーリー】
・比較的まとまった話を書く毛利さんですが、今回は話をまとめきれていないように感じました。
アランの個人レベルの悩みから「私は眼魔界を人間世界みたいに変える!」と決意するに至るのは論理が飛躍していると思いました。
アランが気に入ったのは空が青いとかフミ婆とかそんな程度で、とても世界を語れる段階ではないと思います。人間世界の良いことも悪いことも知った上で語らなければ、浮ついているように見えてしまうだけです。今回の内容は前回から5話くらい経った後にやる話だと思います。台詞の土台になる下支えができていきません。前後編でやるには、フミ婆(と大帝)の死と死人のタケルに触発されて「何をしたらいいかなんてわからないが、死んだらダメなんだ。私は生きる!」とアランが立ち上がるまでが限度ではないかと思います。
■偉人眼魔の認識
・ゲストキャラがお父さんに冷たくあしらわれてショックを受けていたときに、タケルの言っていたことが理解できませんでした。
眼魔が呼び出しているのは死者(偉人)そのものではなく力を使える操り人形でしかなく、タケルたちもそう認識していると思っていました。そうでなければ復活した偉人たちが好き好んで人間を襲っているとタケルたちが思っていたことになってしまいます。諦めなければ心は通じるなんて話ではないと思います。むしろフーディニが言っていたように「あれは眼魔の作った偽物でお父さんの意思とは関係ない」と伝えてあげるほうが良いように思えました。
最後の本物のお父さんにしても、復活のノウハウを知っているアランがいるのだから倒した後に「今ならもう一度呼び出せるかもしれない」と遺品から本物を呼び出せば済んだと思います(今回以降に「アランがタケルの父親とかを呼び出せば済むじゃねぇか」という障害が発生してしまいますが)。
・ゲストの立ち位置もよくわかりませんでした。
ディープコネクト社に話をつなげる以上の役割はあったのでしょうか?
今回登場した「死んだ人が本当はどう思っていたか」という答え合わせの要素は全然アランやタケルに関係なさそうですし、「死者に会いたいと思う遺族」もまるで関係なさそうでした。タケルがフーディニに認められるのはもっと関係ないですし、何がしたいがためのゲストだったのか私にはわかりませんでした。「アランがメインで、バトルやイゴールの計画を進めるためにゲストで強引につなげた」というだけなのでしょうか?
【アクション】
ゴーストの空中浮遊なんかも久しぶりに見ました。初めて見たときはこれがゴーストの特色の一つなのかと思ったものです。懐かしいです。スペクターもふわ~としてたのは逆に違和感を感じましたが。
次回は新幹部?が登場するそうです。
しかしなぜか役者さんが高岩さんでした。なんででしょう?すぐ死ぬからですかね。ときどきある「新幹部かと思ったら話のつなぎだけですぐ死ぬ役だった」ってパターンなのでしょうか。
そして消息不明だった五十嵐博士が再登場するようです。なんで今さら。
タケルの記憶読み取り能力で話が進むのでしょうか。それでわかるなら1クール目の段階で抱きついておけばよかったのではないかと思ってしまいます。
高岩さんの出演はゴーストでスーツアクターを引退するからその手向けではないかと言われているみたいです。
返信削除本当の事かわかりませんが・・・。
そもそも高岩さんの引退もあくまで噂の範疇なので・・・。
そういう噂があるのですか。引退は充分あり得ると思いますが、はなむけというのは私にはピンと来ないですね。スーツアクターさんが顔出しで出て嬉しいのでしょうか。スタッフさんの顔出し自体は「モブキャラの格闘家A」とかでたまにありますし。
削除登場人物の感情の変化や決意に至る「計算式」がまったくなく、解だけ見せられても正直笑うしかありません。
返信削除アランはやっぱり「物事を表面しかみないでアタフタして、周りの人間によって考えが変わるお坊ちゃん」に見えてしまいました。
「ガンマ世界が完璧だ」という主張のアランなりの根拠が殆ど語られていない状態で、「ガンマの世界を人間界のような素晴らしい世界に変える」とか言われても、ねぇ。
「心のままに」と笑顔で語りかけるマコトとか、薄っぺらく感じます。
次回はまたアランが「けじめ」をつけにいくらしいですね。
アランよりも誰よりも、制作スタッフにけじめをつけて欲しいです。
>「ガンマ世界が完璧だ」という主張のアランなりの根拠が殆ど語られていない状態で、「ガンマの世界を人間界のような素晴らしい世界に変える」とか言われても、ねぇ。
削除どっちも根拠が薄いんですよね。
眼魔世界がああなったのもそこに至るまでの歴史があったはずです。ひょっとしたら北斗の拳みたいな社会情勢だったのかもしれません。そういう経緯も何も踏まえずに「こっちのほうが良さそうだからマネする!」と言われても同意できません。
>「心のままに」と笑顔で語りかけるマコトとか、薄っぺらく感じます。
マコトの心がよくわかりませんからね。
タケルに手を差し伸べられても頑なに「ケジメをつけてから」と私情で断ってた人に心のままにと言われても。タケルだって大義で動いているわけじゃありませんし。みんな基本的に自分勝手なんですよね。キーフレーズのわりに特に伝わってくるものがありません。
アランが「人間世界の宝を守りたい!眼魔世界も人間世界のように美しくしたい!」と具体的に決意表明したので、視聴直後はいいこと言ってたような気にはなりました。しかしフミ婆の死は関係ありませんでしたね。アラン本人は楽しく遊んでる人々がいる公園で、ポツンと一人で回想に耽ってるので、人間世界となじんでいるように見えません。葬式でもほかの人を観察するだけですし。
返信削除これ以上アランにくよくよして欲しくない自分にとってはいい展開だったかもしれません。やっと目標ができたので。
最後にタケルがさっさと印を結んで眼魔アイコンを破壊すると、お父さんが正気に戻ったのを見るに、「眼魔に憑依された人と同じで、洗脳を解けばいい」と考えてたのかもしれません。タケルは1クール目で眼魔に洗脳された一般人を大勢浄化してきたので、彼にとっては眼魔に操られたとバレバレの一般人なんて大した壁じゃないのでしょう。
ゲストは…幽霊になった人に、生前伝えられなかった想いを伝えるというゴーストでやれそうなドラマをしたかったんでしょうね。ゴーストのテーマならこういう話はあってもいいですし、そこだけ見れば悪くない出来です。しかし、自分からすると、毛利さんの番で、イゴールが余り活躍せず、デミアプロジェクトもほとんど明かされなかったのが惜しいところです。単発のちょっといい話になってしまいました。
坂本監督は空中浮遊好きで使ってそうですし、トリプルライダーキックも絵面は良かったかと。しかしネクロムがいろんな特殊能力を失って弱体化してるのは目も当てられません。エネルギー限界だけは克服したものの、それでもガンマイザーを突き飛ばしただけ。その他の眼魔怪人くらいは倒してくれても…何も決められないアランが戦っても最弱と言うのはわざとやってるんですかね。
五十嵐博士生きてたんですね、また一人で逃げてたんですか。逃げ隠れていたのをタケルに説得されて、勇気を出して真実を話そうとした矢先に退場した人ですが、これまで出てこなかったのは、守ってもらえなかったからまた臆病風に吹かれてたんじゃないかと引っかかります。
>しかしフミ婆の死は関係ありませんでしたね。
削除台詞の感じから察すると生と死に関することが重要だったのでしょうね。ずっとタケルの生死が放置されてる物語でやられても何のことだかわかりませんが。勢いをつけてぶん投げてみた感じで、筋道だった内容には感じられませんでした。
>「眼魔に憑依された人と同じで、洗脳を解けばいい」と考えてたのかもしれません。
そう考える場合にはユキさんに対する説明が不可解なように私は思います。
「心が通じれば~」なんて精神論ではなく、「洗脳されてるから解除する必要がある」と論理的に説明するほうがユキのショックが和らいだと思います。
>ゲストは…幽霊になった人に、生前伝えられなかった想いを伝えるというゴーストでやれそうなドラマをしたかったんでしょうね。ゴーストのテーマならこういう話はあってもいいですし、そこだけ見れば悪くない出来です。
私もそういう話はあっても当然だと思います。
ただ、テンプレをあてはめるようにとってつけたような感じで、アランなど各要素との接点があまりないように感じました。作りが雑で毛利さんらしくないように思いました。
>しかしネクロムがいろんな特殊能力を失って弱体化してるのは目も当てられません。
ネクロムは見事にどうにもならないですね。
販促の都合なので、どうしてこのタイミングでアランの話をやったのかとしか言いようがありません。現在の販促対象のはずのマコトが空気化していることといい、冗談みたいな展開です。
>五十嵐博士生きてたんですね
生きてましたね。今更やってきましたね。
普通だと、偽物とかイゴールとグルになって騙そうとしているとか今更来た理由を付けるものですがたぶん何もないのでしょうね。
モノリスデータベースもあってアランがいるから眼魔界の情報も手に入るようになった現状で何ができるんでしょう。登場するときに「意識不明で入院していた」とか何て説明されるのか楽しみです。
アランがこの世界の宝物を守りたいから戦う、っていう理屈は理解はできるんですけど
返信削除それと今回の「潜伏してる敵を叩く」ってシチュエーションは最悪のかみ合わなさだなと…
普通に眼魔が暴れてるから止めないと!ではダメだったんですかね?
兄上からの離反とか色々ありましたけど、元は自分の統治する民だった連中と能動的に戦うほどの理由はアランにはまだ無い気がしてならないんですが。
バトルについても坂本監督にしては振るわないというか、
先週もですけど通常のムサシだのノブナガだののゴーストチェンジを活用したアクションのほうが面白い絵にしてくれたんじゃないかなぁと。
ゴーストの強化フォームって「とりあえず通り一遍のことはできる」っていうボンヤリした能力のものばかりで逆にアクションの幅狭めてると思うので…
>アランがこの世界の宝物を守りたいから戦う、っていう理屈は理解はできるんですけど
削除それと今回の「潜伏してる敵を叩く」ってシチュエーションは最悪のかみ合わなさだなと…
戦う目的意識と今戦う理由は別物なんですよね。
敵を倒す、イゴールの計画を阻止する、ユキさんのために戦うなど今戦う理由がいろいろあるのに特に理由は示さないで小競り合いをやっているので違和感があるのだと思います。
>元は自分の統治する民だった連中と能動的に戦うほどの理由はアランにはまだ無い気がしてならないんですが。
私はアランが関心があるのは「世界」であって、国民とか興味ないんじゃないかなと思っています。たぶん人間世界に関しても「マコト、フミ婆、カノン、タケルとその仲間、それ以外の人間」くらいの認識しかないんじゃないかと。今後知らない人でも助ければわかりやすいんですけどね。
>先週もですけど通常のムサシだのノブナガだののゴーストチェンジを活用したアクションのほうが面白い絵にしてくれたんじゃないかなぁと。
私もそのほうが面白いだろうと思います。
しかし販促期間ではないので仕方ないと諦めています。
作品がなんだかもうよくわからなくなってきました
返信削除この作品は何がしたいのか、どこに向かっているのか何一つわかりそうにありません
おっしゃる通りアランの人間界のような世界を目指すはただの気まぐれにしか聞こえません
あまりにも「完璧な」眼魔世界の描写が疎かすぎますね、あとアランの生い立ちなども一瞬のフラッシュバック程度でも挟むべきでした
アクションに関しては見ていて少しワクワクしました、それでも初っ端からディープスペクターに変身するマコトとフーディーニが力を貸すといったのにフーディーニ魂のなるわけではないタケルなど販促の都合が気になってそこすら入り込めない始末…
物語にもアクションも粗しか見当たらないこの作品、坂本監督でもこんな感じではもう残り約20話どうにもならないでしょうね
そう痛感させられた2編でした
>作品がなんだかもうよくわからなくなってきました
削除私はだいぶ前からゴーストのことがよくわからなくなっています。
>それでも初っ端からディープスペクターに変身するマコトとフーディーニが力を貸すといったのにフーディーニ魂のなるわけではないタケルなど販促の都合が気になってそこすら入り込めない始末…
冒頭のディープスペクターはびっくりでしたね。禁断の力とはいったい…
フーディニが力を貸すといったときはネクロム・フーディニになるのかと一瞬思いました。まぁ、作るのめんどくさいからあり得ないですよね。
以前、「ベテランの登板で制作状況の試金石になるかもしれない」と仰っていましたが、坂本監督の担当回二話はどのように感じられましたか? 私は自分の色を出したがる坂本監督でも前話のフォームチェンジ二種、今回のタコ焼き生身アクションとバイクアクション、ワイヤーといった得意分野で画面を派手にするのが精一杯のように見えました。中盤でスケジュール的にキツそうなところですが、個性の強い坂本監督をもってしてもいつものアクション+αが限界なのかと残念に思いました。
返信削除>以前、「ベテランの登板で制作状況の試金石になるかもしれない」と仰っていましたが、坂本監督の担当回二話はどのように感じられましたか?
削除これといった明確な答えは得られませんでした。
記事で書いたように「見栄えはいくらか派手になった。でもそれだけ。特筆すべき点はなく、”まぁまぁ”止まり」という印象です。「部外者の坂本監督でもダメ」、もしくは「坂本監督ならイケる」だったらわかりやすかったのですが。
匿名さんが仰るように、比較的目立った部分も坂本監督の好きなやつでしかありませんでした。ゲスト参加なので作品の特色とは関係ない手癖になるのは珍しくありませんが。
いつもより見栄えがマシだったのは確かなので、今回がスケジュールや予算の面で特に優遇されていなかったとしたら、現行スタッフに問題があると考えるほうが妥当かもしれないと疑いを深めてはいます。
操られている人が「助けてほしい」と言って主人公側を欺く流れは割と好きでした。どうしてもタケル達が馬鹿に見えてしまいましたが。
返信削除アランが一人で敵のアジトに向かったのはなんだったんでしょうか。ちょっとよく分からなかったんですけど、何か見落としてたんでしょうか。
アクションは、良くも悪くも期待を裏切らないものでしたね。結局はやる気次第ということでしょうか。ただ、ネクロムのタイムリミットが気合いでなんとなく解決されてしまったのは納得がいきません。倒されたと思っていたガンマイザーが生きていたことも、グレイトフルが普通に活動していたこともよく分かりませんでした。そもそもタケルのタイムリミットがガバガバなのにそんなこと言っても仕方ないんですかね。設定があるならもう少し分かりやすく示してほしいです。
>操られている人が「助けてほしい」と言って主人公側を欺く流れは割と好きでした。どうしてもタケル達が馬鹿に見えてしまいましたが。
削除私はタケルが騙されるのは気になりませんでしたが、アカリや御成が何も言わなかったことに違和感を感じました。いつも人に難癖つけたり疑ってかかる二人なのに、あからさまに怪しい事態を疑わないことが不自然に思いました。
「毛利さんの脳内では二人はまともな性格だから」と考えれば、それで済む話ではありますが。
>アランが一人で敵のアジトに向かったのはなんだったんでしょうか。ちょっとよく分からなかったんですけど、何か見落としてたんでしょうか。
私も工場に単身乗り込むシーンを見て、「は?」と思いました。
正確な場所を知っていてバイクも持っている二人が、後から出発したアランに先を越されるなんて普通起こりません。うっかり「出発は明日だから」って伝えるのを忘れでもしたのでしょうか。「アランが偶然アジトを見つけて、カノンにタケルたちを呼んでくるよう頼み、アランは先行した」って流れだったらわかるんですけどね。
常識的な範囲であり得るとしたら、「タケルとマコトが先行するが途中で雑魚眼魔と鉢合わせして戦闘になり、二人との戦闘のために手薄になった警備網を後から来たアランが抜けて結果的に先行することになった」というシーンが脚本段階ではあり、それが撮影か編集段階でカットされたためにおかしな展開になってしまったというところでしょうか。
>ネクロムのタイムリミットが気合いでなんとなく解決されてしまったのは納得がいきません。
>グレイトフルが普通に活動していたこともよく分かりませんでした。
はい、どちらもおかしいと思います。
普通だったら「おかしいだろ!」と記事でツッコんでるレベルです。ですがゴーストの場合だとこの程度なら大したこととは思えませんでした。タケルのタイムリミットとかのほうが大穴空いてますので。
ガンマイザーの復活に関しては謎の存在ですので、それくらいは黙ってやってもいいと思います。タケルたちが「倒したはずなのに?!」とか何も言わなかったのは少し奇妙ですが。眼魔が復活するのは当たり前なのでガンマイザーをただの眼魔と勘違いしているんでしょうかね。
そういえばタケルのタイムリミットって第2クールで40日くらいしか進みませんでしたよね。このペースで行くと物語のクライマックスとタケルのタイムリミットが重なりそうですが、まさか…(笑)。
削除>このペースで行くと物語のクライマックスとタケルのタイムリミットが重なりそうですが、まさか…(笑)。
削除どうなんでしょうね。私はわりと本気でそうなんじゃないかと疑っています。
3クール目終わりにタイムリミットをなくしても、そこから先の展開が思い浮かびません。新しいことをやるには時間がないし、今更片付けるならもう最後にやればいいと思います。
今のところタイムリミットを引っ張ったことに関しては完全に失敗だと思っています。
アランの問題など何かを片付けても「で、タイムリミットはどうするのさ?」と残ったままの問題が脳裏をよぎって勢いを削いでいます。タイムリミットから生まれる面白さがあればそちらで評価できますが、今のところ全く思い浮かびません。これなら1クール目の時点でタイムリミットを消して、その代わりの行動理念を設けたほうが良かったと思います。最も単純な形の「束縛がなくなったタケルは自らの意思で何をするのか?」という話だけでも回せたでしょう。