『仮面ライダーゴースト』 第43話「接続!天才少年!」:感想

2016年8月7日

■超ハイコンテクスト
・冒頭で御成がいきなり「残り5日」と言い出してびっくりしました。
すぐに前回を確認したら冒頭では”残り18日”とナレーションで言っていました。私の頭が正常であることを確認できて安心しました。それが今回のゴーストで一番ドキドキしたことでした。

・状況を要約すると、アデルが冒頭で繭になったと思ったら場面転換したらもう生まれていたのも13日経っていたからだったようです。13日もあれば、まぁ納得ですね。そもそも作中の時間が1話から半年も経っていませんから大した日数です。
しかしまぁすごいハイコンテクストな流れでした。残り話数を覚えていて瞬時に計算でき、時間経過があの場面転換の間に行われていたと理解できて当たり前とは大したものです。 私がゴーストを理解できないのも当然ですね。本当に私には見る資格がなかったようです。
個人的には今まで見た作品の中で最も酷い時間経過の描写だったと思います。 あのシーンを見て「13日経ったのだから当たり前だな」と理解できた人は世界に何人いたのでしょう? 私にとっては甚だ疑問です。

■馬鹿ばっかり
・今回はギャグ回のせいか登場人物の知能指数が一段と劣化していました。特に母親の態度がありえないと思いました。
最近の子供の様子がおかしい 、最近怪しいコンタクトを付けた。これでコンタクトを疑わないなんて変だと思います。「不可思議現象かも知れない!天空寺に相談に行こう!」という思考能力はあるのにコンタクトは全く疑わない人間がいたら見てみたいです。こういう馬鹿で話をまわす回は大嫌いです。せめて天空寺を訪ねるときに母親の友達やコンタクトのことを知らない父親など第三者を間に噛ませてほしいものです。

・御成も意味がわかりませんでした。
てっきり自分で人体実験して状況を把握しようとしているのだと思ったらただの愚行でした。これでアランの身体を乗っ取ったことを作戦だと言われても全く信用できません。あのままにしたら今度はタケルの頭がおかしいように見えてくるでしょう。御成が何かいい考えを思いついたと思うより「コンタクトのせいで敵に操られている」と考えるのが普通だと思います。
せめて取り憑かれた本人のアランに「待て、御成を信じてみよう」と言わせるくらいの根回しが必要だったと思います。夢の中に入る回で御成の愚行の被害に会っているアランがそう言うならまだ説得力があります。

・バトルの展開も理解不能でした。
タケルが手を出せないのは倒すと一般市民に被害が出るからなのだろうと思っていたら、アランからは倒せば元に戻せるという真逆の答えが返ってきて、頭がフリーズしました。 タケルが状況を把握できていない馬鹿にしか見えなくて、何がしたいのか全く意味がわかりませんでした。主人公を馬鹿に見せて何の得があるのでしょう?

・イゴールもたかが8体程度の雑魚でどうするつもりだったのかわかりませんでした。
「コンタクトは5000人に配った」と言っていたので物量作戦なのかと思ったが全然そんなことはありませんでした。8体程度なら地球人を使わなくても眼魔世界の住人で賄えるはずです。何がしたかったのかさっぱりわからりません。
せめてアイコン化した雑魚を散り散りに逃げさせて、「早く倒さないと元の身体に戻れなくなりますよ」とタケルたちに伝えて追わざるを得ないようにするくらいはしてほしかったです。イゴールの目的は計画完了までの時間稼ぎなのですからこのほうが単に戦わせるよりよほど効果的だったと思います。

■これは納得
・唯一納得がいったのはイゴールとアデルの関係でした。
以前音符眼魔に作曲を指示して未完のまま終わっていましたが、今回イゴール自身が音符眼魔のアイコンを使っていました。子供たちが歌っていたメロディにご満悦の様子でしたからあれはイゴール自身が作曲したのだと思われます。
「結局、全部自分でやらないと気がすまない」という点はイゴールとアデルで共通しているんですね。イゴールがおよそ有能とは思えないのにアデルに重用されているのはそういう俗な側面もあるのかなと思いました。


次回でデミアプロジェクトが終わるみたいです。未だに直接武力制圧しないで搦め手を狙う理由がわかりません。
御成の作戦は「御成inアランというイレギュラーを混ぜて意識の統合を阻止する」以外の狙いはあるのでしょうか? 個人的には「頭の悪い御成がウイルスを役目を果たしサーバーが爆発する」なんてとんでも展開でも納得がいきます。今回の前編から御成の馬鹿さ以外に回収できる前振りはあったのでしょうか。きっと私には理解できない流れが存在しているのでしょう。

コメント

12 件のコメント :

  1. いきなり残り時間が5日になってて驚きました。18日から5日の二週間で、何か生き返るための動きがあってしかるべきだと思うのですが…。決意表明なんかしている場合ではありません。

    だというのにやっていることはいつもの怪事件捜査です。放っておいたら大ごとになるのはわかりますが、寿命があと5日しかない人間のやることとも思いません。まず生き返ってから対処しようとか、当面の捜査はアランに任せようとかならないのでしょうか。

    終盤に差し掛かっているのに通常回のような内容といえばウィザードですが、あちらはタイムリミットがあるわけでもなく、ストーリー的にも白い魔法使いのことさえやっておけば回収できる要素しか撒いてありませんでした。眼魔世界のアデル、人間界のイゴール、タケルの寿命など片付けることの多いゴーストでやっている場合ではないと思います。

    返信削除
    返信
    1. >18日から5日の二週間で、何か生き返るための動きがあってしかるべきだと思うのですが…。

      冒頭の後にやっていたゲートの研究を進めていたならまだ敵も味方もイーブンでマシだったんですけどね。あと5日しかないのに完成目前ですらありませんでした。むしろあと一歩で完成で、それには(現時点では知らないけど)イゴールを倒すことが必要とするほうが全体の流れがスムーズなはずです。なんでこんな流れなのか作劇の意図がわかりません。

      >放っておいたら大ごとになるのはわかりますが、寿命があと5日しかない人間のやることとも思いません。

      やるのはいいんですけどドラマがないんですよね。
      「ゲートのほうはアカリたちにしかできない。俺は俺のできることをする!」と決意表明をするとか、「もう俺は助からないかもしれない。でも命があるうちは助けられる人を全力で助けよう」と悲壮な決意を示すとか、あるいは「俺の命も人の命も同じくらい大切なものなんだ。見捨ててはおけない」と思想を示すとか、なんでもできると思います。

      >終盤に差し掛かっているのに通常回のような内容といえばウィザードですが、あちらはタイムリミットがあるわけでもなく、ストーリー的にも白い魔法使いのことさえやっておけば回収できる要素しか撒いてありませんでした。

      ウィザードは序盤から時間持て余していましたからね。
      序盤からあとはワイズマン/白い魔法使いと決着をつけるだけな雰囲気でした。「今更こんなゲスト回を…」と言うことが今更でした。
      ゴーストはそれ以前に何をすれば終わりなのかわかりません。アデルを倒して人間界と眼魔界を救うことが最重要なのか、タケルを生き返らせられればそれでいいのか、登場人物の優先順位すらわかりません。

      削除
  2. いきなり5日にってやっぱり映画見てないと思いますよね
    パンフの福田さんのインタビュー見る限り夏映画はパラレルじゃないらしいので間に映画が入るんだと思います
    ただそうだとしたら?ってなるシーンも映画にはあるんですけど

    返信削除
    返信
    1. 劇場版見ていないのでわからないのですが、ちゃんとつながっていて前回と今回の間に入るのですか?
      それだと劇場版にいろいろ差し障りがあるように思えます。思いつくだけでも、
      1)マコトは劇場版でも偽マコトと戦っているの?
      2)マコトはお父さんと決着がついたのに今回何の反応もなかったの?
      3)タケルは前回で「自分はこんなに心配されてるんだ=自分本位で簡単に死んではいけない」と思ったはずなのに、また死ぬ死ぬ詐欺するの?
      4)前回の終わりに繭になって今回目覚めたとすると、アデルは劇場版の間に地球が滅びそうになっている間ずっと寝てたの? もし起きたら地球が滅びてたら最悪じゃない?
      5)仙人は前回あれだけアカリたちに叩かれたのに、アルゴスやマコト父の件にも関わっていたことがバレたら今度こそ殺されるんじゃない?

      と、不可解な点がたくさんあります。とても整合性が取れるとは思えません。にわかには信じがたい話です。今回に限らず、本編のどこにも入る隙間があるとは思えません。

      削除
  3. ギリギリネタバレじゃないと思うので書きますが
    2と5は今後次第ですけどそれ以外は一応理屈付けできます

    返信削除
    返信
    1. ご配慮ありがとうございます。

      劇場版の中で理由が語られているなら何よりですね。本編よりもよほどしっかりしているということでしょうかね。

      削除
  4. 既にご存知かも知れませんが、なんと今回登場したアイコン御成がプレバンで発売されるそうです。最近のプレバンは田舎のフリーマーケットばりに誰得な商品が混在する傾向にありましたが、今回ばかりは本当に顎がはずれそうになりましたよ。38話でジャベルに飯を恵んだり、生きる道を説いたりしてるのを見たときは、「ようやく普通の坊さんらしい役回りが与えられたなあ。」と素直に感心していただけに、今回再びただの賑やかしキャラに格下げされたことにがっかりしていたんですが、まさかこんな裏事情のためだったとは・・・・・

    馬鹿ばっかり、という話で言えば、自分で肉体に不調をきたしているのが分かっているのにここ数話の間毎回ノープランで自分の偽者に戦いを挑むマコトも相当馬鹿っぽく見えます。しかもガンマイザーが関わっていると分かったのに周りのキャラが誰一人として制止も忠告もしないって・・・こうでもしなきゃ物語上させることが無くて困るキャラなのは分かりますが、この期に及んで厄介ごとを呼び込むだけという立場になるのは勘弁願いたいです。

    返信削除
    返信
    1. >なんと今回登場したアイコン御成がプレバンで発売されるそうです。

      出るみたいですね。
      それ自体は特に驚きません。本編でどうでもいい扱いのアイコンのグッズ化はもう何度も見てきましたからね。そしてゴーストの販促のやる気の無さも見てきたので、あれで販促したつもりだったとわかっても今更どうとも思いません。

      ただし仮にも販促対象であるにも関わらず、あんな扱いにしかできなかった製作陣とこの時期に新商品を無理やり入れてもいいと思っているバンダイのスタッフに関しては、脳みそを取り出して丸洗いしてやりたいです。

      >自分で肉体に不調をきたしているのが分かっているのにここ数話の間毎回ノープランで自分の偽者に戦いを挑むマコトも相当馬鹿っぽく見えます。

      私も馬鹿げてると思います。
      ただ、マコトのキャラとしては愚かではあるけどおかしくはないと思います。偽物を無視して放っておいたらカノンや一般市民に危険が及ぶかもしれませんし、そもそも自分の偽物がうろうろしてたら気持ち悪いです。根本的解決にはならなくても倒そうとするのもわからなくはありません。何かそういう描写や台詞が一度でもあれば良かったとは思います。

      周囲の反応に関しては違和感がないので特に言うことはありません。タケルたちはそういうやつらだと私は思っています。

      個人的には未だに引っ張る要素だったことに驚いています。
      ムゲンフォームとネクロムハンドの販促があってマコトに割いている時間がないからディープスペクターとスペクターの販促用も兼ねて偽物を用意したのだと思っていました。両者の販促が一段落する頃には片付けてると思っていました。あんな適当なご都合主義的存在を引っ張るのは予想外でした。

      削除
  5. 今回って散々引っ張ったデミアプロジェクトの片鱗が明かされて、ラストに向かって収束する始まりの回なんですよね?いつものお悩み相談(ギャグ多目)にしか思えませんでした。頭がおかしい人間が頭のおかしい行動をするタイプのギャグ描写は全く笑えないうえに緊迫感が無いのでせめてクライマックスではやらないで頂きたいです。お悩み相談にアカリまで来るのもギャグ描写だったんでしょうか?あれはちょっと笑ってしまいました。
    市民が眼魂になるくだりのタケルの躊躇いは意味が分からなさすぎました。「あれ?この子眼魔の世界に行った後でも普通に眼魔倒しまくってたよね?」と軽くパニックになりました。タケルさんは侵略者に慈悲はかけない系だったんですね。

    それと、劇場版を見てきました。本編よりはタケルさんにまだ人間味があるかと思いましたが、馬鹿が話を回すのはあまり変わっていませんでした。それと福田さんは設定を考えているのか、それを視聴者に提示する気はあるのかが気になりました。
    新ライダーはすぐ予算切れして普通になりそうでした。疑問なのですが、10月スタートのライダーを8月から出して売り上げが上がるのでしょうか?データや根拠があるのなら見てみたいです。

    返信削除
    返信
    1. >今回って散々引っ張ったデミアプロジェクトの片鱗が明かされて、ラストに向かって収束する始まりの回なんですよね?

      さっぱりそうは見えない内容でしたね。なんか終わるっぽいことが不思議でなりません。

      >市民が眼魂になるくだりのタケルの躊躇いは意味が分からなさすぎました。

      タケルは何を考えていたのでしょうね?
      イレギュラーな事態なので万が一を考えるのは当然だと思います。しかしそう考えていたならと、アランがいきなり「倒せば戻る」と倒そうとしたら止めるのが普通だと思います。技術者である長官やアカリならともかく、アランの言うことに信憑性があるとは私には思えません。

      >本編よりはタケルさんにまだ人間味があるかと思いましたが、馬鹿が話を回すのはあまり変わっていませんでした。

      少しは人間味があることは良いことですね。ストーリー構成に関しては作ってる人が同じだからどうにもならないでしょうね。

      >疑問なのですが、10月スタートのライダーを8月から出して売り上げが上がるのでしょうか?

      私はただの顔見せでしかないと思っています。ベストかどうかで言えば、時期は早すぎると思います
      「劇場版で新しいライダーの顔見せをする」→「夏休みシーズンでないと子供が劇場版を見に来ないので劇場版の時期を遅らせるわけにはいかない」という前提条件の問題からこんな半端なことになっているのだと思います。
      存在を知らなければ他の作品に気が行ってしまうかもしれないので、顔見せ自体は一応効果があると思います。直接的に売上がどうこうというより次回作の知名度を上げるためでしょう。

      削除
  6. 先日小耳に挟んだところによると、ゴーストはこのまま特番などが入らなければ、全50話で終わる可能性が高いそうです。この前のゴルフ中継で二回とも延期を免れたおかげか、例年よりも若干話数が増えるみたいです。今年はオリンピックがあるのであくまでも可能性ですが。

    そういえば平成ライダー全体でみると50話以上ある作品ってだいぶ少ないですよね。ウィザードの53話は放送開始が一月遅れることになったせいなのでやや例外とすると、たぶん555や剣の頃まで遡るのではないかと。

    もっとも今作の場合、今さら話数が増えようが減ろうがどうにもならないところが困ったところです。増えたところで引っ張れる要素なんてたかが知れてますし。

    返信削除
    返信
    1. 例年どおり、次回作が10月頭からスタートだとすれば放送期間としては鎧武やドライブと同じですね。話数の差は主に特番で潰れた機会の差に過ぎません。偶然なのであまり気にする価値はないかと思います。
      代わりに放送された番組はどれも突発的なものではなく予定どおりのものでしょうから話数の調整も必要なかったと思います。

      削除

 コメントは承認後に表示されます。
*過度に攻撃的な言葉や表現が含まれている場合、承認されない場合がございます。節度と良識を保った発言をお願いいたします。