『仮面ライダーガヴ』 第29話「ジープの電撃結婚!」:感想

2025年4月6日
■進展は薄め
・他の脚本家に任せず香村さんが手掛けるならもう少し内容が有るかなと期待していたんですが、ジープの結婚&令嬢の登場以外はこれといった展開がありませんでした。
入れる隙間は充分あったと思うのでメインストーリーなり、キャラの掘り下げや日常なりをもっと見たかったです。

■被害が防ぎきれてなかった
・作中では更に一ヶ月経っていましたが、人プレス集めはしっかり防ぎきれてはいなかったことが確定しました。
阻止できてるのは目立つ優良材料集めで、質の低い人プレス集めは前と大差ない量が納入できてしまっているようです。
お話的には「質の低い闇菓子では飽きられる」のでストマック社の妨害にはつながっているのでしょうが、正義の味方と呼ぶには物足りない成果です。特にここ1クール近くやっていた寄り道展開には逆風になると思います。

■ショウマの親族探し
・心に余裕のできた絆斗がショウマの母親の親族がいないか探し始めました。
遺族からするとショウマ母は20年近く前から行方不明なんでしょうし、実態はさらった化け物とのハーフだし、歓迎されるとも拒絶されるとも何とも言えない関係ですね。
ショウマの救いになるのか、拒絶されたり人プレスにされたりショックにつながるのか、どうなるか読めません。

■大統領令嬢リゼル・ジャルダック
・貴族どころか大統領の娘とは思ってたよりだいぶ大物でした。
人間もグラニュートも玩具扱いしてるみたいで、ジープも面白い玩具扱いのようでした。かなり傲慢な感じがする人物です。

・大統領も人間には好意的ではなさそうでした。
ただ人間世界に興味があるだけなら友好関係を結びたいとか純粋な好奇心や未知のものへの警戒感など敵対以外の道筋もあり得るんですが、闇菓子に興味を持ってる時点で無理そうです。道徳に反した闇菓子を潰す気なら詳しく知る必要ありません。関係者が掴めた時点で潰しちゃって、人間界のことは後から調べれば事足ります。

・ストマック一族以外のグラニュートも人間に対して敵対的な存在にすると収拾がつかなくなる気がするんですけどお話的には大丈夫なんですかね?
お話的にストマック一族は全滅させたいけど、Vシネや後の劇場版用に敵は残しておきたいから「ストマック一族以外にも人間を狙うグラニュートはいます」という設定を残しておきたいのでしょうか。


次回は後編です。
次回で令嬢と決着がつくとも思えないので隙間は取り逃がした怪人で埋めて「新たな戦いが始まる…!」で終わりですかね。


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コメント

4 件のコメント :

  1. >被害が防ぎきれてなかった

    これは自然なことだと思います。

    はぴばれはたった3人(+幸果さん)だけの組織であって、特上課やCRのように大きなバックがある公的機関ではありません。
    ガイアメモリの存在は当初から警察にバレており公的に取り締まられていましたが、グラニュートの存在は今なお警察にも気づかれていません。
    そのガイアメモリですら、照井登場後も流通を完全に防ぎきれているとは言えませんでした。

    ストマック社側も20年以上も闇菓子製造を行っており、手口がかなり巧妙であることは既にこれまでの物語で示されています。
    中でも質の低い闇菓子は、幸せに関係無く通り魔的に作れるため、グラニュートの仕業だと特定するのは困難です。
    実際にロジョーは20年以上バレずに生き延びていました。

    大きな協力機関が無いながらも人知れず戦うのは正義の味方と呼ぶに相応しい姿だと思いますし、質の高いヒトプレス集めを減少させているという成果もあげており、敵の魅力を下げすぎず主役側も立たせる、リアルでとても良い描写だと思いました。

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    1. >質の高いヒトプレス集めを減少させているという成果もあげており、敵の魅力を下げすぎず主役側も立たせる、リアルでとても良い描写だと思いました。

      自説を語る前に私の文章をよく読んでください。
      私が書いたのは「リアルかどうか」ではなく「正義の味方と呼ぶには物足りない成果」と書いたんです。
      作中で問題ないかどうかに関しては「お話的には(充分な成果なのだろう)」と但書をつけてあります。その上で私は納得がいかなかったと書いているんです。
      私の話を聞かず、自説を書きたいだけなら自分のブログに書いてください。

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  2. ハートの22025年4月8日 21:22

    お疲れ様です。
    ガヴになってからですがブログを拝見しており毎週楽しみにしています。

    人プレス集めに関する僅かな発言から被害状況を推察される慧眼にはいつも驚かされ自分もこういう見方ができればより楽しいだろうと憧れの念を抱いています。
    ビターガヴ編では人プレス集め対策は話の本筋から外れて描写のないままになっていたので、区切りがついたところで状況を開示してくれる脚本は誠実だと感じました。

    ジープが新キャラのリゼルとともに再登場しました。ジープはショーマとの因縁や、ストマック兄弟達との不和などドラマになる要素が多く、私は香村脚本の地に足の着いた感情描写が好きなので、新キャラの描写に尺を割かれてジープのドラマが減ってしまうのではと心配しています。
    特にリゼルは傍若無人な印象を受けるのでジープがリゼルを兄弟への復讐のために利用しようとしたことの報いとして、逆にリゼルにジープが利用されその果てに雑に退場してしまうのではないかと思ってしまいます。

    以上拙文ですがコメントさせていただきます。
    毎週ブログの記載ありがとうございます。改めてですが来週も楽しみにしております。

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    1. ハートの2さん、はじめまして。
      今後もご期待に応えられるようがんばります。

      >区切りがついたところで状況を開示してくれる脚本は誠実だと感じました。

      そうですね。しないよりはずっと良いことだと思います。何事も無かったように話が飛んだり巻き戻ったり、なぁなぁに済ますことも珍しくありませんからね。

      >ジープがリゼルを兄弟への復讐のために利用しようとしたことの報いとして、逆にリゼルにジープが利用されその果てに雑に退場してしまうのではないかと思ってしまいます。

      香村さんは因果応報的な展開が結構有るので有り得そうですね。ジープは自分よりも格下のグラニュートのバイトも粗雑に扱ってきましたから、自分が道具扱いされる側に回されて使い捨てられたとしても、当然の結果と言えるでしょう。
      視聴者的にはリゼルよりもジープの方が思い入れはありますから、ジープが非業の死を遂げるにしても、そこまでのドラマはちゃんとしていてほしいですね。

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