『仮面ライダーガヴ』 第31話「辛苦マリアージュ」:感想
■出来は良くない
・いかにもな前編で特に面白みは感じませんでした。
脚本が初登板の内田裕基さんなので覚悟はしていましたが、キャラもお話もノリがいつものガヴと違い過ぎました。ラキアなんて「ダルっ」に込められた繊細な感情の機微が中核なキャラだけにやたらトゲトゲした態度に違和感が強かったです。
・お話単体としては特に怪人による絆斗とラキアの接着があまり活かされてるように見えなかったことが物足りませんでした。
ストーリー面では絆斗とラキアは元々仲が良くありませんし、2人とも人当たりが良い方でもないので接着するまでもなく衝突することは珍しくないと思います。
間の展開も特に何にもなくて拍子抜けでした。あっさり戦闘から離脱してあっさり怪人を見つけてまた戦ってと接着が障害になる展開が何も起きませんでした。この手の話だと「トイレに行くとき困る!」とか「利き手が使えなくて食べにくいからお前が俺に食べさせろ!」みたいな日常のトラブルが描かれることも多いのですがそういうことも何にもありませんでした。
・バトルも変身が終わったら敵の方からわざわざ接着面を切断してくれてすごく拍子抜けでした。
ヴァレンの足とラキアの手にくっつく場所が変わったときにはまた違った動きが見られるのかと期待しましたが、特に何もないまま解除されてかえってがっかりしました。
・現状だとストーリー面でもバトルでも接着した意義を感じませんでした。
次回でまたやる…のはしつこい感じがしそうなんですけどやらないと本当に意義が無くなるし、いったいどうするんでしょうね?
■コメルの下手人は意外
・なんだかあのカマキリグラニュートがコメルを殺した犯人であるような雰囲気でした。
大したバイトにも見えないのでこんな雑魚で消費することが意外でした。ここで終わると引っ張ってきた分に見合わないあっさりした結末で終わってカタルシスより拍子抜け感の方が強くなりそうな印象です。
「コメルの殺害を命じたやつ=ストマック一族の誰かが明らかになる」とか本命へのつなぎがあるんでしょうか?
■実在するんだ…
・冒頭で幸果たちが話していたメタリフェルホソアカクワガタって実在する昆虫なんですね。変な名前だから架空の生物かと思ってました。
次回は後編です。クオリティの面からも特に期待する要素は見当たりません。
ニエルブがデンテの家を訪れるみたいでしたが、そっちはどうなるんでしょうね? 敵対しているから始末されても何も不思議はありませんが、ニエルブなら拉致して研究に協力させたり、ライバルがいた方が良いとあえて見逃したりしても不思議は無い気がします。どんな選択をするのでしょうね?
面白さと話の整合性の面で割と安定感のあるガヴだからこそ、実力不足な脚本が担当になると、しっかりとそれがわかるものなんだなと改めて認識しました。本筋にあまり関わらない回で、こうやってリトマス紙のように実力を評価する分には悪くないやり方なんじゃないかとは一瞬思いましたが、やっぱり不快感の方が強いです。
返信削除>面白さと話の整合性の面で割と安定感のあるガヴだからこそ、実力不足な脚本が担当になると、しっかりとそれがわかるものなんだなと改めて認識しました。
削除奇抜さや派手さは不要で堅実なキャラクター描写が求められる作風だと実力は出やすいでしょうね。
>やっぱり不快感の方が強いです。
犠牲を払ってまで得る価値のあるものがないですからね。
直近でやった大きな展開がショウマと絆斗の和解だったのでラキアと絆斗が仲良くなるお話を雑に扱われること自体も不快感の元になるでしょう。
今回の場合は内田さんの実力以前に、31話にもなって初登板させること自体に無理があると思いますし。公式曰く、実際に放送されたのはまだ数話の時点で30話までの台本だけ見せて書かせたそうですし。やる前から上手くいかない可能性は充分に見えてる事案だったと思います。そういう点でも不毛さを感じます。
チーム物は主人公のトップダウンが多くこういう2号3号の関係性は希薄になりがちなので、ちゃんとやってくれるなら意義はあるのですが…やはり香村さんとの落差が激しいですね
返信削除後編に期待したいですが…
お話のコンセプト自体は特に問題ないと思うんですけどね。クオリティを伴わないとどうにも…
削除後編で挽回してくれると良いのですが特に後編の溜めになる部分が感じられるわけでもないので厳しそうです。
アクションに全く活かされなかったのは残念。シンケンジャーみたいにお互いの専用武器を一緒に使ったりすれば良いのに。
返信削除「両手が使えないからヴラムの弓を2人で協力して引く」とか定番どころでもやれることはあったはずなんですけどね。
削除和解は後編に引っ張る都合で前編では協力アクションはさせたなくなかったのでしょうけれど、それならそれで前編は「不仲アクション」とでも呼ぶべき独自のものを見せてほしかったです。引きずるだけでは退屈です。
感想お疲れ様です。毎度東映プロデューサーは無理を通し過ぎな印象があります。いきなり第31話書かせるって。出来も予想通りお粗末でしたね。とはいえここ最近の仮面ライダーと比べるとガヴに関してはそれすら贅沢な悩みな気がしてあまり不快になりませんでした...
返信削除匿名さん、こんにちは。
削除無茶をして失敗したならまだしも、最初から無理がわかってることをやって見えてる落とし穴にはまるのはいただけませんね。
>とはいえここ最近の仮面ライダーと比べるとガヴに関してはそれすら贅沢な悩みな気がしてあまり不快になりませんでした...
心の余裕は重要ですね。信頼という蓄えがあれば「まぁこのくらい、いっか」と受け流す気も起きますし、先への期待が持てれば「今回を無駄にしてもシリーズ構成回が来れば持ち直すしな」と我慢の目処も立ちます。
今週もやりたいこと、狙いは悪くないですしね。出来が悪かっただけで。最近の仮面ライダーは視聴者と制作側での見たいもの創りたいものの齟齬がひどいことが多いのでそういった心配がないガヴは見ていて心地いいです。
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