仮面ライダーW 最終話 「Eにさよなら/この街に正義の花束を」:感想

2014年12月17日

【ストーリー】

■最高の最終回
・Wに名場面はたくさんありますが、私はこの最終回が一番好きです。
この世に悪の野望が尽きなくとも、必ずその前に立ちふさがる者がいる。最後までヒーローの王道を貫いてくれました。子供を登場させて「僕達の仲間になれるかもしれない」と声をかけたり、どこまでも徹底されていました。

・一見、ハッピーエンドのようで全然そうでもないんですよね。
たいていのライダーだと最終回の敵を倒せば残存勢力もなく、もうライダーが必要になることはないだろうと思わせる終わり方ですが、Wの場合この先もドーパント犯罪はなくならないことが物語られています。仮面ライダーである翔太郎もフィリップの助けがなければ殺されていたでしょう。事態は喜べる状況ではないのですが、それでもハッピーエンドに見える力があることがこの最終回の最も素晴らしい点だと思います。

・最後の変身からの盛り上がりが良いですよね。
視界の開けた橋の上でのバトルで開放感があり、話の展開とよくマッチしています。それまで廃工場の中だったり、高い建物に囲まれた場所だったり、閉塞感のある場所を続けてた後なのでより一層引き立ちます。

・亜樹子が倒れるフィリップの身体を抱えて「これ、これ!」と嬉しそうに言うのもポイントだと思います。あの場面は心から亜樹子に共感できます。見ていて、ジョーカーもいいけどやっぱりWはこうでなくちゃ!と思いました。
その後にフォームチェンジが続くのでなおさらでした。エクストリーム入手以降はフォームチェンジの活用が少なかっただけに、基本フォームの活躍は思わず「これ、これ!」と言いたくなるアクションでした。

・ストーリーもアクションも、私がWで見たかったものが全て詰まっている素晴らしい最終回でした。
Wがどんなテーマなのか、明確に語ってくれていると思います。

・今回はGYAOの無料配信で見たのですが、放送当時のラストシーンにあった「一年間応援ありがとうございました」っていうテロップが入ってないんですね。あれがないのは残念です。
通常のライダーの最終回にはないあの1文を見たときに「Wは本当に愛されてたんだなぁ」としみじみ感じ入ると共に、「ああ、翔太郎たちの物語はこれからも続いていくんだろうけど、放送はこれで終わりなんだ…」と寂しさも感じたことが今でも記憶に残っています。

■悲しみよさようなら
・今回のタイトル「Eにさよなら/この街に正義の花束を」、私はこのEは”Elegy”(哀歌)なのではないかなと思っています。
見る前は最終回なので「永遠に」のEternalかと思っていましたが、見た後は内容に相応しくないように感じました。翔太郎たちの活躍はこれからも続いてくのですから別れは相応しくありません。
フィリップを失った悲しみに暮れる翔太郎が再び笑顔になり、そして街の正義を守るために再びWとして立ち上がる。そういう意味なのではないかと思っています。



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