仮面ライダードライブ 第11話 「暗黒の聖夜を防ぐのはだれか」:感想

2014年12月21日

【ストーリー】

・今回はこれまでの伏線の種明かしと、これからの展開の伏線を両方やっていてボリュームたっぷりでした。
唐突に知らない人の話が当然のように出てきたので、劇場版の話かなと思ったのですが公式によるとあの犯罪者が出てきたのは”第0話”のほうみたいですね。個数限定にしては強気な取り組みに思えます。後で有料配信やレンタルでもするんでしょうかね。

■暗黒の聖夜を防いだのはだれか
・今回のタイトルはどこにかかっていたのか。
表の意味としては順当にドライブのことですね。ヒーローらしいです。
別の意味でいくとピンチに現れたマッハなのかもしれません。映像だと霧子を助けただけで事件に全然関わってませんが。

・私は一部はチェイスにかかっているのかなと思いました。
チェイスが通してくれなければ間に合わなかった可能性は高かったですし、チェイスは同時にブレンの足止めにもなってくれました。もっと言えばチェイス自身も知らないチェイスの内側にある”何か”が今回の立役者なのかもしれません。

■チェイスの正体
・チェイスのロイミュード体がNo.000であることが判明しました。
ブレンたちの反応からするとロイミュード体になったのはイレギュラーな事態なようでした。他のロイミュードとは異なる存在のようです。

プロトドライブとの関連性を考えると、
1)コアドライブがないため起動できなかったプロトタイプロイミュードのNo.000にプロトドライブから奪ったベルト/コアドライブを移植したのがチェイス。

2)No.000がプロトドライブの装着者だった。ハートたちはプロトドライブを倒した後に、力を利用するためにチェイスの人格で上書きした。

といった可能性が浮かんできます。
どちらにしてもチェイスは正気に戻った後に、自分はロイミュードなのか、人間の味方なのかアイデンティティに悩むことになりそうですね。仲間として扱ってくれるハートたちと敵と戦うことを求められる人間側、どちらがチェイスにとって良いことなのか難しそうです。
進ノ介たちが正義のために戦うことに迷いがない分、仮面ライダー0号であるチェイスが正義とは何かを問う存在になるのかもしれません。

■新幹部・メディック
・紅一点が登場しました。言動が機械的な感じなのは生まれたてだからなのでしょうかね。
公式によると名前通り治療系の能力を持っているそうですが、命を縮める能力であるハートとは相性が良さそうですね。逆に毒を操るブレンとは相性が悪そうです。なんだかんだで仲が良かったハートとブレンの間に亀裂が入る原因となるのやもしれません。

・メディックのロイミュード体はまだ登場していませんが、ハートが心臓、ブレンが脳みそ、ではメディックのモチーフは何でしょうか。
”癒やす”という点から考えると「手」でしょうかね。進化したら破壊系の能力に変わったりしそうです。

■シフトカー
・冒頭の進ノ介を助けたのがシフトカーだったという種明かしはしっくり来ました。
ご都合主義的な出来事なんですが、シフトカーたちならそれくらいできてもおかしくないように思えました。これまでシフトカーの有能さを描いてきたおかげですね。

・同時にさらっと日本以外でもロイミュードが活動していたことが明かされていました。
この台詞を聞いたときにはシフトカーで対処できるのかと思ったのですが、最後に出てきたマッハのことを考えるとマッハの前振りでもあったんでしょうね。


【アクション】

■今回の演出
・スムーズなタイヤ交換やチェイサーとの能力の応酬は面白かったです。
いつもは「シフトカーが飛んでくる→ドライブが掴む」という流れなのに、今回は「ドライブが手を伸ばす→そこにシフトカーが飛んでくる」という変則的な流れもあってメリハリがありました。
CG戦はいつもどおりの微妙さながらキックを絡めたのは良かったと思います。

・しかしブレンに関しては酷かったと思います。
進ノ介がチェイスに通してくれるよう頼んでいる間は影も形もなく、話が終わってから急に出てきました。直前の展開から考えて、恐らくブレンはシフトカー部隊と戦っていたと思われますがそれならそこをちゃんと映像で表現してほしかったです。ドライブとチェイサーが戦っている後ろでブレンとシフトカーの攻防を少し映せば済んだでしょう。ついでにシフトカーも全車総出で出したら良かったと思います。それならシフトカー相手に手こずったブレンの株も下がらずに済んだでしょう。

■2号ライダー・マッハ
・マッハが銃ライダーだったのは意外でした。
チェイサーにドア銃もいるのに更に銃とは。三銃士にでもするつもりなのでしょうか?

・マッハのモチーフはバイクのレーサーのようですね。
白が基調なのは白バイ警官も含まれているのかもしれません。しかし予告の感じだと変身者はわりとチャラい感じがしました。戦闘はどんな感じになるんでしょうね。チャラい系はあまり好きではないので楽しみなような、不安なような微妙な心持ちです。白いライダーはしわが目立つしテカテカして、スーツが安っぽく見えてしまう難点がありますがその点は克服できたのかも気になるところです。


2号ライダーのマッハに、新幹部のメディック、そしてチェイス。
気になる要素がいろいろあって第2クール目が楽しみです。年末商戦も終わってストーリーも本調子になると良いのですが。


コメント

6 件のコメント :

  1. こーひーかっぷ2014年12月22日 12:41

    いきなり特典DVDから流れ込んだと思われる新キャラが入ってきて少々戸惑いましたが、特状課に入る前の事件って説明があったので、とりあえずは有りかな。ただ、これなら特典DVDの内容も後日一般配信するか何かして欲しいです。貰いそびれたのでモヤモヤします…

    今回は、多くのキャラに感情が描写されていて良かったと思いました。笑っただろ?と指摘されていままでと違う返しをする霧子。怒って「お前の代わりなど居ない!」と言うベルトさん(まるで夫婦間の会話…)。消耗しきったハートを(不器用に)思いやるブレン。チェイスを信じると譲らないハート。その一方、平気でチェイスに発砲するブレン(そして逆ギレせずに謝罪するチェイス)。

    ブレンが「貴様~~~!!」と言ったとき、「お前こそ何やってたんだよ!」と突っ込みたくなりましたね。どうせならマッハがここでも絡んでいれば良かったのに。ただ、予告でチラ見せされてた「000」がまさかチェイスの素体だったのは意外で、ちょっとテンションあがりました。

    チャラ男は私もちょっと構えてしまいます。チャラ男(というより喜劇キャラ全般)って演技力が結構求められる傾向が強いと思うので、下手すると大滑りだし、稲葉友氏の経歴を見てもいまいち安心して良いのかわからない…見守るしかないですね。

    販促ラッシュはこれでとりあえず落ち着くのかな…しかしマッハでもまたグッズ一新か…どうなることやら。三条氏の販促にかける思いの強さ、同時に三条氏でも限界がある、というのが良くわかるクールでした。

    返信削除
  2. 強気ですよね。今回のように説明があるなら支障はないと思いますが。
    私も人から聞いて初めて知ったのですが、『シークレットミッション』シリーズと題して、Blurayボックスの特典として更に4話予定されているんですね。特典ということは、劇場版とテレビくんの補填はあってもこちらの配信はあり得なさそうですね。
    本編に関係する内容だと見ないと話がつながらなくて困るし、本編に関係ない内容だと特典としてありがたみがないし、何ともありがた迷惑な感じがします。

    そうですね。
    ハートのように知っている要素の掘り下げから、ブレン→チェイスのように知らない要素までいろいろありましたね。課長も初めて本格的に動いていました。課長は権力関係でここぞというところで動くのが役どころみたいですね。

    ブレンは急にいなくなったのは変でしたよね。
    演出の問題なのか、脚本がカットされたのか、原因はいまいちわかりませんでした。見逃したチェイスに対してブレンが怒るのは当然の流れのはずなのに、「どっか行ってたお前が言うな」という感じが醸しだされて、変な雰囲気になってしまいました。

    そうですね、役者さんの問題もありますよね。
    軽いキャラでもウィザードの仁藤みたいに問題ないこともありますし、まずは信じてみたいと思います。

    販促に合わせた結果、ストーリーが犠牲になったのは確かだと思います。成功とは言えないでしょう。
    しかし販促を無視しても鎧武のように次々に出てくる玩具の存在が浮いてしまう問題が発生します。今の販売スケジュールで上手く行く方法はあるんでしょうかね…
    バンダイが諦めてくれると良いのですが。

    返信削除
  3. こーひーかっぷ2014年12月24日 18:07

    特典DVD、地元の映画館で普通にあったので親子三人分で三枚ゲット(親子で一枚配布で良いと思うのだが…)。まー、核心に触れるようなことは何も語られないけど、プロトドライブが動いているところが見られて楽しい感じでした。あと、販促を気にしなくて良いコンテンツだからか、全体的に新鮮味があった。しかしBDボックスの特典で更に展開していくとはたまげました。このクオリティなら御布施気分でDLレンタルなら食指が伸びるのですが、邦画全般、DVD・BD映像コンテンツ高すぎるのでそこまでは見たくても手がでないですね…残念です。

    >>今の販売スケジュールで上手く行く方法はあるんでしょうかね…

    結局はここなんですよね。ラインアップを絞ってクオリティアップを図ってくれても良いのに。今の仮面ライダーにブランド力で押し切る力があるようにも思えませんし。

    返信削除
    返信
    1. 3枚ももらえたんですか。親切というより杓子定規な感じがしますね。

      内容はそんな感じなんですね。
      ストーリーに関しては今の段階で明かせる内容は限られていると思うので、大したことはできないでしょうね。私もプロトドライブのアクションさえ見れれば充分だと思います。「もしもドライブにタイヤがなかったら」という風に見ることもできますしね。

      >あと、販促を気にしなくて良いコンテンツだからか、全体的に新鮮味があった。
      あ、なるほど。そういえばタイプスピードには武器がないから、プロトドライブには劇場版限定でよくある色変えコンパチ武器とかもないんですね。それは考えたことがありませんでした。
      とても興味深いですね。しかし、1話数百円の有料配信くらいなら見ちゃうのですが、ボックスとなると簡単には手が出せないですね…

      「ライダーは一期一会。毎年客が変わって、翌年/去年に同じ子供が商品を買うことはないから問題ない。」という考えなのかもしれませんが、これだと競争力がなくなって、ライバルが遥かに魅力的なアイテムを出してきたら勝ち目がないですよね。ターゲット層が重なるのかわかりませんが『妖怪ウォッチ』なんかも台頭しています。そんなに殿様商売をしている余裕があるとは思えません。もっと切磋琢磨する方向に向かってほしいです。

      削除
  4. 最近、ハートのファンになりつつある蒼です。

    チェイスの正体は良く分からないですね。

    ハートを助けに行ったことから、彼らを仲間として見ていることは確実なんですが、敵である人間の命を奪うことに抵抗を示しています。

    裏切りと言っても過言ではないのに、ハートは彼を見逃しています。数話前で処刑を命じた人とは思えません。

    明確な敵対行動をとらない限り、味方として扱う方針なのでしょうか?

    返信削除
    返信
    1. チェイスの正体はまだ謎ですね。
      今回の描写を見る限り、少なくともチェイス本人は自身をロイミュードだと考えているのだと思います。
      人間に反応するのは今のチェイスの意識ではない部分なのでしょう。それがプロトドライブ関連なのか、あるいは死神としてチェイスが行っているのと同じリサイクルをされる前(一度死ぬ前)のロイミュードNo000の意識なのかはわかりませんが。

      ハートには何か心の一線があるみたいですね。
      今回のチェイスの不始末は敵を逃がしたこと自体はブレンも想定外だったものの、二人の会話からするといずれ何かをしでかすであろうことは想定していた様子でした。二人の反応の違いは、ブレンが慎重派で、ハートはよりリスクを侵していくタイプであることを示しているように思えました。二人の関係は対等でハートだけが知ってるセーフティがあるとは思えませんし、ハートの考えに恐らく具体的な根拠はないと思います。

      私が気になるのはハートが何のためにチェイスを見逃したか、という点です。
      いつものハート流に「友達だから仲間だから」ということなのか、それとも死神としての能力が必要だからなのか… 

      削除

 コメントは承認後に表示されます。
*過度に攻撃的な言葉や表現が含まれている場合、承認されない場合がございます。節度と良識を保った発言をお願いいたします。