Gのレコンギスタ 第12話 『キャピタル・タワー占拠』:感想

2014年12月13日

【ストーリー】

■天地無用
・宇宙には上も下もありませんが、人間はそうもいきません。
今回は誰も彼も本音と建前や予想と現実のギャップが激しい内容でした。ベルリは戦闘前は軌道エレベーターの前での戦闘に対しても冷静だったのに、いざ戦闘となったらエレベーターの前で戦うことに激しく動揺していました。マスクは本人は部下を守るかっこいい隊長のつもりだったのに、バララから見れば危なかっしい動きでしかありませんでした。クリムはクリムで終始優勢で余裕なようで味方を誤射しかけたりしていました。またクリムはミックの前ではアルケインを戦力として扱っていたのに、いざ来たらミックに聞こえないのを良いことにベルリに文句を付けていました。
全体的に登場人物の内面のアップダウンが激しい回だったと思います。

・そんな中、アイーダは安定感がありました。
戦闘に関してはいつもどおりのポンコツ気味で、戦闘に参加する前に戦いが終わってしまいました。政治に関してはこれもいつもどおりの毅然とした態度でベルリより頼りがいがありました。
まさかポンコツであることで安定感が醸しだされるとは思っていませんでした。

■メガファウナは辛いよ
・メガファウナクルー初の愚痴、それはハッパさんによるものでした。
個人的にはとても意外でした。Gセルフの解析にあれだけはしゃいでいたのに不満があったとは思いもよらぬことです。

・技術面でいくと、メガファウナはG系など未知数の技術の試験運用が主で、アーマーザガンやヘカテーなど既存の技術に近いものはゴンドワンとの戦争の前線で開発が行われているようです。
ハッパさんとしては、得体のしれない技術よりも着実に進歩していく技術に携わりたいと思っているのでしょうかね。
ガンダムでの技術屋さんというと、∀のシドじいさんやホレスさんのような人が思い浮かびますが、未知数の最先端技術を重視しないハッパさんの考えは正反対ですね。「技術は人のためにあるのであって、技術のために人が死ぬなんて馬鹿げている」 前線に立ってきたハッパさんにはそんな思想があるのかもしれませんね。

■ラライヤの底力
・今回一番驚いたのがラライヤとエレベーターでした。
ベルリたちより先に行って、エレベーターを呼んで開けて待ってくれていました。その後もベルリたちに指示されずに正しいフロアを選んでいました。正しいフロアを選べることはベルリたちの会話内容をきちんと理解している証拠であり、これだけでも論理的思考が伺える驚くべき進歩と言えます。それが今回は更に社会性まで発揮していました。エレベーターを呼んでおくということは後天的に学ぶ社会的マナーの一種です。自分の行動が他人にとってどう役に立つのか理解していないとできません。一昔前は短絡的で幼児並で今回の冒頭でもアサルトパックを殴って壊そうとしていたのに、このシーンではがらっと変わっています。あまりにも変化が激しくて、少しラライヤが怖くなってきました。宇宙に本拠地を持つトワサンガも参戦してくるようですし、ラライヤの動向が気になります。

■ぐるぐる巻きのGセルフ
・Gセルフが拘束されてアルケインに曳航されていったシーン、あそこの意味を掴みかねています。
曳航途中でジャハナムにチェックされている間にベルリがラライヤに静かにするよう言っていたので、てっきり「Gセルフに誰も乗っていないように見せかけて潜入する作戦」なのかと思いました。しかし中に到着してからは普通にコックピットから出て、アメリア兵にも見つかって連絡されていました。
どう見ても忍んでいるようには見えない流れです。しかしGセルフは味方と認識されているはずですから、隠れる気がないのなら普通にGセルフを動かして入れば済んだはずです。何度見ても、この2つの描写がどこで噛み合うのかが掴めません。あのぐるぐる巻きにはいったいどういう目的があったのでしょう?


【アクション】

■蝶のように舞い…
・股間からミサイルを発射する、そんなマックナイフがかっこよかったです。
デザイナーの形部さん曰く「カンフーロボ」だそうですが、私にはバレリーナのように見えました。腕や脚を身体ごと回す姿が印象的でした。全方位攻撃は上下のない宇宙らしい感じがして良いですね。

・マスクのマックナイフがクルクル回りながら撃っているシーンでエアバックが作動していなかったのが意外でした。Gレコでは地球での空中戦で逆さで撃ったりするときもエアバックで身体を固定していたのですが、宇宙だと無重力だから必要ないのでしょうかね?
それともマックナイフの機構によるものでしょうか。飛行形態では身体は横にして顔を正面に向けて飛んだり、ミサイルを撃つときには股を相手に向けたり、変則的な体勢が目立つ機体です。ひょっとしたらエルガイムみたいに、コックピットだけは機体の姿勢に影響を受けないような構造になっているのかもしれませんね。


次回はトワサンガ?が参戦し、アメリアとアーミィが手を組む思わぬ事態になるようで楽しみです。
EDに映っていた色黒美人さんとケルベス教官もどきはトワサンガの人だったんですね。
トワサンガは今回のラストでの登場がとても強そうで威圧感を覚えました。確認したら旗艦からだけで映ってる範囲で19機も発進していました。今回のマスク部隊とクリム部隊を合わせた数よりも多い機体数です。ここ2回でアメリアもアーミィも宇宙に慣れていない描写が続いてきましたが、トワサンガから見ればお遊戯みたいなものだったのかもしれません。次回の戦いがどんな展開になるのかワクワクします。


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