【ストーリー】

■真の最終回
・本来の最終回は次回ですが、二人の物語としては今回が真の最終回だと思っています。
今回の良さは語るまでもありません。私は最後の変身で二人が前に駆け出していくところが好きです。罪を背負って歩き出すところから始まった二人の関係。二人の関係が終わるときであっても前に踏み出していくところに意味を感じます。翔太郎はこれからも罪だけでなくフィリップの思いも背負っていくのだろうと思わされます。

・最後に玩具をフル活用していたところも今回の素晴らしい点だと思います。
これまで使わなかったエクストリームフォーム時のWドライバの横のスロットに、メモリガジェット、そしてベルトの閉じるギミックに意味を込めた最後のシーン。たとえ三条さんの担当作品であっても、Wでなければ見れない場面が盛りだくさんでした。
翔太郎が生身で圧倒的に強い加頭に挑むところはちょっとご都合主義的ではありましたが、あれはいざとなったら自分を囮にしてメモリガジェットで計画を破綻させる作戦だったのかもしれませんね。

・見ていて気になったところが1つあります。翔太郎の帽子が飛ぶシーンです。
といっても本編にはそんなシーンはありません。翔太郎が一人で加頭と戦い、帽子を使って反撃した後に一度かぶり直しているのですが、その後のメモリガジェットによる総攻撃をして若菜に駆け寄った時点では帽子がどこかに行ってしまっています。映像の流れが不自然なので恐らく編集時にカットされたのでしょうね。
あの帽子はおやっさんの形見の品です。それが無くなるということには大きな意味があると思うんですよね。翔太郎が決断のできる一人前の男になったので、親離れの意味が込められていると思います。これも重要な場面だったと思うのでその場面が無くなってしまったのは残念です。


■園咲冴子
・個人的には最後まであまり思い入れのないキャラでした。
恐らくフィリップと若菜とは腹違いの連れ子という境遇で、最も琉兵衛の犠牲になった人物なので境遇には同情できるのですが、そうなってから本編までに10年以上も経っているので人格として成り立ってしまっていて悪役が板につき過ぎています。「もしライトの一件がなかったら…」という場合の冴子の可能性が想像できません。
悪役としても損な立ち位置で、彼女の変身するタブーもCGの都合上出番が少なく、しかもやられ役ばかりととことん貧乏くじばかり引かされる役でした。一番目立っていたのは霧彦を殺したところだと思います。時点でナスカ・レベル3です。どちらも本当に短い春でした。

・ひょっとしたら今回が一番の見せ場だったのかもしれません。
というのもエクストリームでユートピアを倒せたのは冴子のおかげだったからかもしれないからです。エクストリームの長所は星の本棚による分析能力ですが、スミロドン(ミック)が猫であることを知らなかったために失敗したことがありました。今回も加頭がNEVERであることを念頭に置いていなかったら負けていたかもしれません。その点では冴子が今回の立役者だったと言えるのかもしれません。

■加頭順
・冴子を本気で愛していたという事実には驚かされました。
それを踏まえて2周目を見ていると、実際加頭の言動には全く偽りがないんですよね。組織の立場を優先するなら若菜に匿っていることがバレた時点で冴子を切り捨てるなり、冴子の意思を無視して拉致して後釜用に遠ざけておくなりしたほうが正解でした。それにも関わらずずっと匿い続け、冴子の望む情報を与えていました。ミュージアムを支援していたこととは関係ありませんし、愛で全てが許されるわけでもありません。しかし加頭の思いは本物だったと思います。

■ロストドライバーについての解説
・ラストにフィリップから翔太郎へのプレゼントとして出てきた半分しかスロットのないWドライバーのようなドライバー、あれが「ロストドライバー」です。
見た目のとおり一人用のドライバーで、園咲家の使っているドライバーより新しいモデルのドライバーです。当然ながらWやアクセルに比べると性能は劣ります。

・初登場は『MOVIE対戦2010』(ビギンズナイト)で鳴海荘吉がスカルになるために使っていたことが語られています。劇場版W『FOREVER AtoZ』では翔太郎が手にし、捕まったフィリップを助け出すために「仮面ライダージョーカー」に変身して単独で戦いました。なお、そのとき使ったロストドライバーは壊された上に行方不明になりました。
フィリップからのプレゼントの出処は謎です。元々はシュラウドが開発したものなので、設計図をもらって作ったか、劇場版のを拾ってきて修理したのかもしれません。


次回はついに最終回です。
その後を描いたエピローグにあたる内容です。この最終回があったことが、私がWを好きな一番の理由かもしれません。