『忍風戦隊ハリケンジャー』最終回まで見終わって:感想

2013年6月25日
先週まで東映公式チャンネルで配信していた『忍風戦隊ハリケンジャー』を見ました。

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【ストーリー】
■コミカルで重い。だけど…
・見た目はかっこよく、ストーリーはコミカルだけど重い。
ゴーオンジャーやアバレンジャー大好きなのでテーマは好みでした。でも私にはハリケンジャーは合いませんでした。ちょっと軽すぎました。

■明るいこと≠軽い
・一番違和感があったのがそこだと思います。
ハリケンジャーの場合、気持ちは真剣でも表には出さずに明るく振舞っているのではなく、チャラいように見えてしまいました。序盤から2クールはゴウライジャーとのやり取りの中でそういうノリの3人が、忍者として自覚を持つまでなのでお気楽でも構いません。

でもそれをシュリケンジャー加入後や4クール目まで続けたのが鼻につきました。
忍びの使命を自覚した上で『俺はハリケンジャーなんだぜ?!』とシュリケンジャーや頭領に反抗する鷹介はいただけません。今までの描写は何だったのかと思ってしまいます。

その点では敵側の七本槍のほうが良かったかもしれません。
表面的に取り繕っていても殺伐とした雰囲気があって、チャンスとあらば貪欲に我欲を出していく。サンダールが来てからはパワーバランスが崩れてしまいましたが、七本槍の描写は悪くありませんでした。

■組織としては健全なんだけど
・もう一つ引っかかったのが戦いの勝ち方です。
ハリケンジャーは主人公たちの直属の上司(頭領)とメカニック担当者が最初から健在で指揮を取っています。たいてい上司は司令官や長老など現場には疎い人で、戦隊では珍しいことです。組織としては非常に健全なのですが、ここが問題です。

ハリケンジャーの勝ちパターンの多くが、
『どうしたら良い?!』と、上に指示をあおぐ→時間稼ぎで戦闘→『わかったぞ!』と弱点を指示する or『できた!』と新武器を渡す→その通りに勝利。
このパターンなんですね。
ハリケンジャーには変身できたものの、まだまだ未熟な3人という基本設定には合っているのですが、主体性が感じられなくてかっこ悪いです。

要所要所では『もうダメなのか?!』と上司も諦めかける中、3人が奮戦して倒すシーンもあるのですが、勝ち方が気合のゴリ押しなので成長が見えないのが、なんとも。良いシチュエーションなのですが、普段スマートに勝つだけに、勝ってもかっこよく見えません。

【アクション】
■デザインが素晴らしい!
・汎用武器の疾風丸とイカヅチ丸、各固有武器、どれもギミックも使い方もかっこよかったです。ここは期待通り、素晴らしかったです。忍三味線? そんなものは見なかった。

汎用武器の刀と固有武器とそれぞれ戦い方も分けてあって、忍者らしいスマートな戦法で見応えありました。
シンケン丸といい、剣系の武器は『~斬り!』って、必殺技が後付しやすくていいですね。
ゴーカイジャーで初めて見たので、ハリケンジャー=影の舞、というイメージ出したが、それ以外のアクションのほうが凝ってて驚きました。

■カラクリボールはちょっと…
・ガシャポンで武器が出てくるのはコミカルで面白いんですが、ハリケンジャーの巨大戦は雰囲気がシリアスなので合ってなかったですね。戦闘の流れが論理的でシリアスなので、リボルバー天雷旋風神>天雷旋風神という設定が納得できません。乗るだけ強化が許される雰囲気じゃないです。

・必要性が薄いのに次から次へと出てくるのもいまいちです。商業的な必然性はわかりますが、ゲキレンジャーといい、かえって玩具の売上が下がると思うんですけどね。

【感想】
・雰囲気はよくできていて、アクションともマッチしていて素晴らしかったのですが、脚本が残念でした。
シリアスな本筋に、お気楽な普段の性格をそのまま入れてしまった結果、ストーリー全体では自然なんですが感情移入しづらかったです。脚本がメイン1人+3人で均等にローテーションした弊害でしょうか。
良いところも目に見えてあるのに、残念な印象の作品でした。

コメント

2 件のコメント :

  1. マルゲリータ2021年11月14日 21:22

    去年あたりにYouTubeでやっていたのを視聴しました。

    暗黒七本槍は良かったですね。個人的にサーガインが印象的でした。普段悪態を突きながらも、主君の為に命を落とした同胞に敬意を表したり、仲間想いだったり、衝撃的な最後を迎えたりしましたから。

    >ハリケンジャーの勝ちパターン

    他のメンバーがあっさりやられた相手を単独撃破する展開は、気になりましたね。気持ちで強くなるシステムなんかあるのか?と。

    >デザインが素晴らしい!

    それぞれの攻撃方法が区別してあったのは良かったですね。単純な近遠距離の使い分けでも、銃剣のハリケン、剣と手裏剣のゴウライ、剣の能力のシュリケンと分けてありました。忍三味線もいいデザインだったと思いますよ。活躍はあんまりでしたけど。

    全体的には面白い作品ですが、最終回の前後編は酷かったです。サタラクラの二番煎じのやられ方のサンダール、ポッと出てやられたボス、強化復活したはずなのに弱くなった七本槍、極めつけは忘れ去られた捕らえられた忍び達。ハリケンジャーの三人どころか、上司たちも一切触れないのが「ひでぇな」と思いました。彼らを戻す方法を探すエンドで終わると思っていたので、ビックリしました。

    同じ忍者戦隊のカクレンジャーはご覧になられましたか?私はまだ見てませんが…

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    1. >暗黒七本槍は良かったですね。

      サンダール以外は良かったと思います。個性があるので4人以上もいて多くても気になりませんでした。サンダールが出てからは目に見えて実力などに序列ができてしまって雰囲気が変わってしまったように感じました。

      >極めつけは忘れ去られた捕らえられた忍び達。

      最後まで主人公たちに甘い展開でしたね。あまり好感を持てなかった身には受け入れづらかったです。

      >同じ忍者戦隊のカクレンジャーはご覧になられましたか?

      カクレンジャーは見ていません。

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