仮面ライダードライブ 第43話「第二のグローバルフリーズはいつ起きるのか」:感想

2015年8月23日

■進化する石田監督
・意識していなかったのですが今回の担当は石田監督だったかな?と自然と思い浮かぶくらい石田監督でした。流れを読まない無節操なギャグ描写は相変わらずでしたが今回は更に進化していたと思います。チェイスとのやりとりの最中、効果音がやたらにうるさくて不快感がトップギアでした。大幅に酷くなる余地がまだあるとは想定外でした。
今まではストーリー展開を改ざんするため坂本監督のほうが有害だと思っていましたが、石田監督が追い抜く日も遠くないかもしれません。

■揃わない足並み
・前回メディックが感情を取り込んで変化したという話をした直後に、「ロイミュードの性格なんてコピー元のマネに過ぎない」という話をするのはタイミングが悪いように感じました。
この後、ブレンの勘違いだという話にするにしても「やっぱり違うじゃないか。人騒がせな」と興冷めになってしまうでしょう。余計なニュアンスが加わってしまっています。相反する内容を間を置かずにくっつけたのが不思議です。

・どうやら最後まで長谷川さんと三条さんの方向性は噛み合わなかったみたいです。長谷川さんの問題なのか、三条さんが人を使うのが下手なのか、どこに原因があるのでしょうね。

■蛮野博士
・今回も小者アピールが鼻につきました。
ハッキングをメディック同様に普通にコーティングされて防がれただけでも、特状課の研究データを把握しているはずがあっさり対策されてて情けないったらありゃしません。その上、「あれ?効かない?」と本気で困惑している様子だったことに唖然としました。せめてそこはそれくらい想定済みと余裕の態度を見せてほしかったです。
ゴルドドライブの演技は現場の余計な横槍なのかもしれませんが、なぜこうまで現状悪役のトップを務めている蛮野博士を小者と強調したいのか理解に苦しみます。悪役の格を落としたら雰囲気が締まらなくなるだけだと思うのですが。

■脇役の不遇
・ピコピコくんが量産化され特殊弾も開発されて警察官でも雑魚ロイミュードを倒せるようになっていました。これ自体はいいのですが、1つ残念なことがありました。それは現さんの出番がなかったことです。

・ただでさえ特状課のメンバーが最近空気になっているので、現さんに華を持たせてあげてほしかったです。
同じ内容でも現さんが仕留めて究ちゃんに自慢しているところで、りんなさんが警察内で正式採用が決まったと話す形にもできたはずです。もっと簡略化してロイミュードを倒した警察官を現さんにするだけでも表現できたはずです。せっかくピコピコくん装備でロイミュードと戦った実績のあるキャラなのに活かさないのはもったいないです。ここまでサブキャラとして出してきたならもう少し優遇してあげてもいいのにと思いました。

■004
・クリム襲撃時の3人目は004だった。悪クリムのデータはそのとき取った。
悪クリムはロイミュードだろうとは予想済みのことなので特に驚きはありません。順当な流れでした。未来で反乱を起こすということは、004は本編の最終回まで生き残るんでしょうかね? 劇場版を見ていればその辺りもいろいろ想像できて面白いのかもしれません。

■ロイミュードの数
・本編で「残り22体」と言っていましたが、公式のリストだとゴルドドライブ(006)含めて28体います。これはどういうことなのでしょう?
劇場版で倒された分が含まれていないのか、それとも「前回までは28体いたけど、今回の冒頭で倒していたような感じで6体倒された。でも公式HPのリストは更新されていない」というミスなのか。はたまた前々回で006と共に蛮野を追い詰めて爆散した雑魚ロイミュードのカウント忘れでしょうか。省略なのかミスなのかで意味が変わってくるので気になります。


次回はもう第二次グローバルフリーズを起こすようです。約束の地という新要素は速攻で回収されるようです。
予告ではブレンが「冷徹な機械に戻る」と気になることを言っていました。自殺(初期化)でもするのでしょうか? ブレンの死をきっかけにハート・メディック・蛮野が潰し合いをして最後に残った相手をドライブたちが倒す展開は止めてほしいです。そういうのはトッキュウジャーで嫌というほど味わいました。

コメント

10 件のコメント :

  1. 前回のコメント欄で言った通り悪クリムは本編で出すべき存在です
    ネタバレ回避のために詳しいことと言い方はぼかしますが劇場版の内容は本編に出てきた悪クリムがロイミュードであることの可能性を提示させる内容でした、むしろ劇場版販促と混ぜることによるミスリードでしょうね
    前回までの他の人のコメント欄で劇場版時間軸がわからないというのがありましたが40話と41話の間ですねそこ以外あり得ないです


    石田監督の描写は年々過剰になっていってるように感じますと言っても昔からあんな感じだった気もしないわけじゃない

    ところでストーリーを改ざんするのは坂本監督に限った話ではないと思うのですが...
    キバは風呂シーンとか他のシーンを優先して大事なシーンをカットされたり、劇場版では井上敏樹および役者の勧めるシーンが軒並みカットされてた話とか有りましたし
    鎧武では虚淵が自分の書いた脚本から台詞を変えられてることに不満があったようですし
    トッキュウジャーでもラスト辺りのシーンを役者の提案で元の脚本から大幅に変わっています
    元の脚本からストーリーが変えられたりするのは特撮では割りとよくあることなのに何故坂本監督だけなんでしょうか?

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    1. 40話と41話の間ですか。本編だけ見ている立場だと、特に間にエピソードが挟まっているようには感じませんでした。パラレルと考えたほうがいいのでしょうかね? それとも和解したばかりのはずの剛の態度に違和感を感じたことが劇場版とのつながりゆえだったのでしょうか。

      石田監督は前からこんな感じでしたが過剰な効果音は今回からのように思います。その芽はピエール製ロックシードがあった鎧武辺りにあるような気はしますが。

      はい、ストーリーや台詞の改変は坂本監督だけに限ったことではありません。
      ではなぜ名指しで批判するかというと、坂本監督は改変した理由がはっきりしていると思うからです。
      改変すること自体はケースバイケースだと思います。良くなることもあれば悪くなることもあるでしょう。しかし恣意的な改変は悪いことだと思います。
      その点、坂本監督はなぜ改変するかというと、自分の好きな役者さんによる生身アクション(特に女優さん)をするためとはっきりしています。私の見る限りでは坂本監督の加えた生身アクションが作品に対して有効に働いていたことはほぼないと記憶しています。変身する前のほうが凝っていたりして、「変身する必要ないんじゃないか…?」とむしろマイナスに働くことさえあります。

      坂本監督に限らず、こういう恣意的な改変をする人は誰でも批判します。石田監督も程度は低いですがこの部類です。
      しかし改変で良くなったのか悪くなったのかは判断が付けづらいため、断言することは少なくなります。坂本監督のように因果関係が明らかであれば誰であれ文句を言います。

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    2. 劇場版でもナンバー付きのロイミュードを倒していているのでパラレルでは無いでしょうね、今回出てきたロイミュード撃破表にもその数字のロイミュードが撃破済で載ってましたし
      剛の態度は劇場版関係無いですねこれ以上は言えませんが

      個人的には坂本監督の生身アクションの多さはストーリー展開の改変というよりは元々に有るストーリーに生身アクションを出来るだけというより過剰に加えた物なんじゃないかなと思っています、脚本では細かいところどう撮るかは全て監督任せな場合がほとんどのようなので...
      これに関しては石田監督も同じような物だと思います、演出がギャグなだけでストーリーそのものに手を加えてるとは感じませんし

      一応生身アクションの多さは坂本監督も自覚しているのか脚本家と連携してある程度工夫は凝らしてるかと
      キョウリュウジャーでは元の身体や心が強いからこそキョウリュウジャーになれるという感じで
      ウルトラマンギンガSではスパークドールズとダークルギエルという一期の設定を活かし等身大の敵キャラを使うことで生身アクションと巨大戦をきちんと分けていました
      ただそこまでして生身アクションを入れる必要があるのかと言われれば正直無いでしょうね
      坂本監督の場合は本来なら敵の襲撃にすぐ変身するシーンを生身で粘ってから変身、生身で戦いながら変身という感じでそれが言う通り本人の好みなのは明確なわけですしね

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    3. 劇場版の分は含まれているんですね。どういう状況なのかますます混乱してきました。

      はい、改変といっても台詞の変更と脚本のカット、それに表現の仕方が監督の範囲だと思います。
      仰るように石田監督は大げさなギャグ調にする癖はあるものの、ギャグはギャグなのでストーリー展開にはそれほど影響は与えていないと思います。私が石田監督の癖を作品に悪影響を与えているとまでは考えてこなかったのもそのためです。(この調子だと今後はわかりませんが)

      私もキョウリュウジャーは「生身でも強い」という設定があるのでまだマシだと思います。
      しかしキョウリュウジャーですら公式読本で三条さんが「ここに伏線としてのっさんの妹の活躍シーンを入れていたのにカットされました」と愚痴っていて、しかもその回がピンクの一輪車など私が違和感を覚えた謎の生身アクションのあった回だったため、坂本監督は完全に黒だと考えるようになりました。
      メイン監督を務めたキョウリュウジャーでさえこれなので、ローテーション参加した作品に至っては考えるまでもありません。そんなに生身が撮りたいなら『牙狼』に参加するほうがいいと思います。

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  2. 自分は坂本監督については割り切って考えてます。生身は多いですがスーツでのアクションもしっかり演出できると思っているので。ウルトラマンなら隊員たちの等身大アクションを脚本に無理なく撮れるので、ここ二年そっちに専念してるのはいいことかもしれません。石田監督はシリアスなところはちゃんと撮れる人なので、全編緊迫している回だけ担当してもらえれば…無理でしょうけど。
    三条さんと長谷川さんで得意なもの、書きたいものが異なるのが齟齬の理由なのかな、と思います。三条さんはヒーローと敵役のドラマを上手く描く人で、長谷川さんは人の心の裏、闇を描くことが多いです。刑事ものをやるにあたって、サスペンス的なドラマを入れるべく長谷川さんを呼んだのでしょう。それ自体は成功していると私は思います。長谷川脚本の方が謎をしっかり提示し、解決するという二話完結方式には向いた話でした。でも長谷川さんの脚本を見ていて、「やりたいこと」が先にあって、そのシーンのために話を組み立てるので、そこまでの流れに違和感を抱くことが多くありました。ジャッジ回や仁良の籠城の話はその最たるものだと感じます。個人的に長谷川脚本は好きなところもたくさんあるので、ちぐはぐな印象になってしまったのが残念です。

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    1. 坂本監督も石田監督も腕はあると思います。ただ病気です。
      自由にやっていい作品ならそれでもいいでしょうが、SHTは販促番組なのでノルマがたくさんあります。好き勝手にやっても他でバランスをとれる環境ではありません。SHTで仕事するなら自制してもらわないと困りますし、自制する気がないならそれが許されるところに行ってほしいです。

      私は長谷川さんはW,フォーゼ、ドライブくらいしか見たことがありません。
      そんな私の長谷川さんの印象は「作家性を出したがる人」です。少なくともゲスト脚本には向かない人なのだと思っています。
      非シリーズ構成の脚本家の役目は話数の隙間を埋めることと、「このキャラ/状況ならこうするんじゃないですか?」とシリーズ構成とは別の切り口から掘り下げることだと思っています。
      長谷川さんは自分の色を出そうとして、レギュラーキャラよりもゲストキャラ(主に悪役)に力を入れすぎているように見えます。個性を発揮することは必要ですが、作品をないがしろにしては本末転倒だと思います。

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  3. グローバルフリーズの跡地?と思ったら約束の地なるものが出てきて驚きましたが、それをクリムが新情報として語っていたのも驚きました。秘密主義というより情報量が少ないだけじゃないかと思えてきます。

    ブレンが自分の性格はコピー元の影響だと気づいていましたが、ロイミュードはコピー元の記憶や能力も引き継ぐものではないのでしょうか?前回のメディックと違い忘れた理由もないので気になりました。
    また、メディックがブレンと会話していたのも気になりました。メディックのプログラムの内容は今度やるとは思いますが、それまでの描写と少し食い違うような気がしました。

    今回個人的に1番気になったのは、進之介がみんなでグローバルフリーズ阻止の誓いを新たにしていたことです。剛は撲滅、チェイスはハートと戦いたくはなくとも戦う覚悟はあるようですが、進之介だけメディックを庇って「正々堂々」などと言い出し、その割に共存や和解へ何も動き出さないよく分からない人になっているように思えます。せめて自分はどうすべきか葛藤があったらいいのですが、その気配は感じられません。私としては父の敵・真影仁良編でちゃんとキャラの掘り下げができてたらと残念でなりません。

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    1. グローバルフリーズの跡地なんて驚きでしたね。広範囲で起きた事象だから爆心地みたいなものはないのかと思っていました。ロイミュード108体しかおらず、プロトドライブの活動範囲も考えると都心以外はどんよりが起きただけでロイミュードの破壊工作はなかったんでしょうかね。

      ブレンの描写は謎でしたね。本人はコピーする気はなかったのに殴ったことで意図せずコピーしてしてしまったようだったので、記憶までコピーされなかったのでしょうかね。
      それなりに有名人でネットで調べれば出てくる相手をブレンが今まで名前すら知らなかったのも謎です。ブレンって頭脳派ふうのわりに好奇心がないのでしょうか。

      ブレンに冗談めいたことを言うメディックも不思議でしたね。
      蛮野に絶対服従と蛮野に尽くすこと=ハートのため、という思考の捻じ曲げ以外は普通に意識があるみたいでした。

      進ノ介が何を考えているのかよくわかりませんね。
      メディックが雑魚ロイミュードならまだしも、重要な能力を持つ幹部で超進化体にまでなったのに庇うのは不可解です。メディックに敵意がなく「静かに暮らしたいだけだから放っておいて」という態度なら躊躇うのもわかりますが普通に人類の敵ですし。警察官としては捨て置けない脅威に見えるのに、進ノ介は市民の安全を天秤にかけないのが不思議でなりません。
      動くなら動くで庇うなんて消極的な行動だけでなく、ロイミュードとの共存は不可能なのかと周りに疑問を投じるなど動きようがあると思います。どうして今のような微妙なスタンスになっているのか理解できません。

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  4. どうやら本願寺課長が一般の警察官が使用できるベルトで変身するという情報があるので、その時に現さんについては触れるのではないでしょうか?
    ちなみに個人的な意見ですが量産型ライダーのデザインは微妙です。頭がバイクのヘルメットみたいだし。

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    1. 量産型とは東映公式に映ってたやつでしょうかね?
      ネタバレを防ぐために目に入った時点で目を逸らしたので詳細は把握していませんが。

      その可能性もあり得ると思います。
      ただ個人的には微妙だと思います。なぜかというと霧子がいるからです。霧子は優れた身体能力を持ち、志もあるのにライダーになれなかった人物です。誰でも返信可能な量産型ライダーの話をするなら真っ先に霧子の反応が描かれるべきで、そこに現さんも並べると霧子が薄まってしまうので不適切だと私は考えます。現さんでやるとしたら次回以降に出動するときなどになると思います。

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