仮面ライダードライブ 第40話「2人の天才科学者はなぜ衝突したのか」:感想

2015年8月2日

■蛮野博士
・クズでした。人格的にもどうしようもない上に、能力面でもベルトさんがいなくなって焦ったら大失敗したというダメ人間でした。
小者っぽすぎて全然脅威に感じません。今更出てきたラスボス候補としては失格だと思います。ただでさえ超進化体があと2人必要という理由でポッと出の008や006が出てきてうんざり気味なのに、こんなのを追加されても困ります。
野望もしょぼくて能力も微妙でスケール感が小さすぎます。このしょぼさを活かしてブレンと合体でもするのでしょうかね。今のままだとハート様に指一本で倒されそうです。

・霧子の葛藤も「そういえばお母さんも嫌ってた」で解決されてしまいました。
父親に関する数少ない思い出のはずなのに忘れられるなんて蛮野博士への間接的な格下げが止まりません。
剛のこだわりのわりにかなりあっさりした解決でしたが、いつもの展開よりはマシだったと思います。前回の時点で霧子がそんなにショックを受けた要素がなかったので、あの時点で思い出しかけていたのかなと推測できたからです。いつもだったら同じ話数でやってしまうので唐突な感じが強くなってしまいますが、今回の場合は前回の描写がクッションになったことで唐突さが幾分薄れていたと思います。

■信頼のベルトさん
・蛮野博士が話の中心だったのに株が下がったのがベルトさんです。
相変わらずの秘密主義に呆れました。しかも今回は有益な情報を黙っていたから余計に信用がなくなりました。本来なら有益な情報提供者のはずなのですが、「そういうことはもっと早く言え!」と怒りのほうが先立ってしまいました。今後の展開や劇場版の内容次第では「あ~あ、あのときベルトさんがもっと早く話してたらこんな酷い事態は防げたのに」と罪状が増えてしまうでしょう。特に悪いことはしてないはずのに株が下がりまくるベルトさんはさすがだと思います。実績を伴った信頼感ゆえでしょう。
せめて「あまりに酷い事実だから剛と霧子の前では言い出せなかった…」などベルトさんの人間味を掘り下げる展開につなげてほしかったです。

■剛
・決意表明は良かったです。ただ、できればあの台詞はチェイスに向けて言ってほしかったです。
視聴者的には「チェイスとの確執>蛮野博士との確執」だと思います。チェイスがロイミュードだからという理由での確執は、2,3クール目の間ずっとやってましたからね。「悪を倒すのがマッハの使命。ロイミュードかどうかは関係ない」と言うならば、その言葉はチェイスとのわだかまりの解消のために使うほうがしっくり来るように思えました。

■008の秘密
・「首元がきれいな美女」が条件だったそうです。腑に落ちないので前回を見なおしてみましたがやっぱりよくわかりませんでした。
突入時の霧子は制服で、首元は特に露出していませんでした。一方、さらわれた女性たちは丸首のTシャツでした。霧子程度の露出で判断できるならばいちいち誘拐する必要はなかったように思えます。りんなさんをポイ捨てしたように一目見れば充分でしょう。今回語られた理由もただのカッコ付けで、単に好みの問題だったのでしょうか?

・それに「ドライブ中に誘拐される」という共通点の説明はありませんでした。「教会までオープンカーでドライブして行く」など理想の条件を増やせば関係づけられたと思うのですが、なんでこんなに中途半端なのでしょうか。謎解きとしては成立していないように感じました。

■続きは劇場版で?
・蛮野博士がドライブドライバーにチップを仕込んだり、戦わずに逃走したときには「蛮野博士との決着は劇場版で/DVD特典で!」という展開なのかと嫌な予感がしました。でも金色のドライブは本編で片付けるっぽいですね。その点は安心しました。
劇場版に関しては結末のネタバレされた感じもしたのですが、あれはミスリードなんでしょうかね? あれで本当にあのチップのせいだったらずっこけます。


次回は蛮野ドライバーによる金色のドライブ登場とメディックが中心になるようです。
プロトドライブにダークドライブに金色のドライブ、ドライブは亜種が多いですね。量産されると安っぽく感じるのであまり良い手とは思えません。
そして満を持しての長谷川さんの登板… せっかくまとまった剛関連がまたグダグダしそうな予感がします。嫌な予感を吹き飛ばしてくれるといいのですが、どうなることでしょう。


コメント

14 件のコメント :

  1. 確かに、今回はもっと早く言えと私も思いました。

    この辺の性格がチェイスにもよく現われていると思いました。(彼の場合は天然だと思うが)

    剛に関しては、父親に気を許しかけていたところに今回の事が有ったので、ショックから立ち直るのに必要だったと考えています。今までいろいろと抱えこんでいたのがようやくふっきれたと思っています。

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    1. チェイスはロボットでコミュニケーション能力も高くないから不思議はないと思っています。既に「聞かれなかったからだ」というパターンをやっているのでもう一回やったらツッコミますけど。
      一方、ベルトさんは本当は人間という要素を前面に打ち出している上に、今回ハートたちが人間を憎む理由という重要な事実まで把握していることが明らかになりました。意思を持った敵との争いの場合、和解する道がないのか模索することは当然です。現状では「ひょっとしてロイミュードとの争いが本格化したのってベルトさんが自分が殺された恨みで戦いを始めたからなんじゃ…?」という疑問さえ浮かんできます。今回の過去の経緯を知っていたら、進ノ介はハートとの対話を試みたと思います。ベルトさんの秘密主義の影響が大きすぎて、もはやちょっとした悪役みたいに見えてきました。

      ふっきれるのは良い展開だと思います。これまでそれでさんざん煮え切らない展開が続いてきましたからカタルシスがあります。
      しかし発言の対象が蛮野博士だったことは少し疑問です。それならもっと蛮野博士にウェイトを置いて剛の物語を進める必要があったと思います。「ロイミュードが憎い→憎いのは憎い父親が作ったものだから」という流れでこれまでの流れも蛮野博士に収束しているつもりなのでしょうが、個人的には気持ちがついていきません。ロイミュードが意思を持たない動物的な化け物だったならそれも成り立つでしょうが、ロイミュードには確固たる人格があります。前後のつながりに無理があるように感じます。

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  2. この番組に何を期待して視聴しているのでしょうか

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    1. ん~、期待しているものというのはもう無いですね。少しでもマシに終わることを願っていますが、これは期待とは呼べません。
      2クール目終了の辺りから既に「仮面ライダードライブ」ではなく「平成第2期ライダーシリーズの一作」として見ています。今作は立て直しが無理でも、次回作以降につながる希望が少しでも見えれば良いなと思っています。

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  3. 先だって劇場版の試写を見て来ましたが、ネタバレになるので書きませんが、物語は劇場単体ですが、
    その前後は映画を見ておかないと繋がらない。もしくは意味不明になるかもしれない感じでした。
    見ておいたほうが、より楽しめる。という感じではなく、見ておかないとテレビのみの視聴者が
    ????や、置いてきぼりになるんじゃないの?という部分があったので。
    その繋がる部分に関しては別に劇場でやらないで、テレビ本編でやれよ、という思いました。
    映画の話しは、別にテレビとリンクさせなくても十分パラレルでやれる話しなので余計に。
    観客呼び込むためにどうしてもリンクさせたいんでしょうね。
    リアルタイムで映画を見ない人に向けて、テレビ本編でどれだけフォローがなされるのか、構成と
    制作の手腕に期待するしかないですね。
    このまま映画見た事が前提でシレっと本編が進んじゃうと、ちょっと乱暴だと思いました。

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    1. 情報ありがとうございます。
      そうなのですか。お話を聞く限りではパラレルではなく、本編とリンクしているみたいですね。本編の展開と関係する要素は本編でもさくっと紹介して、要点がわかるようにしてほしいです。
      劇場版の内容が”未来”に関係するお話なので、本編の最終回に劇場版とつながるような内容が残されていると、やり残したことがあるみたいですっきりしなさそうですね。「劇場版につながるエピローグは冬公開の『xxx(次のライダー)vsドライブ』で!」なんてのは止めてほしいです。

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  4. Wでもキョウリュウジャーでも映画見たこと前提で話進んでましたし、夏映画を繋げてくるのは分かってました
    まあなんだかんだここ最近じゃ春映画以外は大体本編(今年の春映画はTVSPやら映画本編とかでロイミュード倒してるけど)とリンクしてるというかパラレルにはならないという感じですけどね、パラレルな映画よりは本編に繋げられるという方が個人的には好きです
    映画の話そのものはパラレルでもやれるだろというのは映画は特別な話やるための物なんだから本編とは違う感じになるのは当然じゃないの?と思います、観客呼び込むためというのにはここ最近ライダー映画の収入かなり下がってますし反対しませんけど
    試写会とか行ってないんで自分もどれほど繋がるのは知らないですが今回は電王夏映画ぐらいにはがっつり繋がるんだろうなあと思ってます

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    1. 個人的にはWやキョウリュウジャー程度なら許容範囲です。
      Wは翔太郎たちが戦う理由(贖罪)以外は本編でもわかる範囲でしたし、キョウリュウジャーは元々「ブレイブ」という曖昧な存在があったので太古のメロディーとか言われてもそんなのがあるらしいで済みました。

      私はどちらかというとパラレルのほうが好きです。なぜかというと映画だけで完結できるからです。本編と絡めると本編は良くても、映画単独では完結できないという問題がつきまといます。戦隊でいえば「幹部を一体倒した(劇場版で唐突に現れた幹部だから実質減ってない)」で終わってしまうと物足りない感じがします。剣や555、ウィザードくらいパラレルのほうが私は好きです。違った側面からの描き方でテーマ性なども掘り下げられますしね。

      電王だときついですね。本編を先に最後まで見た身としては最終回のジークが「誰だっけ? ゲスト回で出ただけなのに、なんでこんなでかい顔してるの?」と嫌悪感が先立ちました。劇場版の前後もデンライナーで行ったり来たりして意味不明で退屈な描写が続きました。
      あれは劇場版が見てない人が不幸になるやり方だったのでやめてほしいです。

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  5. 蛮野が黒幕の割りには押しが弱いというかもっと前から付箋を貼っていれば良かったかもしれませんね
    不遇な扱いだった剛が今回で少し報われたのが幸いでした
    戦闘に関してはタイプトライドロンではなくあえて初期のタイプスピードとマッハでトドメを刺したのは良かったですね
    あと劇場版の超デッドヒートですが本編と繋がっているなら最終決戦の時に前作のヨモツヘグリのように一回限りの超デッドヒートマッハになったら面白い展開になると僕は思いますけどどうでしょう?

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    1. 今が3クール目だったら、ひと波乱ありそうで良かったんですけどね。まとめに入ってるどころか消化モードの今の状況で新キャラが増えても歓迎できません。

      販促としてはまずまずだったと思います。
      乗り物がメインなので添え物としては適切だったと思います。

      超デッドヒートというのは、あのタイプスピードと魔進チェイサーが混ざったようなフォームのことでしょうか?
      そうですね、良いと思います。
      劇場版で出ないものなら販促上の差し障りはないでしょうし、興味をひくこともできるでしょう。何より不遇なマッハに1つでも見せ場があることは救いになるでしょう。

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  6. 蛮野さんが思った以上に小物のクズで驚きました。あれでどうやってクリムと友人になったのでしょうね。
    それより気になったのは蛮野がクズだということの伏線が弱かったことです。クリム・ハーレー・ハートのうち誰かが彼のしてきたことを話しておけばこんなことにはならなかったのに、という思いが拭えません。仁良の時もそうでしたが、唐突に出てきた人物がクズで黒幕というのはイマイチ乗れません。「いい人」のハートと対比させたいのでしょうが、それにしても少し無理があるような気がします。

    剛のほうも個人的にあまり納得できませんでした。ずっと勝手に訳分からない理由で空回ってた人という印象だったので、落ち着いたのはいいのですが、迷惑をかけた関係者に謝罪して回るくらいするべきではないかと

    あと、相変わらず1話にごちゃごちゃと詰め込まれて描写が雑ですね。108体しかいないロイミュードの幹部のはずのトルネードの扱いが軽すぎる気がします。「ハートがいい人なのは最も早く人間態を手に入れていたから」「コピーした人間の強い願いで超進化まで可能」などそれなりに大事なことが詰まっていたような気がするのですが、一つ一つがすごくあっさりしていて物足りなかったです。

    それと、OPでの映画のネタバレはいい加減にしてほしいです。私は予告が面白そうなので映画を見に行こうかと考えていたのですが、東映公式サイトで見せ場に挙げられていたチェイサーと建設機械の戦いの結末を見せられたのは困惑しました。あまりにも公式でネタバレされすぎて、もう見に行かなくてもいいような気がしています。

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    1. 蛮野さんはもっと大物であってほしかったですね… 今更こんな小物が増えても楽しみがありません。せめて「ロイミュードがグローバルフリーズを起こすよう仕向けたのも私だ!」くらいは言ってほしかったです。
      クリムとの友情に関しては私もわかりません。私の場合、ベルトさんの人間性を疑っているので「そもそも本当に友情なんてあったの? クリムはクリムで利用しようとしてただけじゃないの?」という疑問を抱いています。

      剛はようやく片付いたんですけど、本当に「片付いた」だけなんですよね…
      振り出しに戻っただけで何かを得たとか失ったとか、これといってないのでカタルシスに欠けます。残り話数的に考えて、下手したらこれで剛の個人パートは終わりかもしれないので喜べません。

      ロイミュード関連はあっさりですよね。約束の数もあっさり説明され、超進化もハードルが下がってこれまで倒されてきた人の欲望を吸収していたロイミュードとの差が微妙になってしまっています。可能性を考える余地がほとんどなくて悪役として物足りません。

      全くですね。劇場版限定フォームも出してしまうし、ボスを倒すところも見せてしまうし、見どころがほとんど残っていません。
      私が劇場版を見るのが遅い理由もこれのせいだったりします。ある程度OPやCMで見た映像を忘れた頃でないと退屈してしまいます。このやり方って本当に効果あるのか疑問です。

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    2. そういえばドライブのブルーレイの特典映像のシークレットミッションの第4話のタイトルが「なぜ蛮野博士はグローバルフリーズを狙ったのか」でした。映画にブルーレイまで買わなければ本編が分からないというのはシリーズ化されていくのでしょうか

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    3. おや、そうなのですか。あり得そうな展開として推測で言ったのですが、蛮野博士は本当にグローバルフリーズに関与していたみたいなんですね。
      そこで種明かしするネタではないと思います。特典が見られるのは放送終了後でしょう。それではブルーレイBOXを買っている人も幸せになれません。利益追求は仕方ありませんが、やるならもっと上手くやってほしいものです。

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