仮面ライダードライブ 第38話「悪魔はなぜ進化を求め続けるのか」:感想

2015年7月19日
■予想の範囲内
・ハートの思想、ハートの超進化、進ノ介の葛藤。どれも予想の範囲内で物足りない内容でした。アクションも死神ロイミュードが融合進化体並に強かったり、タイプトライドロンを出し渋ったり、流れがいまいちで盛り上がりませんでした。

・特に残念だったのは進ノ介です。
ハートの真意を聞いて、それに対するリアクションで進ノ介の新しい一面が描かれるかと期待していたのですが、リアクションも予想の範囲内に留まっていました。敵であろうと正々堂々戦うことは、これまでやってきた「融合進化体でも父親の仇でも警察官として法に従って裁く」というスタンスの延長線上にあります。これだと意外性はありません。周りのベルトさんやチェイスの反応も同様で盛り上がりに欠けた展開でした。

・理由もなく約束の数が4人であることも明かされたり、かなり巻きに入っている印象でした。とてもそんな余裕があるように見えないのに、映画を本編と絡めるようで不安が募ります。

■ハートの求めていたもの
・本人とメディックの発言からすると「喜び」のようですが、進ノ介と戦う前に進化できた点が気になりました。実はハートが求めていたものは「承認欲求」だったのかもしれません。対等の実力を持つ人間と自分が認めた進ノ介に、人格的にも認められたこと自体が嬉しかったように見えました。

・グローバルフリーズ後の半年間、人間を攻撃しなかったのはひょっとしたらそのためかもしれません。計画の準備のためやプロトドライブにやられた仲間の再生を持っていたのかと思っていましたが、それだけでは説明できないところがありました。
プロトドライブを倒せばグローバルフリーズ当時に人間に対抗する術はありません。重加速を駆使すれば少ないロイミュードでも人間の支配は可能だったでしょう。ハート以外にとっては戦うことはそれほど重要なことではありませんので、超進化や約束の数は人間を支配した後でじっくり行っても良かったはずです。そうしなかった理由が謎でした。

・その理由がプロトドライブにあったとすれば納得がいきます。
プロトドライブが敗北した理由はコア破壊能力がなかったからだと語られていました。そしてプロトドライブを倒したのはハートでした。ハートがその当時から「自分と互角の相手と戦って勝たなければ人間を超えた証明にならない」と考えてたとすれば、「もしもプロトドライブにコア破壊能力があったらどうなっていただろうか…?」と人類側の秘めた可能性を感じていたとしても不思議はありません。そう思ったからハートはわざと人間に時間を与えて、ドライブやマッハの完成を待っていたのかもしれません。

■あと2人
・約束の数は4人で、ハートとブレンであと2人必要だそうです。
これだとブレンは当分死にそうもありませんね。当分どうでもいいギャグが続くかと思うとげんなりします。

・あと2人と言っても、006などパッと出が進化しても微妙ですから有力候補は「メディック、チェイス、蛮野博士」の3人でしょうか。
チェイスはライダーだから敵になる可能性は低いのですが、ただ超進化体の頭数が揃えばいいのなら敵になる必要はないから可能性はあり得るかもしれません。
ロイミュードの定義が不明瞭なのでベルトさんも候補者かもしれません。進ノ介と融合できたベルトさんは既に超進化体扱いである可能性もありそうです。


次回はチェイスが免許を取るお話だそうです。そうですか…
しばらくはロイミュード幹部のお話をメインに進めるために、ライダー側はギャグでお茶を濁す方針のようです。個人的には同時に進めればいいと思うのですが… 警察の捜査や剛にチェイスと少しづつ入れられるディテールはあると思います。



コメント

12 件のコメント :

  1. こんにちは。
    いかんせん情報不足な感じがしました。ずっと引っぱって来た「約束の数」が唐突に4人と明かされ、あれ?どこかで見逃したっけ?と思いました。何故4人なのか、4人揃うと何が起るのか。もったいぶってないで、最終回に向けてそろそろ明かして欲しいと思いました。

    剛が登場後しばらく「急がなきゃ」「早くロイミュードを全部倒さないと」などと発言していたので、当初はロイミュードの秘密を色々知っていそうな気もしたのですが、今となっては単に霧子に父親の件を含め、真実を知られる前に決着をつけたくて焦ってたということで終了でしょうかね。もう長い事ずっと不遇で、ロクな台詞もしゃべらせてもらえていないので、期待はしませんが、来週あたり蛮野博士絡みで何か語り部にはなってくれるのでしょうか。

    今年も夏の映画がパラレルではなく、どうも本編と連動のようなので、映画を見ないと話しが繋がらないみたいのは避けて欲しいのですが…。CMでクリムが悪者のように描かれていましたがミスリードでしょうね。蛮野博士もなんだかんだで進ノ介たちを助けてるし(超進化したハートの一撃をふせぐとか、タブレット最強すぎですが(笑))、その辺りは最後のボスは一体誰だ。という部分では少し面白みが感じられました。

    ドライブも残りあと10話程度ですが、もったいぶってる余裕は無いと思うので、1話1話説得力ある濃い最終クールを期待したいですね。

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    1. 匿名さん、こんにちは。
      約束の数の話は急で驚きましたね。あの程度ならもっと早く明かしても良かったように思えます。そうしたら001を倒したときにもう少し野望を挫いた達成感があったかもしれません。引っ張りたいならもっと引っ張るほうがいいと思いますし、中途半端なタイミングに感じました。

      剛は本当に大した理由や考えは無いのでしょうね。ロイミュードを撲滅する具体的な目算も無しにやみくもに動いていただけのようです。
      しかもひた隠しにしていた父親の件も次回であっさり霧子にバレてしまうようです。最近の剛の不遇な扱いから考えると、それすらも霧子に「そうだったんだ。1人で抱えて辛かったね、剛」くらいにあっさり流されてしまうのではないかと不安です。

      劇場版クリムが悪党だとしても、ロイミュードの擬態かもしれませんし、パラレル世界のクリムかもしれませんし、何とでもなるように思えます。
      ただでさえすっきりしない今の本編の流れで、劇場版を見ないと話がつながらない内容にするのは止めてほしいです。

      そうであってほしいです。誰の掘り下げにもならないギャグ回は止めて、少しでも盛り上がる内容にしてほしいです。

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  2. 最近、クリムのラスボス説が浮上してきて、物語がどうなるか分からないです。

    この状態で劇場版を混ぜても、話がややこしくなるだけの様に見えます。

    ハートに関しては、自分と競い合うライバルが欲しかったのであって、必ずしも戦う事だけが全てではなかったと見ています。

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    1. 順当なルートしか見当たらないので逆に制作陣がどうするつもりなのかわかりませんね。これまでもタイミングはあったはずなのに何も仕掛けてこなかったので、最後まで何も意外なことはないまま終わるのではないかと私は考えています。

      ライバル、というのは少し違うように思います。
      それならば001が超進化したとき=自分を超えたときにもっと001に興味を持っていたと思います。超進化したいから相手がほしいのか、純粋に実力を認め合える相手を求めていてそれが結果的に願望の充足=超進化につながるのかはわかりませんが。

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  3. 今回のタイプトライドロンの描写を見るに、最強フォームとは言っても特殊能力寄りのフォームなのでしょうか。フォーミュラと比べて全体のスペックが上がった感じがしないので。
    ベルトさんとの交代は、ベルトさんは機械の能力で的確に相手に対処できて、進之介は強いメンタルでドライブの力を底上げできるということでしょうか。メリットが未だ分かりにくいです。

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    1. タイプトライドロンは何かパッとしないんですよね。誕生したときの説明からすると総合的には現在使える最強のフォームなのは間違いないと思います。そうでなければ特に能力に頼らずに001を圧倒できるはずがありません。能力こそが強さの秘訣であるならば、超重加速にフォーミュラで対抗したようにタイプトライドロンでなければできない戦いにしたはずです。

      私もそういう違いをイメージするのですが、実際はそういうわけではないんですよね。前回のベルトさんがドア銃を持ったときには足を撃ったり容赦のない戦い方で、それに近いイメージでしたが。
      タイプトライドロンの強みが何なのか未だに掴めずにいます。

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  4. 最近タイプトライドロンの攻撃手段が少ないですね
    ずっとピーポーセイバーやコウジゲンバーで戦うとまたかという感じになります
    せっかく組み合わせが11種類あるんですからもっと活用してくれればいいんですけどね
    最強フォームなのに専用武器が無いのはネックに感じますね
    前作の最強フォームは武器の種類が豊富なので問題は無かったのですが今作は武器の種類が少ないですからね
    トレーラー砲で攻撃してもあまりパッとしないですし........
    あと映画のクリムは私の推測で実は本体のクリムは生きていて意識をインストールしたベルトさんとクリム本人が解れているアンクロスト的な感じかもしれませんね
    まぁそれだとクリムの容姿は全く変わっていない等の矛盾がありますが.........

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    1. 同感です。CMを見てなかったら3種類しか組み合わせがないのだと思っていたことでしょう。
      しかも能力の使い方がいまいちなのが難点です。右手と左手に違う武器を持つだけで他作品のフォームチェンジと差別化できていません。むしろ能力を多用するフォーゼやウィザードと比べるとしょぼいくらいです。

      専用武器がないことは個人的には嬉しいことなのですが、現状だとあったほうが良かったかもしれないと思ってしまいますね。「タイプトライドロン来たー!これで勝てる!」って思える根拠が不足しています。普通に考えたら鎧武極のように、タイヤ交換(カキマゼール)の種類で補うことが自然な流れのはずなのですが。どう演出したいのかさっぱりわかりません。

      本体生きてる説もありますね。コピーとオリジナルが同時に存在するのはSF定番のネタですし。
      見た目は微妙に老けてるのでそれで済まされてしまう可能性もあると思います。それかオリジナルがより強力な肉体を得るために自らロイミュードに意識を移したのかもしれません。こちらのほうが最後にドライブが劇場版クリムを容赦なく始末できるので可能性は高いかもしれません。

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  5. タイプトライドロンは元々進之介を復活させるための緊急措置という面があるので、あくまで基本のタイプスピードの正統な上位互換フォームであって特異な能力には乏しいのかな、と考えましたが、それではフォーミュラの方が強く思えてしまいます。現状、強い以外の特性が見当たらないので。タイヤカキマゼールは、よく考えたらシフトカーが自律駆動できる以上、自分に装着する意味がないどころか、シフトカーの動きを制限してしまっているような気がします。フォーミュラをタイヤ交換だけにして、専用武器をトライドロンに付与してそれ一つで戦い、シフトカーが周りで援護する形でもよかったかもしれません。

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    1. 特別な能力がないことは本編の扱いとしては有りだと思います。ドライブはテクノロジー由来の力なので設計や仕様にない特別な力が出せないことに不思議はありません。
      しかし視聴者目線では問題になると考えます。特徴がないフォームではフォームチェンジする必然性が生まれません。

      本来ならフレア・スパイク・シャドーのように複合的に能力を使うのがデザイナーの設計思想だと思うのですが、実際は3ついっぺんに使えるだけになっちゃってますね。
      シフトカーを動かすには予算の問題がありますが、タイヤカキマゼールもタイヤのパーツで予算がかかっているせいか3つしか出せずにいます。
      デザインや玩具のコンセプト自体に問題があるのか、劇中での扱いに問題があるのか、タイプトライドロンは原因がはっきりしません。

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  6. 個人的にはロイミュード090とシェフの話がハートの超進化の話のために中途半端な所で終わってしまったのが残念でなりません
    超進化の実験のためにシェフを利用したのはメディックですがシェフの方は最高を超えた料理を作るための相棒としてロイミュード090を欲しがっていたわけですし
    実験に使われたロイミュードが爆発した以外に人間に被害は無かったどころかむしろ貢献しておりその実験もメディックがやっていたわけで
    ただロイミュードと一緒にやったのが悪い!逮捕だ!となったのはなんだかなあと思いました
    せめてロイミュード090がシェフを切り捨てれる描写が有れば良かったんですけど
    メディックに洗脳されて無理矢理戦わされる形に・・・というかメディックはここまで卑怯なことやってるのに正々堂々は間違ってるとしか言えません

    後、上のコメントで挙げているオリジナルクリムがロイミュードに意識を移したというのは無いと思います
    それなら初めからサイバロイドZZZを起動出来て意識を移してるはずですし
    サイバロイドは起動無理だったけどロイミュードに意識を移すのは大丈夫だったとかの可能性も有って完全に否定出来る理由にはなってませんけど・・・

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    1. 私は超進化に加担したことは充分に犯罪だと考えます。
      たとえば麻薬の製造に敷地を提供するだけでも罪に問われます。料理の味が上がったことを評価するならば、悪人を襲っていたジャッジロイミュードを裁く根拠も失います。行動の内容に関わらず、ロイミュードに協力すること自体が犯罪のはずです。
      問い正すとしたら「究ちゃんの扱いはどうなってるの?」というほうだと思います。実害はアイドルへの脅迫程度で済んだようですが、だからといって無罪放免にするのはおかしいです。警察への協力への代わりに、執行猶予に保護観察付きくらいにはなっているのか気になります。自分の目的のためにロイミュードを庇った点ではシェフも究ちゃんも同じなので、そこは違いをはっきりさせてほしいです。

      メディックは味方で人体実験した以外は卑怯ではないと思います。
      仮にロイミュード側から見たら卑劣だったとしても、進ノ介はその事実を知りません。進ノ介が知っているのは「ロイミュードを使って超進化のための人体実験をしていた。そのためにシェフを利用していた。超進化はロイミュードの大目的である」という程度なので、進ノ介がメディックを他のロイミュードと同じ程度に認識していても不思議はないでしょう。味方を犠牲にしたこと自体は何とも思ってない様子でしたし、ハートへの借りを抱えたままのほうが嫌だったのでしょう。

      サイバロイドというのが何のことだかわからなかったので軽く検索してみました。
      フルスロットルに出ていたものなんですね。まだ見ていないので知りませんでした。
      詳しいことを知らないので何とも言えませんが、そういうことでしたらロイミュードに意識を移すことは不可能なのかもしれません。原因が技術的な問題であれば、”現在の本編~劇場版の未来”の間に生身クリムが技術開発を進めて解決する可能性もありますが。

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