『仮面ライダーゴースト』 第39話「対立!父と娘!」:感想

2016年7月10日

■いつもよりはマシ
・「マユ→父親→ガンマイザー→マユ」という入れ替わりになっていて少し捻ってありました。いつものゴーストに比べればだいぶマシな展開でした。

・ただ、根っこのところではいつものゴーストでした。
記憶読み取り能力はどこに行ったんでしょうね? 能力を使えば「お父さんの中身がガンマイザーで、マユの身体にガンマイザーの意識が入っている。お父さんがチンピラに頼んでいたのは○○のことで、裏切り者は親友の刑事のほう」と初対面の時点で全て解決できたはずです。

・ストーリーの根幹を司るシリーズ構成が設定を無視しては困ります。
それともまさか知らなかったのでしょうか? 遠隔記憶読み取り能力が使えるようになったのはムゲンフォームになれるようになる少し前のことでした。ちょうど福田さんが登板しなくなった頃のことです。福田さんが長谷川さんや毛利さんが書いた内容を知らないとしたら辻褄が合います。知ってて話の都合で無視したのか、管理職なのに状況を把握してない無能なのか。どっちにしても地獄です。

■ポンコツvsポンコツ
・ガンマイザーが急速にポンコツ化していてびっくりしました。
矛盾がどうこう言っていましたが、「楽勝に勝てる雑魚相手に観戦してたら味方の流れ弾に当ってバグった完璧な存在」ってそれ自体が矛盾していると思います。私の辞書ではそれは完璧と呼びません。

・前回で「偉人ってしょぼい」と思いましたが、今回でガンマイザーがポンコツ化したことで吊り合ってしまいました。確かにこんなのが相手なら偉人でも勝てるかもしれません。ポンコツガンマイザーvs情けない偉人、最高に盛り上がるカードですね。

■大帝一家
・アリアによって大帝一家の設定が明らかになりました。
「この世界にやってきた」と言っていました。しかもどうやら力の根源なしで移動してきたようです。すごいですね。そうなると「大帝たちのいた元の世界ってどんなところ?」という疑問が湧いてくるのですが、その説明はないでしょうね。

・もう一人、兄がいたそうです。名前はアルゴス。
次回予告に映っていた劇場版にも出てくる金髪がアルゴスのようです。アデルとどっちが年上なのか少し気になります。たぶんアルゴスもポンコツなのでどっちが上でもあまり関係なさそうに思えますが。

■劇場版の宣伝
・笑っちゃいました。
「とんでもないことが起きる!」とか台詞で言っていて呆れ返りました。そういうのは映像と文脈で表現するものです。とんでもないことが起きている様子を映像や台詞で表現して、視聴者が「とんでもないことが起きてる!」と思うように仕向けるのがプロの仕事です。最低限もできていない内容でした。逆にすごいです。


次回は後編です。
40話なのですが「後編です」としか言いようのない内容です。これがラストスパートにおいてどんな役割があるのかさっぱりわかりません。


コメント

6 件のコメント :

  1. タケルのサイコメトリーって結局本人の意思に関係なく、勝手なタイミングで発動するんでしょうね。仙人かユルセン相手にさっさと使えばいいと思ってたんですが、自分の意思で使おうとする様子がないので、ホナミと同じで全く制御出来てないのでしょう。実はタケルが読んでるのは人の記憶ではなく、製作側の都合ではないでしょうか。

    ガンマイザ―がアリアの眼魔アイコンの残骸を勝手に吸収して、勝手に暴走、勝手に矛盾した感情とやらを調査しに行く。敵の最大戦力の暴走と聞くと危なそうですが、なぜか自分の体を人間に渡してしまう。防御システムにあるまじきセキュリティ管理の甘さですね。自分としては、15の偉人よりも7つの感情のムゲンがランクダウンしてるように思えてましたが、ある意味納得。感情に触れただけで暴走するガンマイザ―相手なら、”ムゲンで十分”なわけです。

    そしてそんな茶番劇の前座にされるアリア。ダークネクロムピンクはネクロムや劇場版の販促になるはずですが、ガンマイザ―2体がかりで潰されて終わり。アデルが変身したウルティマ相手に善戦するならマシだったんですが、アデルもスタッフも大人げない。アリアはアイコン壊されたから生身の体で再登場して味方化しそうですが、そこからダークネクロムピンクに再変身しての活躍はないでしょうね。良かった点はガンマイザ―の新スーツが出てきたぐらい。

    大帝一家は数百年前に、人間世界から眼魔の世界に亡命した王家だったりするといいんですけどね。口頭で中途半端に説明して終わらせるのは、追う方も疲れます。

    監督が今回は刑事ドラマ中心にとりたいと言ってたせいか、刑事パートばかり迫力が入ってますね。仮にもライダーのメンツが、途中から割り込んできた刑事に「お前ら黙ってろ」と一喝されるって…。一方でバトルではガンマイザ―が戦えないわ、イゴールはビビってるわで、緊張感ゼロ。ガンマイザ―がドタドタ逃げるのをタケルが見送った直後に、イゴールが邪魔しに来るのはどう見ても不自然でした。露骨にバトルを手抜きして刑事パートに力を入れられるのは、嫌な予感的中でした。

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    1. >タケルのサイコメトリーって結局本人の意思に関係なく、勝手なタイミングで発動するんでしょうね。
      >実はタケルが読んでるのは人の記憶ではなく、製作側の都合ではないでしょうか。

      そう思っちゃいますよね。
      勝手に発現した能力なのでタケルがコントロールできていないのは構わないのですが、発動するタイミングが不可解なのは問題です。お話の都合に見えてしまいます。何かあっても不思議な能力で解決できるのでは面白くありません。

      >敵の最大戦力の暴走と聞くと危なそうですが、なぜか自分の体を人間に渡してしまう。

      現状だと暴走して困っているのが敵だけですからね。
      数も多いから勝手に自爆してくれて構わないですし、反応に困ります。ヒーロー側もタケルが全力を出して意欲的に動けば解決しそうな事案が多いので全く笑えません。

      >良かった点はガンマイザ―の新スーツが出てきたぐらい。

      新しいスーツの敵が増えるのは嬉しいですね。
      作品としてはガンマイザーに限らずもっと早く出しておいたほうがマンネリ化を避けられたと思いますが。

      >大帝一家は数百年前に、人間世界から眼魔の世界に亡命した王家だったりするといいんですけどね。

      アリアの口ぶりだと大帝が眼魔の世界に来た時点でアリアたちは生まれていたようだったので、人間世界から来たという線は考えにくいかと思います。古代から移動したとしても”食事”という概念を知らないことはあり得ないと思います。異世界だったらあり得るでしょう。

      >仮にもライダーのメンツが、途中から割り込んできた刑事に「お前ら黙ってろ」と一喝されるって…。

      空気でしたね。
      しかし元々タケルたちはゲストに関わりが薄く、関心も薄いのでああいう扱いをされても違和感はありませんでした。タケルも御成も誰一人役割を持てないことがある意味すごいです。

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  2. 記憶を読む能力を福田さんが知らなかったという線は流石に考えにくいかと思います。いくら他の仕事が立て込んでいたとしても、自分が担当していなかった間の内容くらいは確認しようとするのが普通ですし、仮に出来なかったとしてもプロデューサー辺りがフォローするはずです。本作のPはあまり信用が置けないのでアレですが…もしかしたら、「流石にこんな能力はチート過ぎるだろ」と福田さんなりに良心が働いたのかも知れません。現に序盤以降一切使われなかった透明化能力が久々に披露されましたし。情報収集という目的のみに絞れば完全に読心術の下位互換なので、いずれにせよ不自然さは拭えませんが…

    しかし、久々に福田さんの回を見て思ったのですが、どうもこの方、台詞運びというか説明の仕方が下手(もしくはぎこちない)だと感じてしまいます。例えば同僚刑事がお父さんの姿のマユに言った「親友の俺にも言えないのか」という台詞。普通親友かどうかって当事者が自分で言うことじゃないと思います。ましてやいい歳した大人なら。親友の、なんて付けなくても親密な間柄であることは十分伝わると思いますし、仮に説明するにしても、刑事が去った後に、
    タケル「今の人は誰?」
    マユ「パパの昔からの仕事仲間で、すごく仲が良いの」
    といったやり取りを挟んだほうが良かった気がします。他にも、手配写真のカットを挟んでいるのに、いちいち「指名手配犯の手島」と口で言わせたり、全体的に説明してやってるぞ感が出すぎてて、すんなり情報が入ってきません。もっともこれは単に僕の主観なので、細かいことを気にしすぎだと言われるとぐうの音も出ませんが…

    今週新規怪人が一気に3人も出たのはたしかに驚きましたが、時期的に考えてこれ以降に新たに登場する可能性はかなり低そうなのが心配です。前作でもトルネードを倒してからは新規のロイミュードは登場しませんでしたし(進化体という意味です)。

    前々から思っていたのですが、戦隊がほぼ毎週新規の怪人を出せるのに、ライダーでできない理由は、フォームチェンジの増加でライダーのスーツにかかる予算が大きすぎるからではないでしょうか。鎧武からは特に怪人の種類が少ない傾向にありますし。

    またしても僕の勝手な持論ですが、いくら販促のためにライダーのフォームを増やしても、戦う相手が同じスーツの使い回しばかりでは、個々の戦闘がどうしても印象に残りにくくなる気がします。それならフォームのバリエーションは最小限度に留めて、コンスタントに新しい敵を迎え撃つ方式にした方が、分かりやすくライダーの強さをアピールできますし、結果的に販促効果も高くなると思います。

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    1. >自分が担当していなかった間の内容くらいは確認しようとするのが普通ですし、仮に出来なかったとしてもプロデューサー辺りがフォローするはずです。
      >もしかしたら、「流石にこんな能力はチート過ぎるだろ」と福田さんなりに良心が働いたのかも知れません。

      そうですね。私もそれが普通だと思います。
      しかし普通のことが普通に行われないのがゴーストだと思います。その点では悪い意味でしか信用しておりません。

      >台詞運びというか説明の仕方が下手(もしくはぎこちない)だと感じてしまいます。例えば

      私も下手だと思います。仰るように会話や構成に不自然なところがいくつもあります。
      私としては、”説明が”というより「人物描写/キャラ立て」が下手なのではないかと考えています。タケルを筆頭に何を考えているのか相手に対して何を思って行動しているのか、理解できないキャラがたくさんいます。

      >今週新規怪人が一気に3人も出たのはたしかに驚きましたが、時期的に考えてこれ以降に新たに登場する可能性はかなり低そうなのが心配です。

      私も新造のスーツはもうラスボスクラスしか登場しないだろうと思っています。
      というか今更出したら予算配分がおかしいと思います。

      >戦隊がほぼ毎週新規の怪人を出せるのに、ライダーでできない理由は、フォームチェンジの増加でライダーのスーツにかかる予算が大きすぎるからではないでしょうか。

      それはあると思います。
      それからライダーの場合、「スーツの流用が下手」という点も有ると思います。戦隊は夢の中とか兄弟とかいろいろ理由を付けて再生怪人や改造スーツを出しますがライダーは上手くできていません。
      ただ、ゴーストに関しては他の問題もあります。怪人のデザインが比較的簡素なのに種類が少なかった点でがっかりさせられた事です。顔やタイツ部分が共通なのはいろいろな怪人を出すためだろうと我慢していたのに全然出てこないのではマイナス要素ばかりになってしまいます。

      >戦う相手が同じスーツの使い回しばかりでは、個々の戦闘がどうしても印象に残りにくくなる気がします。それならフォームのバリエーションは最小限度に留めて、コンスタントに新しい敵を迎え撃つ方式にした方が、分かりやすくライダーの強さをアピールできますし、結果的に販促効果も高くなると思います。

      敵の種類が多いほうが良いという考えには作品としては同意します。
      マンネリだと飽きますからね。ゴーストで言えば、ガンマイザーの種類を増やすよりも量産型眼魔(雑魚、スペリオル、ウルティマ)の種類を増やすほうがマシだったと思います。ジャイロかイゴールあたりに新しいのを使わせればウルティマの雑魚化も目立たなかったでしょう。

      販促に関しては難しいです。
      個人的には敵に凝るよりもフォームチェンジごとの映像面での差別化を図るほうが効果的ではないかと思います。そのフォームの特徴、そのフォームを使う必然性、必然性を作り出す敵の能力、そしてそのフォームならではのかっこよさ。そういったところに力を入れるほうが売上には貢献できるのではないかと思います。

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  3. 名無しの星2016年7月16日 12:55

     私も入れ替わりが三竦みみたいになったのは以外でした。
    ピンクネクロムが出ましたけど凄いあっさりな扱いで何のために出たのやらと思いましたね。映画で赤青黄のダークネクロム(弟が戦隊かと突っ込んでましたが)が出るのにこれで良いのかと。
     記憶読みのことうっかり忘れてて見た時気付きませんでした。福田さんが知らなかったのか知ってて出さなかったのか・・・。
     映画予告映像で玩具のみででた限定アイコン(ガリレオやシェイクスピア、ナイチンゲールなど)がここで出るのは驚きましたけど、全部使うことがあるのかどうか。
     昨日本屋で宇宙船を読んで関さんのインタビューがあったんですが、英雄の声が全部関さんになったのは元々はそれぞれ別の人にやらせる予定だったのを関さんが頼んだからそうなったそうです。
     それを知った瞬間今回ばかりは関さん(それを許したスタッフもだが)をちょっと恨みたくなりましたよ。当の本人は楽しかったと言ってましたから余計に。

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    1. >ピンクネクロムが出ましたけど凄いあっさりな扱いで何のために出たのやらと思いましたね。

      映画のついで程度なのでしょうかね。
      生身やウルティマでアリアが戦いを挑むよりかはマシだったと思います。

      >映画予告映像で玩具のみででた限定アイコン(ガリレオやシェイクスピア、ナイチンゲールなど)がここで出るのは驚きましたけど、全部使うことがあるのかどうか。

      私はゴーストにおける販促の在り方には期待する気が起きません。
      現状の15体で既に持て余しているのにこれ以上増えてもどうにもならないでしょう。

      >宇宙船を読んで関さんのインタビューがあったんですが、英雄の声が全部関さんになったのは元々はそれぞれ別の人にやらせる予定だったのを関さんが頼んだからそうなったそうです。

      そんな噂を聞いたことがあります。
      客観的に考えると、英雄の声が全員別人だろうと全部関智一さん一人だろうと作品に及ぼす影響は大したことないと思います。ゴーストはそれ以前の問題ですからね。

      個人的な感情としては特撮関連については元々印象の悪い関さんの印象が更に悪くなりました。人を楽しませることより自分が楽しむことを優先している悪いオタク関係者という印象です。

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