『仮面ライダーアマゾンズ』 第3話「COLONY OF ANTS」(TV版):感想

2016年7月22日

■1クールのメリット
・今回は見やすかったです。
基本的にアマゾンの説明を軸にしつつ駆除班メインで進み、別の話が混ざらないから1,2話と比べて展開がスムーズでした。1話もこんな感じにすれば見やすかっただろうなと思いました。

・1、2話に続いて今回の3話も前後編の前編のようでした。
それでも大して気にならなかったところが興味深かったです。「怪人が出てきて戦うが小競り合いの後に逃げられる。続きは次回」という構成自体は平成ライダーでよくある前編と同じです。大きな違いはストーリー展開が前後編の中だけで収まるかどうかだと思います。
平成ライダーの前後編だとゲストなど初登場の要素を使ってその2話だけで話が始まって終わります。全体のストーリー展開に関わる要素は全くないか、有っても付け加えた程度です。
アマゾンズの場合は逆に全体のストーリー展開の流れの中に「アマゾンマンション」という要素を加える形になっていてストーリー展開の邪魔になりません。むしろマンションの1件が片付けば悠の母親から話を聞き出そうな分、小目標として機能しています。

・この辺りがだいぶいつもの平成ライダーとは違いますね。
全体のストーリー構成がはっきりしている1クール作品ならではだと思いました。

■OP
・テレビ版のOPは2種類あるんですね。
2話のは水中でぶくぶくしている映像でしたが、3話はヒロインが食べられたりアルファとオメガが殺しあったりバイオレンスな映像でした。

・OPのアルファとオメガの戦いは良かったです。
最後に定番の「すれ違った後に血しぶきを上げて倒れる」やつをやるんですが、ライダーがスーツを着たまま流血する映像が新鮮でした。無理でしょうけど、できればこういう路線で行ってほしいですね。バトルの度に毎回アルファやオメガの手足が千切れては倒した後に再生するような方向だと嬉しいです。

■仁
・やはり関係者、それも研究員だったようです。
そうなると仁は実験体とは異なる特別な存在のようですね。

・仁がベルトを使っても人喰い衝動に襲われる様子がないのでベルトはベルトの中だけでアマゾン細胞が働いているのかとも思いましたが、悠の様子からするとそういうわけでもない感じですね。変身しても自我を保てるマモルのこともありますし、後から作られた第二世代アマゾン(仮)と実験体とでは違いが多いのでしょうか。

■キスの意味
・最初は仁と七羽の仲を示すためと単なるアダルトな雰囲気を出すための演出に過ぎないかと思っていたのですが、事あるごとに繰り返されるので意味があるように思えてきました。
アマゾンが”食事”をするシーンでは噛みついてます。同じ口を使った行動であるキスが仁の理性や人間性がまだ機能していることを表しているのではないかと思いました。

■悠の母親
・どうも信用できません。
そのせいで「人間かどうか自分で確かめなさい」という台詞が詭弁に聞こえてしまいました。話の流れからすると信用すべきなように思えましたがどうなのでしょう?

・母親がアマゾンの実験にどの程度関わっていたのかも焦点の一つになりそうです。
実験が起きた後に駆除の担当になったのなら悠を引き取ったのも人道的配慮かと思えますが、実験を主導的に行っていた立場ならあまり信用できません。どこかで印象が変わる出来事があるのでしょうかね。

■アマゾンマンション
・全部で183体いるそうです。183/4000だから今回で実験体の約5%が登場したことになります。多いようでも、「まだ5%」と思うべきなのでしょうか。

・今回の敵が女王アリみたいな姿だから人間に卵を植え付けて増えた擬似アマゾンかとも思いましたが、腕輪の反応があるので全部実験体らしいです。
「どんどん殺すからね!」というスタッフの意思表明を感じます。出し惜しみして話数が残り3割なのにまだ3割以上残ってる、みたいな事態になるよりは、視聴者が「敵の数足りるのかな…?」と心配するくらいのほうが良いですよね。

・アマゾンマンションで1つ気になったのが隠蔽工作です。
殺して成り代わって住んでいるとしたら同じ場所にこんなに実験体がいることは納得がいきますが、食事はどうしているのでしょう? 女王アリみたいに出前を頼んでいたら行方不明者が多すぎてすぐに警察や駆除班に怪しまれると思います。どういう仕組みだったのでしょう? 「活動を始めたのが最近だからOK」とすると、今度はそんな短期間で183体も集まったことが不思議になってきますし。
アマゾンは生体兵器としての軍事利用も念頭に置かれていそうでしたし、初めから「指揮官(女王アリ)と命令に従う兵隊」として主従関係を植え付けて生み出された実験体だったのかもしれません。




コメント

2 件のコメント :

  1. 2話の大滝竜介がアマゾンであったこともあり、彼らはふつうに人間界に溶け込んではいるもののアマゾンとしての自我や意識はきちんとあるんでしょうね。一気に183体小アリ(?)アマゾンが出てきたのも、統率システムとしての能力のように見えます。

    ps
    183/4000匹だと、いっぱい出ているようでまだまだ4.5%ほどしか出てないんですよね。

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  2. 田中駿太さん、はじめまして。

    >彼らはふつうに人間界に溶け込んではいるもののアマゾンとしての自我や意識はきちんとあるんでしょうね。

    この辺りはまだよくわかりませんね。竜介は覚醒するまでは普通の人間であろうとしたように見えましたが、一旦覚醒したら食人本能に支配されていました。竜介の例から考えると、覚醒するまではアマゾンとしての意識は薄く、目覚めたら逆に人間性は失われるように見えます。目覚めてしばらくすると、女王アリのように効率的に生きるために人間社会に溶け込むようになるのでしょうが。
    この辺りの習性とアマゾンマンションの群れとの一貫性が気になります。目覚めてから集めると手間がかかるし、目覚める前から集まっているとすると覚醒前のアマゾンの本能の点で竜介の例と反発するように思えます。群れになってから移動してきたとすると、駆除班が気付かなかったのかという疑問が湧いてきます。実験体ごとの個体差という説明で片付きそうではありますが。

    >183/4000匹だと、いっぱい出ているようでまだまだ4.5%ほどしか出てないんですよね。

    あれ、計算間違えてますね。直しておきます。ご指摘ありがとうございました。

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