『蒼穹のファフナーEXODUS』 第8話「平和を夢見て」:感想

2015年2月28日

■戦いと日常
・出撃準備に1話使ってゆったりした印象でした。真矢たちの状況をある程度知っているので、「こんなことやってる場合か!」とじれったくも感じました。
思えば、戦いと日常が混ざるとはこういうことなのでしょうね。戦わなければ生き残れないけれども、そんな状況でも普通の日常生活も送らないと心身ともに保ちません。頭では理解していたはずのことを実際に経験して戸惑う舞や、自分の死と向き合いつつも生きようとする織姫が顕著でしたが、そういうことを視聴者に伝えて没入感を増すための回だったように思えました。

・一騎たちの発射カウントダウンは緊張感がありました。
ゆったりとした展開から一転して一秒を争う展開で緩急がついていました。何もなく順調に進んでいることがかえって不穏に思えました。表面的な材料が何もなくても、いろいろな展開が頭をよぎって緊張感が生じるのはすごいですね。

■あっさりアショーカ
・次回でどうなるんだろうと思っていたら、あっさり折られて呆気にとられました。
全然慌ててないエメリーと将軍の様子からするとあれも想定内っぽいですね。そうなると希望と呼ばれた美羽ちゃんがやばそうです。この調子だと生き返った弓子も計画のうちですね。全てエメリーたちの計画通りとしても、単に美羽にアルタイルとの接触を急がせるための強行策というだけでその先がないといいのですが。

・ロードランナーがアショーカを担当していたとすると、今後は美羽を狙ってロードランナーも竜宮島を狙うようになるのでしょうかね。当面はそっちのほうがやばそうです。美羽ちゃんの持って帰ってくるお土産はかなり迷惑なものになりそうです。

■アザゼル型の背後に潜む者
・今回、アザゼル型以外の存在がほのめかされていました。
これに関しては今のところ何も思い浮かばないですね。北極ミール自体の意思か、あるいはイドゥンの残滓か。そのくらいしか浮かびません。エメリーたちにはワープさせたりする力はないでしょうし。
人間が関わるとしたら、人類全体の意思がフェストゥムたちに影響を与えている可能性でしょうか。フェストゥムの戦闘形態は人間に強く影響を受けているのは明らかですし、ファフナー世界の人類は古代に訪れたミールによって進化したことも公式設定で語られています。

■織姫
・芹(のベッド)を寝取る織姫ちゃんが可愛かったですね。広登の帰る場所が早くもなくなりそうでした。
乙姫ちゃんは服を現地調達していましたが、「織姫ちゃんはベッドか~」と初め見たときは思いましたが、ベッドの周りをよく見てみたら織姫の制服が脱ぎ捨てられていました。どうやら服も芹のを勝手に着たようです。超傍若無人なオラオラ系幼女の織姫ちゃんに痺れました。

・織姫の力って何なのでしょうね?
島全体を把握したりする能力はないと言っていましたが、今回ザインに登場した一騎に話しかけることはできていました。あれはジークフリード・システムに介入してるだけで能力とは別なんですかね? あれも能力の一端なのかどちらなのでしょう。

■総士
・不器用さが爆発していました。
一騎と剣司に、芹に、織姫とかつてない乱発ぷりでした。クロッシングのコツは本当に「お前が言うなよ」でしたし、芹は口説いているようにしか見えません。「(私は乙姫とは違うけど)お兄ちゃんって呼んでもいい?」と聞いている織姫に対しても「姪にあたるな」なんて答えじゃ0点です。本当に対人能力に関してはポンコツです。フェストゥムの世界にいたけど理解できなかったというのも総士だからじゃないかと疑わしく思えてきますよ、まったく。
総士は冷たく見えることも多いですけど、このダメさがあるから憎めませんね。

・これってただの視聴者サービス&前期見てない人用の説明、でいいんですよね?
もうチャンスがないからやっておこうっていう、帰れないフラグじゃないですよね? 終わった後にちょっと不安に感じました。

■彗
・だいぶ良い方向に向かっているようで安心しました。
家にも居場所がなかったので、ようやく安心できる居場所ができたんでしょうね。これなら途中で里奈に何か起きなければ大丈夫でしょう。里奈との関係が深まった分、美三香たちとの三角関係はややこしくなりそうですけどね。

■零央
・今回のキャラ描写で一番意外だったのは零央かもしれません。
彗と同じく死にかけたのにそのことは全然気にせず、負けたことを悔しがっていました。けっこう好戦的で負けず嫌いな性格だったんですね。どうやら普段は感情を表に出さないようにしているだけみたいです。


次回のタイトルは「英雄二人」。
素直に考えれば一騎と総士のことですね。そうあってほしいです。
しかし美羽を守るために戦う広登と暉も、ジョナサンたちから英雄と呼ばれてもおかしくないように思えます。英雄というと死んだ人に送られることのほうが多い気がするので不安です。



コメント

2 件のコメント :

  1. 零央君が一番落ち着いていたのは、確かに驚きです。恐るべきメンタルです。いったい、道場の人たちはどんな訓練を施していたんでしょうか?

    総士がすっかりネタキャラ化してしまい、前期とのギャップに違和感を感じつつもホッとしています。3人のこういう絡みは何か安心します。

    剣司は、自分の体よりも他者の体を心配するあたり、医者としての自覚が強く見られました。そのあまり、嫁さんにジト目でみられていましたが。

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    1. 私は零央の性格によるものだと考えています。
      竜宮島の人々は基本的に放任主義で大人たちは子供のことにあまり立ち入りませんし、習い事に関しても自主性に任せていますから。

      前期は総士にとってはあまり日常がなかったのだと思います。
      前半は1人で抱え込んで余裕がありませんでしたし、中盤以降は妹の乙姫のことで頭がいっぱいだったのだと思います。ジークフリード・システムのシステムの担い手もいて、コアも覚醒し、美羽という優先対象が外にいる今が、ひょっとしたら総士にとって一番自由でいられる状況なのかもしれません。

      あのシーン、少し気になっています。
      剣司が里奈の顔を合わせていました。外傷もないですし、同化現象の発症としてはEXODUSでは腕部の変化のほうが強調されていますし、当然お互い気恥ずかしい行為ですし、わざわざ顔に注目する理由が見当たりません。
      思い当たることと言えば、「赤目」くらいなんですよね。前期では同化現象の象徴でしたが、冲方さんの小説では指輪の跡が代わりに使われ、実際アニメでも劇場版以降は目の色の変化は扱われなくなってきました。てっきりこの設定が死んだと思っていたのですが、重要性が上がっただけなのでしょうかね。

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