ケモノ系朧村正 『Dust: An Elysian Tail』:感想&レビュー

2013年7月1日
XBOX360のLIVEアーケードソフト、『Dust: An Elysian Tail』のクリア後感想&レビュー。

【ケモナーとしての感想】
・このゲームに興味のある人が、気になるところから語りたいと思います。

■ケモナー向きとしては良い出来栄え

・デザイン自体はばっちりケモノで、ケモノ要素が世界観やストーリーにも組み込まれています。
見た目だけケモノで後は全然関係ない市販ゲーと比べると雲泥の差です。
グラフィックも個人作製とは思えないほどよく動きます。それもケモノ部分に重点が置かれています。

温血銀血の民
・ケモナー的には種族の分け方が面白いです。
この世界の人間は全員亜人ですが、2種類の人種に分かれています。
温血の民:犬、猫、うさぎ等、もふもふ。主流派民族。
銀血の民:爬虫類。少数派だが高度な古代技術を持つ。

もふもふの可愛い系を多数派、とっつきづらいヌメヌメガサガサ系を被差別民族と分けてあります。
ストーリーの土台もそこにあります。見た目から来る印象をストーリーに反映させてて、プレイヤー的にわかりやすくて上手いなと思いました。

■デザイン
・デザイン自体はバックスバニーみたいな毛むくじゃら+洋服*今風アニメ調です。
筋肉質なデザインや野性的なのが好きな人には辛いかもしれません。

・一つ気になったのは服装の統一感の無さです。
基本は甲冑有り、アラビア調有りのよくあるファンタジー風なんですが、ある村の住人だけ韓国風の服装なんですね。作者が韓国人らしいのでそのせいなんでしょうが、すごく浮いています。

・食べ物が回復アイテムなんですが、それもハンバーガーやケーキ、丸焼きの鳥とオーソドックスな中に韓国料理が混じってたり、バランスが悪いのが問題です。

【ストーリー】
■王道。可もなく不可もなく
・ストーリーは添え物程度。
『主人公は記憶喪失。突然見知らぬ場所で目覚め、自分の名前すら覚えていないが、生き延びる術だけは身体に染み付いている。喋る不思議な剣と剣の守護者だった妖精に導かれ、旅に出る。』
この始まりで想像できる内容、そのままです。あとはキャラクター性によるので、主人公と相棒の掛け合いが気に入るかどうかです。ストーリー目当てでやるのは危険です。

【アクション】

■値段相応の面白さ
・ゲーム内容は、朧村正やオーディンスフィアのような横スクロールステージ式の2Dアクションです。
切ったときの効果音やエフェクトなどコア部分はしっかりしてるので、そこらのフルプライス品以上に楽しめます。

■ややワンパターン
・ただ戦闘のパターンが少ないのは残念です。
攻撃は4連撃と途中派生の投げ技。それに回転攻撃とちょっとした飛び道具、+それぞれの空中版と、攻撃のバリエーションが少ないです。
敵の攻撃も、雑魚は噛み付く、突進など基本1パターンのみ。ボスでも2,3パターンなので歯ごたえのある戦闘は望めません。

ハードモードとか縛りプレイとか、どんどん挑戦するゲームではなく、無双系のように雑魚をなぎ倒して楽しむアクションに近いと思います。

【感想】

ケモナー or 爽快感のある無双系アクションをやりたいなら価値有り。
本格的なストーリーや世界観を楽しみたい人には物足りないでしょう。

・ボリュームは、ほぼ全要素集めるまでに10時間ちょっと。クリアだけなら5時間前後でいけると思います。
ケモノ分込みなら、1200MSP以上に遊べます。ハードモードはありますが、バランスからいってリプレイ性は低いので何度もプレイするには向きません。

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