『宇宙戦隊キュウレンジャー』 第2話 「いくぜっ!怪盗BN団」:感想

2017年2月19日

■先行き不安
・ナーガとバランスの関係性も、ラッキーを信用してキュウレンジャー入りする理由もどちらもいまひとつでした。他の4人を空気化してまで3人に絞ったのにこれだと今後の展開が心配になります。

・矛盾してるように感じたところもありました。
ラッキーが前半で「自分にとって大切なことは自分で決めるべき。仲間の選択を信じて支えるのが仲間」と言っていたのに、後半のピンチでは「俺が信じるバランスを信じろ」と言っていました。これじゃラッキー任せでナーガは大切なことを自分で決めていないと思うのですが…?
まだ自我が薄いナーガには荷が重いと判断してのことならわからなくありませんが、ラッキーがそれほど深くナーガのことを理解しているとは思えません。どう解釈したらよかったのでしょう?

■ラッキー
・まだ主役のラッキーがどういう性格なのか判断がつかずにいます。
普段は思いつきで動いて結果が偶然付いてきているだけに見えます。その一方、見せ場になる場面での台詞は論理性を打ち出しているように見えます。
1話の時点では「勢いで動いているように見えて、実は彼なりの論理で動いている」というタイプなのかと思いました。しかし今回の行動からはそうは見えませんでした。
今回はBN団の二人に注目した理由すらわかりませんでした。
てっきり「変わり者の俺がキュウレンジャーに選ばれたのだから変わったやつらなら可能性が高いと思った」と論理的な根拠があるか、あるいは「キュウレンジャー探し? 忘れてた。悪党専門の泥棒なんて面白そうだと思って夢中になってた」と真逆に勢い任せだったのか、何かしらの判断に基づいていると途中までは思っていましたが、見終わっても具体的な行動概念はわかりませんでした。

・今のところラッキーは”トラブルメイカー”という印象のほうが強く、どういう方向で信頼したらいいのかわからずにいます。
たとえば「根拠なしに相手を信用したら相手も信用してくれた」というふうに「行動が結果を招く」 タイプならまだ信用できるのですが、ラッキーの幸運は本当に運でしかなく、ラッキーの行動と結びついているように見えない点がいまいちです。この方向で行くと、ご都合主義の側面が強まってしまうので避けたほうが良いと思います。

■敵の強さ
・どうやらエリードロンは幹部相当のポジションのようですね。名前が上級戦闘員みたいなので幹部なのか迷いました。

・敵の強さをちゃんと描いておくのは良いと思います。「まずは9人揃えないといけない」と言っていることを正当化する理由になります。
あとは状況が整ってからどう倒すかが課題です。ゴリ押しであっさり倒すんじゃ白けます。協力バズーカ以外で9人ならではのバトルが見られることを期待します。


次回は8人目のオレンジと司令官が登場するようです。
オレンジはとりあえず敵か第三勢力になるみたいですね。9人揃えること以外に直近のゴールがないので、敵としてでも勧誘対象としてでも身近な目標として機能してほしいです。

コメント

12 件のコメント :

  1. 今日で金、銀が仲間になりましたか。テンポがいいのは悪くありませんが、これだけメンツいたら、結成に1クールくらいかけても面白いと思います。ジェットマンなんてメンツが真の意味で結束したのは30話過ぎでしたしね(笑)

    >ナーガとバランスの関係性も、ラッキーを信用してキュウレンジャー入りする理由もどちらもいまひとつでした。

    ナーガの仲間入り、急に怒りの感情を発揮するあたりはちょっと唐突でしたね。ナーガが感情を知らないキャラであるのは面白い試みですが、他のメンツのキャラ立てもありますからあまり時間をかけてられないのでしょうかね。感情を知らないって軽視してはいけない設定だと思いますから、1年かけて感情を覚えていき、来年には彼なりの答えを出してもらいたいものです。

    >ラッキーが前半で「自分にとって大切なことは自分で決めるべき。仲間の選択を信じて支えるのが仲間」と言っていたのに、後半のピンチでは「俺が信じるバランスを信じろ」と言っていました。これじゃラッキー任せでナーガは大切なことを自分で決めていないと思うのですが…?
    まだ自我が薄いナーガには荷が重いと判断してのことならわからなくありませんが、ラッキーがそれほど深くナーガのことを理解しているとは思えません。どう解釈したらよかったのでしょう?

    自分はラッキーの判断ではないかなと解釈しました。最も、描写がまだまだ足りないので期待値込みの推測ですけど。この辺、もうちょっと上手く描写してもらいたいですね。ちょっとした台詞、仕草を一つ足すだけでも大分違うと思います。決め台詞を言うだけがキャラ立てではないのですから。

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    1. >テンポがいいのは悪くありませんが、これだけメンツいたら、結成に1クールくらいかけても面白いと思います。

      作劇上は毛利さんもそうしたいところだと思います。
      こればかりはコンセプトの要請から来るノルマだから仕方ないでしょう。

      >ナーガが感情を知らないキャラであるのは面白い試みですが、他のメンツのキャラ立てもありますからあまり時間をかけてられないのでしょうかね。

      よほど優遇されない限りは、個人回か節目になるドラマチックな回で新たな感情を披露していく程度だろうと私は思っています。
      9人といっても「ナーガ+バランス」のように二人一組、メイン+サブキャラの構成で、実際には従来の5,6人体制と話の組み立て方は大差ないのではないかとも考えています。

      >この辺、もうちょっと上手く描写してもらいたいですね。ちょっとした台詞、仕草を一つ足すだけでも大分違うと思います。

      判断材料があると助かりますね。
      登場人物を絞るなり、話をすっきりまとめるなり、今ひとつ練り込みが足らないように感じます。

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  2. こーひーかっぷ2017年2月19日 22:32

    何だかごちゃごちゃしていると感じました。キャラの濃さは良いと思うのですが、今回はいっそのこと他の4人は諦めて少しでも尺を金銀の掘り下げに充てれば良かったのにと思いました。4人の幹部との戦闘シーンはまだしも、オリオン号に戻ってみんながラッキーの心配をしているシーンは削るとか、金銀の謎水上バトルとか…

    イケイケな雰囲気(キュウレンオーの腕を強制的に取っ替えるのとか)で子供は大満足っぽいのがまだ救いですが…

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    1. >キャラの濃さは良いと思うのですが、今回はいっそのこと他の4人は諦めて少しでも尺を金銀の掘り下げに充てれば良かったのにと思いました。

      だいぶ削ってはいたんですが、描写が足りていませんでしたね。密度を上げられればいいのですがそう簡単にいけば苦労はないですよね。

      水上バトルはやりたいからやっただけって感じで全然面白くなかったです。
      二人が逃げてるはずなのにそう見えない不自然なシーンになっていました。

      >イケイケな雰囲気(キュウレンオーの腕を強制的に取っ替えるのとか)で子供は大満足っぽいのがまだ救いですが…

      子供向けを強く意識して作ってあると思うのでそこは成功して何よりですね。

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  3. 初めてコメントさせて頂きます。
    沢山の要素を転がすためにドタドタ煩く走っている作品。というのが今のところの印象です。

    >今のところラッキーは”トラブルメイカー”という印象のほうが強く、どういう方向で信頼したらいいのかわからずにいます。
    たとえば「根拠なしに相手を信用したら相手も信用してくれた」というふうに「行動が結果を招く」 タイプならまだ信用できるのですが、ラッキーの幸運は本当に運でしかなく、ラッキーの行動と結びついているように見えない点がいまいちです。この方向で行くと、ご都合主義の側面が強まってしまうので避けたほうが良いと思います。

    おっしゃる通り、ラッキーの取り柄というものが現時点では強運かつ自信家というところしか見い出せず、肝心の強運についても物語を都合良く動かすための舞台装置のように見えてしまってるのが自分としては腑に落ちません。
    ラッキーに限らず、他のメンバーも掘り下げが浅すぎて物語に入り込む気にはなれません。まだ2話なので仕方ない部分はありますが、果たして掘り下げを待っていられるだけの魅力があるキャラ達かと言われると首を傾げてしまいます。今回4人も空気化させたのは流石に早過ぎるんじゃないかと思います。
    映像面やスタント面に力が入っているだけに、よけいに勢いだけで押し切ろうとしている印象が強いです。

    あと、自分としては、全体的な雰囲気の〝軽さ〟も気になります。
    エンディングはまだいいとして、取り敢えず言わせとけ、とでもいわんばかりの口癖の多用、パロディの多さ、グリーンやゴールドのあからさますぎるチャラい口調など、どうにも嵌りません。
    (パロディについては、ラッキーが発した「俺が信じるバランスを信じろ」がガイナックス制作の某ロボットアニメの名台詞と酷似していたり、サブタイトルが某アイドルグループのヒット曲を思わせるものだったり、知らなければ気付かないレベルなのですが。)
    作品やキャラの個性と受け取ればいいのでしょうが、ノリが軽いというだけでいまいち魅力まで発展しません。
    〝軽妙〟というより〝軽薄〟というイメージです。
    今作品は歴代戦隊よりも壮大な宇宙規模のスケールで描いている作品なので上滑りした軽さのまま転がしてほしくはないのですが、規模を大きくしたぶん削らなければいけない部分も多いんだろうなと感じています。どういう改善がなされていくのか、そもそも改善がされるのか、先行きが気になる作品です。

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    1. 匿名さん、はじめまして。

      >沢山の要素を転がすためにドタドタ煩く走っている作品。というのが今のところの印象です。

      そうですね。忙しいのは確かだと思います。
      細部に気を配る余裕がないのは構わないのですが、今回の二人やラッキーとの関係など各話の主題であろう部分まで微妙なのはいまいちです。

      >あと、自分としては、全体的な雰囲気の〝軽さ〟も気になります。

      今のところキャラに関してはベタな部分が多く、掴みが弱いと思います。
      ベタはベタでも古めのベタさで、他のキッズ向けはよりインパクトのあるキャラ付けを追求しているご時世にはこれだけで押し切るのは厳しいと思います。少しの意外性やキャラの深さを出せればベタさも魅力の一つになると思います。
      どう見てもノルマの多さにアップアップな感じなので、実現するとしても一段落してからかなと今は様子見モードです。

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  4. ラッキーって本当に強運なんですかね…?
    どちらかというと墜落だの味方(予定)に襲われるだの、敵に見つかって処刑されかけるといった不運が起きた後に、持ち前のポジティブさで事態を前向きに処理しているキャラにみえてます。
    対処した結果に良い事になってるからそれはそれで良いと思うけど、何回も「よっしゃラッキー!」と言いすぎて、だんだん「本当は不運なんだけどラッキーだと思い込もうとしてる人」に見える時があります。
    個人的に最大の謎であり、よっしゃ熱いぜ!の人と同じキャラ造形にならないか心配しています。

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    1. >不運が起きた後に、持ち前のポジティブさで事態を前向きに処理しているキャラにみえてます。

      そういう風に解釈すべきなのだろうかと思うこともありますね。
      今のところ「ラッキー(幸運)=偶然=トラブル」という構図に収まってしまっているため、唯一幸運と言えそうなキュータマ入手は偶然というより手にする資格があるから手にできた必然のように見えます。

      ラッキーの反応を見ていると、ラッキー自身が自分をラッキーだと信じているように見えないことがけっこうあります。
      本当に自分の運を信じているなら、前回宇宙に投げ出されたときや今回処刑されかけたときでも「まぁ、諦めなければ何とかなるさ!」と根拠のない自信を見せたりしそうなものですが、実際には前回は普通に死にかけて絶望しそうでしたし、今回はバランスが助けに来てくれると感情に基づいた論理を示していました。

      しかし処世術としてのポジティブでしかないなら、それを示唆する描写があって良さそうに思えます。どちらにしても情報が足りず、まだ結論を出す気になれません。

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  5. 戦隊シリーズ史上最多人数でのスタートは同時にシリーズ史上最多最速の玩具展開とワンセットのために、丁寧さは捨てて勢い重視で突っ走ろうとしている感があるように思えます。勢いの良さ自体はそれはそれで、例えばジュウオウより評価する人もいるかと思いますが、なんだか、10月スタートになってからあまりの販促ペースにストーリーを犠牲にしているライダーの後追いを戦隊も本格的に始めたのでは?という不安もあります。もしかするとそれはキュウレンという作品に関しては魅力を感じる人も多く成功するかもしれませんが、今後の戦隊もこれに続くようなら作品ごとの相性もあるでしょうし、シリーズとしては終わりの始まりだったりしなければ良いなと。
    特に気になっているのは追加戦士の加入時期です。これほどの人数の初期メンバーを擁しながら、追加戦士がもし早めの4〜5月に来るとしたら、個人的には各キャラの掘り下げという点でかなり悲観的にならざるをえないので戦々恐々ですし、スポンサーの意向?で追加戦士の登場が早まっている流れに宇都宮Pだけが逆らっているという可能性が出てくるかもしれないと、ちょっと気が早いのですが(汗)今から心配しております。

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    1. >なんだか、10月スタートになってからあまりの販促ペースにストーリーを犠牲にしているライダーの後追いを戦隊も本格的に始めたのでは?という不安もあります。

      そういう可能性もあり得ると思っています。玩具のペースがどのくらいなのかわからないのでまだ様子見ですが。
      従来のペースでも換装用パーツが1クール中にいくつも出てくることは珍しくありません。単に換装パーツに対応する分だけメンバーの人数を増やしただけなら玩具のペース自体はこれまでと大差ないかもしれません。たとえそうでも、ストーリーは影響を受けることは間違いないでしょうが。

      >特に気になっているのは追加戦士の加入時期です。

      そこはどうなるでしょうね。
      悪い方に向かえば悲惨な状況になることは容易に想像できます。今のところは、人数の多さに対処するために二人一組で扱って実質5人分に抑えるつもりなのかなぁと想像しています。
      9人だとレッドが余るので、レッド+追加戦士で後からセットにするとしたら面白い試みかなと思います。これまでの戦隊シリーズでもレッドと追加戦士は話の都合でツートップみたいな扱いになることは少なくありませんでしたから。初めからそういう予定で組んでいるなら面白いことになるかもしれません。
      目下の課題は多人数以前にキャラを一人でも魅力的に描けるのかという段階ですが…

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  6. 話の回し方がおかしいような気がしました。バランスが機械を操り、ナーガが人を操るっていうのは面白いと思いましたが、最初のフライボードのシーンでその能力見せたら良かったんじゃ?と思いました。ナーガがジャークマターに怒ったのもこのタイミング?と感じましたし、owlさんが書かれている通りラッキーが怪盗BN団に目を付けた理由もいまいち分かりませんし、何とも言えずモヤモヤしながら見ていました。ラッキーはキャラが固まっていないうえに役者さんの微妙なクオリティのダブルパンチでなかなか見るのが辛いです。まあ2話で何人も加入イベントやっていたら大変なのは分かるんですけどね…。とりあえずアクションは楽しく見ていられるのでもう少し楽しみに見守ろうと思います。

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    1. >バランスが機械を操り、ナーガが人を操るっていうのは面白いと思いましたが、最初のフライボードのシーンでその能力見せたら良かったんじゃ?と思いました。

      その2つはセットであり、だから怪盗コンビを組めていた理由なのだろうと思われるのですが、何だか扱いが微妙でしたね。普通に冒頭でも潜入途中でも描いておけば済んだ話なので違和感が強いです。思わず、全部ジェットデッキを入れたせいにしたくなってしまいます。

      >ラッキーはキャラが固まっていないうえに役者さんの微妙なクオリティのダブルパンチでなかなか見るのが辛いです。

      ラッキーは今のところ魅力もよくわからないし、キャラの方向性も掴めませんね。
      能天気なタイプなのか、一見明るいようで裏表があるタイプなのか、それとも独自の感性で動いているタイプなのか。方向性が不透明なのでキャラと相まって見ていて疲れます。「『ラッキー!』はもういいから他のことを教えてくれ!」と思ってしまうことがあります。

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