『仮面ライダーエグゼイド』 第20話「逆風からのtake off!」:感想
【ストーリー】
・飛彩と大我の確執も素直に話し合ったらあっさり解決していました。
素直に相手に話して、相手が受け止めれば問題は解決するのはわかります。しかし話が長くなる展開はわざわざ用意するけれども、流すのはあっさりというやり方はわかりません。その過程を描くのがドラマであり、過程こそが面白さだと私は思うからです。
・たとえば大我なら副作用の設定があります。
これを使って「余命わずかなため弱気になってきた」という理由で態度の変化を裏付けたり、ニコとの対話を間接的に永夢たちとの関係に影響させることもできたはずです。
今回のように飛彩も混ぜるなら、「2クール目から外科研修に切り替わった」という絶好の理由があると思います。 飛彩と永夢の関係が他人から「指導医と研修医」という師弟関係に近いものに切り替わったのですから、そこを活かして飛彩と大我の関係も「先輩医師/ライダーと後進」という図式にすれば飛彩と永夢の話を大我と飛彩の話に重ねて時間を節約しながら関係性の変化を描けたと思います。
最初から関係性の変化を起こさないという方針ならわかりますが、関係性は変化させるけどその過程は描かないというのは理解に苦しみます。
■永夢
・別人格の自分が現れるマイティブラザーズに無反応だったことに驚きました。
ローリスクのマイティアクションXではなく、わざわざブラザーズを選んだからもう一人の自分を受け入れる覚悟でも決めたのかと思っていました。そしたら戦いが終わった後にこれからゲーム病と向き合っていこうと思いますみたいなことを言い出して唖然としました。まだ覚悟が決まっていないなら、さっきマイティブラザーズを使っていたときはどんな心境だったのでしょう…?
・ニコと大我が前回から「永夢がゲームの天才だったのはゲーム病の影響だったのでは?」という仮説を何度も話していたのでそこを汲んで、マイティブラザーズに変身した永夢が分身に向かって「君(M)がいるから僕は戦える。どうか僕といっしょに戦ってほしい!」と語りかけたりするのかと思っていました。マイティブラザーズって永夢とMの二重人格とは全く関係ないということなのでしょうか?
■黎斗
・「Xは未知数という意味もある…」とドヤ顔し始めたときには、「マイティブラザーズは”XX”なんですけど? W未知数だからやっぱりデンジャラスゾンビでは勝ち目なさそうなんだけど大丈夫? ついに脳みそまで腐っちゃったの?」と心配になりました。未知数だろうと引き出せなければ意味がないから大丈夫って話なんでしょうかね?
【アクション】
・アクションの酷さは予想の範囲内でした。棒立ちで撃つだけなのは予想どおりです。何の工夫も見られませんでしたがライダースタッフではこんなものでしょう。
・しかしエグゼイド参戦の流れは予想の斜め下でした。
敵を圧倒している状況で全然助太刀する必要性が感じられませんでした。むしろ自己満足のために戦おうとする永夢の好感度が下がるくらいでした。
助太刀する必要性はいくらでも作れたと思います。1vs2ですし、ゾンビの不死身さだってありますし、飛彩のように強化フォームの副作用を理由にしてもいいでしょう。「永夢がやりたいから」という以上には何の正当性も付けない雑さにびっくりしました。小林靖子さんでもここまでしないという感じでした。
次回は永夢が社長父に会って、ようやく社長関連が進む模様です。
予告でこれまで興味すら示してこなかった永夢が社長父に会っていたので、「エグゼイドのパターンから考えて、今度の患者が関係者で話が進むんだろうな」と思っていたらドンピシャでした。もっとポッピーとか審議官を使ったり、永夢たちを能動的に動かしてもいいと思うんですが…
永夢たちは自分から話に関わらずに事態が進むのを待っているだけという基本フォーマットはいつまで経っても好きになれません。「医者が後手に回る」という組み合わせはマイナスが多すぎると思います。
>むしろ自己満足のために戦おうとする永夢の好感度が下がるくらいでした。
返信削除何であんな程度で下がるんですか!?全然理解できません。
まあ何にせよ個人的にはドラマ的にバグスターはエグゼイドがちゃんと倒すべきだったとは思いますし、スナイプがゲンムもしくはパラドクスの相手でも良かったんじゃないかと思います。正直パラドクス相手の方がバンバンシミュレーションの強さが際立ったと思いますし
>何であんな程度で下がるんですか!?全然理解できません。
削除患者の命も自分の命も大切にしていないように見えたからです。
医者は目の前の患者にベストを尽くすことも必要ですが、温存することも必要です。医者が倒れたら患者を救える人がいなくなりますからね。
大我が消耗しないように負担を分散するためなど理由と理由にあった行動があれば価値ある行動と言えますが、自分がやりたいからやるというのは医者としては失格だと思います。「自分はドクターです!」と言うシーンで医者として不適切な行為を取るのは変だと思いました。
>正直パラドクス相手の方がバンバンシミュレーションの強さが際立ったと思いますし
強敵と戦うほうが良いと私も思います。エグゼイド乱入で存在が霞むのは論外です。
もっとも、棒立ちのバンバンシミュレーション相手にどうすればパラドクスが互角に勝負して一方的にやられてかっこ悪い様を見せなくて済むのか、そのアイディアが私には浮かびません。代替案がないのであまり強く言えません。
飛彩と大我の問題はまったく解決していないと思います。飛彩とニコとの会話で「あいつのことは許していない、あいつを行かしたのはもっとも現実的な方法だからだ」と言っていました。
返信削除私は違う解釈をしました。二人の関係はだいぶ前進したと思います。
削除根拠はガシャットを渡したことです。飛彩は今回の前半でも大我のことを「無免許医」と呼んでいました。飛彩は医者であることを重要視しています。無免許医とわざわざ呼ぶのは侮蔑的な意味を含んでいると思います。
ところが後半では大切な手術道具であるガシャットを渡していました。飛彩の心境が以前のままであるならば、合理的だろうが認めていない相手にガシャットは渡さないと私は考えます。ニコとの会話は照れ隠しのようなものだと思います。
この解釈の問題点は、これまで散々急に本心を話してきたことと矛盾することだと思います。
永夢に本心を話すくらいなら部外者のニコにはなおさら素直になってもおかしくないはずです。
今日のストーリーもブツ切り、トビトビと悪い意味で安定感ありましたね(白目)
返信削除一応、大我の行動については過去回でそれなりの伏線が張ってあったので、過程だけ見れば悪くはなかったのですが、何分その変化があまりに急なため、ホップステップジャンプで進行、というよりある点からある点へテレポートしてるみたいな・・・
バンバンシミュレーションも、まともにバトルしてくれるのは劇場版含めて片手の指で足りる回数程度なのでしょう。ブレイブもスナイプもレベル50は、予算的に厳しい戦い方(CGフル活用)しか出来ないのでしょうか?一年間やって、毎度毎度予算が贅沢に使える枠じゃないんですから、低予算でも面白い見せ方を心掛けてほしいですね。
それ以外のバトル面の描写は、特に問題なかったと思います。レベル50の危険性、パラドと互角だった点などは整合性が取れてましたね。つーか、ほめる所がそこしかない上、普通はやって当たり前なところなのでほめる所ですらないのがなんとも悲しい・・・
>何分その変化があまりに急なため、ホップステップジャンプで進行、というよりある点からある点へテレポートしてるみたいな・・・
削除心情の変化が急すぎると思います。悪い意味で「ゲーム的」だと思います。選択肢を選んだ瞬間に性格が変わるように登場人物の態度が変わるので、違和感を通り越して異様と感じます。
>一年間やって、毎度毎度予算が贅沢に使える枠じゃないんですから、低予算でも面白い見せ方を心掛けてほしいですね。
予算が続かないのは仕方ないと思いますが、予算が尽きた場合のアクションプランがないのはおかしいと思いますね。
毎年起きてるのに毎年代わり映えしないのは怠慢に見えます。
>普通はやって当たり前なところなのでほめる所ですらないのがなんとも悲しい・・・
普通なんですけど、今のライダーの普通の水準が低いからどうにもなりませんね。普通に良い、じゃないので。
過程と呼べるかどうかは微妙ですけど、2クール目の初めから永夢のゲーム病関連で飛彩と大我があれこれ話し合ったりしていましたが、ただこれだけなのは正直弱いですね。
返信削除>しかしエグゼイド参戦の流れは予想の斜め下でした。
この辺に関しては「エグゼイドを活躍させなきゃいけないと言うノルマだから」としか言い様がないのが何とも..
>この辺に関しては「エグゼイドを活躍させなきゃいけないと言うノルマだから」としか言い様がないのが何とも..
削除この場合にはそれも使えないと思います。
「出さなくて良かったよね?」という疑問には「ノルマだから」と言えますが、「この扱いは何?」という疑問には適用できません。むしろ「前々からわかってる必須要素なのにこれってどういうこと? 真面目に考えてる?」と更なる疑問を招いてしまうと思います。
細かい点かもしれませんが、「回復」のエナジーアイテムなんてあったんですね。
返信削除アイテムが無視されてた時期も含めて、貴利矢が死んだのがますます馬鹿みたいに感じました。
このゲームには説明書は無いのでしょうか。そして誰一人読んでないのでしょうか。
回復はびっくりでしたね。そんな便利なものがあったとは!
返信削除九条のこともそうですし、今後も誰かが死にそうになる度に「回復ないの?」と言われる余地をわざわざ作るなんて大したチャレンジャーだと思います。
それ以前にライダーゲージの設定が存在しなくなっている時点でもう...
削除まあレベルアップしたことでゲージの意味がなくなったとか考えられますし、貴利矢に関してはレベルが低かったとか考えられますしね
>貴利矢に関してはレベルが低かったとか考えられますしね
削除レベルが低かった!
もしその設定が事実だったら、個人的にはフォローというより死体蹴りに見えます。
>それ以前にライダーゲージの設定が存在しなくなっている時点でもう...
ライダーゲージも自然消滅していますね。
でも同じく空気化していたアイテムが復活したので、ゲージも突然持ち出されるんじゃないかなと私は覚悟しています。エグゼイドだったら「高レベルガシャットを持っているのに、なぜか今更レベル3以下のフォームで戦い、『マズい、このままだとゲージが!』」とかやってもおかしくないんじゃないかと思っています。
>もしその設定が事実だったら、個人的にはフォローというより死体蹴りに見えます。
削除見方によってはもしかしたらもし生きていたら幾らでもレベルアップしたとかかんがえられますしね。
春の映画で九条が登場するようですが、既存フォームの色違いでも高レベルガシャットもらえるといいですね。
削除誠に失礼ですが、ここに感想を書かれてる方々はOwl0079さんも含めて、全ての登場人物が1~100まで自分(視聴者)の納得の行く行動、多少の矛盾も許さず全てが合理的な展開でないと気が済まないのでしょうか?
返信削除自分もムラが無いとは言いきれませんが、今の所物語が破綻する程酷い有様、と言う風には見えません。
飛彩が「無免許医」と呼ぶのは単に大我の罪を忘れた訳ではないと言う意思表示なだけだと思うのですが。それでもガシャットを渡したのは患者を優先したくも自分は不調なので止む終えず大我に渡した方が効率的です。
変化の過程が描かれてない事を気にしているようですが、そもそも大我も5年も前にライダーとして戦い、そして免許をはく奪されながらも医者を続けていますし、目の前のけが人を放置しない姿など去年の平成ライダージェネレーションズでは描かれてます。大我がただの悪人ではない事は飛彩も知ってます。だからこそあんな矛盾した対応ではないのですか?
仮に大我がマイティブラザーズのガシャットを奪う事が出来れば永夢もしばらくは戦う必要が無くなりますし。
>多少の矛盾も許さず全てが合理的な展開でないと気が済まないのでしょうか?
削除失敗すること自体は不思議ではありません。しかしミスがあればその分だけマイナス評価になるのは当然だと思います。特にストーリー展開やキャラクターのようなスタッフが主体的に組み立てていける部分に関しては厳しく見ています。
他の人のことはわかりかねますが、私はそういう風に見ています。
>それでもガシャットを渡したのは患者を優先したくも自分は不調なので止む終えず大我に渡した方が効率的です。
合理性に重きを置くならば、飛彩がこれまで非合理的な行動ばかり取ってきたこととの関係はどう捉えていらっしゃるのでしょうか?
大我どころか同僚の永夢とすら協力しないなど合理性の欠片も感じられないエゴイスティックな行動が多かったと思います。グラファイトを倒して以降もこういう態度は変化がなく、永夢がゲーム病だと発覚したときの対応も合理的には見えませんでした。
>大我がただの悪人ではない事は飛彩も知ってます。だからこそあんな矛盾した対応ではないのですか?
私はその線は現段階では無いと思います。
そもそも飛彩が大我のことぉそんなに好意的に捉えているのなら、合理的判断だのと言い繕う必要がないと思います。大我との会話で大我の目的や意思を確認してガシャットを託すと思います。
>仮に大我がマイティブラザーズのガシャットを奪う事が出来れば永夢もしばらくは戦う必要が無くなりますし。
飛彩が未だに永夢からガシャットを取り上げようとしているという線は作中で否定されていると思います。
冒頭では変身を試みようとする永夢にわざわざ立ち会っていますし、遊園地での戦闘でも変身しようとする永夢に何の反応も見せていませんでした。もしも未だに永夢が変身することに反対しているならば、「お前は戦わなくていい」とか「変身すらできないお前が持っていても無駄だ。ガシャットを俺に渡せ」などと言っていたと思います。
上の感想を書いていた者です。
返信削除>多少の矛盾も許さず全てが合理的な展開でないと気が済まないのでしょうか?
そうではないです。最初のキャラ付けが弱すぎる、ないしはブレブレすぎるのが問題だと思ってます。
さらに悪いことに、それらが何の過程もなくガラッと言動が変わるので困惑しているのです。例えばジャイアンが、何のきっかけもなくいきなり「のび太くん、仲良くしようよ」とか言い出したら、お前頭打ったのか?って困惑しませんか?
かといって、矛盾や非合理が悪いわけではありません。上手く料理することで、これらもドラマを作る一因になれるからです。
例えば仮面ライダー555。敵味方問わず思考がブレブレな展開が有名ですが、ブレる前には大抵きっかけとなる出来事があり、過程を踏んでいます。ゆえに、様々な状況に惑わされ、迷いながらも戦う主人公というドラマが出来上がるのです。矛盾なんかもそう。「○○しない」と決めていたキャラが、大切なものを守るためにあえてその誓いを破る、などといった具合に美味しいドラマが出来上がります。
いずれの例も、事前のキャラ付けや、過程を描いているからこそ成り立つ話です。要は矛盾だろうと非合理だろうと、良くも悪くもするのは作家やプロデューサーの技量にかかっているのです。上手く料理できればドラマとして評価され、下手な料理では叩かれるだけ。