3DSダウンロードソフト『砕魂』:クリア後レビュー&感想

2013年4月17日
3DSダウンロードソフト『砕魂』クリア後レビュー&感想。

【レビュー】
■ゲーム性特化!
・砕魂にはストーリーもBGMさえ皆無です。
あるのは最大の特徴である上下画面移動を活かしたゲーム内容だけです。だけどそれが面白い!
足場から足場に飛び移る。即死バリアに触れないよう移動する。アクションとしてはファミコン時代に掘り尽くされたような内容もちょっと視点を変えるだけでこれだけ鮮烈なゲームになる。
ゲーマーとしてはまだまだゲームは終わっちゃいない!と思えることが嬉しいです。

■シューティングもアルよ。
・通常のステージはロックマン系のアクションですが、一部に横スクロールシューティングの面があります。
できることは移動と正面に飛ぶシンプルなショット。それに当然、上下画面移動だけですが、これが面白い!
個人的には楽しさって点では通常ステージよりワクワクしました。

・難易度はゆるゆるでクリアするだけなら誰でもできます。(ある激ムズ即死トラップ除く)
だけどスコアである出てくる雑魚の全滅を目指すとめちゃくちゃ頭を使います。
上画面で出てくる敵を逃がさないよう倒すんですが、ときおり下画面にも敵が来ます。全部倒そうとすると、一瞬だけ画面を切り替えて必要最低限の弾だけ発射して、すぐ元の画面に戻り敵を追跡殲滅しないといけません。
言葉にするとそんなに難しくないようですが、目と指、頭と全てをバラバラでかつ精確な動作が求められます。本気で取り組むと仕掛け型の通常ステージより反射神経まで要求されてマジで脳が痛くなります。

■ボリューム
・面クリア型のストーリーモードが25面。難易度の高いエクストラステージが6面の合計31面です。ぎりぎり公称の30ステージ以上です。嘘は言ってない。
多いとは言えないですが800円という破格の値段を考えれば驚異的です。発想の面白さを追求したゲームなのでこれ以上ステージが多くても飽きるほうが早いと思いますね。

・プレイ時間で言うとストーリーモードをとりあえずクリアするだけで5~7時間。

・それにステージで最高評価を取るのはかなり腕がいるので、それだけでも10時間以上は遊べると思います。難易度が高いのに、さらに高みを目指すので相当な覚悟が要りますが。

■難易度
・海外製だけあって難易度は高めです。
死んでも死にやすい場所の近くでリトライできるようになってるので、めげなければ充分クリア可能です。ただし終盤のシューティングステージ『苦悩』だけは別です。ここは私も心が折れる寸前でした。

・何が酷いって、シューティングではお馴染みのプレス機が4連でみっちり設置。回避する方法は上下画面移動のみ。上下でタイミングがワンテンポ違うので、それに合わせて無事なほうに逃げてくぐり抜けるわけです。
だけどこのワンテンポがマジでワンテンポしかないんです。当然早ければ壁にめりこみ自殺。遅れても即死。あんまりテンポを考えすぎると自分が上下どっちにいるのか忘れて自滅。場所を確認しようなんて思ったらプレス。『鬼か!』と思い、『鬼だ…』と嘆く異常な難易度です。

・とどめにシューティング面なので死ぬと最初からやり直し。死ぬたびに簡単過ぎて退屈な箇所を何分もプレイして、ようやくたどり着いては潰される。賽の河原積みと見間違うスパルタ過ぎる難易度です。あれだけは二度とやりたくない…


【個人的感想】
■発想が面白ければ、ゲームは充分面白い。
・文字通り二画面使う。DSを見れば誰でも思うそれだけの発想ですが驚くほどワクワクしました。
個人的には4000円出しても良いくらい興味深いアイディアでした。『こう来るか!』と目を見開く驚きや『これはw』と思わず笑ってしまう極悪さがたくさんあって楽しかったです。苦悩以外は…

■ゲームの業
進めば進むほどシンプルにタイミングがシビアになっていったり、技術の行き着く先の息苦しさが感じられるのもなんとも。その狭さの中にも楽しさを見つけちゃうのがゲーマーなんだな~と自分の業の深さを考えさせられます。

最近ワクワクしない…
そんなコアゲーマーの人にはぜひぜひやってほしいゲームです。

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