『仮面ライダーギーツ』 第43話「創世Ⅴ:その名はギャーゴ!」:感想
■親父オンステージ!
・本当に誰得だったんでしょうか? そんなに祢音父の大活躍を見たかった視聴者がいたんでしょうか。DGPのオーディエンス並に謎の存在です。
しかも途中で終わった上に次回予告で負けが確定していて最初から最後までついていけない展開になりそうです。スタッフの価値観が本当におかしいんじゃないかと本気で不安になってきます。
・真面目な話をするにしても祢音両親の語る愛情の話が理解し難い内容でした。
「祢音は愛を失った」も何も厳密に言えば最初から無いと思います。祢音母は誘拐された後に過保護になって軟禁し初めたはずです。そして祢音はその軟禁を家出するほど嫌っていました。祢音が感じていた愛があるとすればそれはアカリの記憶に由来するもので、アカリを別人扱いしている今の祢音にとっては親の愛は最初から存在しないものだと思います。
それなのに母親が祢音が忌み嫌っている軟禁してきた11年間を「愛してきた」と断言している様もおぞましかったです。祢音が聞いたら二度と寄り付かなくなると思います。
・父親のほうは心境が謎が多くて理解しようがありません。
そもそも最初から道具として創造した存在ですし、実際そういう扱いをしてきたはずです。祢音が素性を知った後に散々酷いことを言っていたことをスタッフは忘れたのでしょうか?
百歩譲って愛があるとしてもそれは「家畜に情が移った」程度のものでしかないと思います。そんなものを愛だのと押し付けられても祢音は迷惑だと思います。ただの愛じゃなくて”本当の愛”を求めているんですからね。
・台詞がたくさんあったのに両親に全く共感できませんでした。
次回では「誰がお前の娘だ!相変わらず自分の都合ばかり押し付けやがって気色悪い。ドライバーだけありがたく頂いておいてやるよ!!」と祢音が祢音父を殺すのが一番しっくりきそうなくらいです。
■何がしたいのかわからないオジサン
・誘拐犯が何がしたいのか理解不能でした。
え、お金もらえれば満足なの???とびっくりしました。ちょっと前に「ライダーの力さえあれば奪いたい放題だぜ、ひゃっはー!」ってやってたやつがいたので余計に困惑します。お金目当てなら普通に蔵馬家に強盗するほうが効率良いと思うんですけど…
てっきり祢音父に恨みがあって「誘拐犯は元系列会社の社長だったが業績不振を理由に『お前みたいやつに1円の価値も無い』と一方的に切り捨てられた」みたいな背景があるから大金を取れればそれで良し。娘を殺してもそれで良し。みたいな発想で、今回の流れも「これはこれで祢音父をボコボコにした後で娘を殺せばもっと悔しがらせられるからOK!」みたいな考えなのかと思ってました。
そしたら無言でひたすら戦うだけで唖然としました。この人、何なんです? このオジサンのほうがよっぽど”デザインされた存在”みたいで思わず笑ってしまいました。
■できるんだ…
・ドライバーが無いのに祢音父はどうやってライダーになるんだろう?と疑問に思っていたら英寿があっさり創造していて戸惑いました。
え、そういうのってできたんですか? 「創世の女神がないから新たにコアは作れない。強いバックルも作れない」とか言ってませんでしたっけ???
なんか巻末のルール説明で「DGPに参加すればライダーになれる」みたいなことを後付で言ってましたけど、それができるならパラサイトゲームの時に一般人や元ライダーから有志を募ったほうがマシだったと思います。祢音のボディガードとかロポの人とか参加しそうなアテはあったはずです。なんでベストを尽くさないのか意味がわかりません。
■タヌキ改めアホの化身
・「俺の世界だ…」とやってたらせっかく生き返らせた両親も姉もナレ死しちゃった! 悪人まで生き返るなんて聞いてない!
騙された!と怒っていたけどジットやケケラがギーツを倒せばまた願いを叶えてくれるって言うから信じるよ! だってバンドエンド請負人でこの世界を破滅させるために来た人が言うんだから安心だよね! 今度こそ俺の願いを叶えてくれるに違いない!
…クズさよりもアホさのほうが目立ってきました。
今まではキチガイと言っても本人の中での筋は通っていたのに、今では本人にとってもコントロール不能でもう完全に「キチガイに刃物」です。ブジンソードの力がなければそのうち死ぬだろうと放置もできましたが放置するには危険過ぎます。好感度もゼロでストーリーの進展にも寄与しない立ち位置なので心底厄介者だと思います。
・登場人物が唐突に相手を信用して常軌を逸した凶行に走っては「こんなはずじゃなかったのに…」と言い出すのは同じシリーズ構成のエグゼイドやゼロワンでも見慣れた光景ですねぇ。
景和の場合は最初からキチガイにするつもりでやってきたはずなのにこの有様なので余計にたちが悪いです。
■道長
・なんで記憶の木を探してたのかわかりませんでした。
どういう世界になったのか知らないから景和姉がまだ死んで木になったままだと思いこんでいたのでしょうか?
そう考えるようとすると冒頭で「あのライダーは前にDGPで見たことあるな」と英寿と情報共有していたことが謎になります。いろいろ調べれば「DGPで死んだ人が生き返った世界らしい」と気づいて当然だと思います。
特に道長は道長の親友も生き返ってるはずですからね。友達として電話がかかってくるとか、職場に行ったら普通にいて驚くとか気づくきっかけはいくつもあるはずです。
■タイトルが変わらないのはなぜ?
・今までのルールだと世界が創り変えられる度に各話タイトルの頭についてる「創世」とかのシリーズ記号が変わってきたんですけど、なぜか今回は変わってません。次回タイトルも創世のままのようです。
これってどういう意味なんでしょう? 常識的に考えると「世界はまだ変わってない」という理解になると思うんですけどそれでいいんでしょうか?
たとえば「英寿の願いは『みんなが幸せになれる世界』である。その中には当然ツムリを創世の女神にしてでも生き返らせたいという景和の身勝手な願いも含まれているし、ジットの願いだって含まれている。今もまだ英寿の望みである『みんなが幸せになれる世界』を作っている途中なのでタイトルが変わるわけがない」
なんて風に解釈できると思います。これが買いかぶりになっちゃうと作品に対する信用が完全に無くなります。
次回は祢音が”奇跡”のよってナーゴに戻るようです。
何でも願いが叶う世界の力のある世界で”奇跡”って言ってて説得力が無いと思わなかったんですかね。
パラサイトゲームも終わったせいでナーゴが戻ったところで特に戦力も頭数も必要性が薄いところがまた最悪です。今はジットや景和を倒してツムリを取り戻すことが最優先課題なんですけどスタッフは忘れちゃったんですかね?
残り推定6話くらいでプレバン商品の仕込みをただやられても萎えるばかりです。
こんにちは。このシリアスもどきな雰囲気も筋書きさえしっかりしてればのめり込めてたろうに、勿体無いです。脚本がそういうの苦手なのかな? 家族とかに対する常識をあまり持ち合わせてないようにも見受けられるし…
返信削除匿名さん、こんにちは。
削除両親をまともに描けていたり、祢音の求めるものと重なるようにしてあれば「望めば誰でもライダーになれる」というコンセプトの基盤と噛み合ったでしょうね。
実際には今回に限ってもまるで両親に共感できない内容でしたが…
>家族とかに対する常識をあまり持ち合わせてないようにも見受けられるし…
景和のキャラクターや英寿の頭脳プレイなど個人的には他にもいくつもスタッフは何を考えてるのだろうかと不思議に思うところがあるので果たして家族に限ったことなのかと私は疑問に思っています。