『仮面ライダーギーツ』 第30話「慟哭Ⅵ:手紙の中の王子様」:感想

2023年4月9日
■祢音父
・死んだら娘への愛情もなくなるという話がよくわかりませんでした。
それはそういう価値観として受け止めるにしても、それなら祢音を作る必要もないと思います。
必要なのは財閥の繁栄じゃないんですか? それなら財閥の繁栄を願えば良かったはずです。英寿をスターにできるくらいですからDGP運営はそんな変更気にしないでしょう。他にも普通に「第二子を授かる」だけでも跡継ぎを作る願いは叶えられると思います。これなら人為的介入は最小限にできたはずです。

・狂人としてもダメなところがダメダメでした。
キューンに対して「未来人のお前と結婚すれば財閥が繁栄するから望むところだ!」みたいなことを言っている姿が馬鹿みたいでした。そんなこと相手に言ったら逆効果じゃないですか。そもそも「結婚=身内の繁栄」という法則が成り立たないと思います。祢音があんな家族どうでもいいとキューンに伝えたら繁栄どころか衰退を招くでしょう。

・スタッフの価値観はもっとわかりません。
どうもスタッフは「実子以外への愛など無いのが当たり前」という考えのようです。養子や連れ子への愛は存在しないし、妻や夫もしょせん他人なので愛などあり得ないという考えなのですか。この理屈でいくとキューンの思いも価値がないので矛盾しています。
単に「そういう考えの祢音の両親は糞」ということなのかもしれませんが、あまりにもインスタントな悪役過ぎて悪役として機能していないと思います。
シンプルにどこにも共感も理解もできなくてつまらない展開なことが最大の問題だと思います。

■祢音
・祢音本人は何もしていないのでメインなのに空気でした。
囚われのお姫様でしかないのでナーゴが戦って勝つ展開とまるで合っていませんでした。おまけに与えられた強化もビートにブーストを足しただけでしょぼかったです。タイクーンやバッファにすら新規強化フォームが与えられていない状況でナーゴに来るとは思いませんが展開と合ってなくてダサかったです。

・立ち直ったときにアカリらしき少女の幻影と抱き合う姿の意味がわかりませんでした。
そもそも祢音はアカリのことなんて姿すら知らないはずでは?と首を傾げていましたが東映公式ページを見たら答えが書いてありました。

勇気づけられ立ち上がる祢音。
この時にあかりちゃんが裾を引っ張り抱き合う描写は台本にはなく、
杉原監督のアイディアで追加。
そして今一度聞いていただきたいのが祢音のキャラクターソング、Beat of my life 
劇中では今回用にアレンジしたインストバージョンでお送りしました。

サビの前にある「私の中の幼い私 抱きしめるから笑って」という歌詞。
観ていただいた通り「祢音」の幼い頃は存在しなく「あかり」なのですが、
彼女のことを抱きしめ立ち上がる祢音にグッときます。
だそうです。脚本に無かった描写なら意味がわからないのも納得です。ギーツの制作体制がよくわかりました。

■道長
・道長の真意が遂に判明しました!
「DGP自体を潰す。人間の欲望が全ての元凶だ」だそうです。それ自体は理解できます。運営をどうにかしないと根本的に解決しないじゃんという話は私も散々指摘してきましたからね。
しかしジャマトに協力したら意味がないと思います。ジャマトやベロバの目的は人類殲滅ですからね。欲望どころか命まで無くなってしまいます。
途中で出し抜くつもりだったにしても、いったい道長はどうやって出し抜くつもりだったんでしょう? 道長はそんなに頭も良くないし、創世の女神の仕組みやDGPの運営、ベロバや未来人たちに何ができて何ができないのかとわからないことだらけだと思います。今の運営たちを一掃しても新しい未来人が送り込まれたら意味がありませんし、創世の女神も1体だけとは限らないと思います。
結局、場当たり過ぎて道長がアホなように見えました。


次回は英寿の母ミツメが創生の女神だった!という話の続きをするみたいです。
創世の女神だった話は予想の範疇なので何とも思いませんでした。女神が何体いて変化が不可逆かどうかも知らないので「それで? それだとどうなるの?」という思いしか湧いてきません。元に戻せるなら戻す方法を探すだけでしょう。既に死んでいたよりずっと良いくらいです。戻らないなら過去に起きた出来事なので最初からどうしようもありません。相変わらずスタッフの頭の中で話の前提が完結しているように見えました。




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