『仮面ライダージオウ』 第20話 「ファイナルアンサー?2040」:感想

2019年1月27日

■アホの空回り
・結局ゲイツは「オリジナルのライダーがいるならアナザーも倒せるんじゃない?」という視聴者の多くが感じたであろう疑問点に行き着いてしまってずっこけました。アホに無駄に振り回されるのってイライラします。
じゃあ倒せるのかというと結局よくわかんないけど倒せませんでした。やっぱり無理なんでしょうかね。つまりオリジナルは何の役にも立たないということのようです。「レジェンドから逃げない」という謳い文句に負けない踏みにじりっぷりだと思います。
今回に限らず、ジオウでは登場人物が全ての設定や状況を知っているような態度を取ったりする一方、今回のように無駄なことをしたり方向性が定まっていないせいで見ていて疲れます。疲れるなんて楽しいとは程遠い感覚だと思います。

・クイズのお話のほうは普通に面白くなかったです。
「『愛している』って言ってたから親父は母親を愛してたんだ!」ってそんなお手軽展開でいいんですか。わざわざ出したから時計がその証拠になり得るのかななんて思っていましたが全く関係ありませんでした。普通なら「実はその時計を送ったのは母親だった+その前のシーンでソウゴの叔父さんが『この時計よく手入れされてますね。普通ならとっくにダメになってますよ』」と言って父親が如何に時計を大切にしていたか=母親を大事にしていたかを物語るくらいはすると思います。
「じゃあなんで捨てたんだ!?」という話になるわけでもなく「こんなんで納得するの?」とクイズ自身に不信感を抱くだけに終わってしまいました。

■ゲイツリバイブ
・そもそもゲイツリバイブってゲイツのフルネームなのか救世主としての称号なのか何なのかと思っていたら強化フォームの名前のようです。
ストーリー的にはゲイツが白ウォズにウォッチ化されたりするほうが収まりが良いと思いますが販促の都合で無理でしょうね。そう考えると白ウォズは納得のいかない販促の都合で倒されるか、それとも強化フォームが出たのに白ウォズに全然対抗できる気がしない不完全燃焼な展開になるかでどう転んでも良い展開になれる気がしません。

■何の話?
・クイズの力を白ウォズに奪われた後も主水が記憶を保っていたことについて公式ページでこう説明されていました。
 仮面ライダークイズこと堂安主水が、「2040年の未来から連れて来られた」のが問題です。
2019年に来たクイズの力をオーラが吸収し、アナザークイズをつくりだしました。これまでなら、そこで歴史が変わり、主水はライダーではなかったことになるはず。
ところが、そうはなりません。
白ウォズが彼を現在に連れてきたのは、彼が仮面ライダークイズだったから。ライダーでなかったことになったら、白ウォズが連れてくる理由がないので連れてこなかったことになり、アナザークイズも誕生しなかったことになります。 
聞いても理屈がわかりません。これ自体は良いとしても他のレジェンドとの整合性が理解できません。「ライダーだから連れてきたんだからライダーの記憶(と力)を保てる」というのならウォッチ化される前のライダーをソウゴたちが過去から連れてくれば同じ理屈でオリジナルの力を行使できるのではないでしょうか?

・その疑問を別にしても一つ重要な事実が確定してしまいました。
それは「ゲイツたちは歴史の変化のことを全然わかってない」ということです。公式にすらゲイツのクイズの記憶が消えてしまうという心配は「杞憂だった」と断言されてしまいました。これはかなりヤバいと思います。歴史の変化のことを全然わかってないやつがドヤ顔で歴史のことを語って未来と過去を変えまくっています。普通の作品だったら悪役がやることやバッドエンドルート直行でもおかしくない行為だと思います。

 主水は、保のファイナルアンサーを胸に、これからもクイズ界のレジェンドとして、数々の難問を解き明かしてくれることだと思います。 
これも理解しがたい内容でした。
そもそも主水って未来の世界でクイズの達人であるなんて話出てましたっけ…? 素人のソウゴたち相手に遊んでいたことしか印象にないのですが。また例によって「スタッフの頭の中ではそういう話ができてるけどそれを本編で描写できてない」案件なのではないかと不安になってきます。

■ジオウWフォーム
・何だったんだ?というくらい空気でした。
出てキックしてやられただけで何の活躍も見られませんでした。何が特徴なのかすら伝わってきませんでした。出さないほうがマシなレベルの逆効果でした。

■ゲイツビルドフォーム
・いつの間にかゲイツがビルドウォッチを持っててびっくりしました。
Wウォッチも唐突に出てきましたし、劇場版の間に所有権がゲイツに移ったのでしょうか? これでそうじゃなかったら以前から怪しんでいた「ウォッチをこんな無造作に部屋に保管しておいていいのか?」という疑問点が確証に変わってしまいます。私はウォッチ一つ保管できない人に世界のことを語られても説得力を感じません。


次回はなぜか龍騎編のようです。
未来の話をしている今に過去の話をやってどうするんでしょう? 「今から数年後の未来の龍騎だからこれも未来の話です」なんて屁理屈は御免こうむります。


コメント

12 件のコメント :

  1. クイズとアナザークイズの同時存在理由ですが、以前の描写と矛盾していますね。
    ゴースト編でライダーでなくなったタケルをソウゴが過去に連れていきタケルが過去を変えた結果、タケルは過去に残ったままライダーの力を取り戻しています。
    今回の理屈を当てはめるのであればあそこでタケルが何をしようが、ライダーの力を取り戻すことはないはずです。(ソウゴがタケルを過去に連れてくる原因がなくなるため)
    スタッフは自分たちが作ってきたものすら覚えていないのでしょうか。

    返信削除
    返信
    1. ゴーストの件はいつものアナザーを倒すと一時的に戻る現象でしかないと私は解釈しています。
      そもそも一時的に戻ること自体が意味がわからないし今回の件とも衝突するように感じるのは確かですが。今回の理屈でいけば、「ソウゴたちが今は一般人扱いのレジェンドに会ったのはライダーだったからである。ソウゴたちが接触した歴史が消えないならばレジェンドのライダーだった記憶も消えない」とかいくらでも言えてしまいそうに見えます。

      削除
  2. 今回の話はいわゆるタイムパラドックスみたいなものでしたね。ただ本編でこれと言った説明もしないのは流石にどうかと思いました。皆んながみんな公式サイト見るわけではありませんし。

    次回の龍騎編はビデオパスでの配信もありますしそこまで深い内容はやらなそうですね。ちなみにビデオパスでの脚本は井上敏樹さんらしいです。

    返信削除
    返信
    1. >今回の話はいわゆるタイムパラドックスみたいなものでしたね。

      私は説明を読んでも理解できませんでした。匿名さんは理解されているなら教えていただけませんか?

      >次回の龍騎編はビデオパスでの配信もありますしそこまで深い内容はやらなそうですね。

      私は本編以外はかなり適当な扱いだと思っているので何も期待していません。特に影響ないだろうと思っています。「詳しくはネット配信で」だろうがジオウではどのみちまともな内容が返ってくるとも思っていません。

      削除
  3. ライドウォッチって常時ああやって部屋に置いてるんでしたっけ?私はベルトも含め変身用アイテムは基本的に主人公が常に肌身離さず持ち歩いてると解釈してるんですが。たぶんあのウォッチ用の台座の販促のためにやむなく挿入されたカットなのではないかと。そもそも過去のライダーでもアイテムが特段厳重に管理されてるような描写も無かったですし…

    返信削除
    返信
    1. それはいろいろな意味で謎です。物理的に考えるならば、外にいる間は腕につけているホルダーやポケットなどに入り切る分しか持ち歩いていないはずです。これはかなり怪しいですが。
      ただ、少なくとも画面に何度も映っている以上は「少なくとも家にいる間はあのホルダーにかけている」ことは事実だと認識するのが妥当だと私は考えます。映ったものすら疑い出すと全てが疑えるようになってしまいます。言おうと思えば「『変身』なんて言ってるけど実は生身で殴り合ってるだけだよ!」とか「敵が爆発するのは演出で実際は殴り殺された死体が転がってるだけだよ」などとすら言えてしまうでしょう。作中で台詞に出されたこと、映像でちゃんと映されたものは作中での真実として受け止めるべきだと私は考えます。

      >そもそも過去のライダーでもアイテムが特段厳重に管理されてるような描写も無かったですし…

      これは関係ないと思います。アイテムを奪い合う関係にない作品もありますし、そういう関係でもガバガバ管理で敵に奪われて視聴者にツッコまれる作品もあります。他がどうであれ、ジオウという作品のあり方との関係性はどこにあるのでしょうか?

      削除
  4. 最近の疑問はころころライダーの強さが入れ替わる事です。
    強化フォームや相性等で勝ち負けが決まって来るならまだしも今回のクイズも登場時は二人のライダー相手にしても圧倒したのに今日は力関係が逆転して酷いもんでした
    クイズウォッチの出現の過程もシノビと違い何をきっかけに白ウォズが作れるようになったか不明でした
    とりあえずスタッフは各話の毎の辻褄すら合わせる気がないんだなと言うのが最近の感想です

    返信削除
    返信
    1. >最近の疑問はころころライダーの強さが入れ替わる事です。

      相変わらず雑だなと思います。ゲイツがジオウに勝てる理由も特に見当たりませんし。

      >クイズウォッチの出現の過程もシノビと違い何をきっかけに白ウォズが作れるようになったか不明でした

      私は単純にタイムジャッカーと同じ製法で作ったのだろうと思いました。
      すぐにやらなかった理由は白ウォズが言っていたようにゲイツへの課題として用意したからでしょう。ゲイツがやろうとしないと判断したから結局自分で手を下したのだと思います。

      削除
  5. クイズ編の後編。
    どうして白ウォズに力を奪われてもクイズは記憶を保っていられたのか?
    という疑問に対する答えを公式ページで説明していますね。

    >仮面ライダークイズこと堂安主水が「2040年の未来から連れて来られた」のが問題です。
    >2019年に来たクイズの力をオーラが吸収し、アナザークイズをつくりだしました。
    >これまでなら、そこで歴史が変わり、主水はライダーではなかったことになるはず。
    >ところが、そうはなりません。
    >白ウォズが彼を現在に連れてきたのは、彼が仮面ライダークイズだったから。
    >ライダーでなかったことになったら白ウォズが連れてくる理由がないので連れてこなかったことになり
    >アナザークイズも誕生しなかったことになります。 
     
    との事ですが…。私の感覚では、クイズとアナザークイズが共存できてる状態になるよりも
    「アナザークイズも誕生しなかったことになります」という
    公式で最後に触れられている状態になるのが自然だと思いました。
     
    つまり、
    ・主水が2019年でタイムジャッカーに力を奪われるとクイズは消滅
    ・クイズが2019年で消えると本来の彼の時代である2040年にもクイズは存在しなくなる
    ・よって2040年からクイズを連れて来て力を奪うことで作られるアナザークイズも作れなくなる
    要するに「2019年ではアナザークイズは作れない、作りたいなら2040年以降で作るしかない」
    が正解だと思ったんですが。
     
    なぜ2019年でアナザークイズを作れるのが前提になってるのかが私にはよく分かりません。
    と言うか、公式ページで繰り広げているこの説明を劇中で全く説明できてないのが
    相変わらず下手糞だなぁと思いました。なんで劇中でそれを描写しないのか。
     
    次回は龍騎編。平成ライダーのウォッチ集めってまだやってたんですね!
    同じ展開の話しか作れないんで、もう飽きて途中でやめたのかと思ってました。
    戦隊OBを聞いた事も無い仮面ライダーにする一方でライダーOBはただの一般人にするという、
    異常にフラストレーションが溜まる奇跡の配役がまた繰り返されるのでしょうか。

    返信削除
    返信
    1. >なぜ2019年でアナザークイズを作れるのが前提になってるのかが私にはよく分かりません。

      特にできる理由は描かれていませんができない理由も見当たらないのでなんとも言えません。
      タイムトラベルが普通に登場する世界観なのでひょっとしたら「2040年にもタイムマシンならあるけど?(手続きが面倒だから白ウォズ経由で来ただけ)」なんて話なのかもしれません。
      より根本的なところでは「それを言ったらそもそもこれまでのレジェンドライダーはどうなってるの?」という疑問もあると思います。ジオウたちがレジェンド扱いになっているはずですが「○○(レジェンドライダー)はジオウ/ゲイツのアーマーの一つである」と統合されているのか、「ジオウ、またの名を仮面ライダービルド」のように並列されているのか、どこがどうなっているのか何も明示されていないと思います。歴史修正でクイズの誕生年なんて問題じゃなくなる可能性も充分考えられると思います。

      >同じ展開の話しか作れないんで、もう飽きて途中でやめたのかと思ってました。

      私もこのタイミングでやるとは思いませんでした。鎧武でのキカイダーのリメイク映画のコラボのようにまるでタイアップや販促のために無理やり割り込んだかのような不自然さに見えます。

      削除
  6. はじめてコメントさせて頂きます。
    前回のシノビと今回のクイズ、どちらのミライドウォッチも白ウォズが自分自身で作り出しましたよね。白ウォズはいちいち、ゲイツ自身に手に入れさせようとしてますけど、結局自分で作れるなら特にクイズなんて2019年連れて来なくても、2040年でライダーの力を奪えば済むだけの話だと思うんです。全くジオウやゲイツ達とシノビやクイズが絡んでくる必要がストーリー的に無いように思えます。3つのミライドウォッチを白ウォズが揃えて、ゲイツに渡せば済むんです。無意味に尺を喰っているだけで面白味もありません。
    考えてみると、この作品自体が従来の仮面ライダー以上に単に関連玩具の宣伝としの機能しか果たしてないよう感じます。公式ページのコメントも読んでも筋が通らないのです。その上、大してストーリーも進んでるようにも思えません。この状況が今後も続いていくのでしょうか?龍騎編は自体は嬉しいのですが、また他のレジェンド編のように不満が残る出来になるのでしょうか?

    返信削除
    返信
    1. 匿名さん、はじめまして。

      >結局自分で作れるなら特にクイズなんて2019年連れて来なくても、2040年でライダーの力を奪えば済むだけの話だと思うんです。

      こちらは上の別の方へのコメントで答えたとおり、白ウォズの目的はゲイツにやらせることだったからだと私は解釈しています。

      >大してストーリーも進んでるようにも思えません

      私はストーリーの大枠で引っ張ろうとは思ってないんじゃないかと思っています。
      レジェンドのようにその場その場の展開で引っ張れるとスタッフは考えているのだと思います。実行できてるかについては全くそうは思いませんが。
      だからストーリーの進展は期待しないほうが無難だと私は考えます。

      削除

 コメントは承認後に表示されます。
*過度に攻撃的な言葉や表現が含まれている場合、承認されない場合がございます。節度と良識を保った発言をお願いいたします。