『仮面ライダージオウ』 第17話 「ハッピーニューウォズ2019」:感想

2019年1月6日

【ストーリー】

■仮面ライダーシノビ
・シノビはかっこよかったです。いかにも正義のヒーローという感じで、アクションもジオウより断然良かったです。
個人的にはベルトの出し方が好きでした。平成ライダーではいつの間にか着けてるか手をかざすとどこからともなくワープしてくることが多いですが、こういうファンタジータイプのほうがかっこいいと思います。

・デザインが「ビルドのニンニンコミックで見た」という感じなのと変身音声がニンニンジャーの手癖感ありありなところはいまいちでした。ストーリー上の立ち位置としては没個性的なくらいでちょうどいいのでしょうが。

・もう来週から仮面ライダーシノビでいいよと思いました。シノビとジオウで同じ三文字だし視聴者もきっと気づきませんて。
ともあれ、これからしばらくは今回みたいに「冒頭でソウゴが未来のライダーの夢を見る→そのアナザーライダーが出る」というフォーマットになるのだとしたら、少なくとも前編の冒頭数分は安定して楽しめるかもしれませんね。ジオウで初めての期待材料な気がします。

■設定は大丈夫なのか
・新規設定とシノビのかっこよさのおかげでジオウ本編の話も”比較的”スムーズでした。しかし未来関連の設定についてはますます不安になりました。
ただでさえ未来人の介入や歴史改変の影響が不透明だったのにその上「変えられた未来から来たアナザーウォズ」や新しく歴史に登場することになった未来のライダーなんて存在まで出てきました。上手く制約をかけないと「アナザーウォズに変えられた未来からやってきたアナザーアナザーウォズ、に変えられた未来からやってきたアナザー*3ウォズ、に変えられた未来からやってきたアナザー*4ウォズ…」とキリがなくなります。ただでさえ収集がついていない感じで溢れきっているのにこの上こんなにぐちゃぐちゃにしてどうするのでしょう。 白ウォズの自在に直近の未来を書き換えられる能力だけでも手に余ると思うのですが…

*ちなみに東映スタッフでは白ウォズ、黒ウォズと呼んでいるようです。そこはアナザーじゃないんですね。タイトルの「ニューウォズ」はどこに行ったのでしょう?

■霞む存在意義
・タイムジャッカーの存在意義も更に怪しくなってきたように感じます。
未来全然変えられていないし、変えても白ウォズなんて存在が出てきてしまいました。白ウォズのほうが強くてやってることが派手で、タイムジャッカーはもう何やっても上手くいきそうもない感じがしてどん詰まりに見えます。この展開にするならタイムジャッカーにも一度は成功体験を積ませておかないとダメだったのではないかと思います。

・ゲイツも同じ有様なのが更にどうしようもない感じです。
前回でもうゲイツくん終わっちゃった感がありありだったので、今度は「ゲイツが救世主になるんだよ!」と言われても「いや、無いでしょ」という印象にしかなりません。本人に実力もやる気もないと思います。あれは白ウォズが嘘を言っているだけで「ゲイツ本人がどう思ってるかなんて関係ない。そういう歴史に”私が”するんだよ」なんて話ならまだいいのですが。これでも結局ゲイツは川の流れに流されるだけの葉っぱみたいな存在でしかありませんけどね。


【アクション】

■仮面ライダーウォズ
・白ウォズの変身する仮面ライダーウォズの初登場でした。
デザインはスマートウォッチがモチーフみたいですね。モチーフはよく活かせてると思いますが、活かし過ぎてモチーフ自体の持ってるダサさまで表現してしまった気がします。個人的にはかっこよくもないし、ユニークでもない微妙な外見という印象です。

・武器の名前はスピアですがなぎ払いで切っていたので使い方はグレイブでした。
名前と言えば「ジカンデスピア」って時間とどこにかけたネーミングなんでしょう? 「時間+(丁寧語の)です+スピア」 、「時間+death(死)+スピア」、「時間+despear(絶望)」、「時間+disappear(消滅)」、いろいろ当てはまりそうな語句があるように思えます。

・ウォズのキックはケレン味があって良かったです。
 ローリングソバットのような体勢から両足キックにつなげていました。現実的には姿勢に無理があって威力はないし着地できるかも危うい感じに思えますが、個人的にはそれくらい無理がある姿勢のほうがかっこよくて良いと思います。
もっとも例によって今後は販促の都合で武器必殺技ばかりでキックはあと1,2回しかまともに使わないのでしょうね。


 次回はシノビ編の後編のようです。
なんか終わった感がありましたけど、やっぱりその時代でウォッチを使って倒していないからアナザーシノビは死んでないみたいですね。設定に足引っ張られてる感じがジオウだなぁって感じがします。

コメント

6 件のコメント :

  1. Owl0079さん、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
     
    ジオウは新ライダー登場で新章に突入した模様。明らかにジクウドライバーを銀色に塗っただけの手抜きベルトや、必殺技の発動に全くベルトの操作を用いない辺りは「いかにも」といった感じの安っぽさでしたが、シノビのデザインやアクション自体はかっこよかったです。しかし、まさかの夢オチw
     
    「いい歳こいてまだ王様になる夢諦めてないんだ…」とかつぶやくぐらいなら、生瀬おじさんはまともな人生を歩むようもっと真剣にソウゴを説得するべきじゃないの?という疑問や、2022年の世界にどうして空間投影スクリーンなんてものが出来ていて、しかもそれが既に広く一般に普及してるんだ?なんていう疑問も全部夢だったので問題ありませんね。危ない所でした。
     
    ソウゴ一味は相変わらずウォズの言葉を軽々に信じてましたが、ウォズって以前明らかにタイムジャッカーに加担してましたよね。悪党と組むような奴も悪党という考えはソウゴ達には無いのでしょうか。「ウォズは悪党と結託してまた我々を罠にはめる気なのでは?」などという凡庸な心配など全くしない所が王様の器という事なのでしょうかね。
     
    仮面ライダーウォズは、色といい玩具の拡張性の無さといい、個人的にはゴーストの時のネクロムを思い出しました。戦闘ではアナザーシノビを押しまくっていましたが、仮面ライダーウォズが強いのではなく、書いたことが全部現実になるあのドラえもんのひみつ道具めいた本が強いだけのような気がしてなりません。
     
    と言うか、あんな便利グッズがあるのなら「全てウォズの思い通りにいく」とか書き込めばそれで話は終わるんじゃないんですかね?もう戦うまでもないと思うんですが、わざわざ変身して戦闘に付き合ってるのは何でなんでしょうね。「バンダイの商品を宣伝しないといけないから」って?確かに!オーマジオウより強くて怖いのはスポンサー様ですね。
     
    作品としては、ただでさえゴチャゴチャだった時間軸に「オーマジオウが誕生しなかった未来の時間軸」まで加わり、いよいよもう収集が付かなくなってきた感じですが、作り手側が早々に「理屈抜きで楽しい!」とか自画自賛してたようですので、理屈に相当する設定なんて最初からあまり重要視してないのかも知れませんね。

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    1. >なんていう疑問も全部夢だったので問題ありませんね。

      その解釈はその解釈で「ソウゴは叔父さん(or自分自身)のことをそういうふうに思ってたんだ…」という課題が発生すると思います。何が正しい解釈なんでしょうね。

      >悪党と組むような奴も悪党という考えはソウゴ達には無いのでしょうか。

      これまでのウォズへの態度から考えるとソウゴには無いと思います。それが「敵ではないのだから利用できるなら利用すべき」といった考えなのかただの勘なのかはわかりませんが。
      ゲイツたちは論理的思考では信用していないと思います。ただ、昔の関係などで感情的に信じようとするところがあるのだろうと私は解釈しています。

      >ゴーストの時のネクロムを思い出しました。

      色合いはネクロムと似ていると思います。蛍光色っぽい緑色が特に似ています。デザイン全体は似てないと思いますが。デザイン全体としてはSF路線なのでサイガのほうが近いのではないかと思います。

      >あんな便利グッズがあるのなら「全てウォズの思い通りにいく」とか書き込めばそれで話は終わるんじゃないんですかね?

      疑問点が増える一方です。「あれはハッタリで実は周囲に影響を及ぼす機械/能力でしかなく大きな事はできない(ソウゴがバイクのウォッチを落としたのは風か手先を制御しただけで、アナザーシノビが現れたのは他の手段で普通に呼び寄せただけ)」なんて展開にでもしないと収集がつかないと思います。

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  2. こんにちは。
    毎週見ているわけではないのですが、どうでもいい疑問が。
    アナザーライダーといいますが、アナザーシノビは過去のレジェンドライダーではないため、アナザーライダーと言えないんじゃないでしょうか?
    それは私の勘違いというか、間違いなんでしょうか?
    あとアナザーシノビ役がニンニンジャーのスターニンジャーでしたね。
    忍者繋がりでキャスティングされたんでしょうか?

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    1. 匿名さん、こんにちは。

      >アナザーライダーといいますが、アナザーシノビは過去のレジェンドライダーではないため、アナザーライダーと言えないんじゃないでしょうか?

      残念ですが、これは明確な間違いと言えると思います。
      アナザーライダーは「あるライダーが歴史を書き換えられた結果」であって過去のライダーである必要はありません。また主犯格のタイムジャッカーは未来人なので「遥か未来から見れば現代の数年先も過去に過ぎない」とも言えるでしょう。公式でも「アナザーシノビ」と表記されているのでアナザーシノビもまたアナザーライダーに分類されていることは疑いようがないと思います。
      作中でも説明された基本設定を理解されていないようなのでしっかり見てから疑問に思ったほうが良いと思います。テレ朝の公式ページには各話のあらすじが書かれているので見てない話数はそちらで補完すればストーリーにはいくらかついていきやすくなるのではないかと思います。

      >忍者繋がりでキャスティングされたんでしょうか?

      ベルト音声もニンニンジャーに合わせていましたから、スタッフの誰かがニンニンジャーっぽくしようと思ったのだろうと思います。

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  3. 映画限定ライダーなどにも言えることですが、シノビは玩具の販促がない分、動作なしで忍術を使い分けたり、純粋に動きのみで魅せる戦い方ができるのが羨ましいなあと感じてしまいました。

    フォーゼ以降アイテムやフォームが増えすぎて、ダブルやオーズのような「使い分け」が出来ることの利点が描ききれなくなってしまっているのが残念です。来週の予告を見るに、これからはウォズが未来のライダーの力を継承していく様ですが、現状のジオウだと「オリジナルのままの方が動きが良かったのに」「なんでその場面でそのライダーなの?」となってしまわないか心配です。

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    1. >シノビは玩具の販促がない分、動作なしで忍術を使い分けたり、純粋に動きのみで魅せる戦い方ができるのが羨ましいなあと感じてしまいました。

      そうですね。制約がないほうがアクションはかっこよくできると思います。
      といって現行の作品がベストを尽くしているかというと怪しいと思っていますが。販促としてもアクションとしても工夫が足らず、中途半端になっていると私は思います。

      >フォーゼ以降アイテムやフォームが増えすぎて、ダブルやオーズのような「使い分け」が出来ることの利点が描ききれなくなってしまっているのが残念です。

      私は「多すぎるから(バリエーションが足らなくなる)」と言える水準ではないと思っています。
      「かっこいい!、けどこれ見たことある」といった類ならそう言ってもいいのですが、最初に登場するフォームチェンジや剣ですら大したことがありません。

      >現状のジオウだと「オリジナルのままの方が動きが良かったのに」「なんでその場面でそのライダーなの?」となってしまわないか心配です。

      そうなって当たり前だろうと私は考えています。
      今までのフォームも原作の持ち味も独自の味わいも出せてきませんでしたから。そもそも未来のライダー自体が架空の存在でベースになるものがないので、今回出たシノビと全く同じ動きをするか、シノビのことをよく知らないからシノビらしいのか判断がつかない動きになるのかの二択でしょうし。最初から詰んでる気がします。

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