『仮面ライダージオウ』 第18話 「スゴイ！ジダイ！ミライ！2022」：感想
【ストーリー】
・話がますますガバガバでした。
ソウゴは未来（夢）で見たからという理由でシノビを信頼するし、ウールはなぜか黒ウォズに懇切丁寧に説明してくれるし、話の展開が不自然なことだらけでした。
ウールなんて完全に意味不明でした。白ウォズへの苦手意識があるのですから「黒ウォズを白ウォズと勘違いして前回と同じように聞かれたことに答えた」という流れにすれば辻褄が合ったはずです。それをなぜか会った時点で白ウォズとは違うと判断したことを示す台詞まで言わせていました。いったい何がどうなってるのか全く理解できませんでした。
・構成が滅茶苦茶なせいで意味のありそうなシーンも信じていいのか疑心暗鬼に駆られます。
ソウゴが「未来のシノビはまともだったから大丈夫だ」と現代のシノビに言ったのは普通に考えるとおかしな発言だと思います。それを言ったらソウゴは未来で魔王になっていたから現代でも最悪の魔王確定です。ソウゴは魔王になりたくないならさっさとベルトを手放さないといけないはずです。ソウゴ自身が矛盾していることを承知で言っているようにも見えましたが他の構成が理解しがたい出来栄えなので真に受けていいのか疑問です。
・未来ライダーの話も普通にダメでした。
ソウゴの夢で映った分以外は描写がないのでこれを”ライダー”としてレジェンドと同列に話を進めるのは無理があると思います。レジェンドもジオウのストーリーでは空気でしたが原作からキャラの基本設定などを持ち込んでいるのでそれで補完し得ます。未来ライダーではそれができません。この前後編1,2話の間で描写しきらなければお話が成立しないのにできていませんでした。未来のシノビと現代のシノビの差が３年の月日が埋まるものなのか、何か決定的な違いがあるのかそういったことが伝わってきません。
シノビの話が成立していないのでソウゴの話も成立しなくなります。「未来では立派になっていたから」と言われても今の状況も未来でそうなった経緯も知らないのに言っても説得力がありません。むしろ無責任な発言で軽薄に見えてしまいます。
■未来の設定
（未来が安定しない状態では？）別の未来への干渉は不可能。
でも過去へはどこの未来からでも干渉可能。
スウォルツは別の未来に赴いてウォッチを作っていた。
・これまでの過去の歴史改変との違いといい、わからないことが増える一方です。
ちなみに東映公式サイト曰く
別の時間軸の未来からやって来たということは、どっちかの未来しか残らないということ。つまり、黒さん・白さんのどちらかが、いずれは消えてしまいます。もちろん両方消えてしまう可能性だってゼロではない。という設定もあるそうです。これを作中で触れていないのは結構致命的だと思います。未来が派生する場合、複数の平行世界に分岐するだけの世界観と一つしか残らない世界観と作品によってまちまちなのにジオウでどうなってるのか説明していません。つくづくスタッフの頭の中で完結してて表現する気がないなぁと思います。
・今回の流れからすると、「未来の派生はソウゴを起点にしか発生しない」のでしょうかね。そうでもないと白ウォズがソウゴを呼び寄せた理由が思い浮かびません。最初から「ウォズ、シノビウォッチを手にする」とでも書けば終わりですから。これだと今度はソウゴの意思によるところが大きすぎて、「ソウゴがうだうだ言わずに最初から『自分は絶対魔王にならない』と固く決意してれば済んだ話じゃねぇか！何が俺は王になるだ、大した覚悟も無かったくせに」って展開に陥りそうですが。
■未来編はもうすぐ終了？
・白ウォズが「この時代に存在しないウォッチ３つを手にした者」とか言っていました。これって常識的に考えると、今回手に入れたシノビと次回の未来ライダーで２つ、ウォズウォッチで３つ目だからもう３つ揃っちゃいますよね？ 今回宣言した側から「あ、まだ必要なものあったわ」と継ぎ足すのは悪手だと思います。これまでの話からするとディケイドウォッチは含まれてるのかどっちなんだという疑問もありますが士共々これもどうするのでしょう。
【アクション】
ジオウのキックも動き自体はいつもと大差ありませんがアングルで工夫してありました。やっぱりスーツが動きづらくてもやりようはまだまだあるんじゃないかと疑念を強めました。
次回は未来ライダーのクイズが登場するようです。
胸のパーツが明らかにエグゼイド系の流用という感じでした。お話のほうはどうせ白ウォズの良いように振り回されて終わりでしょ？という感じなので特に期待することはありません。
未来ライダー編になって何かが変わるかと期待しましたが、アナザーライダー変身者が赤の他人からライダー本人に変わるだけで、やってることは1クール目と同じくゲストをソウゴが導く展開でした。これをやるにはソウゴがそれなりの人物として描かれていなければならないのですが、本人がどこに軸を置いているのかがふわふわしてるので説得力にも欠けます。日頃「王になる」とか突拍子もないことを口にしてる割にはこういう時にまともな主人公っぽいことを言うのが違和感です。前から思っているのですが、下山さんはエキセントリックなキャラや世界観に無造作に常識を持ち込んでしまうところがあると思います。
返信削除「ゲイツが救世主になった世界」から白ウォズがきたわりに、肝心のゲイツがまったくの空気でこれでいいのか……と思いましたがそちらはもう少し見てから判断することにします。
>これをやるにはソウゴがそれなりの人物として描かれていなければならないのですが、本人がどこに軸を置いているのかがふわふわしてるので説得力にも欠けます
削除私もそう思います。変人であるかどうかではなく価値観を示さないとお話が成立しないと思います。個人的な偏見としては「スタッフは変人であること自体に充分な意味があると思っている」か、「前後の話やキャラに合わせて展開を考えるバランス感覚が無い」のどちらかではないかと思っています。
＞「ゲイツが救世主になった世界」から白ウォズがきたわりに、肝心のゲイツがまったくの空気でこれでいいのか……と思いましたがそちらはもう少し見てから判断することにします。
白ウォズが独りでゲイツに話しかけてる以外は何も変わってませんよね。あまりにも反応がなさすぎて「本当は救世主はゲイツではないのではないか？ ゲイツにそう呼びかけることでそうであるかのように周りに思わせ、本命から注意を逸らさせる作戦なのではないか？」なんて思えてくることもあります。でも誰もゲイツに関心を持ってる様子がないのでこれも無意味ですね。
シノビウォッチの出来方が？？？でした
返信削除ソウゴにアナザーライダーが説得されると白ウォズが作成可能になったように見えたのですが
なぜそうなるのかさっぱりわかりませんでした
具体的な理由の説明は見当たりませんでしたね。
削除「ソウゴの説得をきっかけにしてウォッチの作成が可能になった」ということ以外は解釈の領域ではないかと思います。
私が話の流れから想像できる理由は二種類くらいです。
１）ソウゴが選んだことに意味がある。その前に黒ウォズが「ソウゴが魔王になる未来に悪影響がある気がするからアナザーシノビのところには行かないほうが良い」と反対していました。またゲイツたちの行動で「並列していて不確定な未来には侵入できない」とも説明されていました。
それでもアナザーシノビの下へ行ったという事実は「ソウゴはシノビが生まれる未来を肯定した」と解釈できると思います。ソウゴが未来を肯定する＝シノビの生まれる白ウォズ未来が確かなものになる→白ウォズ未来のウォッチであるシノビウォッチの存在が確定する。
２）ソウゴにはそういう力がある。オカルトです。それ以上説明できません。シノビウォッチへの回答のついでに「オーマジオウはどうやってウォッチを手に入れたのか？」という疑問への回答にもなり得るかもしれません。
前回からこの作品における時間の流れの概念がわからなくなっています。
返信削除レジェンドライダー編では過去を変えることで、直接未来が書き換わるような描写だったため
いわゆる「パラレルワールド」はないと考えていたので、未来が変わってウォズが白くなるのであれば
今までのウォズに直接変化が起きるということになると思うのですが…
私もますます理解が追いつかなくなっています。
削除散々過去改変してきたしそれでもゲイツやツクヨミに影響がないので私も現在と未来は直結しているのだろうと思っていました。この解釈はわかりやすく言えば、電王の設定に近い感じと言えるかもしれません。
しかしここ２回の話からすると普通に平行世界が生まれるみたいですね。記事で引用した公式の文面からすると分岐は一時的なことでどれか一つに収束して他は消滅するみたいですが。
個人的には白ウォズがいる未来がこんな簡単に誕生するならちょっとしたことでいくつも分岐が生まれて、前回の記事で書いたように「未来が変わったことでアナザーアナザーウォズが…」とキリがないように思えてなりません。
白ウォズ黒ウォズという、いかにもファンや製作側が仮称として呼びそうな呼称が作中に出てくる公式名称になってしまいました。まあ…そこはいいか。第18話です。個人的にええー？と思ったのは、アナザーシノビウォッチの描写です。スウォルツがアナザーシノビのウォッチを作っただけで本来のシノビは消えてましたけど、そういうもんでしたっけ？
返信削除「アナザーライダーが誕生した瞬間、その時代に活躍する正規のライダーは消滅、アナザーライダーにとって代わられてしまい、歴史そのものが変化してしまう。」というテレ朝HPの説明にもあるように、私はアナザーライダーが誕生するとレジェンドライダーは消えるというルールだったように理解していたのですが。アナザーウォッチを作るだけでレジェンドライダーが消えるルールがあるってのははじめて知りました。
以前は「ジオウのアナザーウォッチを作り、それを用いて一般人をアナザージオウに仕立て上げれば自動的にオーマジオウは消えるじゃん？なんでそうしないの？ジオウ以外のアナザーライダーばっか作ってるけどタイムジャッカーは馬鹿なの？」とか思ってましたが、この設定だと実はアナザーライダーを仕立て上げるまでも無かったという事になりますよね。王を擁立とか言ってるタイムジャッカーがいよいよ馬鹿みたいに思えてきました。
あとゲストのアナザーシノビの戦闘シーン。ジオウが苦戦しながら全力で戦ってるならともかく、ノーマルフォームでワンパンKO圧勝みたいな状態だったでしょう。例えるならノックアウトから10カウント数えられた後にセコンドが選手を抱えあげ、試合が無理矢理続行される八百長ボクシングのような有様で、爽快感が全くありません。起き上がり小法師か！酷いイベントバトルでした。
シノビミライドウォッチの生成過程もよく分かりません。アナザーシノビ本人が再起動を拒んだ状態で白ウォズが例の万能本に「ウォッチが生まれた」とか書いたらウォッチが出てきた訳ですよね。本人に再起動を拒ませたのはジオウの説得ですが、本人が再起動を拒むという条件がウォッチ生成にどう関わっているのかさっぱり分からんのです。
と言うか、そもそもウォッチの生成条件って何でしたっけ？劇中での説明は今の所無いですよね。今回に限った話じゃないですけど、何かこう最初からずっとルールの無い試合を見せられてる感覚です。何なんだろうこれ。
＞スウォルツがアナザーシノビのウォッチを作っただけで本来のシノビは消えてましたけど、そういうもんでしたっけ？
削除私はそう描写された以上、「ウォッチはオリジナルのライダーに黒ウォッチをかざすと作れる」ものなのだと受け止めるしかないだろうと考えています。この理屈だと最初のオーマジオウ（もしくは部下）はオリジナルライダー全てと面識があったことになりそうで、白倉さんの言っていた「ライダーが毎年変わるのは前の作品が消えるから」とか言っていたのはどういう理屈になるのかさっぱりですが。
＞アナザーウォッチを作るだけでレジェンドライダーが消えるルールがあるってのははじめて知りました。
前提が間違っていないとすれば、「ウォッチ＝ライダーの存在そのもの」となるでしょうね。これだと「じゃあソウゴたちは手持ちのウォッチ壊してオリジナルのライダーを復活させて助けてもらえばいいじゃん」と思えてきそうですが。
＞以前は「ジオウのアナザーウォッチを作り、それを用いて一般人をアナザージオウに仕立て上げれば自動的にオーマジオウは消えるじゃん？なんでそうしないの？ジオウ以外のアナザーライダーばっか作ってるけどタイムジャッカーは馬鹿なの？」とか思ってましたが
説明が全くないので「やらないのはできないからだ」と推測するしか無いと思います。ジオウは話も設定もしょっちゅう覆るので全く信憑性はありませんが。
＞ノーマルフォームでワンパンKO圧勝みたいな状態だったでしょう。
私は最初は肯定的に捉えていました。
「なるほど、不死身の相手を何度も倒してジオウの販促をしつつジリ貧にするのか。アナザー怪人の活用としてはマシなほうだ」と。全然違いましたね。バトルをストーリーに盛り込むのが下手だと思いました。
＞今回に限った話じゃないですけど、何かこう最初からずっとルールの無い試合を見せられてる感覚です
私は典型的なダメ設定だと思っています。
下手すれば本当に「ルールがない（スタッフが設定を決めてない）」ことさえあり得ると思っています。キャラのドラマさえつながっていませんからね。