『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』 第50話「永遠にアデュー」:感想
■ザミーゴ戦
・冷凍銃で凍らせる!、と見せかけて本命は冷凍解除からの不意打ちとか金庫を”閉めて”冷凍銃を封じるなどその辺りの展開は意外性と論理性があって面白かったです。
・ただ、やや唐突な感じは否めません。
銃から冷凍解除できることは見た覚えがありませんし、ただの不意打ちではザミーゴがうっかり忘れなければ液状化ですり抜けられて終わりなような気がします。
ザミーゴに冷凍銃を突きつけられていたことですし、「レッドの頭を狙ったザミーゴの弾をかわす→かわした先にブルーとイエローが待ち構えていてザミーゴに弾を反射→凍ったけど『自分の能力だから効区分け無いだろ』とすぐに冷凍解除されるがその一瞬の隙をついて冷凍解除したエックスが金庫を開ける」くらいだったら良かったかなと思いました。
・金庫を閉めることに関しては”トリガーマシンだから”という点がピンと来ませんでした。
「開けられるのだから閉めることもできる」という理屈は良いと思います。今まで閉じる必要がないから使わなかったことも納得がいきます。
ただ、それがトリガーマシンだからできることと言われると「そういうものだから」という以上の理屈が浮かびません。これがたとえば引き金ではなく鍵型や南京錠型モチーフの造形だったら外見からそりゃそうだと納得できたでしょう。見た目が関係ない引き金の形でトリガーマシンもダイアルファイターもどちらも同じルパンコレクションでノエルが改造したものとなると「トリガーマシンだからできる」と言われても説得力に欠けます。これまでのどこかでロック能力に触れる機会があったらまだマシだったかなと思います。
・とはいえ、全体としては全然良いほうなんですけどね。
バトルにまともな展開があるだけニチアサの水準では遥かに上等です。だいたい気合と勢いか、敵の謎の弱体化で勝敗が決まることがほとんどですからね。
■素顔の快盗
・最後の重荷を降ろせてほっとしたような魁利たちの表情と声色が印象に残りました。
笑顔など自体は警察向けの表向きの顔などではありましたが、心の底から感情を出せたのはこれが初めてなんじゃないかと思います。快盗編の決着がついた後らしいカタルシスで良かったです。
・ザミーゴとの決着が人間関係の成果として生じた結果だったことも良かったと思います。
魁利たちが最初の約束どおり誰かを犠牲にするかもしれない方針だったら魁利一人で負けていたかもしれませんし、警察と個人的関係を築けてなかったりノエルが快盗や警察に信用されていなかったらトリガーマシンを借りてくることはできなかったでしょう。個人のドラマを重視して描いてきたルパパトだけに勝敗が個人の関係に帰結することは相応しい結末だと思います。
次回の最終回は予告ではパトレン&エックスだけでドグラニオと決着をつけそうな雰囲気でした。
でも予告に快盗たちが持っていったはずのサイレンストライカーが映っていたからパトレンだけなのは途中までで最後は全員でやるんでしょうかね。あるいはコレクションだけ取り出せたけど快盗は出せず、最後にコレクションの願いで代わりに呼び戻させてノエルの話に決着をつけるのでしょうか。このまま「永遠にアデュー」ということは無いと思っています。
個人的には快盗たちが戻ってきて、今度は正義のために戦って警察への意趣返しをしてくれるほうが楽しいかなと思います。
こんにちは。
返信削除見てなるほどこれがやりたかったのかと思いました。
私は主さんと逆で快盗はバトルに加わらなくて良いと思いました。快盗の戦いはザミーゴを倒して終わったのですから。
彼らは目的を果たして晴れ晴れとしている。
ここにバトルがまた出てきてしまうと台無しのように思います。
大切な人を取り戻すのが快盗の戦いであれば、平和のために戦うのが警察です。
だから最後に平和のためにドグラニオを倒すのは警察。
そして快盗のことも救い出すのも警察の仕事。
って個人的には思いますが、最後に快盗が一切戦わないのは一般的によくない展開なのかもしれませんが…。
でもこの流れなら、49話で圭一郎がかいりを助けられなかったことに納得が行くんですよね。
巨大ポーダマンであればノエル一人で戦って、圭一郎はかいりとザミーゴの元に行くべきだと思いました。ポーダマンなら絶対にノエルだけで勝てるから。
普通の警察でも目の前に自殺しようとしている人がいて、別で大変なことが起こったからってその人をほったらかしにして別の大変なことにはいかないと思うんですよ。
そっちには仲間に行ってもらって、自分は目の前の人を何とかしようとする。
でも、
あくまでも快盗と警察を分ける方向であれば、ここにも合点がいくんですよね。
匿名さん、こんにちは。
削除>ここにバトルがまた出てきてしまうと台無しのように思います。
そういう解釈も有りだと思います。
圭一郎たちは特にそう思っていると思います。「快盗たちがそうするか?」という点においては私は懐疑的ですが。
>巨大ポーダマンであればノエル一人で戦って、圭一郎はかいりとザミーゴの元に行くべきだと思いました。ポーダマンなら絶対にノエルだけで勝てるから。
いや、それは正しくないのではないかと思います。
戦いには勝てるでしょうが圭一郎にとって重要なのは「被害をできるだけゼロにすること」だと思います。今回の冒頭でボーダマンと戦っていて楽勝でしたが、2人がかりでも秒殺とはいきませんでした。もしもあれがノエル一人だったらもっと時間がかかっていたでしょう。もしも一体でもその場から離れて破壊活動を始めたらどれほどの被害が出るでしょうか。それを考えれば圭一郎が迷うのも当然だと思います。
また「ボーダマンが出たとはどういうことか?」と考えることも無視できないと思います。ボーダマンが単独で何かをすることはほとんどありません。誰かの指示があります。それが誰かと言えば、この状況ではドグラニオしかいないと考えるのが妥当でしょう。ドグラニオは既に街を壊滅させた実績があります。ボーダマンだけではなくドグラニオまで出てきた場合を考えたらノエルだけに任せておくのは危険過ぎます。
>普通の警察でも目の前に自殺しようとしている人がいて、別で大変なことが起こったからってその人をほったらかしにして別の大変なことにはいかないと思うんですよ。
そっちには仲間に行ってもらって、自分は目の前の人を何とかしようとする。
普通の事件ならそうかもしれませんが、数千人単位と一人+詳細不明の拉致被害者だったら優先順位が分けられても不思議はないと思います。
私から見ると匿名さんは怪人の恐ろしさや被害の規模を過小に考えているように見えます。