『HUGっと!プリキュア』最終回まで見終わって:総合感想

2019年2月4日
HUGっと!プリキュアを最終回まで見終わったので感想を書きたいと思います。




【全体の印象】

■「お話」にならない
「意識高い系」、ハグプリがどんな作品であるか一言で表すならこの言葉が相応しいと思います。
各回では「ジェンダー」や「帝王切開は身体の負担を減らせるから良いことである」など立派な標語は掲げています。だけどその内容を伝えるためのお話はできていません。実を伴わないから深みがないし、一つの物語として成立させることもできていません。
物語にするなら、内容をわかりやすく伝えるために前後の展開を用意したり、その言葉の意味が人生でどんな影響をもたらすのかキャラクターを通して具体的に示したりするのが物語の基本です。小学校の道徳の授業で読むような話を想像してもらえばわかると思います。
しかしハグプリは物語にすることが全然できていません。その回の標語が出てくるまでは今回はいったい何の話なんだろう?と思うようなふわふわした展開が続きます。標語が出たら出たでそこがクライマックスで、あとは話とは全く関係ない怪人が現れてプリキュアが倒しておしまいです。映像作品で一年も放送するにもかかわらず標語を単独で見聞きすることと差がありません。私が見たいのは30分アニメであって「今日の標語」ではありません。

・キャラクターとの相性は考えるまでもなく最悪です。
主人公たちはプリキュアに変身できる以外はただの中学生でしかありません。ただの中学生が客観的な善性や人の在り方なんて大きな標語に対して語れるようなことを持っているわけがありません。ただの相槌要員になるか「って本に書いてあった!」と伝聞するだけの役割になってしまいます。こんなキャラの掘り下げにならない話をキャラの個人回でもやるのでキャラクター描写は壊滅的です。

・プリキュアとしてはもっと悪いです。
ノルマは投げ捨てます。例外はありません。主要モチーフであるはずの育児もお仕事もやる気はゼロです。シリーズ構成の坪田さんが手がけることはなくローテーション陣に丸投げでした。
メインキャラと妖精枠を一体化した赤ちゃんの”ハグたん”ですらも早々に形骸化し、いつもの”プリキュアの赤ちゃん”になってしまいました。育児がテーマの一つと言いながらいつものプリキュアと大差ありません。むしろ存在感が薄いくらいでした。
頭でっかちなお話は当然エンタメ路線や販促とも合いません。ハグプリはノルマやエンタメのほうを切り捨てる方針を選んだので全体の形はぐちゃぐちゃです。

・しょせん意識高い系でしかないので思想やテーマといった作品を通じた一貫性もありません。
いつものプリキュアのとおり育児と言いながらも実際は他人任せでときどき自分が楽しいから赤ちゃんと遊ぶ程度しかしていないのに、ラストでは主人公が「赤ちゃんはみんなで育てるもの!」とか唐突に言い出しました。自分は何もしないやつの言う”みんな”ほど薄ら寒いことはありません。こういう全く説得力がないことを平気でやります。
一貫性らしい一貫性は「スタッフが気に入ったもの」というくらいで一つ一つの要素を他とつなげてみようとしても一向に何も浮かんできません。こういう思いついただけの話をメインストーリーの中ですらやるのでハグプリという作品の中核がますますぼやけてきます。

・販促もバトルもプリキュアすらも放り投げる。だけどやりたいことは標語止まりで薄っぺらい。やりたい要素はあってもやりたい物語が感じられません。物語どころか一つの回すら満足にできていないのでどうしようもありません。
前作のキラプリの総評でも「思いついた要素を入れること自体が目的になっていて、その要素を活かして何かを形作る気がない」と書きましたがハグプリも同じ末路を辿ってしまいました。
ここ数年、明らかに4クールものとして中身が足りてない作品が続いているように感じます。監督などを決めるにあたってコンペなど内容を吟味する場をちゃんと設けているのだろうかと不安になっていく一方です。

■主人公に魅力がない上に理解しがたい
・主人公の野々ハナは特に取り柄のないボンクラ中学生、つまりテンプレ的な女児アニメの主人公です。
その性質は「明るく前向きで無気力で怠惰」です。相反するものが混ざっているように見えるかもしれませんが事実です。
基本的にポジティブで「あれやってみたいこれやってみたい、将来何になるか迷っちゃう」なんて言っていますが実際には何もしません。実際にお店で働くお仕事体験なんて絶好の機会を得ても自分から動くことはなく、様々な職業を体験した後でさえも相変わらず「お花屋さんもいいかな~」みたいなぼんやりとしたことを言っています。プリキュアの他のメンバーは女優の卵や天才スケーターなど天才基質なのですが、それに対して「みんなはすごくて良いなー 私なんて何もできないや」と最序盤から言い始め、4クール目になってもまだ言っていました。わざとやってるのだろうかと思えてくるほど怠け者でした。

・私が一番ヤバいと思ったのは最後の最後でした。
チョーイケてる大人なお姉さん」になりたい。1話からそう言いながらも実はイメージを特に持っておらず、「よくよく考えてみたらどういう自分になりたいかは自分で考えないといけないんだった」とラスボスとの最終決戦になってから言い出したのを見て固まりました。
中学生二年生にもなって、そのレベルとは想定外でした。1話冒頭の時点で”なりたい私ノート”みたいな黒歴史感ある物まで用意して転校デビューを狙い、気合を入れて前髪を切っていた気がしますがそのときには何も考えていなかったらしいです。最後の最後になって更にハナという人物がわからなくなってきました。今までどの面下げて説教してきたのでしょう? こんな主人公が周りからは持て囃され、神聖視されているため世界自体にも違和感を感じてしまいます

■仲間の結びつきが弱い
・個人回ではルールー&エミル、ホマレ+ハリーor準レギュラーのアンリがセットで、ハナとサアヤはゲストキャラと組んで話を進めていくのが基本でした。
その回の主役キャラ以外はメインキャラだろうが完全に空気でその場にいるだけです。その回の主役キャラと会話したり、合いの手を打ったりも無いので仲間同士の関係性が全然育ちませんでした。それどころかメインストーリーが佳境に入った終盤は露骨に待遇差が顕著になり、空気気味だったホマレとサアヤはラスト数話ではいるのからすら怪しいレベルの存在感まで落ちてしまいました。

・メインキャラと呼べるのは、主人公のハナと追加戦士のルールー&エミル、あとはイケメン妖精のハリーくらいだと思います。 それ以外はプリキュアや赤ちゃん枠のハグたんですらも脇役です。
これだけ偏りながら主人公のハナでさえ上記の有様なので見ていてしんどかったです。

■話が進まない&飛躍する
・しばらく話に上がらないと思ったら登場人物の状況がいきなり躍進していることが何度もありました。
女優の卵のサアヤは最初はオーディションにも受からない低調さだったのが個人回でオーディションに受かる話をし、それからしばらく経っても「最近どう?」と聞かれて「うん、まぁまあ」と答えるくらいの状態でした。それが音沙汰のないまま10話以上経過したと思ったら突然ドラマの主役や賞を受賞していることになっていました。
天才スケーターのホマレも最初は怪我からの復帰が上手く行かずグレていたとこからスタートし、ブランクがあるからそう簡単にはいかないなんて話もしていたかと思ったら、いつの間にか大会優勝なんてことになっていました。単純に話についていけません。登場人物の心情や葛藤を中心にしたストーリー構成のはずなのに過程をすっ飛ばしてどうするのでしょうか。
おまけに他のメンバーが実績を挙げ続けていくことで何もしないハナの怠惰っぷりが余計に鼻につきます。マイナス要素しか見当たらくて、いったい何のためにこの展開をやっているのか理解に苦しみました。現実的な等身大のドラマを進めたいのか、華やかでドラマチックな話にしたいのかコンセプトすら理解できません。


【総合感想】


■根本的に構成がおかしい
・見ていて矛盾を感じるとかそんなレベルではなく、「これ本当につながってるの?」と前提を疑いたくなる内容でした。

・特にやばかったのがラスボスの持論でした。ラスボスと主人公の会話が突拍子もないし不毛でした。
ラスボス率いる敵組織は未来からやってきた侵略者でその目的は「世界中の時間を止め、今の状態を永遠にすること」です。なぜそうしたいのかと言うと未来に絶望しているからです。未来は今よりもっと悪くなるのだからまだマシな今の状態で世界を止めたほうが良いというのが彼らの言い分です。ちなみに主人公たちに変身アイテムなどを授けた妖精のハリーと赤ちゃんのハグたんも同じ未来からやってきた存在で、現代に逃げてきた理由は未来ではプリキュアが負けたからです。
ラスボスは未来世界での成長した主人公(実質的には別人)と深い関係にあったようで、未来の主人公が民衆の悪意によって犠牲にされたことが原因で世界に絶望したようです。そんなわけで本人的には侵略を「世界を救う」ために善意でやっているつもりのようです。
そんなありがた迷惑な話に対する主人公の意見は「(私たちの世界では)みんなが助けてくれるからプリキュアは民衆の犠牲になったりしない」というものでした。
未来の世界では悲惨な状況になったことも事実ですし、現代では良い状況になっていることも事実です。それをお互い歩み寄らずに「だって俺/私の世界ではそうだったもん!」と言い合うだけでした。このやり取りにいったいどんな生産性と落とし所があるのだろうと不思議に感じました。

・SF設定が有りで世界の時間を止めるなんて超越的なことができるならもっと相応しい設定はいくらでも用意できたと思います。
よくある設定でもたとえば、
「ラスボスは何百回と歴史を最初からやり直してきたがいくらやっても同じ結末にしかたどり着かなかった」
「実はラスボスは主人公の別の未来の姿で、同じ人物だからこそそんな都合の良い未来はないと断言している」
などなどラスボスの主張に説得力を持たせる方法はいくつもあったと思います。 SF設定が悪い方向にしか働いていないように感じました。

・ラスボス絡みでもっと理解しがたかったことがラスボスの素行でした。
「最愛の人を失った」ことを動機にしておきながら作中では女幹部2人と愛人関係を持ち、その気にさせて駒として利用した挙げ句に見捨てています。個人的には大きな不信感を抱きました。何度ラスボスの正当性を考えてみようとしても「でもこいつ、女をコマして使い捨てたクズなんだよな…」という疑念を乗り越えられませんでした。これが作中で一番理解に苦しむ展開でした。ラスボスに同情させたいのかさせたくないのかどっちだったんでしょう?

・それとハグたんの扱いも凄まじかったと思います。
序盤は敵が狙うキーアイテム扱いかと思えば実は力を使い捨てた未来のプリキュアが幼児退行した姿だったと明かされた…かと思ったらそれは特に仲間の関係にも敵の動きにも影響を与えず、最終的には手のひら返しの連続でした。
ラスボス「ずっとハグたんの持ってるアイテムが力が必要だと言ってきたけど実はなくても世界を止められたぜ!」
ラスボス「でもせっかくだからハグたんは拉致監禁しておくぜ!」
主人公「敵にやられて変身できなくなった…と思ったけどハグたんの謎パワーで変身できた!」
主人公「暴走したラスボスが強いけどハグたんは赤ちゃんの何の役に立たないので一般人の力を借りて元気玉で倒すよ!」
ラスト2,3話がこんな流れで開いた口が塞がりませんでした。ハグたんの存在意義が空気になったり重要視されたりころころ変わっていました。最後も結局、未来に帰ったままそれっきりで元の大人の姿に戻れたのか何も描写がありませんでした。「キュアトゥモローは”マザー”の力を使えるからすごいんだ!」と敵味方に言われておきながら結局マザーも何だっけそれ?状態で終わってしまいました。プリキュア自体が説明のない謎パワーで戦っているようなものなのに、更にその上に謎の存在を追加してどうするつもりだったのでしょう?

■あれは何だったの?
・大々的に扱ったわりに尻すぼみだったものと言えば、ビシンとリストルも存在意義が掴めませんでした。
ビシンはわずかにホマレと関わっただけまだ必要性が感じられますが、リストルはハリーとだけしかドラマがありませんでした。そのハリーとのドラマも全体のテーマやプリキュアたちに関わりがあるか怪しいように感じました。個人的にはビシン、リストル、ハリーの3人だけで完結している要素に見えました。
思い浮かぶ仮説としてはハリーもプリキュアたちみたいに活躍させたかったのかなと考えましたが作中の描写を真に受けるとこれも怪しいと思います。最後に「みんなプリキュア」をやってしまいましたからね。ハリーのやったことは「プリキュアでなくても他者を助けられる」ですが、作品側の提唱したことは「”プリキュアになれば”助けられる」だったから矛盾します。何かちゃんとした意味があったのでしょうか?

・ハリーがビシンたちをそもそも救えたのかどうかも怪しいと思っています。
描写から判断するとビシンは死病に侵され余命わずかのように見えました。それがビシンが未来に絶望する理由の一つだったはずです。結局、治るとも死ぬ覚悟を固めたとも何も言われないまま未来に帰ってしまいました。半端に放置すると病状が悪化した後にますます絶望をこじらせるだけだと思うのですがあれで解決したのでしょうか?

■最終回
・最終回はハグプリの集大成だけあって一段と凄まじかったです。
最終回で描かれた11年後のハナが社長になっていたこともスタッフの意図が理解しがたかったです。「チョーイケてる大人なお姉さん」が社長って即物的過ぎませんか?
しかも「社員に安心して任せてられないから臨月の社長が出産当日まで出勤」ってこれもおかしくありません? ハナのジョージへの主張からすると「みんなが助けてくれるから大丈夫」だったはずでハナが全部一人でやろうとしたらラスボスの言っていたプリキュアが犠牲になる未来まっしぐらだと思います。違和感を感じる部分が多くて、本当に考え抜いた末の結論なのだろうかと疑問に感じました。

・出産はもう文脈が無さ過ぎて何も言いようがありませんでした。いきなり別の作品が始まったような印象です。
ハグプリって「世代」とか「次代への後継」とかそんな話は一切ないゴリゴリの個人主義だったと思います。出産という展開と全く合わないと思います。

・エミルと新ルールーのほうはバッドエンド直行ルートに見えて仕方ありませんでした。
全く別の存在なのに同一人物扱いするなんて悲劇の予感しかしません。特にハグプリではジョージが「プリキュアのような希望に溢れた存在が闇堕ちすると膨大な負のパワーが生まれるはず」と以前プリキュア絶望計画を提唱していたことがありました。完全に伏線ですね。エミルのせいで第2次絶望大戦が始まりそうです。

■未完成どころじゃない
・私の最終的な結論としては「『未完成』どころか作品としての枠組みすらできていない。草稿じゃなくてアイディアノート止まり」です。
ここから何をやるかどれが必須でどれは無くてもいいのか、取捨選択をした後に改めて作り直してようやく形になってくるレベルだと思います。作品として世に出されたことが不思議なレベルです。

・元々インタビューでも監督が「私はプロデューサーやシリーズ構成に言われたことをやってるだけなので」みたいな無気力感を感じていたのですが、最終回のクレジットで監督と連名で「絵コンテ:坪田文(*シリーズ構成の人)」って入ってるのを見たときにはやっぱりそういうことなのかなと思いました。
アニメーターの名前が脚本にクレジットされることはたまにありますが、脚本家の名前が絵コンテにクレジットされることはそうそう無いと思います。

コメント

11 件のコメント :

  1.  今年もプリキュアの総評お疲れ様です。私も作品に対してツッコミ所は多くあり、1つ1つ上げていくとキリがないので簡単に言いますと『過程を置き去りにした』に尽きると思います。たぶん最初のコンセプトとしては「プリンセスプリキュア」のように夢を叶える路線だと思います。確かに1クール目近辺では物語の始まる前に挫折を経験し、勇み足になっている所からプリキュアになり再び夢に向かって積み上げていくと思っている時期がありました。しかしストーリーが進むにつれて積み上げていきましたが、積み上げる過程をすっ飛ばして結果を残す(キングクリムゾン状態とでも呼びます)展開に着いていけなくなりました。主人公側が5人体制では1人対するエピソードは薄くなってしまうのは仕方のないことです。でもこれは今までの経験上、製作側も分かっていると思ったのですが同じ道を踏んでしまうのですね。

     褒める所も顕微鏡で探せば見つかるので簡単に、キャラクターデザインは好きな方で、まほプリでも言ったように変身後に出で立ちが大きく変わる姿も『変身』と言う意味では良い変わり方だと思います。また6月に15周年記念でブラックとホワイトが本編側に来て先輩としてのアドバイスをするのも良かったですが、その後の全員集合はやり過ぎです。

     また何か思い当ったら記入しますので、これにて失礼。

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    1. >積み上げる過程をすっ飛ばして結果を残す(キングクリムゾン状態とでも呼びます)展開に着いていけなくなりました。

      飛ばしたことにあまり意味を感じなかった点が良くなかったと思います。
      サアヤは女優として成功しなくても女優を止める話はできたと思いますし、エミルたちに至っては2人の間で完結していて売れっ子になる必要性を全く感じません。それでいて一番の主役であろうハナは最後まで何の動きも無しというのはますますバランスが悪いと思います。

      >まほプリでも言ったように変身後に出で立ちが大きく変わる姿も『変身』と言う意味では良い変わり方だと思います。

      変身自体は良いと思います。
      ストーリーも合わせて考えると「プリキュア=なりたい自分」と定義しておいて、エトワールやアンジュがホマレやサアヤの夢とまるで関係ない姿にしか見えないことはお粗末だと思いますが。デザインに合わせた話にするという発想が感じられません。

      >また6月に15周年記念でブラックとホワイトが本編側に来て先輩としてのアドバイスをするのも良かったですが、その後の全員集合はやり過ぎです。

      私は全員出たこと自体は特に思うところはありません。「オールスター」の販促ですから出るのは不思議はないと思っています。
      販促のやり方自体やその回でトラウムを悪役としては退場させたことはダメダメだと思います。

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  2. こんにちは、初めてコメントさせていただきます。
    総合感想おつかれさまでした。ハグプリを視聴して感じたことがばっちり書かれていました。
    「この話を通して伝えたいこと」ではなく「脚本の坪田さんの伝えたいお題目ありき」の作品でしかなかったですね。最終話の絵コンテに参加しているのを知って、私物化している、とすら感じました。
    1クール目くらいまではよかったと思います。はな自身には具体的な目標がなく、形だけの応援は無価値と断じられ、過去にいじめを受けた過去を持つことも課題提起としてはよかったと思うのですが、そこから何の発展も結論も出さないとは…。
    ブラック企業を敵役に据えておきながら、社長になったはなが臨月まで働き続ける描写をしたこともスタッフの正気度を疑いました。
    予定日3ヶ月前程度にしておいて、お腹が張ってきたはなにスタッフが「あとは僕たちにまかせてください」と言ってはなは休みに入り、出産シーンはその数ヶ月後、ということにすればいいだけのことだと思うのですが…。
    細かいところですが、こうした方がほまれが帰国するシーンもつじつまが合うと思います。陣痛始まってから慌てて帰国した(しかも間に合った)ように見えて不自然でした。
    ちなみに、これはもうご都合と言ってしまえばそれまでなのですが、赤髪のはな、黒髪のジョージから生まれたのが金髪のはぐたんというのはどういうことなんでしょう…。

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  3. ホオズクさん、はじめまして。

    >そこから何の発展も結論も出さないとは…。

    ハナは恐ろしく進展がありませんでしたね。しかも最後も特にまとめられていませんし…

    >細かいところですが、こうした方がほまれが帰国するシーンもつじつまが合うと思います。陣痛始まってから慌てて帰国した(しかも間に合った)ように見えて不自然でした。

    好意的に解釈するなら「帰国のタイミング自体はたまたまで、飛行機から降りたときに通知を見て急いで向かおうとしていた」という辺りかなと思います。予定日が近かったとするとハナと周囲の対応がますますもって常軌を逸してしまうでしょう。出産予定日の間近でも構わず仕事なんて出産を舐めてることになってしまうと思います。わざわざ自分から出産という要素を扱っておきながら舐めたことをするなんてことは普通はあり得ないと思います。

    >これはもうご都合と言ってしまえばそれまでなのですが、赤髪のはな、黒髪のジョージから生まれたのが金髪のはぐたんというのはどういうことなんでしょう…。

    私は遺伝には詳しくないのでひょっとしたらありえるのかもしれません。
    設定としては「ジョージは黒髪だけど近親者には金髪がいる」とか「ジョージは実は染めてるだけで地毛は金髪」とかいくらでもできると思います。
    もしくは単純に「そもそも父親はジョージじゃない」でもいいでしょう。別にジョージが父親になる必要性はないと思います。アンリだろうがホマレだろうが誰でも問題ないと思います。ハナが社長になってるくらいですからそれくらいでも不思議はないと思います。

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  4. 興味深い感想を拝見しました
    個人的にこのアニメを見終わってまず一番最初に思ったことは「シリーズ構成坪田文の癖が悪い方向に行ってしまったな」ということです。 この人は自分の書きたいことを詰め込む癖があってキラキラプリキュアアラモードで担当したゆかり回でも他脚本家の書いたゆかりのキャラ像からよく言えば一歩踏み出した、悪く言えば逸脱した話を書いていて割と劇薬だと思っています。 まぁキラプリの場合それ以外のキャラの個人回でもそれぞれ非担当回とは違った立ち振る舞いをするので作風として考えられますし、坪田氏がシリーズ構成を担当したプリティーリズムレインボーライブという作品はそんな詰め込みに詰め込んだ要素を奇跡的にすべて昇華して見せた傑作だったのでこの人の書く脚本を特別嫌ってる訳では無いんですよ。
    ただHAGプリの場合それがまったく噛み合わなかったというか、SF設定やプリキュア特有の制約の多い話作りに致命的に合わなくて合体事故を起こしてしまった印象です。 本来なら話が纏まらないようなら自分の作風を曲げてまで脚本修正をする必要がありますし監督やプロデューサーなどの上の立場の人がサポートする必要もあるはずなんですよ それなのに当の本人やプロデューサーはなんだかノリノリで作ってる気がありますし本来実力派なはずの佐藤監督もなんだか空気(そもそもこの作品に佐藤監督らしい雰囲気がほとんど無かったので本当に関わっていたか疑わしい)
    東映ってなんで周年記念が微妙なんでしょうかね...

    後これはシンプルな不満点ですがバトルシーンに面白みが無かったのも残念でした
    作画や演出に力が入って無いのは東映アニメーションがプリキュア春映画やDB超ブロリーやゲゲゲの鬼太郎の制作などを同時期にやっていたので致し方ないのは解りますが、バトルそのものが話に無理矢理組み込んで仕方なくノルマでやっているような感じだったのがちょっと酷かったですね。(これまでのシリーズでもそういった話はちょくちょくありましたが今作は特にその傾向が強く感じます)
    肉弾戦禁止でバトルが退屈だと思っていたプリアラもお話とバトルの必要性・親和性関してはちゃんとしていたのでプリアラの良さを改めて発見出来たのがHAGプリのバトルシーンの数少ない収穫でした

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    1. RODさん、はじめまして。

      >個人的にこのアニメを見終わってまず一番最初に思ったことは「シリーズ構成坪田文の癖が悪い方向に行ってしまったな」ということです。

      私は坪田さんの作品をあまり見たことがないのでその辺りはよくわかりません。

      >バトルそのものが話に無理矢理組み込んで仕方なくノルマでやっているような感じだったのがちょっと酷かったですね。

      バトルに興味ないんだろうなと思いました。
      プリキュアでバトルを否定してどうなるかまでは考えが及ばなかったようですが。単純に空白が生まれるからストーリー重視であろうが避けなくてはいけないことだと思います。

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  5. 九衛門ファン2019年2月8日 6:03

    感想お疲れ様です。個人的にこの作品は「話題性を重視するあまり一番肝心なことを忘れた」作品なのかなと思っています。玩具の売り上げやプリキュアというシリーズの知名度アップには貢献したかもしれませんが、作品そのものの完成度としては壊滅的で大切なものを犠牲にしてしまったのかなという感じです。当初はキャラデザがスマイルプリキュアの人だったのでスマイルみたいな明るく楽しく、それでいてシリアスなところはきっちりシリアスして感動できる話もある……みたいな内容を期待していたのですが、大きく外れてしまいました。特にルールーとえみるの再会のシーンはあまりにも救いがなくて呆然としました。あそこは中学生のままのルールーと再会できたの方がまだ良かったのに、どうして幼女化(実質別人)にする必要があったのか大いに疑問です。パラレルワールド的な理論を採用するんじゃなくて、単に過去が変われば未来も変わるよというわかりやすい設定の方が物語としては動かしやすかったのかなと思います。違う次元でたくさんのはなやさあやがいるというのはわかりやすいですから。

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    1. >個人的にこの作品は「話題性を重視するあまり一番肝心なことを忘れた」作品なのかなと思っています

      そういう側面はあると思います。”人災”と言えるかもしれません。
      誰だってちやほやされたいと思いがちですし、仕事としては際立った業績を挙げたいとも思うでしょう。プロデューサーや脚本家からすればこういう傾向に走りがちなのは珍しくないことだと思います。
      しかしそれでは作品が成り立たないので本末転倒だと思います。クオリティを伴わくては悪目立ちにしかなりません。そういう冷静な判断ができる人が上にいないのだろうかと疑わしく思えてきます。

      >違う次元でたくさんのはなやさあやがいるというのはわかりやすいですから。

      そういう方向性の内容だったと思いますが、個人的にはそこに違和感を感じます。
      未来が別物になるとジョージの言っていることの正当性が全く無くなってしまうと思うので。言ってみれば赤の他人から「俺はダメ人間になったからお前もダメ人間になるに決まってる」と言われているようなものでしょう。はたから見ればただのキチガイです。
      そういう話をするなら「未来はそう簡単には変わらない」、「ハナたちだけでどうこうできるほど世界は容易くない」(しかし僅かな可能性なら有る)といった要素を入れる必要があったと思います。そうでないとハナとジョージの思想が対等にならないと思います。

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  6. 九衛門ファン2019年2月9日 7:55

    ごめんなさい。上の文に訂正があります。たくさんのはなやさあやがいるというのはわかりやすい、ではなく「わかりにくい」と書いたつもりだったのですが見直してみて間違っていることに気が付きました。

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  7. 私は前半ほまれのプリキュア化がしっくり来なかったり幹部二人の浄化が嘘臭く見えたもののルールー加入編は割と面白かったです。後半は不可解なところが増えてダメでした。

    初期キャラが空気になってきてフレッシュを彷彿とさせるなーと思っていたらキャラ話が飛躍して驚きました。記事にないものだとえみるルールーが普通にアイドルをしていたことに驚きました。(パップルにスカウトされて以来何もないから断ったんだと思ったので)このあたりから今作を不可解に思うようになりました。
    アンリあたりのサブキャラたちよりメインキャラたちに時間をかけてほしかったです。

    ダイガン以降の幹部も雑に使い捨てされそう、さあやは女優業への決意を新たにしたけど医者を目指しそう、何もしなくなったはなは終盤突然○○することに決めた!って言いそう、など悪い予感ばかり当たって困りました。

    はなの応援は結局無責任なままに見えました。劇中批判された物事は肯定的に見えるようにキャラを動かしたり話を作っていって欲しいです。

    私は最終的に視聴者に何を見せたいのか伝えたいのか分からないちんぷんかんぷんな作品と思いました。



    なんだかプリキュアもライダーと同じくドツボに嵌った気がします。スタートゥインクルは今のところ楽しめてる方ですが構成が魔法の村山さんなので不安が大きいです。
    ついでにウルトラも次作がジードルーブ並の薄さだったらこれもドツボ確定かなと思います。

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    1. >えみるルールーが普通にアイドルをしていたことに驚きました。

      なんかデビューして、なんか売れてましたね。二人の間でもう完結しているので最後まで見ても特にアイドルとして売れる必要性も感じませんでした。

      >アンリあたりのサブキャラたちよりメインキャラたちに時間をかけてほしかったです。

      私はそこは逆だと思っています。アンリたちがサブキャラなのではなくホマレたちが脇役なのです。

      >劇中批判された物事は肯定的に見えるようにキャラを動かしたり話を作っていって欲しいです。

      ジョージとのやり取りもそうなんですが、どれも「私はそう思わない!」で終わってるんですよね。それはそれで一つの回答なんですが正当性を感じさせるものではないと思います。

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