『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』 第5話「狙われた、国際警察」:感想

2018年3月11日


■公的正義と私情から来る正義
・魁利たちも自分たちのやっていることが正しいやり方ではないと自覚していることがわかりました。警察側と一番対立する要因なのでそこに踏み込む姿勢を見せてくれて一安心です。
快盗側が正しい方法に宗旨変えすることも可能ですし、警察側もvsチェンジャーの出処が怪しく上層部がずぶずぶな可能性が充分あり得るので、がんじがらめになった規範から逸脱した行動という点で快盗に共感する流れもあり得そうです。

・次回は今回の一件で圭一郎が私情に囚われるみたいです。
こういう形の連続ドラマは良いかもしれませんね。1話ごとの完結性と数話にまたがる連続性を両立できそうです。同じチーム内でやると1人だけウジウジしているような冴えない展開になりがちですが、ルパパトの場合はチームが分かれているので無理がありません。

■ガバガバ警備
・あんな国際警察だと名乗って歩く車に乗っていくなら最初からパトレンジャーを護衛につけておくべきだと思いました。
話の流れとしては「警察がわけのわからない道具に頼っているなんて大っぴらにできないから目立たないように普通の車で護衛無しで隠密に運ぼうとした」というほうが合っていたと思います。
それか「パトレンジャーが警備についていたけど目の前で突発的に事件が発生し、そちらの救助に向かっていて襲撃時にはいなかった」というのも有りだったでしょう。
ここは上手くなかったと思います。

■二種類のルパンコレクション
・元々怪しいルパンコレクション関連が更に怪しくなって興味を惹かれる展開でした。
単純に考えると、vsチェンジャーなどが偽物や模造品で、執事さんや警察にvsチェンジャーを提供した側はギャングラーの持っている本物のルパンコレクションを集めるために快盗や警察を利用しているように見えます。やりようによっては執事さんと警察の協力者は別人だったり、それらにギャングラーのボスが関わっている展開もできそうですがあまりやりすぎると無駄にややこしくなりそうです。どのくらいのバランスがちょうどいいのかその辺りも興味を惹かれます。

■容疑者は犯行への関与を否認しており…
・今回の怪人の役者さんがウルトラマンジードの准レギュラーだった人で「ジーっとしてても…」と言い出したときには、そのネタはどうにかなっちゃうやつなのではないかと疑問に思いました。
東映の公式サイトを見たらこんなことが書かれていました。
 怪人態としてのお声も演じていただいておりますが、アフレコでもたくさんアドリブを入れていただいております。
(実は他の特撮番組にもご出演されており、印象的なセリフを言っていただいたりしております) 
つまりあれは役者さんのアドリブなんですね。何か問題になっても関係ないのですね。

■共通規格
・快盗が警察が主に使う車両に乗って警察が快盗が主に使う飛行機に乗る、いつもとは異なるポジションの変化が面白かったです。
普通だとどうして操縦できるのかが障害になりますが、vsチェンジャー系は共通規格だから操縦できてもおかしくないんですよね。ロボットものだと定番の理由付けですが戦隊だと珍しく感じます。快盗と警察の対立/協力?姿勢とも合っていて良い使い方だと思いました。

・新しいアイテムを2つとも快盗側が手に入れたのは少し意外でした。
次回で警察側が奪還するのか、それとも2つまとめて換装して販促するための都合なのか。圭一郎の話も含めていろいろ楽しみです。

コメント

4 件のコメント :

  1. 全体的に次回ありきで話進めてる感じでこれまでの4話ほどは盛り上がらなかったという印象です。
    東映公式サイトの次回予告だと「勝負に負けた時、何かに失敗してしまった時に誰しもが抱く「悔しさ」という感情。人一倍負けず嫌いで正義感にあふれる圭一郎は、その感情の檻に閉じ込められてしまいます。」と書いてあるんですが、ここまでの圭一郎の描写を見る限り「正義感にあふれる」キャラであっても「人一倍負けず嫌い」は1話以外予兆すら無かったので、ここでまたぶっこまれても違和感の方が強いです。
    前回のつかさや3話の朔也の話にも言えるんですけど、(パトレン側は)ここまでほとんど表面上の属性や設定しか描写してないのにメイン回なった途端いきなり突っ込んだ話をし始めるので溜めがないと言うか常に一段飛ばし状態なので正直「そういうキャラだったの?」って感想の方が先に来てしまいます。

    「自分達のコレクションと快盗・警察のコレクションの仕様が違う」と言う理由で5話目にしていきなり探りを入れてきたデストラくんの察しの良さは素晴らしいんですが、これがどう転ぶかって所で様子見ですね。

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    1. 私は特に不満はありません。総じて、与えられた環境の中ではよくやっているほうだと私は思っています。

      >前回のつかさや3話の朔也の話にも言えるんですけど、(パトレン側は)ここまでほとんど表面上の属性や設定しか描写してないのにメイン回なった途端いきなり突っ込んだ話をし始めるので溜めがないと言うか常に一段飛ばし状態なので正直「そういうキャラだったの?」って感想の方が先に来てしまいます。

      これは最近の戦隊やライダーのフォーマットがそうなってることに起因する要素であり、制作側にとっては前提条件として受け入れるしかないもので各作品でどうこうする要素ではないと思っています。
      「正義のヒーロー」と同じくらいに「1クール以内に大量のキャラとアイテムを出さないといけない」ことも仕様に含まれていると思います。

      >ここまでの圭一郎の描写を見る限り「正義感にあふれる」キャラであっても「人一倍負けず嫌い」は1話以外予兆すら無かったので、ここでまたぶっこまれても違和感の方が強いです。

      こちらに関しても、圭一郎に対して特にそういう印象はありませんがそういう性格であると言われても「そういうところはあるかもしれない」と思える範疇ですし、1話で快盗がギャングラーを倒してくれるなら助かると言っていた咲也に怒っていたり、最低限の心当たりは描かれていたと思います。

      私は「メンバーの掘り下げ」と「作品の軸の明示」のどちらを優先すべきかと言ったらルパパトの場合は断然、作品の軸である「快盗vs警察」を描くべきだと思います。メンバーの掘り下げを待ってから対決軸を描いていたらどういう作品かぼやけてしまうと思います。

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  2. >元々怪しいルパンコレクション関連が更に怪しくなって興味を惹かれる展開でした。
    怪人が収納しているものより戦隊側が使っているものの方が見るからにいろいろ高性能で新しげですが、まあそういうものと割り切ろうと思っていたところに突っ込んできたので驚きました。
    また、ルパンコレクションが2種類あるという謎を提供するとともに、今回限られた台詞でデストラをいろいろ掘り下げてきていたのが良かったです。去年が悪役をあえて薄く書いていたそうなので、余計にどう展開するのか楽しみです。

    >つまりあれは役者さんのアドリブなんですね。何か問題になっても関係ないのですね
    「東映さんが円谷さんに許可をとっています」と役者さんが呟いていました。
    ちなみにウルトラマンジードの公式ツイッターでもペガが、前回のルパパト放送後に
    >はゎ〜…たしかに顔スリスリは癒やしだよねぇ……
    と呟いていたので、互いに許可をとってエールを送りあっていたのかもしれませんね。
    ウルトラマンはちょうど公開直後でしたし。

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    1. >また、ルパンコレクションが2種類あるという謎を提供するとともに、今回限られた台詞でデストラをいろいろ掘り下げてきていたのが良かったです。

      そうですね。デストラは今まで無骨なボディガードという印象でしたが、思っていたよりずっと頭が回るタイプで「ボスに忠実なNo2」という印象に変わってきました。

      >ちなみにウルトラマンジードの公式ツイッターでもペガが、前回のルパパト放送後に
      >はゎ〜…たしかに顔スリスリは癒やしだよねぇ……

      ジードのほうでもやっていたんですね。匿名さんの仰るように事前に示し合わせての行動のようですね。

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