『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』 第25話「最高に強くしてやる」:感想

2018年7月29日

【ストーリー】

■目的のために
・クールの節目な回だけに内容も総決算で良かったです。
ノエル編でやってきた部分的には信用するという流れが結集してのバトルになっていました。安易にノエルが警察と快盗の橋渡しにならなかったところも良かったです。代わりに「自身の最大の目的のために」という点で警察と快盗が結びついていました。独自の信念を持って戦っているので結びつけるところも信念に基づいたところのほうが良いですよね。

・細かいところも良かったです。
他の二人はノエルの行動(解析)を怪しんでいるのに透真だけはいち早く意図を察して二人を制していました。前々回でプロとしては認めたところが活きていて良かったです。
合体後の組み合わせの意味合いも面白かったです。
前回絡みのあった魁利とツカサでしたが、それだけに留まらずに魁利はパトレン2号の正体を知っているけどツカサはルパンレッドの正体を知らない非対称性を活かして
「魁利はツカサだから協力することに抵抗が薄いけど、ツカサはあくまで『ギャングラーを倒すために快盗を利用する』というさっきの戦いの延長線上でしかない」という構図になっていました。単に前回がそういう話だったからで終わらせずに一捻り加えてあるところがさすが香村さんだと思いました。

■ギミック
・金庫の開け方も良かったです、
チェンジャーの3桁の仕様と金庫のモチーフを活かした仕組みはなるほどなと思いました。どちらも納得がいくもので展開に引っかかりがありませんでした。

・合体ロボのほうはちょっと強引に感じました。設定的にも戦隊定番の合体用の改造をノエルがやるのかと思っていました。
グッティは生物だから可能であってもそういうものとして処理できなくはありませんが「え、できたの?」という印象は否めません。「最高に強くしてやる」という今回のタイトルと合わせてしっくり来ない感じでした。

■あれで終わり?
・ザミーゴがライモンの天敵であるという話が思ったよりもあっさり終わって少し違和感を感じました。
ライモンのコレクションの再生能力の前振りにしては大げさなように感じました。ザミーゴのほうの能力などの説明につながるのかと思っていましたがそれも特に見当たりませんでした。あっさりし過ぎていて本当にあれで終わりなのだろうかと疑心暗鬼になっています。あとでザミーゴの話になったときに「これがライモンのときに言っていたことか」とつながるんでしょうかね? 何ともつかない展開でした。


【アクション】

・巨大戦のCGはそれなりで面白かったです。テクスチャーは浮いていていまいちでしたが動きや構図は良かったです。個人的には動くほうが良いので満足です。

・グッドクルカイザーVSXは四本腕が良いですね
換装パーツの基本である武器と一体型の腕が活かされています。一体型は手持ち武器より動かしやすいし、各部位の特徴もはっきりしていてどんなことができるのかわかりやすくて良いです。
最初にライモンが四本腕になったときは1話の怪人と被ってるけどいいのかなと疑問に思いましたがグッドクルカイザーVSXを見て納得しました。このために用意したものだったんですね。腕の破壊シーンが地味でわかりづらかったのはもったいないと思いました。

・コックピットの構造も面白いと思いました。
最初は全員いっしょじゃなくて分けられていることに目が行きましたが、分かれたコックピットにも意味があったんですね。メインのコックピットにいるメンバーの組み合わせでドラマを作れるのは面白い試みだと思いました。換装パーツを使った合体では珍しくないことですが、全機合体でやるのはユニークです。他の脚本家だと持て余しそうですが香村さんなら心配要らないでしょう。

・等身大戦のほうは車を中心にした立ち回りは面白かったです。
二回戦目序盤のルパレンだけの戦いは俯瞰や煽り視点が見づらかったり、カメラがごちゃごちゃし過ぎていて個人的にはいまいちでした。


次回は見るからに幕間という印象でしたが、脚本もルパパト初登場の大和屋暁さんだそうです。
個人的には大和屋さんというと破天荒系のギャグの人というイメージなので黒歴史として葬る心構えをしておくつもりです。ルパパトには到底合いそうにありません。少なくとも今回の協調路線の話からの落差は覚悟しておいたほうが無難だと思います。


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