『仮面ライダーエグゼイド』 第5話「全員集結、激突Crash!」:感想

2016年10月30日

【ストーリー】

■「もうわけがわからない」
・ と永夢が言い出したときには「俺もだよ」と思いました。
登場人物がみんな言動が矛盾しているように見えて混乱しっぱなしです。

・今回一番わからなかったのは「犯罪者の患者」に対するそれぞれの態度でした。
永夢も飛彩もどちらも変に見えました。飛彩は犯罪者は助けなくていいと言うし、永夢は捕まえずに治療だけするようなことを言っていました。常識的な対応としては、まず捕まえてそれから治療してその後にしかるべき法の裁きを受けさせることだと思います。治療するというだけなら捕まえても問題ないと思うのですが永夢は何を言っていたのでしょうか?
また患者のストレスのことを気にしていたのでしょうか。それなら飛彩たちと行動を共にするのは変だと思うのですが… 何がしたくて何をしているのかさっぱりわかりませんでした。

・永夢やCRが九条を信用する理由もわかりませんでした。
永夢は騙されたばかりだから特に疑ってかかって当たり前だと思います。 どうして黒いエグゼイドの正体を鵜呑みにしたのでしょう? 黒いエグゼイドと泥棒が並んだときなんか、「また騙したのか?!」と怒りだしてもおかしくなかったと思うのですが。

・一つ理解したのは飛彩の目的です。
患者を救うことは全然重要じゃないみたいです。 初登場時の話は「患者のメンタルなんてどうでもいい。医者は病気を治すのが仕事」という医者としての職業意識の話で、飛彩にとって医者自体が重要でないからどうでもいいことだったようです。まさか最初にどうでもいい話から始めるとは想定外でした。

■信用できない
・永夢の患者に対する思いも疑問がたくさん浮かびました。
まずライダーが殺されかけても助けなかったことです。体力がやばいブレイブやレーザーなど目の前に助けが必要な人がごろごろしてたと思うのですが永夢は変身もせず立ち尽くしていました。犯罪者だろうと助ける姿勢はどこに行ったのでしょう?
心の水晶が砕けちゃったから仕方ないのでしょうか。そんなメンタルが脆弱な医者は信用できません。5話にして主人公の信用が地に落ちました。スタッフは本当にマイナススタートが大好きですね。

・ようやく変身したかと思ったら、その目的が「正体を暴いてやる!」だったことも理解に苦しみました。患者を救う話はどこに行ったのでしょう?
患者を救うのに正体なんてどうでもいいはずです。それこそ犯罪者だろうと患者なら救うのが医者のはずです。「本当に病気で苦しんでいる人がいるかもしれないのに患者のふりをするなんて許せない!」とか怒るならわかりますが何が言いたかったのでしょう?

・泥棒の正体がバグスターだったことを知ったときの反応も不思議でした。
てっきり「良かった。病気で苦しんでいる人はいなかったんだ」 と安心するのかと思ったら特に反応がありませんでした。
公式の文面によると次回は「ガシャットが刺さっていたバグスターの元になった患者を探して、最後に戦った大学を訪れる」という内容だそうなので、グラファイトが正体を現した時点でバグスターの元になった患者のことを考えていたということなのかもしれません。

■黒いエグゼイドの正体
・社長でした。
捻りはないんですね。直球過ぎて反応に困ります。バグスターの生まれた経緯とかグラファイトたちの真の目的とか何もわかっていないのでイメージのどんでん返しにもなりません。

・ところで社長が永夢のことを「水晶のよう」と例えたのはワンダースワン”クリスタル” にかけてるのでしょうか? 偶然?


■よそ見禁止
・ガシャットの入手過程は目を疑う内容でした。
幻夢とタイマンをしていたかと思ったら、エグゼイドが突然後ろで見物していたバグスターに襲いかかってそのまま撃破して強奪していました。主人公も敵もそれはどうよと思いました。不意打ちする主人公は卑怯くさいですし、敵も間抜け過ぎます。かなり気分が冷めました。社長や幻夢が散々煽っていた流れからすると奪われたのもわざとみたいですが、盛り下がるには違いありません。バトルものでこういうご都合主義的な展開は止めてほしいです。


【アクション】

・全体的には以前より良いと思います。
幻夢を中心に全体的にアクションは良かったですし、吹き飛ばされたスナイプの反撃などアクセントもありました。基本的に敵も味方もワンサイドゲームなことは引っかかりますがここ数年では良いほうだと思います。


次回、エグゼイドに続けてブレイブのフォームチェンジもやるみたいです。
このまま残り2つもやることになりそうですね。ストーリーも当分の間、毎回主役が変わるこのペースが続きそうです。しばらく各話の主役からも外されて、印象が落ちっぱなしの永夢は大丈夫なのでしょうか?

コメント

6 件のコメント :

  1. 前回騙された相手を信じるや確保してから治療すればいいじゃんというのはこれ子供向けだからと脚本が手を抜いてるのでしょうか?
    あまりに劇中の常識と現実の常識がかい離しすぎると違和感しかありませんな。
    棒立ちの敵怪人にも笑しかありませんでした。

    社長が水晶水晶言ったあとMが自分のスタンス再認識してますけどそのための積み重ねもMの描写もあんまりないんですよね。というかMは自分の非を認めず他人のスタンス否定してるだけですし。

    ブレイブも色々言っておいて戦闘は失敗しかしてませんね。ああいう発言は圧倒的な実力が伴うからいいわけで今じゃもうなんなのこの人としか。

    レーザーもなんでLV1でLV3に挑んだんでしょうか。

    今回特に引っかかったのは患者に入れ込んだせいでガシャット奪われたのところでしょうか。
    3話はただ単に不用意に賭けに乗ってラスボスを横取りされただけだった気がするのですが。
    そいとも制作陣の脳内では壮大なドラマが展開されていたのでしょうか?

    なんにせよ主人公の主張の正当性や説得力が低いのを誤魔化すために5話時点でひどく歪な物語になっている気がします。

    あああと医者要素もういらないですよね。

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    1. >あまりに劇中の常識と現実の常識がかい離しすぎると違和感しかありませんな。

      一般常識を前提とする職業ネタとの相性が最悪なのがマズいと思います。
      「そういう世界観だから」と言い張ろうにもそうすると「じゃあこの世界の医者ってどんなの? 何にも描かれてないんだけど」とヤブヘビになってしまいます。

      >というかMは自分の非を認めず他人のスタンス否定してるだけですし。

      これも全て意図的なもの、だといいんですけどね…

      >レーザーもなんでLV1でLV3に挑んだんでしょうか。

      乗り手のいないレベル2よりレベル1のほうがマシ、ということでしょうかね。九条がそんな分の悪い賭けをするのか疑問ですが。

      >今回特に引っかかったのは患者に入れ込んだせいでガシャット奪われたのところでしょうか。

      これは最初に泥棒を取り逃したことでしょうか?
      何のことを指しているのかいまいちわかりません。泥棒の正体がグラファイトで、社長もグルで、全てが計画どおりだったことを考えるとあの時点で泥棒を確保してもガシャットは取り戻せないと私は思います。

      >あと医者要素もういらないですよね。

      個人的には結論はまだ出せません。
      そもそも何が必要な要素なのか判断できていないからです。まだ医者が中核である可能性もあるのでうかつに切り捨てられません。

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  2. 前回まで「後々キャラクターを掘り下げるためにあえて意図的にキャラクターの印象を悪くすることで」って思って見ていたんですが、ここまで来ると「実は全然細かく考えて作っていないんじゃないか」と思わずにはいられませんね

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    1. その可能性もあります。
      ただ、諦めるのはいつでもできるので可能性を模索していきたいと私は考えています。

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  3. 今回も色々ありましたが、永夢の「やってやろうじゃねえか!」は話の流れのよく分からなさプラスお芝居の加減できなさの相乗効果でサイコパスか何かに見えて怖かったです。
    その後のガシャットを奪う流れも、アイテムで一発逆転なら普通にゲンムとバグスターとグラファイトまとめて蹴散らしたら良かったんじゃないですかね?戦闘中の4人のうち2人が棒立ちなんて事態はやめてほしかったです。
    最終的にエグゼイドがゲンムにクリティカルを喰らわせたのもサイコパス感あって怖かったです。さっきまで犯罪者で敵であっても患者なら命を救いたいとあんなに熱く訴えていた永夢が、正体を暴くためだけに相手の命を危険にさらすその豹変ぷりは怖ろしかったです。普通なら「ゲージをある程度減らせば変身解除するだろう」という考えくらいあるとは思いますが、現状永夢にそんな知能があるように見えないので、本気で殺しに来ているように見えて狂気を感じました。

    今回の黎斗と永夢の会話からすると、永夢が黎斗の悪意に触れて絶望する、みたいな展開が待ってるんだと思うんですけど、永夢は医療に対して純粋には見えませんし、黎斗もただの印象の薄い間抜けくらいにしか思えないんですけど、どうなるんでしょうね。登場人物全員バグスターウイルスに感染していておかしくなっていると言われたほうが納得できるかもしれません。

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    1. >今回も色々ありましたが、永夢の「やってやろうじゃねえか!」は話の流れのよく分からなさプラスお芝居の加減できなさの相乗効果でサイコパスか何かに見えて怖かったです。

      永夢の人格はよくわかりませんね…
      突然患者と関係ない幻夢の正体追求を熱烈にし始めたり、生死に関わる幻夢のゲージを全く気にしなかったり、普段の態度と落差が大きくて戸惑います。

      >さっきまで犯罪者で敵であっても患者なら命を救いたいとあんなに熱く訴えていた永夢が、正体を暴くためだけに相手の命を危険にさらすその豹変ぷりは怖ろしかったです。

      流れ的にはここが一番ネックでしょうね。
      別に幻夢がバグスター事件の原因だと思っているわけでもありませんし、「体力全快の状態ならあの程度の攻撃は問題ない」と言えるほどゲーマドライバーの仕様に詳しくもありません。しかも患者の命が関わっている状況ですらありません。いったいどういうことなのでしょう。

      >今回の黎斗と永夢の会話からすると、永夢が黎斗の悪意に触れて絶望する、みたいな展開が待ってるんだと思うんですけど

      永夢の甘さが強調されていることから考えると、「ゲーム病患者大量発生。誰を助けて誰を見捨てるかトリアージする必要性に駆られる。助けるために見捨てるという永夢の心情に反する現実に苦しむ」といった辺りでしょうかね?
      ここ最近の主役ライダーの甘やかしっぷりからすると、強化フォームの入手ついでに全員助かってしまいそうですが。

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