『仮面ライダーエグゼイド』 第7話「Some lieの極意!」:感想

2016年11月20日

【ストーリー】

■構成は合格点
・これまでわりと構成がグダグダでしたが、今回は九条関連でまとまっていて見やすかったです。
永夢の得意分野である患者のメンタル関連で永夢の未熟さを指摘するのは良いと思いました。最後の幻夢の正体隠しも「ベルトを着けている=変身者」という前提に基づいていて悪くありませんでした。ま~だ内輪もめをやるのかという気分はありますが、そういう話なので仕方ありません。

・九条の回想での友人への告知は前提が理解できなくて戸惑いました。
あの時点ではゲーム病がどういうものだったのか知らないからです。「治療法がなく致死性が高い不治の病」なのか、「資料の入手先である衛生省にあたれば治るかもしれない」なのかで告知の意味合いが大きく異なるはずです。治療法がないのに告知したとしたらそれは完全に九条が悪いことになりますし、治療法があるのに死ぬほど絶望したとしたら友人の心境が謎です。冷静さを失って不注意に飛び出したりして事故にあったならただの事故で終わってしまいますから九条の立ち直りが「相手が悪かったのだからもう気にするな」といった微妙な落とし所になってしまいます。どちらにしても話がおかしくなるように見えて、どういう事情なのかよくわかりませんでした。

■九条の謎
・九条関連ではまだ疑問が多いです。特に行動と心境がよくわかりません。
1つは「バグスターの検体さえ手に入ればいい」と非協力的な姿勢を示した理由です。九条本人含めて誰の得にもならない行為だと思います。必要のない嘘をついているようで謎です。

・もう1つは幻夢の正体について戦闘中に言及したことです。
常識的に考えると戦闘中に動揺するようなことを言うべきではありません。5話の時点で話していたほうがまだマシだったと思います。どうしてわざわざ幻夢の正体は泥棒だなんて嘘をついたのでしょう?

・現段階では、「嘘をついていないと安心できない」のかなと思いました。
本当のことを言うとまた誰かを傷つけるのではないかと不安で、安心するために無駄に嘘をついてしまうように見えました。行動が論理的に見えないので感情面に由来する行為ではないかと推測します。

■ステージチェンジ
・ステージチェンジすると現実の空間とは別のところになるみたいですね。
てっきりARみたいな現実+仮想空間なのかと思っていましたが違いました。設定的にはステージチェンジがあるから一般人に見られる心配がないんですかね。

・戦えない治療室と何もしない飛彩が謎でした。
飛彩なら「マニュアルくらい読んでおけ」と言いながらステージチェンジを行いそうに思います。正規のゲーム病治療手順ってどうなっているのでしょう?


【アクション】

■レーザーレベル3
・個人的にはわりとかっこよく見えました。
身体に厚みがあるところが他のライダーと差別化できていて良かったです。

・いかにも重そうでアクションは厳しそうでしたが、手持ちサイズの鎌で欠点を補えそうでした。
あれくらいの大きさなら小回りが利いて、身体の動かしづらさをカバーできそうです。


次回は後編です。
今回九条の話のきっかけだったわりに空気だったゲストは掘り下げられるのでしょうか?

コメント

8 件のコメント :

  1. お話の方はまだまだ乗り切れない感じですが、アクションがこの二、三年のなかではだいぶ良好なのが救いですかね。このクオリティを一年間維持してくれることを願います。個人的に期待の新人の一人である山口監督も久々に本領発揮してくれていました。逆に何故ゴーストのときはあんなに振るわなかったのか不思議です。スーツや武器の造形はあちらの方がだいぶシンプルですし、監督達が自由にやれる余地があったと思うんですが。

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    1. ここ数年ではアクションは良いほうだと思います。
      特別良い材料はないように見えるのでどうして改善されたのかは不思議です。エグゼイドは動きやすいかもしれませんが、レーザーのレベル3なんかは以前と比べて動きやすいとは思えませんし。

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  2. 今回は全体に納得できる流れでした。今のところ貴利矢の印象が登場人物の中では一番いいですね。

    ただ一つ気になるのは、主人公の永夢の掘り下げを十分に行わないうちに、前回の飛彩、今回の貴利矢とサブライダーの掘り下げを始めたことです。主人公より先にサブライダーの掘り下げをしたということは、スタッフは1話冒頭の描写だけで基本的な説明は済んだと考えているのでしょうか。二面性を持つ複雑な人物なのに、一般的な主人公と同じような扱いというのは永夢の言動に共感しにくい理由になっていると思います。明日那との境界線がもはや分からないポッピーピポパポともども、メイン2人に感情移入できないのはキツイです。

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    1. >主人公より先にサブライダーの掘り下げをしたということは、スタッフは1話冒頭の描写だけで基本的な説明は済んだと考えているのでしょうか。

      どう思っているのでしょうね? 私も不思議に思っています。
      スタッフ的には充分やったと思っていて、私がそう感じていないだけならまだいいのですが。今は永夢が本人にとっては順中満帆に進んでいるつもりであとで足を掬われる前振りなら話としては成立すると思います。

      一番マズイのは何やってるのかストーリー担当者がわかっていない場合だと思います。
      「各ライダーに強化フォームを付けないといけない? 強化フォーム入手といったら変身者の精神的成長やトラウマの克服が付き物ですよね。わかりました、やります」と、それを今やって視聴者がついていけるのか、今やっちゃったらこの先何をするのかなど構成を何も考えずにやってしまった場合が一番怖いです。そんなことはさすがに無いと思いますが。

      >明日那との境界線がもはや分からないポッピーピポパポ

      私は「ポッピーピポパポが明日那のふり(まともなふり)をしているだけ」と思っています。AIなのか電子生命体なのか、ああいう存在はあの世界では一般的なのかなどいろいろ疑問はありますが、ポッピーピポパポに関しては作中で語られることはないだろうと思っています。誰も何も言ってないので今更話の切り出しようがありません。

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  3. 社長がゲンムに変身するところを目撃されたのって、本当に単なるうっかりミスなんでしょうか。貴利矢の方も特に身を潜めるわけでもなく、木に寄り掛かってガン見してましたけど、あんな死角だらけの場所で変身すること自体が不注意な気がします。あれも含めて計算の内だったりするんでしょうか。

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    1. 疑問点はたくさんありますね。
      結論としては私は今のところ見られたのはミスだと考えています。今回の社長とパラドとのやりとりからはああやって騙すのが計画のうちだったとは思えないからです。意図的に見せたにしては見せるメリットが感じられません。

      個人的には九条を始末しようとしないことが不思議です。
      元々予定にないイレギュラーな装着者ですから生かしておくメリットは少ないと思います。

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  4. 今回、自業自得な部分もあるとはいえ レーサーがかわいそうで仕方有りません。

    彼が救われるときが来るのか気になります。

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    1. これは九条本人の話で合っているでしょうか?
      真実を話したのに誤解されたことはかわいそうでしたが、私は全体としては同情していません。4,5話での言動が不可解だからです。疑われる下地を作ったのが本人の責任に見えるので今回信じてもらえなかったのも仕方がないと思いました。

      落とし所としては救われると思います。心配は要らないでしょう。
      ただし、「永夢様に信じてもらえた!」で終わる可能性は充分ありますが…

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