『動物戦隊ジュウオウジャー』第37話「天空の王者」:感想

2016年11月13日

【ストーリー】

■良くも悪くも
・香村さんらしい回でした。
キューブが?マークだから覚醒の仕方を手探りで戦う。
次回にイーグルとバードの二人で戦うから敵も同じ姿のペア。
そして隙間は操で埋める、と筋道だった論理的な展開でした。最初にホエールのゴリ押しで倒しておいて、最後の海岸での戦いではホエールを封じて絶望感を煽るのも上手くいっていました。この辺りの作中の人物目線でもメタ的な視聴者目線でも納得がいく展開が香村さんのお話の魅力ですね。

・欠点としては、
兄弟の残りがこれで最後と言っていないので「どうせ倒してもまた出てくるんでしょ?」という疑念がつきまとって今の戦いに価値を感じない。
結局、今回の敵を倒せてないのですっきりしない。
といった辺りです。
鳥男の登場も弱かったと思います。ピンチだから助けるというならこれまでもバングレイなど大和のピンチはいくつもあったと思います。なぜ今回だけ助けたのか、今のところは違和感があります。次回以降でのフォローが必要ですね。展開は順当に進むけれどその場その場の盛り上がりに欠けるところがあるのは依然として香村さんの欠点になっていると思います。


【アクション】

・個人的にはイーグルが飛び去った後のレオとセラのコンビネーションがかっこよかったです。
レオの大振りな攻撃でガードをこじ開けてすかさずセラが切り込んで流れを作ったり、ジューマン組の武闘派らしい実践的な戦い方に見えました。二人の息が合っているところも何となく良かったです。

■苦節20話
・それとガンロッドのアクションがようやく見れました。
初登場の時点で不安視し実際普通に撃つ以外の使い道がなかなかありませんでしたがようやくアクションとして形になりました。大きい分、打撃と射撃の使い分けがビジュアルではっきり伝わるのが強みですね。多人数での戦いだとザワールド一人にスポットを当てられないので難しいですが、こういう少人数戦だと見栄えがします。かなり扱いづらい武器でしたが、よくやってくれたものだと感心しました。

■ジュウオウキングオクトパス
・レオたちがキューブで殴った後に覚醒したときには「怒ってジュウオウキングのほうに攻撃してくるのでは?」と少し不安に感じました。
よくよく考えてみれば、序盤ではキューブアニマル個別で戦うときによくキューブ形態で体当たりしていましたからキューブ状態ならぶつけられようが何も感じないのかもしれませんね。

・海の生き物のタコなのに合体すると空を飛ぶというのは何とも反応に困りました。自由ですね。
まぁ、キリンは砲弾を吐いたりしませんし、クマがパンダになることも普通ならあり得ませんから今更気にしても仕方ないですね。
足を鉄板に吸盤を穴に見立てて、たこ焼き機として玉を飛ばして攻撃するのは面白い発想だと思いました。

■ジュウオウバード
・イーグルが既にいるから名前はどうするのかなと思っていたら、バードでした。
名乗りもイーグルの「大空の王者」に対して、「天空の王者」です。完全に上位者という感じの名前です。

・見た目がイーグルの色違いなので正式な追加戦士ではなく、スポット参戦かと予想していたのですが怪しくなってきました。
変身アイテムが売る気満々のカラバリだったので正式な7人目のように思えてきました。販売先が一般なのかプレバンなのか、それが答えになりそうです。


次回は大和と鳥男でWレッド(オレンジだけど)になるようです。
予告で映っている映像だけでもワクワクしました。アクション面はかなり楽しみです。ストーリーも停滞気味なので大きく進む兆候が見られると嬉しいです。

コメント

10 件のコメント :

  1. >ストーリーも停滞気味なので

    いやこの作品のストーリーは元から停滞気味だろ

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  2. >いやこの作品のストーリーは元から停滞気味だろ

    現状だとバングレイの話が大和の掘り下げのための番外編という感じなので、「王者の資格を集めて元の世界に帰る」、「デスガリアンを打倒する」という序盤のストーリーは停滞しているでしょうね。
    ただし、そこが作品のテーマなのかというと私の中では決め手がありません。最終的に大和の話に持っていくならむしろバングレイ編のほうが重要だったことになるでしょう。まだ私には作品の全体像が掴めていないので作品全体が停滞しているかどうかの判断は保留しています。次回で2つの世界について説明が入りそうなのでそこでわかればいいなと思っています。

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  3. >販売先が一般なのかプレバンなのか、それが答えになりそうです。

    一般発売です。全合体より後のタイミングでの追加戦士って珍しいですが、その分物語に組み込むのが難しそうですね。全合体とクリスマス決戦の2大山場の間なので、販促的にチェンジャー覚醒をドラマチックにしようとしても中途半端になりやすそうで。
    またタコに対しても「タイミングが悪い」と言っていたのは香村さんの本音ではないかと思ってしまいました。終盤に向けて話を進めたいこの時期に、相互の関連性のない新商品を2つ一緒に出して物語を作るのはやりづらいだろうなと。ネットの噂に、タコは当初は予定になかった、もしくは没案だったのが復活したというのがありますが、なんだか信憑性を感じてしまいます。
    例年ならこの時期は、出しても合体に絡まないなりきり系だけなのがタコも追加になり、でもクリスマス商戦に間に合わせるには、ここがぎりぎりのタイミングなのでチェンジャーと一緒になってしまったのでは?みたいな、何かおもちゃを開発する側と物語を作る側のちぐはぐさを感じてしまいました。
    前後編にしたのは重要回であると同時にそのあたりを緩和する狙いもあるのかもですね。

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    1. >一般発売です
      一般なんですか。じゃあ正式メンバーになりそうですね。

      >その分物語に組み込むのが難しそうですね。
      たぶん、そのために前々から鳥男を温存しておいたのではないかと思います。わざわざ次回で伝家の宝刀、Wレッドも持ちだしているのも盛り上げるためでしょう。

      >またタコに対しても「タイミングが悪い」と言っていたのは香村さんの本音ではないかと思ってしまいました。

      あの台詞はそういうツッコミだと私も思います。
      意味合いとしては皮肉ではなく、視聴者の疑問を先取りして取り上げることで反発を緩和するための措置だと思います。苦肉の策ってやつです。

      個人的にはまだ何かあるのかもしれないと疑っています。
      全部合体に関係ないパーツを後から出しても売れるとは思えません。そこから逆算すると、まだ本当の全部合体があるのではないか… そんな疑念が浮かんできます。
      タコ一体足すだけでは無理がありますし、といって数体も出せる販促枠はもう残っていないはずです。考えられるとしたらVシネ版でも新しいキューブアニマルを出して数を揃える方法でしょうか。やるとしたら本編終了後で子供相手には売れないので、プレバン限定で大人をターゲットにしたものになると思います。ただの愚策なのか、計画があるのか気になりますね。

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    2. >個人的にはまだ何かあるのかもしれないと疑っています。

      私もです。気になっているのは、8月に発売されたEX4匹と映画のコンドルです。
      EXはキリン等ウェポンの金型を流用したリデコの動物キューブで、本編には出ないと思っていたら、バドがヒョウだけ掘り出していました。彼がキューブを探してなにをしようとしていたかをきっちり回収するなら残り3匹も出るかもしれないのではと。

      コンドルは、映画での設定が本来の持ち主がいない野良キューブであること、ジュウオウバードが鳥の総称で現状は専用メカが見当たらないこと、映画のDVDがもうすぐ発売されることなどから、来ないかな〜?と思っています。過去にもゴーオンで炎神大将軍が出たりしましたから。もっとも大和が担当するメカが多いので、本来彼の力で召還されたイーグルに乗れば済んでしまうかもですが、販促のために非売品の金パンダまで出したスタッフなので、何を出してきてもおかしくないようにも思えています。
      その組み合わせで合体ができるかというと疑問ではありますが。

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    3. >気になっているのは、8月に発売されたEX4匹と映画のコンドルです。
      EXはキリン等ウェポンの金型を流用したリデコの動物キューブで、本編には出ないと思っていたら、バドがヒョウだけ掘り出していました。

      パンダと劇場版の以外にもそんなのがあったんですね。
      前に鳥男が持っていたのもそれだったんですね。知りませんでした。仮に出るとすれば数は充分揃いそうです。

      >その組み合わせで合体ができるかというと疑問ではありますが。

      これが難点ですよね。
      くっ付けるだけ合体ではあんまりです。リデコだとなおさらまともに合体させるのが難しいでしょうし。リデコを活かして「左右対称」、あるいは同じパーツで非対称の見た目とかできたら面白いのかもしれませんが。

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  4. いつも感想楽しみにしてます。

    ガンロッドの格好良さが見られたのは同意でしたよ!
    ヒーローショーでの長モノ的な格好良さは抜群で、単体スポットでロッドを担いだザワールドがゆっくり敵に近づく演出は、(敵の立場だと)なかなかの絶望感があって会場が盛り上がりました。
    でもそう、テレビで表現するのは大変ですよね!
    最近の回のアクションは特に楽しんでます。

    あと、しょーもないこと書きますが。
    主人公だから仕方ないのか?大和のボコボコピンチが多くて、「こんなに痛めつけなくても…」と思うことしばしばです。
    みっちゃんが精神的にボコボコにされるのは家族で大爆笑してしまうのに、大和さんが無抵抗に敵にボコボコにされてると「え、また酷い目にあってる…」と物憂げです。
    大和の英雄的なハイライトは、その都度見える形で辛い目にあわせないと出せないのかな。
    主様的にはキャラだからOKですか?よかったら教えて下さい。

    まータコのタイミングの悪さで、楽しみにしてた鳥男の参入ストーリーが希釈されてたのはかなり残念でした。本当に楽しみにしてたので。
    作品の完成度あっての玩具でしょー、もー。
    そこのところは次回で取り返してくれると信じて。

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    1. 応援ありがとうございます。

      >ガンロッドの格好良さが見られたのは同意でしたよ!

      ガンロッドは物が物だけに無理かなと諦めていたのでまともなアクションが見られて嬉しかったです。戦隊は毎年アクションを工夫していて見応えがあって楽しみです。

      >主人公だから仕方ないのか?大和のボコボコピンチが多くて、「こんなに痛めつけなくても…」と思うことしばしばです。

      質問の答えから先に書くと、客観的視点においては「ストーリー上の必然性があるので有り」です。個人的な感情としては少しひきます。
      私の場合、折れるとか千切れるとかバイオレンスやスプラッターなら楽しめるのですが、今回のような地味な暴力は見ていて不快感を覚えるところがあります。ジュウオウジャーはこの手の演出がたまにあるので内心辛く感じるところもありました。
      でもストーリー上で意味のあるシーンなので仕方ないと思います。ピンチですからね。ピンチがなぜピンチなのか、なぁなぁのお約束で済ませずに根拠を提示するのはドラマ的には良いことだと思います。なぜ大和ばかりがそういう目に遭うかというと飛行能力などの関係で単独行動が多いからという理由があります。流れとしては至って自然だと思います。

      >まータコのタイミングの悪さで、楽しみにしてた鳥男の参入ストーリーが希釈されてたのはかなり残念でした。

      タコは場違いな感じでしたね。「これ今やらないとダメ? 前回じゃダメだったの?」という思いが浮かんできました。
      せめて「もっと前の鳥男の登場シーンで鳥男の目的に関係するものとして海岸のキューブを映す→同じ構図で今回も映して大和たちが鳥男の足取りを辿っていることを視聴者に暗示する」とかあれば無関係と感じなかったのではないかと思います。販促作品でそんな先の展開を用意しておくのはまず無理ですが。今後の回でタコが今回登場した意義が感じられると良いのですが。

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  5. お答え頂いてありがとうございます。

    タコは本当に、小さくてもいいからそういった伏線欲しかったですね。
    鳥男が番外編担当で、陸海空の伝説のキューブを追っていて、タコは海!とかね。
    30分枠では厳しいか!

    >なぜ大和ばかりがそういう目に遭うかというと飛行能力などの関係で単独行動が多いからという理由があります。

    それだー!大和ばかり酷い目にあってる大体の発端がそこにあると気がつけました。

    確かにストーリーとして納得のいくピンチは、大和が戦闘不能になることですね。
    ホエール絡みしかり、鳥男しかり。
    他のメンバーによるピンチでは、後に続く展開の説得力が足りない。納得!

    次回から素直に応援できそうです。感謝!

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    1. >鳥男が番外編担当で、陸海空の伝説のキューブを追っていて、タコは海!とかね。

      そうですね。そんな感じの流れがあると良かったですね。
      後付けで2クール頃からの空白の期間も含めて何とかつなげてほしいです。

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