『手裏剣戦隊ニンニンジャー』 第36話「キンジ、栄光のスーパースター!」:感想

2015年11月8日

【ストーリー】

■強さって何だろう
・何が何だかよくわからない話でした。
恐れや不安も自分の弱さと認めることで強くなる、それ自体は珍しくない展開だと思います。しかしニンニンジャーでやっていい話なのかと疑問に感じるところがありました。そういうのを打ち払い、克服するのが忍者じゃありませんでしたっけ?
キンジがそれで強くなるなら他の5人はどうなるのだろうか、これ以上強くなれないのか、強さのベクトルがキンジとは違うのか、と思ったりいまいちピンと来ない内容でした。3クール目のラストにしてはやたらにふわふわした内容でした。

・しかも今回入手した新武器は次回でさっそく凪にも使われるみたいです。
キンジの力に由来するものなのにそんな簡単に使えちゃっていいんですね。ますます「克服とは、強さとはいったい…?」と疑問が膨らんでいきます。

・あとラスト近くで出た新商品なのに忍者一番刀の色違いなのはどうかと思いました。劇場版限定でも微妙なのに本編でやっちゃうのはさすがにアコギが過ぎると思います。
*追記:2作品前のキョウリュウジャーでも同じ時期に変身アイテムのリペイント品、ギガガブリボルバーがあったとご指摘いただきました。すっかり忘れてました。
3年の間に2回なので直近で絞るとかなりの頻度です。しかもギガガブリボルバーは指導者ポジションのトリン専用カラーで、本編では機能的な違いはありませんでした。それが今回はスーパー化用の武器になりました。更に次回予告の様子だとキンジ以外の他のメンバーも使うみたいです。全体的にかなりプッシュしてきている印象を受けます。それだけ力を入れる商品なら新規造形でやるべきだと思います。リペイント商法は定着してほしくありません。

■晦
・やたらに強くなってて驚きました。
これまで戦ったときはこんなに強い印象がなかったのでびっくりしました。前からこれくらい強くても良かったと思うんですが、なぜ力を隠しておいたのでしょうね。

・圧倒していた一方、超絶の必殺技をくらったことに違和感がありました。
切られてもピンピンしてるのでてっきり幻影か何かかと思ったら、効いてないものの普通に切られてました。避けたり弾き返すのではなく、そこはくらうのかとギャップを感じました。今回はノリについていけないところがかなり多かったです。

■お爺さん
・今回はやけに素直に師匠らしいことをしていました。
文句も言わず、弟子を馬鹿にすることもなく、凪への説明を怠ることもなく、いつもの傍若無人さとは真逆の態度にびっくりしました。急にキャラが変わった感じさえしました。どういう意味に解釈すればいいのか戸惑います。


【アクション】

■覇王ゲキアツダイオー
・4体合体かと思っていましたが、そうではありませんでした。
シュリケンジンの代わりにゲキアツダイオーを乗せるだけなんですね。正直、見た目も動きも違いがよくわかりませんでした。
あと、合体用の手裏剣はなしでいいんですね。また作るのかと思っていました。

■加藤監督
・アクション自体は良かったのですが、話の内容がストーリー重視でバトルはダイジェストだったのでアクションの良さが発揮されませんでした。せっかくのスーパー化なのに残念です。

・今回はドラマパートの酷さのほうが目立ってしまいました。
加藤監督が役者さんを撮るのが苦手なのはわかっているつもりでしたが、今回はとびきりでした。5人は妖怪化するキンジを助けようとしているのに後ろにわらわらまとわりつくだけだったり、ムードに合わない妖怪クソコラだったり、目に余る内容が多すぎでした。苦手を通り越して、どうしてこうなったと思わざるを得ません。ここまで酷いとストーリーがいまいちに見えたのも加藤監督に責任の一端があるのではと疑ってしまいます。


次回は戦隊で年に数回はある「監督がやりたいっていうから好きにやらせました」って感じの内容みたいです。あと12話くらいしかないのにこんなことやってる余裕があるんですね。
晦、有明の方、牙鬼幻月、そして九衛門にお爺さん、あとたぶんもう死に設定だけど親子三代とやることはたくさんあるはずなんですが。


コメント

4 件のコメント :

  1. 強化されたスターニンジャーの戦い方がこれまでに使っていた風と雷の強化版なのがスターのパワーアップだという感じが出ていて良かったです。
    もう終盤に差し掛かるんですね。あまりそんな感じがしません。RPGをしたり、毎回のバラエティ性にこだわるのもいいですが、もう少しドラマを進めて欲しかったです。展開を進めるために晦はこの辺りで退場でも良かったと思いますが、有明の方では九衛門と頭脳で対等に渡り合うのは無理なので仕方ないですね。序盤で峨眉が退場したときはメンバーの一人と幹部一人で因縁を作って1クールごとに倒していくのかと思いましたが、今となっては峨眉はあまり強そうな感じがありませんね…。

    返信削除
    返信
    1. 雷のほうは戦隊では珍しいホールド技も兼ねていて特にかっこよかったですね。
      いろいろ面白そうなアクションや良さ気な演出があっただけに、バトルがあっさり流されてしまったことが残念でした。

      信じがたいことにもう次回から4クール目なんですよね。
      それなのに終わりの手裏剣も九衛門も牙鬼幻月もお父さんも、当初から提示されていた課題が何一つ解決していません。先のことを考えると不安が募るばかりです。

      私も晦は今回退場で良かったと思います。もちろん、前回や前々からお膳立てを整えた上での仮定ですが。有明の方は九衛門に騙されるか、騙されたようで九衛門を利用するかでもしてればいいと思います。個人的には有明の方も晦もどちらも興味ないので早めにいなくなるほうが嬉しいです。


      峨眉雷蔵さんは可哀想なことになりましたね。典型的な「やつは我々四天王の中で最も小者!」という有様です。超絶やら上級忍術やらニンニンジャーの成長描写も多いので強敵としての風格も霞んでしまいました。もはや再生怪人として出てきても違和感無さそうです。

      削除
  2. そう言えばギガガブリボルバーも一昨年のこの時期だったことを思い出しました。
    あれが好評だったんじゃないですかね?

    返信削除
    返信
    1. そういえばギガガブリボルバーもリペイント品で、同じ時期でしたね。完全に忘れてました。
      ニンニンジャーが初めてではない点は明記しておくべきですね。記事にも追記しておきます。ありがとうございます。

      3年の間に2回というペースは不穏ですね。このやり方は定着してほしくありません。

      削除

 コメントは承認後に表示されます。
*過度に攻撃的な言葉や表現が含まれている場合、承認されない場合がございます。節度と良識を保った発言をお願いいたします。