『ハピネスチャージプリキュア』最終回まで見終わって:総合感想

2015年1月30日




【序文】

・まず始めに言わなければならないことは、私はハチャプリが何を伝えたいのかさっぱり理解できなかったということです。
特に終盤は作品内で語られていることが、全て正気を疑うような内容に聞こえてしまいました。というわけで、以下の内容は私の完全な私見であり、客観性や公平性はありません。基本的に作品の方向性と合わず、ついていけなかった哀れな視聴者の戯言です。作品をもっと理解したいとか、楽しかった思い出を共有したいという方は見ないほうが良いでしょう。


【合わなかった点】

■愛に優劣などない
・私がハチャプリと最もそりが合わなかった点がここです。
ハチャプリでは「めぐみの愛が唯一正しく、それ以外は間違いである」という一神教体制が敷かれています。しかし私は全くそうは思いません。

・愛の定義は1つじゃないし、2人の相手を平等に愛することはできないように共存できない愛もあると思います。そしてどんな愛にも優劣はないと思っています。
手本として示されるべき愛の形、誰もが幸せになれる愛の形、そういった基準で測ることはできても、それで誰かの愛を否定することは誰にも許されないと私は考えます。

・私はレッドの狂気である「どんなものもどうせいつか滅ぶなら、誰かが自分が味わったものと同じ悲しい思いをする前に先に滅ぼしてやる」という考えも他人を思いやる愛と言えると思います。どう見ても理不尽だし迷惑ですが、これも愛には違いないと思います。
クイーンミラージュの憎しみも愛の裏返しだと思います。ミラージュの憎しみは常に人々ではなくブルーに向けられてきました。相手を一心に思うこと、それが愛でなければ愛とはなんでしょうか?

・「めぐみの愛が正しくて、レッドやミラージュの愛は否定されるべき存在である」
ハチャプリのこの主張を私は受け入れることができません。
レッドやミラージュの行為は「愛ではない」という主張をする場ではなく、「それはわかるけど、多くの人にとって迷惑だから止めさせる」という場であって、愛の優劣を決める場ではないと思います。

・めぐみがやったことは力づくで相手を屈服させることで、褒められたものではありません。
子供向けヒーローであるプリキュアの主人公は、子供に見せたい見本として作られていると思います。しかし私には、むしろめぐみのほうが否定されるべき存在に思えました。なぜめぐみが正しいものとして描かれるのか、そこにスタッフがどういう思いを込めているのか未だに想像もつきません。

■愛乃めぐみ


・ハチャプリの登場人物の中でネックだった人物、それは主人公のキュアラブリーこと、愛乃めぐみだったと思います。
ブルーでないのは意外に思われるかもしれませんが、私はブルーはそれほど問題だと思っていません。なぜなら彼は徹頭徹尾クズだったからです。普通の女の子がプリキュアになって戦わないといけないのも、問題がややこしくなるのも、敵がやってくるのも全てブルーがクズだったせいです。ろくでもない人物ですが、筋は通っています。良いところが1つもない清々しいほどの外道なので、どんな事態に陥ろうと当然に思えました。

・私がめぐみに対して一番問題に感じたのは、めぐみが何事にも不誠実だった点です。
めぐみはダメな子です。それも自分がダメだと自覚できていないとてもダメな子です。ダメ人間といえば、めぐみの相棒であるヒメもダメな子でした。しかしめぐみのダメさはヒメとは比べものになりません。
ヒメは自分の弱さを自覚し、努力していました。ヒメは逃げないことに全力を尽くすので精一杯で、前に進む力が残っていないことが問題だっただけです。だからめぐみや誠司のおかげで自信がついて逃げる必要がなくなり、前に進むことに全力を注いだとき、ヒメは自分を変えることができました。
この点がめぐみと大きく違う点です。めぐみは自分の弱さと向き合っていません。
ロケットの回のように自分の実力の無さを痛感しても、自分を変えようとは思いません。前と変わらず、ただ「私は誰かを助けたい」と言うだけです。それはただの欲求で、最低の自己満足です。助けを求める人がいても、届かない手を伸ばして何に助けになると言うのでしょうか。
ヒメは無駄とはいえ必死に努力しました。誠司はめぐみを守れるようになるために空手を習いました。それに比べて、何もしないめぐみはとても不真面目だと思います。
私はめぐみがプリキュアになったことは、作中で最も不幸な出来事だったと思います。借り物の力で強くなっても本当に強くはなれません。むしろ逃げ場になるだけです。他の3人はいずれプリキュアの力を必要としなくなるでしょうが、めぐみがプリキュアの力を手放せる日は想像できません。

・私がめぐみを”不誠実”と呼ぶ理由はもう一つあります。
それはめぐみが人の話を聞こうとしなかったからです。めぐみはミラージュのときも、誠司のときも、レッドのときも、何を言われても自分の主張を繰り返すだけでした。相手の言葉を真摯に受け止めていません。相手の剥き出しの感情には向き合おうとしたことすらありません。いつもいつも自分の望むことを言うばかりです。人と話すときでさえ自己満足の人助けの考え方と同じです。当然相手とはわかり合えません。そして最後は力づくです。これでめぐみ自身は相手のことをわかった気でいるのだから堪りません。自分のみならず相手までも自己満足に使うのは。相手に対してもとても失礼な行為だと思います。

・めぐみの人格描写以外にダメだった点もあります。話の展開に説得力がなかったことです。
ミラージュやレッドを説得する際に「愛があれば困難にも挫けない」という内容を掲げていました。しかし、そもそもめぐみが困難に直面したことが数えるほどしかありません。アンラブリーに指摘を受けたときには、仲間が擁護しただけでめぐみは何も言い返せていません。ロケットのときには、自分の弱さに気づいただけで終わってしまい、その後何もしませんでした。ただ、いつも開き直っていただけです。これでは全く説得力がありません。「自分に都合よく考えれば、挫けずにポジティブに生きられる」という趣旨ならば納得しますが。
そういう話をするにはあまりに世界がめぐみに優しすぎたと思います。めぐみを中心に話を進めるのは問題ありませんが、世界までめぐみを中心に回っては都合が良すぎます。めぐみの人格だけでなく、話の構成にも問題があったと思います。

■様々な設定の形骸化、及び無駄に世界を広げすぎたこと
・ハチャプリにはその場で終わってしまった話がたくさんありました。
ロケットもそうですし、プリカードの願いを叶える設定もそうです。それ以外にもヒメの進歩やゆうゆうのご飯信仰、いおなの復讐などメインキャラのことでさえも一旦節目を迎えたら、その後はまるで何もなかったかのように話が進んできました。

・形骸化された設定の筆頭は”世界中のプリキュア”だと思います。
面白そうな素材なのにまるで存在感がありませんでした。他のプリキュアとの関わりも知らない間にキュアハニーが1人で片付けてしまいました。それなのに最終回ではラブリーに力を貸したような扱いになっていて首をかしげました。世界中のプリキュアでラブリーのことを知っていて応援した人はテンダーとハワイの2人以外にいたのでしょうか? キュアハニーがやったことにラブリーも関わっていればそれだけで展開が自然になったのに、設定を雑に扱いフォローもせずに放置して最後だけ使った結果が意味不明なパワーアップでした。基本的なストーリー展開が元々めぐみの内輪だけで終わっているのに、世界中のプリキュアという設定の持つスケール感の大きさと対比されて、話が更にうそ臭くなってしまいました。

・たぶん世界中のプリキュアは上からの命令で嫌々入れた設定なんでしょうね。でも嫌でも何でもやると決まったことなら、ちゃんと話に落としこんでほしいです。

■めぐみ以外が空気。
・追加戦士が空気になるのはプリキュアでよくあることなのですが、序盤からいるヒメやゆうゆうまで空気にされてしまいました。終盤にメインキャラと呼べるのは、めぐみとブルーと誠司だけだったと思います。

・空気になるのはともかく、蔑ろにされるのは止めてほしかったです。
ヒメはちゃんと進歩したはずなのにときどき思い出したようにわがままを言い出すし、いおなに至っては特徴がないせいでクリスマス回では一回だけやった倹約家設定を持ちだしていました。こういうのは止めてほしいです。もっとちゃんとキャラのことを考えて作ってほしいです。


【良かった点】

■ED
・EDはとても素晴らしかったです。
肉感のあるモデリング。滑らかな動き。本編と違和感のない塗り。どれをとっても感動的なクオリティでした。これまでは「スマプリ>フレプリ>その他」という印象でしたが一瞬で塗り替えてくれました。願わくば、今後「プリキュアはEDさえ見ればいい」なんて言われないでほしいです。

■序盤のヒメ
・私は序盤のヒメが好きでした。がんばらないダメな子はたくさんいますが、がんばるダメな子は珍しいと思いました。

・物語開始時のヒメは偉いと思うんです。
ヒメはがんばってるんですよ。がんばってもどうにもならないことってすごく辛いことです。これ以上がんばりようがないと思うくらいがんばったら、もう先がなくなってしまうんですから。
自分は弱いと自覚していて敵にも舐められ、更には自分よりもずっと強いフォーチュンまでいました。でもヒメはフォーチュンに任せて、自分は戦うことを止めようとは全く考えていませんでした。家族もなく、辛さをわかってくれる味方もなく、たった1人なのに戦いを続けていました。なかなかできることではないと思います。
ヒメは戦いも対人関係も苦手だとわかっているのに、逃げ腰になりながらも逃げようとはしませんでした。ヒメって「恐い」とは思っても「嫌だ」とは思わないんですよね。本当に勇気のある良い子だなと好きになりました。

・その分、2クール目以降の空気っぷりは悲しかったです。
空気だけならともかく退化したような描写までありました。出番が少ないのは仕方ないにしても、それならそれで「いつの間にかめぐみも知らない子と友達になっていた」とかそういうのをもっと見たかったです。

■誠司
・誠司は自分でも予想外でした。
始めは「いつものイケメンか」と冷めた印象だったのですが、本当に心の底からイケメンで見ているうちにいつの間にか好感度が上がっていました。途中からは「もう誠司がプリキュアになってくれたらいいのに」と思っていました。
強いし頭もいいけど完全無敵な王子様タイプではなく、妥協もするし、自分の身の程もわかってるリアルな感じが良かったです。

・その分、終盤の扱いはショックでした。
巷では「悪堕ち」なんて言われていますが、あれは悪堕ちではありません。ただの洗脳です。誠司から生まれたサイアークと違いはありません。めぐみと対峙する絶好の機会があんな形で台無しにされてがっかりしました。言葉一つもぶつけないまま、めぐみだけ自己完結して終わりだなんて酷すぎます。

・私がめぐみを嫌いな理由の半分はたぶん誠司が好きだからだと思います。
めぐみはいつも甘えてばかりで、いつまで誠司の人生を台無しにすれば気が済むのかと憤りを感じてしまいました。でも客観的に考えれば、めぐみが今の今までダメな子なのは誠司のせいでもあるんですよね。めぐみ1人だったらもっと早くロケット回のような困難に直面して、挫折するなり真剣に向き合って変わるなりしていたはずです。そうならなかったのは恐らく誠司が助けていたからでしょう。めぐみの側に誠司がいなかったら、誠司がもっと実力のない人間だったら、めぐみはもっとマシな人格になっていたと思います。誠司に関しては自業自得と言われてしまえばそれまでだと思います。

・それでも私は誠司は救われるべきだと思っています。
誠司ほど真っ当な人間が救われない世界なんて間違っています。他の何が犠牲になろうと誠司には幸せになる権利がある。私はそう思っています。

■敵の人物描写
・三幹部とミラージュ様の造形は素晴らしかったと思います。
プリキュアたちよりも遥かに魅力的で困ってしまうほどでした。根拠のない思想を掲げるプリキュアに対して、彼らの考え方にはリアリティがありました。ただの自分勝手ではなく、以前はむしろ情熱的で真っ当な人間だったのに絶望した結果ああなったのだと納得させるものが言葉の節々にありました。ナマケルダやオレスキーの言葉には思わず共感してしまうところが少なくありませんでした。おかげでバトルの間はずっと幹部のほうにばかり気が行っていました。

・ミラージュ様は正義の味方にしか見えませんでした。
言っていることも理にかなっているし、ブルーに復讐する資格も充分あります。彼女がダメだったら、およそ全ての復讐譚は成り立たないでしょう。回を重ねるごとにブルーの悪行がどんどん増えていくのでますます応援するようになっていきました。「ブルーを倒すには、人々を一旦不幸に落として力の源を断つ必要がある」と言われたら、それなら仕方がないと納得できたと思います。死力を尽くして戦ったのにラブリーなんかに負けてしまったのは残念でなりませんでした。

・レッドも出番は短いながらなかなか面白い人物でした。
発想がちゃんと神らしいんですよね。星が一つ滅ぶまでの数千年でさえ「一瞬」と言ってのけるのは神らしいスケールの大きさに思えました。それでいて人間味もあるところが共感できました。自分のやっていることが理不尽だとわかっていながら、それでも妙な義務感に燃えて実行しようとしていたことにとても人間らしさを感じました。そういうことってありますよね。幹部たちはデフォルメされて一面的にされていましたが、レッドは台詞の節々に様々な表情が伺えて面白いキャラだったと思います。

■アクション
・アクションの見栄えはとても良かったです。
毎回異なるいろいろな技が出てきて目にも鮮やかですし、技以外のシンプルな動きも一つ一つ丁寧に作られていました。

・ただし、ある意味逆効果だったかなと思うところもあります。
ハチャプリも結局いつものプリキュア方式だったからです。「プリキュアの劣勢→幹部が『xxxなんてくだらない』と馬鹿にする→『くだらなくない!』とプリキュアがキレる→必殺技ぶっぱで浄化」 いい加減このパターンには飽き飽きです。ハチャプリもアクションは良いものの、この流れの前座でしかなく、アクションで盛り上がれば盛り上がるほどいつものパターンにうんざりさせられました。フレプリみたいに格闘戦でダウンさせて隙を作ってから必殺技じゃダメなんですかねぇ…

・フォームチェンジの必殺技をCGにしたのは何とも言えない感じでした。
クオリティ自体は悪くないのですが、質感が違って本編から浮いていて全体としてはいまいちになっていました。完全なバンクなところも、アドリブが多い手描きアクションとつなげるには相性が悪かったと思います。使い方次第では面白くなりそうですけど、今回は入れてみただけで全然使いこなせていませんでした。次回以降に期待します。

■カワルンルン
・衣装交換も毎回の楽しみとして機能していて良かったと思います。
完全な販促要素で脚本に嫌われていたのは残念でした。「変身」という要素を戦闘以外でも身近に取り入れられるので面白いと思うんですけどね。

■大胆な切り方
・めぐみのお母さんの問題が「お母さんは大丈夫だから」で完全に終わったことは衝撃的でした。
めぐみのお母さんの病気といえば、めぐみの人格形成に大きく影響を及ぼした重要な要素で、当初めぐみがプリカードで叶えようとしていたことも病気の治療でした。そんな重要な要素があっさりと片付けられ、その後は何もなかったように話が進んでいきました。いつまでも引っ張るネタではないからそれはそれでいいかと思った時期もあったのですが、お母さんがサイアークに変えられてもめぐみが無反応だったり、お母さんが最終回に顔も見せなかったりしたことには愕然としました。まさかそこまで完全に切り捨てられるとは予想を遥かに超えていました。

・この大胆な切り方はすごいなと怒るどころか感心しました。
私が脚本家だったらどこかで妥協していたと思います。「最終回くらいは出して元気な顔を見せたほうが良いよな」とか考えてしまいます。1ミリのぶれもなくやりきったことはブルーのクズさとも共通しています。内容の良し悪しはともかく、この豪腕さはそうそう見られるものではないと思います。


【総合感想】

・アクションや敵陣営に清々しいまでにクズな神様など面白い要素もあったのですが、肝心なところで合わない作品でした。面白い部分がかえって「なんでそうなる!?」と落差として悪く働いていた印象です。もっと淡々としていたほうが全体の印象は良かったかもしれません。

・正直言って見ていてかなり辛かったです。
プリキュアのしていることが理不尽に見えると、ただの暴力でしかないのだなぁとしみじみ感じました。「幻影帝国がんばれ!プリキュア負けろ!」と何度思ったことか。敵を魅力的に描くのも考えものなんですね。以前はなぜこんなにおもしろいのに、みんな悪役を描かないのだろうと不思議に思うこともありましたが、理由がわかりました。悪の魅力は劇薬であり、使いこなせないと逆効果になるから使われないのですね。それがわかったのは一つの収穫でした。

・しかし受けた精神的ダメージは甚大です。
プリキュアを見続けるべきなのかと迷いが生じています。本当に面白いのか、プリキュアというだけで一年も使う価値があるのか、それらに対する答えを失ってしまいました。
次のプリキュアが新たな光明をもたらしてくれることを祈ります。

コメント

16 件のコメント :

  1. こーひーかっぷ2015年2月1日 18:03

    レビューお疲れ様です。

    なんだか、色々駄目すぎて、思い返すとため息しか出てきませんね…Owl0079さん同様、私もヒメという素晴らしいキャラをここまで活かせなかった(活かそうともしなかった?)ことはおおきな問題だと感じました。めぐみに関しては、レッドと対峙し、抱擁されたときに、「漸くめぐみが成長するのか!」と一瞬期待していました。直後にめぐみはレッドを拒絶してしまいました。ブルーに心酔し、誠司を邪魔にし、レッドを拒絶する。脚本で無理矢理結果オーライになっているだけで、何一つ良いことしていないぞ、この人…

    【新スタートレック】というSFものの洋ドラに、脚本家ストライキのせいで一シーズンの殆どがとても見られたものじゃない出来に仕上がってしまったことがありましたが、ハピネスチャージプリキュアも同規模の人材トラブルがあったのかと思ってしまうくらい、酷かったです。

    とりあえずは、プリプリに期待します。

    返信削除
    返信
    1. 蓋を開けてみたら、めぐみ一本でヒメも他もおまけでしたね…
      序盤のヒメは好きだったので残念です。同時に不思議でもあります。めぐみの話をするなら、一足先にダメな子から成長しちゃったヒメは不都合な存在に思えます。ヒメを除けば、ゆう子もいおなも誠司も既に完成した天才系で、めぐみのダメな印象もできすぎの周りに比べれば仕方がないと和らいだはずです。どういうつもりでヒメを入れたのかが気になります。

      あの突き放すシーンは酷かったですね。
      突き放してから理由を言っても言い訳にしか聞こえません。せっかくの説得するチャンスを無駄にしていました。せめて語りかけながらゆっくりと突き放すべきでした。
      めぐみ関連のことは「ハニーなんとかして。君ならできるだろう!」って思うところがたくさんありました。

      幻影帝国の最後含めて終盤の内容とめぐみ以外のメンバーの空気っぷりは不可解でしたね。
      本当にこうするつもりで進めてきたのだろうかと戸惑うことばかりでした。こうするならこうするで、もっと相応しい流れがあったと思います。

      削除
  2. こーひーかっぷ2015年2月2日 15:19

    ファントム戦で、ハニーが無双していたのを見て、これが本来のあるべきパワーバランスなんじゃないかなと思いました。大先輩、国内外で大活躍&頼られている…実はハニーがチーム中最強と言うのをライター達が共通の認識として持っていればまた違ったのかもな〜と。

    もう忘れようw

    返信削除
    返信
    1. ハニーは戦闘でもイデオロギーでも強すぎたと思います。
      無敵であることがハニーの証みたいになってしまってそれ以上キャラを掘り下げることもできず、脚本家にとってもアンタッチャブルな存在になってしまったように感じました。どうしたらいいのかわからないから、”とりあえず”で活躍させ、とりあえずでご飯ご飯と言わせていた印象です。
      本来ならサブキャラだとしても愛の多様性の一つとして機能しそうなポジションだったんですけどね。

      まぁ、チーム名でありコンセプトでもある「ハピネスチャージ」や幸せという単語をめぐみ以外がほとんど使わなかったので、「ハピネスチャージプリキュア=めぐみのこと」ということだったんでしょうね。ストーリー構成上ではヒメもゆう子も世界中のプリキュアと同じ程度の存在だったのでしょう。

      削除
  3. ラブリーは言う事が無いから「愛があれば~」と連呼していたようにしか見えなかったです
    とりあえず、愛と言うてれば解決するだろと思っていた節があります
    レッドは愛していたら滅んでしまったから歪んだのにね
    分かってない奴に説教されるのが一番ムカつく、とはこの事

    それと一番の問題児は実はハニーかも…
    無害に見せかけて話を悪い方向に引っ張っているようにしか見えません、フラグや盛り上がりそうな所を全部潰している様な…
    欠点を肯定して以降放置したのも無責任すぎてドン引きしました

    返信削除
    返信
    1. めぐみの主張の正当性が私には最後までわかりませんでした。
      愛というのは「自分の愛のほうが正しい。あなたのは間違ってる」なんて語るものではないと思うのですが。大半の出来事が「大勢の人にとって迷惑だから止めて」で済む話にいちいち愛を持ちだすことが不可解でした。

      ゆう子自体は電波系だと思うのですが、なぜか作中では常識人扱いでした。
      しかしそもそも私は主役のめぐみの考えも理解できていないので、めぐみのシンパであるゆう子を理解できないのは当然かもしれません。

      削除
    2. >めぐみの主張の正当性が私には最後までわかりませんでした
      私もです
      愛があればいいというけど、好きな人に別の好きな人が居た場合の解決法が特に絡みも無かった一般人の男で妥協て…
      大体不倫だとか略奪愛だとかはお前にとってどうなんだよと言う感じです
      この世の全ての人が平等に貰える筈の無い愛が価値観の基準なのが本当に腹立たしいです

      >めぐみのシンパ
      個人的には、実はハニーはシンパじゃないんじゃないかな?とは思います
      「よくわかんないけど、こいつの意見に合わせて居れば一番楽だからとりあえずしたがっとこう」みたいな意思の無さ+邪悪さを感じます
      無意味に変身を秘密にしたり「ラブリーには強く言えないから」と直接の言い合いから逃げたりしてるので余計にそう見えます。しかも作中でラブリーの次に親密だったであろうブルーの外見の悪口を平然と笑いにする始末、ラブリー居ない所で同じ事やってんじゃねえのこいつは

      作者は一歩距離を置いたお姉さんにしたかったのだろうけど、
      単独行動をしていたフォーチュンとポジション的にだだ被りしてるし問題行動や電波行動が多すぎて全部のキャラの引きだし{母性愛があるとかちょっと浮世離れしてるとか戦いに慣れているとか}をちょこちょこと荒らして行っただけのキャラになってしまった印象ですね

      削除
    3. 「裏切ったから殺す!」というミラージュ様の愛と、「ふられたら諦める」というめぐみの愛、どちらが愛の形に見えるかと言われたら、めぐみのほうは選択肢にも入りませんよね。

      そうですね。シンパと言うほどではないと思います。
      ストーリー上ではめぐみに合わせていましたが、ゆう子にとってめぐみは”友達”であって大切な存在ではないのではないかと見えることもありました。
      いると楽しいから友達してるのであって、そういう存在でなくなったらあっさり見捨てそうなところもありました。だからめぐみに対しても深く関わったり、説得しようとしないのではないかなと。価値観の最上位要素は自分とご飯であって、めぐみたちはだいぶ下の存在なのではないかと思います。

      ご飯教のカルト信者にして教祖という一面以外描けていなかったと思います。
      それならそれで、なぜそうなったのかとどうしたいのかを掘り下げてくれれば話は成立したと思うのですが、それもありませんでした。
      しかし始めからめぐみ以外は描く気がなかったみたいなので半端に人間味を持たせて、いおなみたいに空気化するよりはマシだったようにも思えます。個性と呼べるものがあるだけベターな選択だったのかもしれません。

      削除
  4.  匿名での投稿失礼します。私自身ハピネスを全話視聴したわけではありませんが、友人から、見て感想を聞かせてくれと言われたので、話数を限定して視聴しましたが、めぐみが全く成長していないことに驚嘆しました。この手の作品では主人公の成長することも醍醐味であるはずなのに、終始『愛、愛』と連呼し、相手のことを理解せず、自分の主張を押し通そうとする姿に寒気がしました。常に誰かに依存しているように思え、その依存先の変わる(対象の変化ではなく、精神の変化)ことに否定で入ってしまう描写も見て、自分勝手と思います。脚本が暴走したのか、それともめぐみのような子供が当たり前に成ってしまった世の中を嘆くか分かりません。

     ハピネスで良かったと思えるのは、ヒメの成長が見ることが出来ただけでも評価できると思います。またこの作品は、今後のアニメ作品に対しての警鐘なのかもしれません。

     最後に、プリキュアシリーズでは、テンプレートですが、異世界が襲われて地球に逃げ込み、地球が戦場になるわけですが、自分の尻拭いを赤の他人に押し付けてしまう風潮が嫌です。10代の少女達の貴重な時間を拘束し危険手当無報酬の休日出勤、最後、ラスボスを倒したらお礼だけを言って帰ってしまう。今でこそ敵との戦闘で壊れたモノは終了後直されるが、もしこれが無かったら、『世界は平和になった、振り返ると荒廃した世界が広がっていた』でしょうか?

    返信削除
    返信
    1. 本文のとおり、お話の意図は私にはさっぱりわかりませんでした。
      めぐみが自分勝手に見えたことが解釈として正しいのかどうかさえわかりません。めぐみが幸せになったようでもなく、他の誰かが救われたわけでもなく、めぐみがこじらせていくのを眺めているような印象が強く残りました。ハチャプリの言いたかったことは何だったのでしょうね。

      ヒメは私も好きでした。(過去形)
      2クール目に入ってからは出番もないし、描写もない空気になっちゃって残念です。

      >自分の尻拭いを赤の他人に押し付けてしまう風潮が嫌です。

      そうですね。この点に関しては私も同感です。
      悪との戦いは基本的に厄介事でしかないんですよね。奪われないための現状維持の戦いか、他人(妖精)のものを取り返すための現状回帰の戦いであって、基本的にプリキュアとして戦う少女たちへのメリットはありません。

      作中で描かれるプリキュアにとってのメリットは、大きく分けて2つだと思います。
      1)精神面での成長
      2)救世主願望
      この2つです。

      1)の精神面での成長は、敵を超えるべきハードルとして見立て戦いや妖精との関わり合いを通して精神面で成長することです。プリキュア5やスマプリで顕著ですね。
      妖精が来なければ戦いがなければ成長もなかったのだから苦労は無駄ではなかった、という必然性を与えて綺麗な結末に持ち込めます。

      2)の救世主願望は、過剰な正義感を満たすことです。
      こちらはドキプリのマナやハチャプリのめぐみで顕著です。人を助けたい、誰かを守りたいという願望が元々あるから、妖精や人々のために戦うのは当然であり報酬も必要ないという理由を生み出せます。軽度であれば当たり前の正義感ですが、ときどき「何がそこまで突き動かすんだ?」と戸惑うほどの執着を見せるキャラもいるので分類としては救世主願望と呼んでいます。

      プリキュアシリーズの多くはこの2つの要素のミックスで、どちらかをメインにする形で成り立っていると思います。プリキュアに限らず、突然能力を与えられるタイプの少年・少女のヒーローものだと王道のパターンですが。

      個人的にはこの手の理由はやや物足りなく感じます。
      特にプリキュアの場合、明らかに日常生活を犠牲にして戦っている子が多いですし。元々今の生活に満たされていない人物などであれば戦いそのものに充足感があるからまぁいいかと思えますが、プリキュアの適格者は良い子ばかりで戦いや出会いがなくてもいずれ同じような道を辿れるだろうと安心して見られる子が多いのでなおさら戦う理由とメリットが気になります。それこそ匿名さんの仰るようなバッドエンド系のストーリー展開のほうが自然に思えるような流れになってしまいます。

      ハチャプリには「プリカードで願いが叶う」という大きなメリットがあったので、そこを活用してくれたら上手くやれたのではないかと思います。ちょっと即物的なので扱いは難しいと思いますが。めぐみの母親の病気とかちょうどいいと思ったんですけどね…

      今放送しているプリンセスプリキュアはその辺りを上手くやっているなと感心しています。「夢を守るために戦うのがプリキュア」と定義し、プリキュア本人たちの夢と思いを描くことで夢がいかに大切であるかを語り、他人の夢も踏みにじらせないことに説得力を与えています。
      それとイケメンの使い方も適切です。5のココとナッツやドキプリの岡田みたいにプリキュア任せではなく、自分なりにできることをやっていて、いざとなれば自分が犠牲になることも厭わない覚悟を見せてくれました。あくまで「助けてもらっている」「好意に甘えるばかりで迷惑をかけている」と自覚していて、謙虚な姿勢を崩さず、ことあるごとに感謝を示す態度に好感が持てます。こういう相手なら助けてあげたいと思うのも共感できます。

      削除
    2. 筆者様の文を読んで指摘通りと思います。プリキュアを見て気になったのは力の在り方です。戦隊やライダーでは1クール目の序盤あたりに自分の力について悩むことがあります。『良き方向に力を使わなければ駄目だ』という葛藤や『間違った使い方をして被害を拡大させてしまった』など、主人公の成長に一役買うのですが、プリキュアでは『自分の行動は常に正しいんだ』というある意味、過剰な正義の暴走だとおもいます。好意的に見れば『信念を曲げず突き進む』ですが悪く見ると『頑固で独善的』だと言えます。

      今放送されているプリンセスプリキュアも好意的に見ることはできますが、賛同できない部分もあります。夢を叶える為に努力することはとても大事ですが、他人の夢を守る為に自分の夢を犠牲することや夢を叶えて勝者となったとき、そこには夢破れて敗者になった者も居るということを隠しているように見えます。

      最後にこれからもプリキュアは勧善懲悪で良いのか?と思います。ハピネスではプリキュア達の正義がこれ見よがしとクローズアップされていましたが、『悪には悪の理由』もあると思います。プリキュアは正義で本当に正しいのか?この先これの答えが出ることを期待しています。

      削除
    3. >好意的に見れば『信念を曲げず突き進む』ですが悪く見ると『頑固で独善的』だと言えます。

      そういう側面はあると思います。
      そのためにプリキュアの適格者たちは基本的に”良い子”なのだと思います。プリキュアは基本的に力を与えるアイテムが適格者を選ぶか、相応しい精神を持ってないと発現しないシステムになっています。なので使う側の間違いは起こりえないことが前提になっていると考えます。ライダーや戦隊とはそこが大きく異なるので同じ基準をあてはめることは妥当ではないと私は考えます。

      >他人の夢を守る為に自分の夢を犠牲することや夢を叶えて勝者となったとき、そこには夢破れて敗者になった者も居るということを隠しているように見えます。
      >『悪には悪の理由』もあると思います。プリキュアは正義で本当に正しいのか?この先これの答えが出ることを期待しています。

      プリキュアという表があればそういう裏の存在もまたあるのは確かにそうだと思います。ただ、プリキュアが作品上のテーマとして扱うべきかというと、私はそうは思いません。
      なぜかというと、それは脇道だからです。「正義とは?愛とは?夢とは何だ!」という途方も無い大きな目標に突き進み少しでも表現しようとするのが本道であり、その裏にあるものはあくまで脇道にすぎないと思います。脇を塞ぐために力を注いで、本道の歩みを止めてしまっては本末転倒だと思います。
      そういった細かい点を塞ぐことに心を配るよりも、果てしなく続いている道を前に進み続けることに全力を尽くすことが、私がプリキュアシリーズに望むことです。完成度を上げることと更なる深みを目指すことは両立しえないことではありませんしね。

      それに単純な勧善懲悪を否定した王道に対するアンチテーゼの作品は他にいくらでもあります。そういうのが見たければ別の作品を見るほうが良いと思うので、私はプリキュアにそういう方向性を目指してほしいとは思いません。穴があるとスタッフが自覚していてくれればそれで充分です。

      削除
  5. ファウストK2017年2月22日 21:23

    はじめまして。
    プリキュアの感想を色々見て回っていたらこちらにたどり着き、自分の意見と共通する箇所が多かったのでコメントさせていただきました。

    筆者さんもおっしゃられてましたが、本作はとにかくめぐみの存在が(悪い意味で)大きいと思います。めぐみ中心に物語を描いた割に、肝心のめぐみに関する構築が全然仕上がってないんですよね。
    上で描かれているように、めぐみは『目標を実現させるために努力する』という姿がまったく見られません。そのくせ理屈だけは無駄に大きく語るので、説得力もあったもんじゃありません。
    また、めぐみは人助けをすることが生きがいという設定だそうですが、これは深く考えれば、困ってる人がいなくなってみんなが幸せになったら自分はここにいる意味がなくなり、人助けをしたいから困ってる人を探すという。という理解不能な事態になってしまいます。あまりに本末転倒です。
    ラストの誠司やレッドとの対決も、これまでの積み重ねが全く出来てなかったのも相まって、めぐみの都合のいい考えで無理矢理相手を黙らせているようにしか見えませんでした。
    にも拘わらずこれらの問題点が最後まで解決されず、結果めぐみは自分の言ってることが破綻してようが相手の理屈などお構いなしにごり押しする最悪な主人公として描かれてしまいました。プリキュアの味方キャラにこんなに不快感を感じたのは初めてです。
    これでせめて周囲の仲間をもっと積極的に書きこんでフォローしてくれれば良かったんですが、ひめといおなはドラマに区切りつけて以降は脇役の域を出てませんし、ゆうこに至っては最後まで何がしたかったのかわかりませんでしたし…

    他にも…
    商品化前提で作られたのが見え見えな、夢が全く感じられないプリチェンミラー。(フォームチェンジは販促以上の必要性が見受けられないわ、プリカードで願いを叶える話も消えるわ…)
    たくさん出した割には全く有効活用できてなかった海外のプリキュア。(ラブリーとの繋がりがほぼ皆無にも関わらずみんなで助けに来るのがめちゃくちゃ不自然。あれならそれぞれが自分たちの国で戦ってる方がよかった)
    語る価値もない青神   と、見返すたびに問題点ばかりが浮き彫りに…

    そんなわけで自分は歴代でハピネスチャージが一番嫌いです。その主人公であるめぐみも、歴代のプリキュアでダントツで大嫌いです。
    ドキドキが途中からつまらなくなって、「今年こそは」と期待していただけに尚更ガッカリしました。
    おかげで次作GOプリは当初乗り気になれませんでしたが、こちらはいい意味で期待を裏切ってくれました。トワイライトが登場したころから一気に面白いと感じるようになり、今では歴代で一番大好きな作品です。

    返信削除
    返信
    1. ファウストKさん、はじめまして。

      >本作はとにかくめぐみの存在が(悪い意味で)大きいと思います。

      めぐみが嫌いだと辛いですよね。
      変化の方向も恋愛に振り切っているので、めぐみもブルーもどちらも好きになれないと全体の話についていけませんでした。

      >商品化前提で作られたのが見え見えな、夢が全く感じられないプリチェンミラー。

      コスプレ機能もフォームチェンジも活かされなくて残念でした。
      販促ノルマの商品を放置する一方で、ビームとかソードとか商品に関係ないところを伸ばしていたのはどうかと思いました。CGの使い方の迷走のせいもあったのでしょうがバランスが悪かったです。

      削除
  6. プリアラ総括から辿って来ました。
    個人的にはある程度評価してるし要素自体は結構革新的と言うか冒険してたんですけど後のスタッフインタビュー見てる限りだとPとSDとシリーズ構成の思惑が見事に空中で激突して墜落して行った作品としか言い様がないですね…。
    個人的には恋愛要素抑えて初期案にあったらしい「ハピネスチャージプリキュアが世界を巡って世界プリキュアをお助け」の方向に行っても面白かったのかなと。

    初期設定だけで作ったらしい春映画と秋映画はそこそこキャラがまとまってるので方向性と出発点は間違ってないんですが何故かその着地点が悪趣味極まりないって言う不可解な作品と申し上げれば大体伝わるんでしょうね。
    実際あらゆる数字が宜しくないのは事実なんですけど18年現在で公式がほぼ「いなかったもの」同然に扱うのは応援してくれてた当時のファンに無礼ではないかなぁとは思います。
    長文失礼しました。

    返信削除
    返信
    1. >個人的には恋愛要素抑えて初期案にあったらしい「ハピネスチャージプリキュアが世界を巡って世界プリキュアをお助け」の方向に行っても面白かったのかなと。

      私はそれはそれでどうだろうと疑問に思います。
      結局、海外プリキュアがしょぼく描かれてラブリー崇拝で終わりかねないと思います。ゲストキャラをプリキュアとして描こうとすると時間がかかり、そうなると主要キャラに割ける時間が減るので根本的にストーリーを展開することが厳しいと思います。

      >初期設定だけで作ったらしい春映画と秋映画はそこそこキャラがまとまってるので方向性と出発点は間違ってないんですが何故かその着地点が悪趣味極まりないって言う不可解な作品と申し上げれば大体伝わるんでしょうね。

      もうこれは好き嫌いの問題だと思います。
      私には理解できませんでしたが、スタッフはこれを良いと思ったのでしょう。

      削除

 コメントは承認後に表示されます。
*過度に攻撃的な言葉や表現が含まれている場合、承認されない場合がございます。節度と良識を保った発言をお願いいたします。