『蒼穹のファフナー EXODUS』 1&2話:感想
・ファフナーの感想です。
ファフナーはリアル放送当時に見て、劇場版は今回の新シリーズが始まるので年末に慌てて見ました。テレビシリーズ自体はもう10年も前の作品なんですねぇ。それで直系の新シリーズが始まるのはすごいことですね。1話も2話も登場人物の描写と情報量がたっぷりで大満足でした。やっぱりファフナーは面白いですね。
■みんなそこにいる
・1話はみんな大きくなったなぁ、としみじみ感じました。
剣司なんていつの間にか後輩だけでなく一騎にまで気を使えるようになっていて驚きました。みんな将来のことを考えて進路を決めて歩み始めていて、劇場版でパイロットになった芹たち後輩メンバーにも更に若手の後輩ができていて、時の流れを感じました。作中では劇場版までで2年。劇場版からEXODUSまでに2年半で約5年も経っているから当然なんですけどね。
・個人的にはカノンが可愛くなっていたのが嬉しいですね。
劇場版のロングヘアーも良かったですがヒロインの総司と後ろ姿が被るという致命的な問題がありました。ショートヘアー+カチューシャはカノンらしさもあって良いと思います。服装も変化があったように感じました。前作と劇場版の私服は翔子のおさがりという印象がありましたが、EXODUSのショートパンツは翔子っぽくなく、カノン自身で選んだもののように見えました。カノンもおしゃれするようになったのかと思うと胸にこみ上げてくるものがありました。
・そんな中、一騎はあまり変わっていませんでした。
ホッとするところもある一方、ひどく不安に感じました。達観したような厭世的でもあるような雰囲気で、なんだかすぐにでも消えてしまいそうに見えたからです。3年の寿命よりもメンタルのほうが心配になりました。
今の一騎の本音が見えないところがもどかしいですね。一騎は元から口数が少なく、何を思っているのか心境が見えづらいところがありましたが、以前は戦闘含めて行動から推し測ることができました。しかし今回は機体に乗ることはなく、見守る立場にいます。見守るだけの一騎も辛いのですが、見てるこっちも辛いです。いっそ早く戦ってくれないかな、と思ってしまうこともありますが、それが意味することを考えるとやっぱり今のままがいいのかなとも思い、複雑な気持ちになります。
■ファフナーの進歩・フェストゥムの進化
・2話は戦闘がメインでした。
ヒュンフのシールド一体型砲台や戦いぶりを見ていて「ファフナーも強くなったもんだなぁ」と思いました。芹の機体も始めは衝角が見当たらず、外されて良かったな~なんてのんきに思ってたら芹共々パワーアップしていました。
・でもフェストゥムはもっと強くなっていました。やばいですね。一番雑魚なスフィンクス型であれとか冗談じゃないです。溝口さんなんて1話の間に3回も死にそうになっていました。新シリーズだけに今度こそダメかと思いましたよ。この上、超大型個体や謎のステルス個体までいるなんて…
・ファフナーの戦闘はこのアップダウンが見事ですよね。
味方の活躍や優勢ムードもしっかりあるから、敵の醸し出す絶望感がより一層際立ちます。主人公側の被害も戦死だけでなく、敵に同化されて再起不能になることからファフナーの副作用での心身の異常、戦いと痛みの恐怖からの心神喪失までいろいろなパターンがあります。おかげでやられたときのプレッシャーはもちろん、勝っていても油断はできず、絶えず緊張感があります。この構成はファフナーの魅力の1つだと思います。
■人類軍部隊
・マカベ因子とか真矢の父と全く同じ「ミツヒロ・バートランド」の名を持つジョナサンとかいろいろ気になる新キャラたちです。
個人的には人類軍ファフナーの同化抑制措置がどうなっているのか気になっています。竜宮島は前期終盤にミョルニアがもたらした知識のおかげでだいぶ改善できましたが、人類軍が島を占拠した時点ではこの技術はありませんでした。となると、人類軍ファフナーのパイロットは前期の一騎たち並に危険なはずです。人命軽視が当たり前の人類軍ですし、その辺りがどうなっているのか非常に気になります。もしも電池扱いのままだったら、一騎が自分のせいだと更に背負い込んでしまいそうな気がします。
・あと1つ気がかりなのは、カットされた戦闘の内容です。
劇場で先行公開された1話は15分くらい長いバージョンだったそうです。見た人の感想を見る限り、テレビでは主に冒頭の人類軍vsフェストゥムの戦闘がカットされたみたいです。これ自体はフェストゥムの描写や人類軍関連は後で補完可能なので適切な判断だと思うのですが、唯一ジョナサンたちパイロット勢の心境が気がかりです。状況から考えて、彼らにとってはあの1戦が大きなトラウマになっているようでした。どんな戦いで何を思ったのか、それは彼らを理解する上で重要なファクターになると思います。それを知らないと感情移入する上での妨げになりはしないかと、そこだけは少し不安があります。
■エメリー
・私は隈付きもじゃ子が好きです。根暗とか余計な設定がつかない美少女はレアなのでとても嬉しいです。性格も思ったよりも明るく可愛い子でした。そんなわけでは個人的には好印象だったのですが、2話で少し恐くなりました。
・家族全員が同化されて1人生き残ったという点が穏やかじゃありません。1話でも「今まで見向きもしなかったのに」という将軍の台詞がありました。フェストゥムと意思疎通ができるというよりフェストゥムのスパイかシンパなんじゃないかと怪しく思えてきました。話を進めるためにはチートキャラの美羽ちゃんを無力化する必要がありますし、胸騒ぎがしてなりません。
■OP
・今回は右と左、それに正面と登場人物の位置や向きが印象に残る構図でした。
前期のOPに仕掛けがあったので今回も何か仕込んであるのはないかと疑ってしまいますね。しかし何度か見た限りでは具体的な考えは浮かびませんでした。強いて言えば、エメリーとジョナサン、それに真矢と1話からぼやきっぱなしの里奈が同じ左側に属しているのは引っかかりました。あからさまに怪しいのですが、何を意味しているのでしょうね。それが問題です。
・個人的に気になったのは新後輩3人組の零央(お菓子屋)でした。
機体が次々と映るシーンで1人だけ正面を向いていました。OP中で他に正面を向いているのは一騎や真矢などメインキャラクターだけです。1話の様子でも年齢相応にあどけない2人に比べて落ち着いていて妙に老成した感じがしました。どことなく昔の一騎に似ているような感じもして妙に引っかかりを感じています。
・次回の3話のタイトルは「対話の代償」
見るからに不穏なタイトルですがいったい何が起きるのでしょうか。
ファフナーはリアル放送当時に見て、劇場版は今回の新シリーズが始まるので年末に慌てて見ました。テレビシリーズ自体はもう10年も前の作品なんですねぇ。それで直系の新シリーズが始まるのはすごいことですね。1話も2話も登場人物の描写と情報量がたっぷりで大満足でした。やっぱりファフナーは面白いですね。
■みんなそこにいる
・1話はみんな大きくなったなぁ、としみじみ感じました。
剣司なんていつの間にか後輩だけでなく一騎にまで気を使えるようになっていて驚きました。みんな将来のことを考えて進路を決めて歩み始めていて、劇場版でパイロットになった芹たち後輩メンバーにも更に若手の後輩ができていて、時の流れを感じました。作中では劇場版までで2年。劇場版からEXODUSまでに2年半で約5年も経っているから当然なんですけどね。
・個人的にはカノンが可愛くなっていたのが嬉しいですね。
劇場版のロングヘアーも良かったですがヒロインの総司と後ろ姿が被るという致命的な問題がありました。ショートヘアー+カチューシャはカノンらしさもあって良いと思います。服装も変化があったように感じました。前作と劇場版の私服は翔子のおさがりという印象がありましたが、EXODUSのショートパンツは翔子っぽくなく、カノン自身で選んだもののように見えました。カノンもおしゃれするようになったのかと思うと胸にこみ上げてくるものがありました。
・そんな中、一騎はあまり変わっていませんでした。
ホッとするところもある一方、ひどく不安に感じました。達観したような厭世的でもあるような雰囲気で、なんだかすぐにでも消えてしまいそうに見えたからです。3年の寿命よりもメンタルのほうが心配になりました。
今の一騎の本音が見えないところがもどかしいですね。一騎は元から口数が少なく、何を思っているのか心境が見えづらいところがありましたが、以前は戦闘含めて行動から推し測ることができました。しかし今回は機体に乗ることはなく、見守る立場にいます。見守るだけの一騎も辛いのですが、見てるこっちも辛いです。いっそ早く戦ってくれないかな、と思ってしまうこともありますが、それが意味することを考えるとやっぱり今のままがいいのかなとも思い、複雑な気持ちになります。
■ファフナーの進歩・フェストゥムの進化
・2話は戦闘がメインでした。
ヒュンフのシールド一体型砲台や戦いぶりを見ていて「ファフナーも強くなったもんだなぁ」と思いました。芹の機体も始めは衝角が見当たらず、外されて良かったな~なんてのんきに思ってたら芹共々パワーアップしていました。
・でもフェストゥムはもっと強くなっていました。やばいですね。一番雑魚なスフィンクス型であれとか冗談じゃないです。溝口さんなんて1話の間に3回も死にそうになっていました。新シリーズだけに今度こそダメかと思いましたよ。この上、超大型個体や謎のステルス個体までいるなんて…
・ファフナーの戦闘はこのアップダウンが見事ですよね。
味方の活躍や優勢ムードもしっかりあるから、敵の醸し出す絶望感がより一層際立ちます。主人公側の被害も戦死だけでなく、敵に同化されて再起不能になることからファフナーの副作用での心身の異常、戦いと痛みの恐怖からの心神喪失までいろいろなパターンがあります。おかげでやられたときのプレッシャーはもちろん、勝っていても油断はできず、絶えず緊張感があります。この構成はファフナーの魅力の1つだと思います。
■人類軍部隊
・マカベ因子とか真矢の父と全く同じ「ミツヒロ・バートランド」の名を持つジョナサンとかいろいろ気になる新キャラたちです。
個人的には人類軍ファフナーの同化抑制措置がどうなっているのか気になっています。竜宮島は前期終盤にミョルニアがもたらした知識のおかげでだいぶ改善できましたが、人類軍が島を占拠した時点ではこの技術はありませんでした。となると、人類軍ファフナーのパイロットは前期の一騎たち並に危険なはずです。人命軽視が当たり前の人類軍ですし、その辺りがどうなっているのか非常に気になります。もしも電池扱いのままだったら、一騎が自分のせいだと更に背負い込んでしまいそうな気がします。
・あと1つ気がかりなのは、カットされた戦闘の内容です。
劇場で先行公開された1話は15分くらい長いバージョンだったそうです。見た人の感想を見る限り、テレビでは主に冒頭の人類軍vsフェストゥムの戦闘がカットされたみたいです。これ自体はフェストゥムの描写や人類軍関連は後で補完可能なので適切な判断だと思うのですが、唯一ジョナサンたちパイロット勢の心境が気がかりです。状況から考えて、彼らにとってはあの1戦が大きなトラウマになっているようでした。どんな戦いで何を思ったのか、それは彼らを理解する上で重要なファクターになると思います。それを知らないと感情移入する上での妨げになりはしないかと、そこだけは少し不安があります。
■エメリー
・私は隈付きもじゃ子が好きです。根暗とか余計な設定がつかない美少女はレアなのでとても嬉しいです。性格も思ったよりも明るく可愛い子でした。そんなわけでは個人的には好印象だったのですが、2話で少し恐くなりました。
・家族全員が同化されて1人生き残ったという点が穏やかじゃありません。1話でも「今まで見向きもしなかったのに」という将軍の台詞がありました。フェストゥムと意思疎通ができるというよりフェストゥムのスパイかシンパなんじゃないかと怪しく思えてきました。話を進めるためにはチートキャラの美羽ちゃんを無力化する必要がありますし、胸騒ぎがしてなりません。
■OP
・今回は右と左、それに正面と登場人物の位置や向きが印象に残る構図でした。
前期のOPに仕掛けがあったので今回も何か仕込んであるのはないかと疑ってしまいますね。しかし何度か見た限りでは具体的な考えは浮かびませんでした。強いて言えば、エメリーとジョナサン、それに真矢と1話からぼやきっぱなしの里奈が同じ左側に属しているのは引っかかりました。あからさまに怪しいのですが、何を意味しているのでしょうね。それが問題です。
・個人的に気になったのは新後輩3人組の零央(お菓子屋)でした。
機体が次々と映るシーンで1人だけ正面を向いていました。OP中で他に正面を向いているのは一騎や真矢などメインキャラクターだけです。1話の様子でも年齢相応にあどけない2人に比べて落ち着いていて妙に老成した感じがしました。どことなく昔の一騎に似ているような感じもして妙に引っかかりを感じています。
・次回の3話のタイトルは「対話の代償」
見るからに不穏なタイトルですがいったい何が起きるのでしょうか。
あなたのファフナーを見ていたのですか。私もです。
返信削除これから、ファフナーのことを思う存分 語りたいものです。
ファフナーは私にとって、私が冲方さんを初めて知った作品であり、脚本家の違いで作品がこうまで変わるものかと教えてくれた思い出深い作品です。
削除もしかして、ザインの方がニヒトよりも拘束がキツイのは、ニヒトに比べてパイロットとのつながりがより強いからなのでしょうか?
返信削除あれはたぶん一騎を乗せないためだと思います。
削除ザインは勝手に動いたりしませんし、存在自体を危険だと思っているのはカノンくらいでしょう。戦力としては最強なので本来は取っておきたいはずです。しかし放っておくと劇場版のように一騎が乗り込んでしまう可能性が高いので隔離する必要があります。そのジレンマの結果があの外そうと思えば外せる程度の拘束なんだと思います。