『宇宙戦隊キュウレンジャー』 第28話「怪盗BN団、解散…」:感想

2017年9月3日

【ストーリー】

■感情とは?
・私はナーガ悪堕ち編の内容にはわりとついていけてません。
ラッキーたちの言っていることがよくわからないからです。ラッキーたちは前のナーガに戻したいとしきりに言っていますが、それは必要なんでしょうか?
私は悪ナーガの凶暴性と感情を得たナーガを否定することは別問題だと思います。2つの問題を一括りにして感情と呼ぶのは私には違和感があります。そこがピンと来ません。

・感情を得たなら得たで、「だからといって破壊活動や勝手なふるまいは許されない」と正論をぶつけたり、「そんなものは本当の感情ではない。感情があるなら他人への思いやりや他人の痛みを感じる心があるはずだ」と説いたり、いろいろなアプローチがあると思います。
感情という繊細な題材を扱うのに、全否定か全肯定のどちらかというのは適さないと思います。この辺は肌に合いません。

■信じた理由
・ラッキーたちがなぜかアキャンバーの言うことを信じたことが不思議でした。
なんで信じたのでしょう? 信じる理由が全く思い当たりませんでした。そもそもラッキーたちにとってアキャンバーは「ナーガを騙した悪いやつ」だと思います。なんでそんなやつを信じたのかさっぱりわかりません。

■バランスの罪
・「最初はナーガを騙していた」って、そういう大切なことは先に言っておいてほしかったです。今回のタイトルは「怪盗BN団解散」でしたが、これじゃそもそも結成したのが間違いだったのかもしれません。
その件に対する疑念もナーガが今怒っている理由やなかなか感情が得られないと焦った理由の一つなのではないかと今回見ていて思いました。
重要なことなのに知らされていないことが一つあると「まだ他にもあるんじゃないの?」と疑心暗鬼で不信感が募ってしまいます。こういう流れは止めてほしいです。


【アクション】

■リアリティ
・冒頭の変身シーンが良かったです。
「なんとか敵の攻撃を掻い潜りながらの変身」という感じに見えました。突発的な戦闘というシチュエーションと合っていて臨場感が増していました。

・射手座を使ったときのゴールドとメタルの揉み合いもリアリティのある泥臭い揉み合いで良かったです。こういうリアリティは良いと思います。

■それも増やせるんだ…
・双子キュータマで人を分身させられるのは知っていましたが、ボイジャーまで増やせるとは驚きでした。余計に扱いがめんどくさい存在になったと思います。敵が多いとか事あるごとに「双子を使えば?」と思ってしまうでしょう。


今回は珍しく気になる引きでびっくりしました。
28話にして遂に次回への引っぱり方を覚えたのかとちょっと感動しました。まぐれや偶然かもしれないけど、とりあえず喜んでおきます。
これで次回の冒頭で「実はオライオンはやられたツルギたちを助けに来ただけで、真犯人は別にいました!」なんてずっこけ展開じゃないといいのですが。

コメント

4 件のコメント :

  1. 今回の問題点は、別にナーガが間違ってるわけじゃないって事ですね。ナーガ自身は至って正論だし(暴れてることへの是非はともかく)、アリのままに感情を得れば、まあこうなるよねって感じなので、止めようとするキュウレンジャー側に全く感情移入出来ませんでした。

    キュウレンジャー側がやるべきなのは、感情をまんま出すだけでなく、理性で乗りこなすんだーとか、主様が書いてたように、優しさなどの感情に呼び掛ける事ではなかったでしょうか?

    感情自体にいい悪いはありませんからね、それをどう落とし込むのか、見ものではあります。

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    1. 傍から見ていると、ナーガの怒り方は正しくて、ラッキーたちの主張は間違っているように見えるのが困りますね。
      今まで特に協力してくれなかった連中に「お前の感情は間違ってるから捨てろ」なんて言われたらそりゃ聞く耳持たないし、怒るのも当然だと思います。

      キュウレンジャーに戻る余地を残すために、ナーガの悪堕ちを自分の意思で行っているのか洗脳されているのか曖昧にしようとして失敗しているのではないかと疑ってしまいます。

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  2. ボイジャー分身についてなのですが、春に公開された映画「超スーパーヒーロー大戦」の中で既に行われていました。映画ではシシボイジャーを2つに増やして8体のボイジャーがそれぞれ合体しており上手い消化の仕方だと思ったものですが、あまり何回も活用されると便利過ぎて面白味がないですね…イカーゲンの時と同じで、もうずっとそれ使えばいいじゃんと思ってしまいます。
    ナーガ編は私もあまりついていけません。というのは一応の当事者であるバランス以外のメンバーは割り込む資格が無いと感じるからです。「お前ら今まで本当にナーガを大事に考えていたの?」という疑問が真っ先に浮かんでくるので、「みんなナーガに戻って欲しいと願ってる」という前提で進むのがモヤモヤします。はっきり言ってしまえば図々しい話だと思います。いつもどおりの戦隊ならばメンバー全員で課題を共有し合うのはむしろ好ましい姿勢ですが今作は戦隊史上類を見ないくらい横の繋がりが薄いですし。感情や人間関係のズレというテーマに片足突っ込んでおいて、全体のノリで解決するのだけはやめて欲しいです。

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    1. >ボイジャー分身についてなのですが、春に公開された映画「超スーパーヒーロー大戦」の中で既に行われていました。

      そうだったのか。情報ありがとうございます。
      しかしながら宗教上の理由により、私としてはスーパーヒーロー大戦での描写を本編とは切り離して考えることにしております。本編を語る上では「今回が初使用(劇場版などで使っていたらごめんなさい)」として語りたいと思います。

      >あまり何回も活用されると便利過ぎて面白味がないですね…イカーゲンの時と同じで、もうずっとそれ使えばいいじゃんと思ってしまいます。

      便利過ぎるとそうなっちゃうから困りますよね。実際強いですし。”キュウ”レンジャーどころか同じ人を増やせば良くなってしまいそうです。

      >はっきり言ってしまえば図々しい話だと思います。

      今回に限らないことですが、「なんでお前が口を挟むの?」と言いたくなることが何度もありますよね。特にラッキーですけど今回はハミィもです。その辺は当事者だけに任せるなりもっと関係を深めるなり、何かしらの対処をしてほしいです。

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