『宇宙戦隊キュウレンジャー』 第46話「希望と絶望のはざまで」:感想

2018年1月21日

■マジで意味がわからない
・ついこの前はシーザーは「犬科同士だから仲が良い」とガルとの関係を強調していたと思ったら、今度はなぜか小太郎に任せていました。そこはガルじゃないのでしょうか?

・ラッキーに保証されるツルギの思いやりの私にはわかりませんでした。
個人的にはラッキーはキュウレンジャー世界屈指の人の気持ちがわからないやつなので保証の価値を感じません。ツルギと関わりがあって比較的人格がまともなスパーダかラプターのほうが適任だったのではないかと思いました。

・地球を壊すラッキーにも首を傾げました。
「俺は諦めない!」と言って壊すのがさっきまで守ろうとしていた地球なのはマズいと思います。あくまで地球の形をしたクエルボの玉なのですが、ラッキーは地球に思い入れがないし、ラッキーだったらマジで壊しそうなので洒落にならないと思います。余計なニュアンスが混ざるのは避けるべきだと思います。

・ツルギとドンアルマゲの謎理論は謎だらけでした
まずドンアルマゲがツルギに寄生できる理由がわかりませんでした。クエルボのときにはクエルボの意思が必要だったはずなのにツルギには必要なかったのでしょうか? クエルボは弄んでいただけで本当は本人の意思は無視して寄生できたのでしょうかね。

・ドンアルマゲの「ツルギは不死身」理論も理解できませんでした。
その力の源が尽きかけているからツルギは死にかけているのではありませんでしたっけ?鳳凰の力がプラネジウムで再活性化できるのもわからなかったです。キュータマは”キューエナジー”が詰まったものなのにプラネジウムを吸えばいいのですか? キュータマって結局何なんだろうという疑問が無駄に深まりました。

・ツルギのドンアルマゲ対策もわかりませんでした。
自分に寄生させて倒しても、寄生していたクエルボを倒したら出てきたわけだからツルギが死んでもまた誰かに寄生するだけだと思います。特殊な方法で倒せば完全消滅させられるとかいう話なら最初からクエルボにやれよって話になるでしょう。何がどうなっていて何がダメで何がOKなのか、理屈が全然わかりませんでした。


・「仲間を見捨てない→その考えのせいで早速1人死亡」というのは意図がわかりませんでした。
ラッキーの決意表明の直後に司令が死ぬ(たぶん死んでない)展開に唖然としました。そのことをラッキーが気にしている素振りも見られませんでした。「自分の意思で見捨てるのが嫌だけで仲間が勝手に死ぬ分にはOK」みたいな感じにも見えるシーンだったのですが、スタッフ的にはこれが有りなのでしょうか…

・今回は面白くないとかいう以前に本気で意味がわからない展開が多かったです。
「実はドンアルマゲの正体はクエルボだったのだ!→今度はツルギに移りました」なんてグダグダ展開がどうでもよくなるくらい混乱しました。この展開もだいぶ「なんでそんな展開をやろうと思ったの?」と詰問したくなる案件だったのですが、今回の内容に比べれば瑣末な問題だと思います。

・こんな疑問だらけのときに参考になるのが東映の公式サイトです。今回もプロデューサー様のありがたい解説が書いてありました。


未来への可能性をたくさん持っている子供たち。
今の日本は平和ですし、目の前には数多のレールが、選択肢として伸びていることでしょう。その可能性を、試す前に勝手に奪ってはいけないと思っています。一方で、子供たちがこれから人生を歩んでいくうえで、たくさんのレールの中から、自分自身で進む道を見つけてほしいですし、たとえそれが険しい道だったとしても、乗り越えられれば自信になるし、阻まれればそれを糧にまた頑張ればいい。でも、試す前に止めてしまうのであれば、プラス方向には何も生まれない。だから、やらない理由を探さずに、挑戦して欲しい、試してほしい、一回抗って欲しい。そんな想いを、ラッキーという主人公の、言葉と行動に込めています。

いかんせん、ラッキー君の場合、極端ではありますけどね(笑) 

だそうです。
…マジで意味がわからないです。そんな前向きな思いを込めたストーリーがどうして「試してみたら仲間が死んだ」なんて展開につながるのでしょうか?
普通だったら次回で「俺のせいで司令は死んだ。俺は間違っていたのか?」 なんて内省モードに入るところですが、話数的にも作中の状況的にもそんなことを悩んでいる時間はないと思います。いったい何がしたいのかますます謎が深まりました。



コメント

8 件のコメント :

  1. 最近の話はマシになってきたと思ってたんですが終盤の展開には目を疑いました。ツルギが自分ごとドンアルマゲを倒せと懇願した時、「ずっと仲間でいてくれるなら俺の望みを聞いて」と言ったのに対しラッキーが即座に「俺は俺のやりたいようにやるからお前の望み通りにはしない」と拒否したのには絶句しました。
    いくら最善策でも仲間を見捨てたくないという気持ちは当たり前のものですし充分共感できますが、これではラッキーがツルギの願いより自分の意思を優先したように見えて「仲間なのにツルギの意思汲んでやらないの…?」と困惑せざるを得ませんでした。言葉選びが悪すぎます。「自分のやりたいことに挑戦する」というテーマをここで持ち出したのはおかしいです。「約束と違うだろ!」くらいでよかったと思います。
    しかもよりによって前半パートで「俺達はいつまでも仲間だ」とツルギに言って、クエルボにも「俺達は仲間がいるから強い」と宣言しておいてこれです。その結果すぐに助け出せたらよかったんですが、結果はドンアルマゲの強化復活とショウ司令の離脱…もうラッキーの印象がダダ下がりでした。最終決戦直前なのに…。

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    1. 実にラッキーらしい物言いでうんざりでしたね。
      ラッキーがそういうことを言うこと自体は違和感はありません。ただ、ラッキーが好きになれないだけです。スタッフとの壮絶なすれ違いを感じます。

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    2. なんかこう、ラッキーで「今までにない型破りなヒーロー」を描こうとしてるのは分かりますけど、所謂テンプレと逆の言動を取らせとけば型破りだろ!っていう浅はかな考えで作ってきたように思えます。仲間の決死の願いを「聞かない」というのは意外性はありましたけど意外性だけで不快感の方がきてしまいました。型破りなヒーローというより、ただの天邪鬼になっちゃったと思います。

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    3. 同感です。
      ラッキーは人物造形としてはおかしいとは思いませんが、人間としては「おかしい」と思います。作中でも奇人として扱われているなら私でも理解できるのですが、国王だの救世主として崇め奉っているのでキュウレンジャー世界全体に馴染めそうもありません。

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    4. 仰る通りですね。今回の選択も、例えばツルギの懇願に対して葛藤しまくった末に「俺には仲間を犠牲にするなんて無理だ…」と涙ながらに崩れ落ちる、という感じだったら今までの自信満々なキャラとは外れますがまともな態度だったと思います。
      実際は「俺が仲間を見捨てない方が正しい選択だからお前はすぐに止めてやる!」という、まるでツルギを口喧嘩で言い負かそうとしてるかのような物言いでモヤモヤしました。

      劇中でラッキーの一挙手一投足が過剰に持ち上げられるのは制作側の伝えたいメッセージが全部彼に集約されているからなんでしょうね。戦隊ではレッド偏重のドラマになることは珍しくありませんが、ここまで制作者のスピーカーになってるレッドもいなかったように思います。そもそもそういう露骨な形にならないためのチームヒーローなんじゃないの?とも思うのですが…。

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    5. >まるでツルギを口喧嘩で言い負かそうとしてるかのような物言いでモヤモヤしました。

      自分の意見をぶつけているだけでしたからね。それで結果が伴っていればまだ良いのですが。

      >そもそもそういう露骨な形にならないためのチームヒーローなんじゃないの?とも思うのですが…。

      構成も悪いし、キュウレンジャーのコンセプトとの相性も悪いと思います。
      ラッキーの言動が浮いてしまうのはストーリーの方向性を上手く物語に溶けませることに失敗しているからだと私は考えます。逆算してラッキーに合う展開を考えるくらいでないといけないのに、普通のヒーローものの枠組みでやろうとするから無理があると思います。

      ラッキーの表現はキュウレンジャーの目玉である多人数制や「一人ひとりがスーパースター」という売り文句とも合っていません。このお題目の下で「ラッキーが正しい」と1人に集約させるのは方向性が真逆です。やるならせめて人の意見をまとめたり、本人が考えたことより良いプランを返すような人物でないと角が立ちます。

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  2. こんばんわ

    >やらない理由を探さずに、挑戦して欲しい、試してほしい、
    >一回抗って欲しい。そんな想いを、ラッキーという主人公の、言葉と行動に込めています。

    すみません、ハナで笑ってしまいました

    今回の戦いにしても、アルマゲ対策もロクにしなかった連中にこんなことを言われたくないです。
    何度も戦って「ただ倒してもダメ」と分かりきっていたのに…

    メンバーや武器、キュータマなど、使えるものは山ほどあるのですから
    (成功するかどうかは別として)何かしら作戦を見せて欲しかったです。
    上記のような主張をするなら尚の事手当たり次第にやるべきです。

    ラッキーの人間性については私も不信感しかないです。
    個人的に一番印象に残っているのはラプター加入時のアレです。
    ラプターを心配するメンバーを「ラプターの夢を奪うお前らはジャークマターと同じだ」と
    半ば暴言じみた発言で黙らせ
    鎧の一枚も纏わせずラプターを前線に放り出すその様はさながら部下に自爆特攻を命じる敵幹部のようでした。
    当の自分はその後イカにやられて戦いを降りようとするし…

    書いてて思い出したんですがラプターが壊れそうとか言ってた件はどうなったんでしたっけ…?

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    1. 匿名さん、こんばんは。

      >(成功するかどうかは別として)何かしら作戦を見せて欲しかったです。

      私もそう思います。
      倒す気満々だったはずなのにドンアルマゲ対策がノープランで、ツルギが何をするつもりかも見当がついていないなんてかっこ悪いです。そんな状態で自信に溢れているラッキーが滑稽に見えました。自分の運を信じる以前に「人事を尽くして天命を待つ」という言葉を知るべきだと思います。

      >書いてて思い出したんですがラプターが壊れそうとか言ってた件はどうなったんでしたっけ…?

      私の記憶にある限りだと対策もしていないですし、問題になったこともないと思います。
      「ただ不安があっただけで現実には特に問題なかった(取り越し苦労)」か、次回に「実は私の身体は限界です!先に行ってください」とか言い出すかのどちらかではないかと私は思います。

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