『蒼穹のファフナーEXODUS』 第18話「罪を重ねて」:感想

2015年10月31日

■今回のタイトル
・今回のタイトル「罪を重ねて」の意味は、人類軍の卑劣な作戦&真矢でした。
真矢の殺人は最適任者であるがゆえにやらなければいけないのが辛いですね。ファフナーのパイロット同様に自分がやらないと誰かが犠牲になってしまいます。アイや総士では守りきれないことも劇中で間接的に示されてしまったため、ますます苦しい立場になってしまいました。流れ的には今回の一件で暉やジョナサンが思い詰めることになりそうで真矢の苦悩に拍車がかかりそうです。

・たとえ今の逃亡劇が終わって島に帰れてもこのままだと真矢の苦しみは解消されないでしょうね。
殺人は島の平和とは相容れない行為ですからとことん向き合う必要がありそうです。

・この点でもカノンがいないことが響きますね…
真矢と同年代で仲が良く、元人類軍であるカノンなら良い相談相手になったはずです。アイや溝口さんでは立ち入れないことでもカノンになら話せたかもしれません。「弟ができたの」なんて話していた頃が懐かしいです。

■一騎の断髪
・何となくで伸ばし続けるのも良くないのですが、切るにはあんまり喜べないタイミングでした。
断髪のきっかけはカノンの死を感じたことでした。カノンのせいで一騎の無謀さに拍車がかかったようで悲しいです。カノンはそんな意味で言ったんじゃないでしょうに。

■カノン
・直接一騎に言えただけ良かった、のでしょうかね…
結局言いたいことは言えてないので喜べません。前回出てこなかった最初に食べた飴の包み紙は帽子の中に隠されていました。せめてそこに本心が書いてあるといいのですが。零央の好意も重なったことですし、込められた思いを無駄にしないでほしいものです。

■エインヘリアルモデル
・前回に引き続き今回もカノンのおかげで一気に展開が進みました。
まずはエインヘリアルモデルです。OPに映っていた機体は後にして、先に本編で語られたところだけ触れていきたいと思います。

・最大の特徴は長く乗れることだそうです。戦力的には充実している現状では一番ありがたい機能ですね。しかしカノンが一番この機体を使ってほしかったのが一騎であろうことを考えると切なくなります。ザインじゃ改造することも不可能でしょう。最も助けたい人の力にはなれませんでした。酷いです。

・またエインヘリアルモデルはやはりゴルディアス結晶や島のミールとのつながりがあるそうです。
こうなると何が起きるのか未知数です。里奈は夢の中で死んだはずの広登と話していましたから、操縦中に死者の幻影が語りかけてきたりしても不思議はありません。SDPもゴルディアス結晶によって引き起こされたものですから更なる進化や別の能力の発現なども考えられます。
それから今回語られたことはあくまでメカニック陣が理解できたことであって、全てではないというのもポイントなんでしょうね。「長く戦えるからエインヘリアル、永遠に戦い続ける戦士」、と解釈していましたが、実際にそういう意味だとは限りません。他の意味合いを込めてのネーミングかもしれません。
不確かなことは多い存在ですが、島のミールとほぼ同一の存在なので悪い存在でないことが確かのは幸いですね。ナレイン将軍の提案よりずっと信用できます。

■水のミール=ウォーカーの本体?
・続いて、水のミールの正体です。
あれはウォーカーの本体でいいんでしょうかね? そこは言及されていなかったので別々の2個体なのか、同一個体なのかよくわかりませんでした。水は水のアザゼル型で、ウォーカーの本体は衛星という可能性もあり得るので確信できません。

・水のミールの正体がわかって倒し方も決めて楽勝ムードかと思ったら、超巨大リバイアサン型&ミクログレンデルの登場で一気にムードが引き締まりました。この展開はさすがですね。相変わらず希望と絶望が抱き合わせ販売でした。たまには単品売りにしてほしいです。

・1つ疑問だったのは、各ファフナーがもうエインヘリアルモデルに改造済みなのかどうかということです。
見た目が変わっていないのでそれはまだ終わっていないと思っていたのですが、出撃時に保さんが彗に引き寄せ能力を使うよう指示していました。旧機体のままだと負荷が大きすぎるという話だったので、敵が来たとはいえエインヘリアル無しで実行させるとは思えません。見た目の変化はまた別の話で、会議で触れられていた負荷軽減や結晶とのクロッシングは導入済みなんでしょうかね? そこがよくわかりませんでした。


【新OP&ED】



■新機体7機+EDの1機
・OPとEDで合計8機の新機体が映っていました。しかも全てエインヘリアルモデルみたいでした。
パイロット全員の機体がエインヘリアルモデルになるとは意外でした。カノンの見た1機だけだと思っていました。

・どうやって作られたのかが気になりました。
新造している暇はないでしょうし、アザゼル型と戦闘中なので現存している機体を改造にまわす余裕もありません。ゴルディアス結晶が生み出したコアを既存の機体に入れるだけで、ザイン誕生時のようにモーフィングして生まれ変わるのでしょうかね?

・OPに映っていた機体は、最初の3つは機体の形状と武器&能力から後輩3人で確定。
その後の2機は鞭を持っているオレンジは咲良、4機目の緑は機体色と登場位置から考えておそらく剣司。6機目と7機目が謎です。

・6機目はピンクの飛行型スナイパーでした。
これまで使ってきた機体から考えると真矢です。だけど真矢の機体がこんな位置に来るのは奇妙に感じます。そう考えると色が似てるから芹かもしれません。ですが飛行タイプの狙撃機で衝角も見当たらず、全然芹っぽくありません。やっぱり真矢に見えます。真矢がその他大勢みたいな扱いなことに意味があるんでしょうかね? 

・7機目は青い飛行型でした。一番謎です。
青といえば零央ですが、零央の機体は2番目に登場したもので間違いありません。
腕の長さや折りたたみ式の翼、そして乗ってないパイロットから考えるとゼロファフナーの発展型かもしれません。里奈と暉用の機体が2つとも映っていないので可能性は高そうです。
ただし名前がエインヘリアルモデルだけに、西尾姉弟が2人とも生きて揃っているとは限らないのは怖いですね。

・EDの黒い機体は色合いからするとマークフィアー、つまり甲洋のようです。
フェストゥムの大群に対し、映っているのは4機だけで1期の蒼穹作戦のようでした。序盤からどこで甲洋が来るのかと思っていましたがかなりの大役みたいです。期待してしまいますね。

■数が合わない
・今回の最も気になったのは機体数が足らないことです。
現状の竜宮島のパイロットは、
後輩3人
暉、里奈、芹
咲良、真矢、(剣司)
の最大9人です。それに対して機体は7機+EDの1機で、EDの黒いのが甲洋だとすると、2人分足りません。

・不明瞭なのは暉、里奈、芹、真矢の4人です。
里奈と暉は機体色が合うものがありません。7番目の機体が複座式のゼロファフナーじゃなかったら危ないです。
芹は色が合うのは6番目の狙撃機と欠番のドライツェンです。だけど芹は機体も再生できるから「機体が壊れてドライツェンに乗り換え」という展開はまずあり得ません。狙撃機は戦闘スタイルが全く合いません… まだ劇場版のようにパイロット以外の役目のために降りる可能性もあるので絶望するには早いと思いたいです。
芹が6番目の機体だと今度は真矢の機体がなくなります。でも真矢がドライツェンに乗るのは有りだと思います。これだとEDの4機にも加われるので真矢のポジションとも噛み合います。

■ジークフリードシステムは不要?
・剣司がパイロットになるとすると、ジークフリードシステムの担当者がいなくなります。今の状況で総士がニヒトを降りるとは思えません。
そうするとまた分割システムを使うのかと思ったのですが、そもそもジークフリードシステムが必要なくなるのかもしれません。エインヘリアルモデルがゴルディアス結晶とクロッシングできるから里奈の見た夢のように結晶経由で意識をつなぐことができる可能性があります。

■2つのコアは誰のコア?
・共食いアザゼルのコアの中に小さいコアが2つ入っている描写がありました。単純に考えるとロードランナーのを吸収したことを意味していると思われますが、なぜ強調したことに意味があるように感じました。普通に考えるとOPであえて強調するものではないと思います。
「共食い&ロードランナーでコア2つ」ではなく、外側の大きいのが共食いアザゼルのコアで、中身は「ロードランナー+もう1体」という意味なのかもしれません。食べられるのはウォーカーなのか、それとも他のミールなのか。シュリーナガルや操など味方にもミールがいるので心配です。

■浮上したアルヴィスの全景
・今までも俯瞰の構図で影は描かれてきましたが、浮上した姿は初めて見ました。
全長66kmだけあって大きいですね。要塞の上に島が乗ってて不思議な感じがしました。あと浮上しても本当の周りは水が保たれるようになっているんですね。アルヴィスが動く度に揺れてこぼれて水かさが減る様子を想像するとシュールです。

・ただのサービスカットなのか、今後の前ふりなのかも気になるところです。
浮上するとたぶんヴェルシールドを下まで張れないですよね。水中の敵対策にもならないでしょうし、あまりメリットはないように思えます。本当に浮上するなら何のためなのか気になります。悪い事態じゃないといいのですが。


次回のタイトルは「生者の誓い」。
ぶっそうなものばかりだった近頃の題名と比べると、驚くほど穏やかです。そう油断させておいて何を仕掛けてくるのか!と、かえって警戒してしまいます。広登と芹の件や真矢と一騎の問題が良い方向に向かってくれると良いのですが。


コメント

2 件のコメント :

  1. エンディングは見ましたが、機体に関してはザルヴァートル2機を判別できたぐらいです。

    工作員を捕獲できなかったのが残念ですね。

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    1. フィアーは色以外に証拠はありませんが、ドライツェンは確定と言って間違いないと思います。
      胸のところにドライツェンのナンバーである13のローマ数字が刻まれています。パイロットが誰かは不明ですが、機体自体は間違いなくドライツェンだと思います。

      相手は自殺用の毒を用意しておくほどのプロですから仕方ないと私は思いました。
      それよりも避難民が殺気立ったことによる美羽やシュリーナガルミールへの悪影響のほうが私は心配です。最終目標はあくまで「アルタイルとの対話」なので、対話中にちょっとでも「でも人間ってクズなところもあるよね…」なんて思いがよぎったらアルタイルも人類の敵になる恐れがあります。

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