もう一つのゴーカイジャー。ゴーカイジャー第47話「裏切りの果て」:感想

2012年1月26日
バスコ編に外れなし!,今回も最高だった。
他の戦隊の姿を借りることで、ゴーカイジャーが弱い印象を与えずに負け戦をする手法が見事にはまってる。それでいて負け戦に駆り出された戦隊が貧乏くじ引かされたと思わせないのはすごい!

バスコに負けて、レンジャーキーもゴーカイジャーのキーさえも失ってしまった。前回もキーを奪われたことはあったけどあのときは交渉材料が残っていた。しかし今回残ったのは仲間だけだ。この流れも上手いなぁ。今までは個人の才覚や少人数+キーの力で乗り越えてきたけど、最後の試練には仲間の力を合わせて挑む。これってまさに戦隊もののイデオロギーそのもの。

ディケイドから始まったアニバーサリー大集合ものとしてはゴーカイは本当に良い作品だ。でもゴーカイの面白さはそれだけじゃない。オリジナル要素も輝いてると思う。

中でもバスコはすごく魅力的だ。
持ち前の狡猾さと非道さで悪役として十二分な働きをしながらも、悪さも含めた個人としての魅力がある。「何かを得るために何かを失わないといけない。」自分で決めたそのルールを方法論としても信念としても貫いている。召喚して戦わせたり、ザンギャックと組んで赤の海賊団を壊滅させたり、自分の手を汚さないようで、ここぞというときには必ず自分でケリをつける。口だけでなく作中で実行していることで説得力が生まれている。自分の目的のためならザンギャックも、ゴーカイジャーも利用する変り身の早さからは狡猾さ以上に他人の思惑を意にも介さず、ひたすらに自分の価値観を追求しているように見えてかっこよさすら感じてしまう。そういう点でバスコは立派な海賊だと思う。
バスコはレンジャーキーも使える。使い方はゴーカイジャーとは大きく異なるが、自分の目的のために他者の力を己のものして行使するのは同じだ。決定的に共通している点は、あくまでレンジャーキーは力であって全てでは無い点だ。ゴーカイジャーもバスコも力としては最大限に活用しているが、最後は自分の意思と実力で成し遂げる。
バスコもまた海賊戦隊だと思うな。

次回はそんな二人の海賊戦隊の最終決戦。状況から考えて、ザンギャックとの決着は新たなるレジェンド大戦となるだろう。そういう意味では次回が海賊としてのゴーカイジャーの最終話になるかもしれない。正義でも悪でもない海賊としての決着がついたとき、35番目の戦隊としてのゴーカイジャーの本当の始まりになるかもしれない。

コメント

0 件のコメント :

コメントを投稿

 コメントは承認後に表示されます。
*過度に攻撃的な言葉や表現が含まれている場合、承認されない場合がございます。節度と良識を保った発言をお願いいたします。