『仮面ライダーガッチャード』 第44話「ディープな記憶が開くとき」:感想

2024年7月14日
■話がつながってない
・カジキの恋愛は正直どうでもいいのでストーリー全体への関心の持てなさが厳しかったです。
記憶云々に関してもアカデミーが腐ってることもケミーが危険なことも今更過ぎるのでなおさら興味が持てませんし。
普通だったらマルガム化した人間の再マルガム化に絡めて主要メンバーが関わる理由付けをしたりするものですが、中核たる主人公がカジキの個人的な味方で、周りはイエスマンだけなのでその理由付けすら形骸化してしまっていました。理由が必要なのはスパナくらいですけどそのスパナは不在ってどういうことなんでしょう…
どうせだったら次回でカジキと聖が仲直りした後に「良かった良かった。じゃあケミーの記憶を消そうか。仲直りは済んでるから途中過程は消えても問題ない」とかやって「錬金アカデミーは糞!」でまとめてほしいくらいにまとまりを感じませんでした。

・31話のロミオとジュリエット回以来の長谷川さんの再登板でしたが、想像以上にグダグダなな展開でした。そりゃまぁ44話にもなって今更やらされてどうしろとって話なんでしょうけども…

■ラケシスもつながりがよくわからない
・知らない間に人間化の実験が順調に進んでいました。夏祭りのことすら初耳です。
過程に興味は薄いので構わないのですが、行き先もよくわからないのは困ります。
たとえばこれが「三姉妹がグリオンに付き従う理由の一つは人形である三姉妹は定期的にグリオンからエネルギーを渡されないと死ぬからである」みたいな設定があるなら「ラケシスが人間化に成功する=他の二人も戦う理由が減る」ことにつながるのでラケシスの人間化実験が大局にも関わってくるのですが実際には何にも見当たらないんですよね。
主要メンバーが異種族との共生に賛成してる宝太郎ではなく、ただの科学者の鏡花と助手のスパナだけなので更につながりがわからなくなっています。
「これが何になるの?」という話を延々と続けられているので見ていて疲れます。三姉妹を人間化するかどうかの話なら、アトロポスに異様な感情移入をしてるリンネのほうが主体的に関わるには自然だと思います。

■クロトー
・なんか急にガエリアの仲間に引き込まれて、アビスも解除されて戸惑いました。
アビスとは何だったのでしょう… アビス化した直後にレジェンド編に入ってしまい敵としても大した活躍もないし、凶暴化した分ドラマは薄くなったしと良いところがありませんでした。
クロトーを持て余していたので同じく持て余したガエリアと無理やりまとめた印象です。これでまとめて片付けられますね~
最序盤から出てる幹部級のキャラをどうしてこうまで持て余せるのやら。しかも武闘派だから適当に戦わせておくだけでも済むはずなのに。

■やっぱりケミーは危険じゃん!
・「マルガムになったことがある人間にはマルガム因子が残り、再マルガム化することができる」なんて設定が生えてきました。
やっぱりケミーは危険じゃないですか!? こんなのと共存なんて無理ですよ。物理的にはまたニジゴンの便利能力で防げるのかもしれませんけど、漠然とした社会不安までは防げないでしょう。はたから見れば冥黒王もニジゴンも得体のしれなさでは大差ないと思います。


次回は後編です。カジキと聖の話に興味が薄いので特に期待するものがありません。






コメント

4 件のコメント :

  1. こんばんは
    ラケシス人間化は何なんでしょうね、やるとしても1、2話でさっさと終わらせればノイズにはならなかったのかなと思いますが。なぜいつまでも引っ張るのか
    記事にも書かれてますがこのラケシスの縦軸にスパナが関わってる意味がわからないし、宝太郎とりんねが関わる気がないのが理解できません
    「ケミー共存には興味あるけど異種族のラケシスには興味ない、アトロポス更生には興味あるけど妹のラケシスには興味ない」という宝太郎とりんねの姿勢はわりと致命的なキャラの作り込みの薄さだと思います
    前年のギーツもそうですが、「このキャラは〇〇を目的としている」という記号づけで満足して「〇〇を目的としていたらどう動く?」という一番大事なところを考える作業が抜けていると思います

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    1. 匿名さん、こんにちは。

      ラケシス関連は不思議ですよね。
      私の勝手な印象としては「場当たり的対応の結果」でしかないのかなと疑っています。
      何も存在意義を見いだせなかったスパナとラケシスをまとめて処理してるだけで、処理するという手段そのものが目的になってるので意味が感じられないのではないかと疑っています。

      そもそも論で言うと、
      「なんで最序盤からいる2号ライダーと3幹部の1人がこんな空気になってるの???」という大前提自体がおかしいので現在過去のどこに原因を求めるべきなのかすら判断がつきません。

      >前年のギーツもそうですが、「このキャラは〇〇を目的としている」という記号づけで満足して「〇〇を目的としていたらどう動く?」という一番大事なところを考える作業が抜けていると思います

      同感です。
      作品全体の方向性も、キャラクターの作中の言動も考えれば考えるほど「なんでこうなるの?」という疑問が増していくばかりです。一貫した論理性があるとすれば「何も考えてない」ではないかと結論づけたくなってきます。

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    2. 身も蓋もないですが私もそう思います、場当たり感がすごいです

      ラケシススパナがいらないキャラと化している中で、他のキャラの味付けに力を入れられているかというと別にそうでもないというのが本当に謎です
      いろいろ言いたいことはある作品なんですが、結局中身のないものには中身がないという不満しかでてこないです

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    3. つまるところ「チープだからね…」で終わってしまいかねないところが辛いですよね。「やる気の出るような報酬でも環境でもないからがんばりたいと思えません」と言われたら返す言葉がありません。
      何かやろうとして失敗してるだけなら改善の余地もありますけど、無気力が原因だと「なんでこんなのが続いてるんだろうね…」とやるせなさに一緒にため息をつく他ありません。
      そんな話じゃないと思いたいのですが、反証になるものが見当たらなくて困ります。

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