『仮面ライダーガッチャード』 最終回まで見終わって:総合感想
『仮面ライダーガッチャード』を最終回まで見終わった時点での全体感想です。劇場版とTTFC限定配信コンテンツは見ていません。
*全体の感想なので必要に応じてネタバレがあります。
基本的に何も起きない変わらない
主人公が最初から言ってる「マスコット的存在の人工生命体”ケミー”と人類の共存できる世界」は何も進展がないまま時間だけが過ぎ、最終回になってようやく「共存できるようこれからもがんばるぞ!」と意思表明して終わるだけ。
ヒロインの父親探しは探してすらしないうちに春の劇場版で出会え、その後はなぜか敵幹部の説得に熱心になる。でも敵幹部の話も最終話付近まで進展ゼロ。
ライバルの2号ライダーは不審者同然にうろうろしてる間に販促期間が終わって1クール経たないうちに噛ませ犬化。その後もずっと空気で公式から「21話から49話まで進展がなかった」と明言される始末。
最初からいる敵幹部の冥黒の三姉妹は最終話付近までずっと出続けるが最後に3人とも雑に死なせて終わり。
2クール目で出てくる三姉妹の創造主のグリオンは2クール目ラストで倒されるけど終盤に復活してラスボスになる。
3クール目は伝説に語られた悪魔、冥黒王が出てくるけど3クール目にやられ、4クール目では復活&分裂して3人に増える。でもグリオンのかませにされるだけで最後は再生怪人扱い。
・事実を書いても箇条書きで足りるくらいに何も起きません。こんな雑な書き方でも作中の主要イベントをだいたい書いたことになるので困ります。これがガッチャード最大の争点だと思います。
令和ライダーは悪名高い五番勝負や主人公がキチガイとか仲間が意味不明な裏切りをするなど謎のアホな展開をしてマイナスポイントを大幅に稼ぐことが多かったですが、その点ガッチャードはマイナスポイントは少ないです。
ただし、それは「何もしないから何も起きない」の結果であって、作りが丁寧とかそういうわけではありません。それを「余計なことをしなくていい」と評価するか、「何も起きなくて退屈。挑戦して大失敗するほうがまだマシ」と評価するかで作品評価が大きく変わると思います。
私の結論としては「作品の出来栄えはマイナスポイントが少ないから令和ライダーでは相対的にはマシなほう。ただし好きか嫌いかで言えば無気力さに嫌悪感を感じる」という印象です。
私が思うガッチャードの基本構造
”仮面ライダー”をやる。
全てが無気力。
初期設定しかない。
■「かめんらいだーはひーろーです」
・ガッチャードは全体としては”ヒーローもの”以上でも以下でもない内容しかありません。
ヒーローなので悪と戦います。市民を守ります。ケミーという弱いマスコットを守ります。あと仕事だから販促用の展開も入れます。以上です。
実にシンプルな内容です。ここ数年のライダーにありがちな、内輪揉めや味方だったやつの裏切り、主人公の葛藤などは全然ありません。そういう面ではストレスが低く、見やすい内容になっています。
逆にそれ以外のものもありません。ドラマもストーリーもほぼありません。登場人物の大半は「ヒーロー」や「仮面ライダー」以上の役割がありません。基本的に初期設定を最後まで引っ張り続け、最後の最後に至っても大した進展がないまま終わります。「全50話に見合ったドラマや物語の起伏が欲しい」と思っている人にとってはかなり退屈な内容だと思います。
挑戦や思想性なども全然見受けられないので実に淡々としています。「仮面ライダーはヒーローです。この作品では仮面ライダーをやります」という以上の目的意識がまるで感じられません。工業製品のような無機質さすら感じるほどです。
・それでいて主人公の正義感がおかしいところがヒーローものと致命的に合いませんでした。
ガッチャードの世界には”ケミー”と呼ばれる錬金術で生み出された人工生命体が存在しています。玩具的に言えばいつものフォームチェンジや武器に入れて必殺技に使う小物アイテムです(今回はケミーカードというトレカ形式)。
ケミーは”人間の悪意”に反応する性質を持っています。ケミーや人間の意思とは無関係に勝手に反応して人間と融合し、マルガムと呼ばれる怪人と化して暴れる性質を持っています。その性質を危険視されたため錬金術を管理する錬金連合によってカードに閉じ込められて封印されていました。
ガッチャードはそんなケミーの封印が破られ、世界に飛び散ったところから始まります。1話では開放された当初に暴走したケミー単独でも街が爆発炎上しそこそこの被害が出ていました。
ケミー自体の性格は善良で人に好意的なのですが、この悪意に反応して怪人化する性質が危険過ぎました。数メートル先でも反応するような敏感さで、人から隔離する以外に対策も一切ないためどう見ても共存は困難です。ゼロワンを見た人はヒューマギアの暴走する危険性を想像してもらえばそれでだいたい合っています。
ガッチャード世界においても錬金術師の間ではそういう危険性の認識が当たり前なのですが、主人公はケミー至上主義者で「どうしてケミーの素晴らしさがわからないんだ?! 俺はケミーと人間が共存できる世界を作る!」と公言しては周りからキチガイ扱いされる人物です。
明らかに人間よりケミー優先で怪人と戦うし、共存を訴える割には具体的な対策は何も考えず。それどころか100体いるケミー探しすら熱心にせず、「もっと仲良くなる難易度の高いケミーはいないの?」なんてトロフィー扱いまでしていてケミー至上主義を多めに見てもなおクズでした。
シンプルなヒーローものとしてはこの主人公の好感の持てなさが大問題でした。好奇心旺盛なはずなのに行動力がなく、基本待ってばかりでバトルの勝利以外ではろくな成果も挙げていません。価値基準がサイコパス地味ている上に行動を伴わないのでヒーローどころか人間としての魅力に欠けています。
・設定でヒーロー要素との相性が一番ヤバかったのは「記憶消去」です。「錬金術の掟」と言ってはケミーや錬金術の目撃者はみんな記憶が消されてきました。
そもそも管理していたケミーが逃げ出した原因は錬金術師のミスです。敵も錬金術師なので錬金術師が内輪揉めや不始末を起こす度に巻き込まれた被害者である一般人の記憶が消されています。「秩序を守るためのルールだ」とか錬金術師は言ってますが、どう見ても秩序を乱しているのは錬金術師の方です。
数々の記憶消去の中でも人権侵害甚だしかったのが、主人公の親友の加治木の件でした。変人扱いの主人公にも友好的に接してくれる善人のオカルト好きの同級生で、とあるエピソードでオカルト好きの彼女ができました。でも彼女の周りでケミー関連の事件が起きたせいで彼女と加治木が出会った記憶までまとめて消されてしまいました。記憶消去のせいでめちゃくちゃ実害が出ています。
ちなみに主人公は基本的に反対しません「せっかくケミーとゲストキャラが仲良くなれたのに…」と残念がることはあっても記憶消去に熱心に反対することは一度もありませんでした。ルールだと言われるとすぐ引っ込む意志薄弱っぷりが情けなかったです。
このヤバすぎる記憶消去も最後まで変わりませんでした。作中で記憶消去なんてダメでしょと否定されることは一度もありませんでした。2クール目で実は主人公は子供の頃にケミーと出会っていて、その記憶が消されていたことが明らかになったのですが、それでもなお主人公はまるで反対せずに終わりました。
スタッフもさすがにヤバいと自覚したのか、最終回では「記憶消去はしてないけど一般人は事件のことを勝手に忘れた」という力技で放り投げていました。錬金術師を名乗る悪党が率いる謎のロボ軍団に世界中の人間が黄金に変えられていった惨劇が起きたのに忘れたそうです。びっくりですねぇ。普通だったら世界中から「錬金術師は危険だ! 錬金術師を殺せ!」と国を上げての魔女狩りが起きてもおかしくないくらいだと思うんですが。
■制作体制からダメ
実力の足らないシリーズ構成
(内田裕基:50話中16話+配信用のレジェンド2話と映画ギーツ&ガッチャードを担当)
代打なので最低限のやる気しかないサブシリーズ構成
(長谷川圭一:50話中20話と夏の劇場版を担当。*担当20話中、1話から15話までの11話分を1人で担当)
面倒な部分を丸投げされた若手
(井上亜樹子:50話中12話担当)
ガッチャードは上記3人の脚本家によって書かれています。シリーズ構成の担当話数が少ない話数配分を見るだけでも構成の歪さが見て取れます。
・シリーズ構成が他の脚本家より担当話数が少ない時点でおかしいのですが、最初の15話までがたったの2回。31話までの登板数を合計しても7回だけという事実がもっと異常です。
プロデューサーのインタビューではっきりと
まず『仮面ライダーガッチャード』は内田(裕基)さんと始めた番組で、長谷川さんは助っ人で入ってくださったという経緯があったので、長谷川さん自身が「後半は自分の担当回を減らそう」と最初におっしゃっていたんです
と語られています。内田さんメインで始めたのに序盤は全然登板してないし、中盤以降も全話単独脚本とかもやってないので脚本作りでトラブルがあったことは明白だと思います。内田さんが話を全然思いつかなかったのか、怪我や病気など突発的トラブルがあったのかは定かではありませんが制作が最初からグダグダになっていたことは実態から見ても間違いないでしょう。
・この制作のグダグダっぷりは建て直されることもなく最後まで変わりませんでした。
なぜか末端の井上亜樹子さんにラスト5話前から3話連続でやらせ、ラスト3話は3人の脚本家がバラバラに1話ずつ書く謎構成になっていました。他人が書いてるから当然前回からのつながりが雑で、1話しか使えないから各キャラのクライマックス回すら脈絡が弱く、おまけに最終回の主人公まで含めてお馴染みのプレバン限定最強フォームの入手回を3連続で兼ねていたためストーリーが更に圧迫されていました。
最初からグダグダで最後まで作品全体がグダグダな構成は壮絶でした。驚くほど何も起きません。ゼロワンやギーツのように滅茶苦茶な展開が連続するタイプでもなく、ただひたすら薄いので退屈以外には大きなマイナスポイントが無いことが余計に虚しさを掻き立てます。
■初期設定しかない
・ガッチャードは展開が雑です。
唐突な始まりと放り投げて終わるのが基本で、雑な主人公の持ち上げも完備しています。ダメな作品の基本パターンはだいたい押さえてあるという認識でだいたい合ってます。
途中過程が全然面白くないのにストーリーやキャラクターは初期設定から一向に抜けられないから余計に退屈です。
主人公はずっと「ケミーと人間が共存できる世界を目指す!」と言っているけど何もしません。お尋ね者に仕立て上げられた父親を探しいてるヒロインは父親を探すこともありません。登場人物がそれなりに成果を挙げても「素人錬金術師」「優等生ちゃん」など内輪での舐めた言い方すら変わりません。初期設定以外の行動を取ることが禁止されているのかと思うくらいにキャラも状況も動きません。
出来の悪いキャラクターを評して「キャラクターが平坦」なんて言うことがありますが、ガッチャードの場合は平坦どころか「点」です。「ケミーとの共存を目指す」とか「主人公の理想に反発するライバル」など点の初期設定しかなく、そこから何も広がりませんし変化もありません。
もちろん「一つの要素を丹念に描く」なんてこともなく最後は投げて終わります。
共存を目指していた主人公は錬金術で”別の地球”を作って、そこにケミーを隔離した挙げ句に「ケミーとの共存はできるかわからないけどがんばって考えよう!」と進展どころか退行して終わりました。念の為に断っておくと「理想を掲げていた主人公が回を重ねるごとに現実に打ちのめされていく」なんてお話ではありません。
総合感想
■アクション
・アクションのクオリティは例年通りいまいちでした。
悪いと言うほど悪くもありませんが、見応えがあると感じる場面は数えるほどでしたし、それも坂本監督など一部の監督に限られていました。
・独自要素も薄かったです。
フォームチェンジは平凡。昆虫など異形の形に変形するワイルドモードはCGがしょぼく、実質巨大戦の代わり程度で使用回数すら数えるほどしかありませんでした。
武器もハンドガンと弓(射撃以外の実質的な使われた方は曲刀)、それに1つ目の強化フォーム用の剣だけで平凡だしいつもよりバリエーションも少なかったです。
・全体としては良くも悪くも例年通りの域を出ないのに実際の印象が悪いのは、たぶんバトルの構成の問題だと思います。
ガッチャードって基本的に実際に殴り合う前にドラマが終わっちゃってることが多いんですよね。
グリオン戦:クロスホッパー誕生の時点で悪魔召喚計画がほぼ潰れ、グリオンを倒すことはおまけ。
ギギスト戦:レインボーブレスでマルガム化を阻止した時点で概ね敵の計画が頓挫&敵の小者化済み。
最終決戦:バトル前に地球をもう1つを作ったことのほうがずっとインパクトが大きい。地球を作れることにビビった敵に負けると思ってるの?
これじゃ消化試合で盛り上がりません。
それに敵が”敵”でしかなくて、特に恨みも因縁も相手への理解や同情も無いんですよね… 敵にとってもそれは同じなのでドラマが全然ありません。お互いに「邪魔だから死ね」しか言えることがない関係性はドラマ重視のライダー向きの構成ではないと思います。
■怪人は多めだった…けど
・最近のライダーは怪人が減少傾向著しかったのですがガッチャードは多めでした。見るからに流用されているものを除いて28種類+ボス3人はいました。
下半身や胴体がほぼ共通パーツで頭から肩にかけてのパーツしか新造されてないためシルエットは似たりよったりで昔並とは言えませんが、少なくとも共通パーツは多用するけど数は大して増えないという問題外の状況よりは健全だと思います。
・それでドラマ上の効果があったかというとそれは怪しかったです。基本的にバトルが消化試合でドラマも無いためパッとしませんでした。
ライダーでは珍しく工夫はしてたんですけどね。ライダーだと倒した敵と新アイテムは何の関係もないことが基本ですが、ガッチャードの場合はプリキュアみたいに新アイテム=1話前で倒した敵を浄化して元に戻したものという形も取り入れて怪人と玩具要素をつなげようとしてありました。でも1体1体のケミーの扱いは一部を除いて適当だったので特に機能しませんでした。宝太郎はケミーケミー言うわりには1体ごとに反応の違いとかありませんからね…
怪人とアイテムを絡めること自体はアイテム数の多い1クールが立て込みがちなライダーでは順当なアイディアだと思います。全然活かされなくてアイディア考えた人が可哀想だと思いました。
■まさかのマスコット交代
・ニジゴンが登場したらホッパー1の出番が消え失せたことには驚きました。ガッチャードで一番衝撃的な出来事でした。
ライダーだとスタッフが愛着を持ったり使い勝手が良いと思ったことでキャラの出番が増えたり、死ぬはずだったキャラが死ななくなることが珍しくありませんが、ホッパー1は真逆でした。
徹頭徹尾”ノルマ”に支配されていて「ニジゴンがいるからホッパー1は出さなくていい」という冷徹な判断で動いていました。
途中まで主人公の相棒で親友扱いされていたキャラがこうも容易く消え去るとは思っていませんでした。生身の役者さんではこうはいかないでしょう。事務所関連の役者さんの保証は思ってたよりずっと大きいのでしょうかね。
物語としては相棒や親友が突然消えていいのかは良いのかという疑問を抱きつつも、スタッフが商業的にはまともな判断ができていることには感心するところがありました。思ってたよりまともな判断能力が残ってるんですね。それがなんでこの有様になってるのか、謎がますます深まりましたが。
■錬金術って何なの?
・序盤から最後までずぅ~~っと錬金術が何なのか理解できないままでした。
最初は「物体に仮初の命を与えて動かすこと」と言っていましたが、実際に映されるのは勝手に動く自転車や物を飛ばしてぶつけたりでテレキネシスと区別がつきませんでした。
おまけに最序盤からストーリー上ではケミーの話しかしないので余計に混乱しました。ケミーは仮初じゃなくて永続的な命を持った人工生命体だから錬金術師から禁忌扱いされてるのかと思ったら、普通に人の悪意に敏感で怪人化する事実が危険視されてるだけでしたし。それならマルガム化の危険がないゴーレムとか生き人形は錬金術界隈ではもっと有効活用してていいと思うんですけどねぇ。
・ともかく命を与えて動かすことがガッチャード世界の錬金術らしいと思うことにしたら、そうでもなくなってまた混乱しました。
傘立てを変形させて刺股にするとか、ゴーグルをベルトに作り変えるとか、「価値の無いものを黄金に作り変えることこそ錬金術師の本懐だろ」とか古典的なフィクションでの錬金術を持ち込み始めました。
ここまで来て、もう諦めて”魔法”と呼んだほうが良いと思いました。「この世界ではこうなっていて、こういうことはできません」と一般的な上限や下限を明示せずに「何でも有り」のものを錬金術とか体系だった学問として扱うのは違和感が強すぎます。
・そもそも序盤から多用してる”記憶消去”も錬金術なのか怪しいと思います。
これが錬金術だとしたら脳細胞か記憶や精神という概念を書き換えてるってことですよね? …そんなものを気軽に多用してるってヤバ過ぎませんか? それだけで一般人による魔女狩りならぬ錬金術師狩りが起きてもおかしくないと思います。
敵が使わない理由も謎です。錬金連合の上層部が洗脳されていたことから考えても、別に錬金術師に記憶消去は効かない設定は無いはずです。洗脳なり鋼の錬金術師みたいな肉体分解なり、倫理観ゼロなら使いみちはたくさん有ると思うんですけどねぇ。
・後半になったらギギストの黒い炎が錬金術の進化だの、占星術で未来予知をするガエリヤにケミー無しでマルガム化させる黒い粒子だの、更に理解を超えた存在が増えました。
そもそも冥黒王もわかんないんですよね。元は人間だった3人の錬金術師が一つになったのが冥黒王で、暗黒の世界から出てくるために3分割したのが冥黒王3人だそうなんですけど疑問がいくつもあります。
まず人間が融合したら冥黒王になるってどういうことでしょう? ケミーとか何にも要らないんですか? 融合に欠かせない賢者の石の実物が破片以外は一度も出てきませんでしたが、見るからにグログロな肉塊だったりしたのでしょうか? いずれにしても錬金術の極地に人体変成も加わって更に定義が広がっています。
3分割したらケンカし始めたことも謎です。最初は3人で一つになることに合意してたんじゃないんですか? あれですか、「気が合うと思って結婚したらほころびが出てきて数年後に離婚した」みたいな話なんですかね? 錬金術を極めても人間関係は上手くいかないみたいですね。
・最後はもう一つの地球を錬成してしまいました。
公式曰く、ドレッドルーパーや金を材料にして作ったそうなんですけど、地球を作れるほどの量があったんですか…?
仮にそれだけの量がいたとしても、今度は「じゃあグリオンはどっからドレッドルーパーや金の原料を調達したの?」という疑問が生じます。もう変換どころか無から有を生み出してません?
・グリオンの賢者の石理論も謎でした。
「冥黒王3人分のオリジナルの賢者の石99%じゃ足らないので、賢者の石を複製して残り1%のエルドラゴンを創り出して合計100%にしました」って書いてありますけど”複製”???
それができるんなら賢者の石を量産して賢者の石1000%ビーム!とかやれば宝太郎も倒せたんじゃないですかね。冥黒王3人もケンカせずに複製でみんな100%にすれば良かったんじゃないですかね、たぶん世界をどうするか方針が合わないから殺し合いになるのは変わらないでしょうけど。
・ラストのケミー隔離も謎だらけです。
宝太郎がケミー隔離に賛同するのかよとか人間の品種改良以外にどうやって共存するつもりなんだ?といった疑問もいくつもありますが、ケミー周りの設定自体も謎なんですよね。
ギギストを最初に倒したときの説明からすると、ケミーの性質は以下のような感じのはずです。
ケミーはそのままだと人間の悪意に反応して融合してマルガムになる。
ケミーカードに閉じ込めれば悪意に反応しなくなる。
だがギギストの黒い炎の力ならケミーカードの状態でも無理やりマルガム化できる。
しかしニジゴンのレインボーブレスを浴びせたケミーカードならギギストの力も無効化できる。
一貫したものとして設定をまとめると、ニジゴンのレインボーブレスを全部のケミーに浴びせれば人間社会にいてもマルガム化の心配は無いはずなんですよね。錬金術の能力が無い限りは仮に一般人がケミーを捕獲しても悪用しようがないはずですし。隔離するほどの必要性が見当たらないように見えます。
「マルガム化しないのはカードの状態だけなのでは?」と思おうにも出歩いていてもマルガム化したことのないホッパー1という事例があるんですよね…
・回を重ねるごとに設定がわからなくなる一方でした。脚本家ごとの違いもきつかったです。
内田さんは
7,8(サボニードル)
16~18(デイブレイク、ファイヤーガッチャード)
24,25(アイアンガッチャード)
32~35(レジェンド)
38,39(レインボーガッチャード,ケミー101体捕獲完了)
42,43(錆丸の兄とカメドーン)
最終回
と、イグナイター製造回のオリジナル呪文だの、最終回だの自分が担当した回で設定にこだわりを見せている一方、長谷川さんと井上さんは全然設定に触れなくて温度差が激しかったです。
ドレッド初登場&撃破も、ヴァルバラドのライダー化も、プラチナガッチャードも設定らしい設定の説明や描写はなく「出来ました!」で終わりでした。
複数脚本だと元々ノイズが増えがちですけど、ガッチャードのやる気の無さではノイズなんてもんじゃなく破綻してしまいました。まぁそりゃそうでしょうね… 始まった時点で設定がどこまでできていたかすら怪しいですもん。
キャラの印象
■宝太郎/仮面ライダーガッチャード
ケミーとの運命感→実は昔会ったことがあるのに記憶を消されていただけでした。
人間とケミーの共存→具体的には最終回まで何もしない。
大物錬金術師になる!→なぜか突然の権威主義な上にこれも何もしない。
錬金術の才能→ホッパー1たちのおかげ。
ケミーの心がわかる→いつの間にか消えてた。
→すべてはニジゴン様のおかげでしたw お前はただの凡人だよ。で、ちゃぶ台返し…からのやっぱり天才なので最終回では奇跡を起こせます。
とまぁ、主体性がゼロで言動が一致せず、私にとって嫌いになれる要素はあっても好きになれる要素がないキャラでした。主人公ばんざい系の作品で主人公を好きになれないのは大問題でした。
・一番致命的だったのはガッチャとか言う割には行動力がないことでした。普段、全然ワクワクしてるように見えません。役者さんの演技力の問題もあって好奇心旺盛どころかむしろ冷めてる感じがしました。
どっちかと言うと「退屈な日常を過ごしていたら突然空から美少女が降ってきた!?」みたいな作品に出てくる巻き込まれ系の言動に見えましたね。
ケミーは人間より丁重に扱うのに、同じ人工生命体のホムンクルスには何の感情も抱かず殺しても平然としてるし、回を重ねるごとに印象が悪くなる一方でした。
・個人的にはこの人格は小学生が限界かなと思いました。
小学生なら理想ばかりで行動が伴わないことも、最後が実現に向けてこれから頑張ろう!で終わることも受け入れやすかったと思います。高校3年生でこれはきついです…
■黒鋼スパナ/仮面ライダーヴァルバラド
・2号ライダーにして、空気その1でした。
メインキャラと思えないくらいに立ち位置が曖昧でした。ガッチャードの構成の歪みをもろに受けたキャラだと思います。
玩具を売るから序盤から出す。でもキャラとしては出す気がないから登場回以降は主人公とも基本的に絡まず、うろうろしたり敵幹部と小競り合いするだけ。販促期間が過ぎたら噛ませ犬に使われる。
強化フォームで正式に仮面ライダーになったら余計に空気化。主人公たちとの対立もなぁなぁに済まされたので没個性化が進む。
ラケシスとセットにしたけど特に無し。強化フォームにも絡まないからマジで意味無し。
復讐だの暗黒の炎だの出してたけど何も進まず、49話になってようやく回収。公式にまで言及されるエピソードの無さ。
・もうキャラがつまんないとかそういう話じゃなく、なんでこうなったの?という疑問のほうが強いです。
マイペース主人公に対するクール系ライバル/相棒キャラはセイバーの倫太郎やリバイスの大二など令和ライダーでも珍しくありませんが、ここまで空気なキャラは覚えがありません。
販促に興味がないとかそういう次元を超えて、キャラクター扱いすらされていないと思います。”2号ライダー”の構成要素を最低限取り出しただけに見えます。
ガッチャードは全体的に煮詰め方が甘いと感じる部分が多いのですが、なんでここだけ割り切りが極まってるのでしょう? それができるならレンゲとかもっと損切り対象にすべきキャラはいたと思うんですけど…
■リンネ/仮面ライダーマジェード
・ヒロインにして3号ライダーにして空気その2でした。3号ライダーだから販促が少ないし、女性キャラだから出番も他のメインキャラより少なめなのでスパナ以上の存在感の薄さでした。
当初の目標のはずの父親関連が全く進展しませんでした。挙げ句に劇場版で片付けられたようなのでついていきようがありませんでした。
代わりに生えてきた唐突なアトロポス関連も進展が一向にありませんでした。リンネ目線ですらアトロポスにだけ気を配る理由がわからなくて困りました。ただの子供に対する対応みたいに見えて、人殺しが当たり前の悪党相手に甘い態度を取っているリンネの倫理観まで怪しく見えてしまいました。
・ただ、アトロポス関連の展開を除くと本当に空気なんですよね…
宝太郎がケミキチだからヒロインとしては最初から役割がありませんし、優れた能力や才能も特に無いので局所的な役割すら持てません。
戦闘要員としても人数がそもそも余ってるし、3号ライダーだからアイテムも少ないしでバトルでも必要性が薄かったです。「エネルギーが溜まってないから今回は変身できない」という理由が2回も出てきたときにはスタッフの正気を疑いました。他の誰もエネルギーの話なんてしてないのになんでリンネだけあんなに燃費が悪かったんでしょう?
父親関連とアトロポス関連以外の出番を具体的に思い出そうとすると、京都のお化け屋敷で狂ったようにはしゃいでいたことやロミオとジュリエット回くらいしか思い出せませんでした… これがライダーにもなったヒロインの姿ですか…
■加治木
・この順番で加治木が来るの?と思われるかもしれませんが、印象に残る順番で書いていくとこうなりました。加治木が良いキャラクターだったというより、ただの消去法です。
加治木自体はまずまずのキャラクターでした。役者さんの演技力に恵まれたことや宝太郎の好感度が低い分、そんな宝太郎に優しく接する加治木の印象は良くなりました。ケミーに好意的な一般人代表ということでストーリー上の役割も明瞭でしたしね。
・ただ、サブキャラクターとして優遇する意義があったかというと怪しかったです。
一般人代表ですけど、そもそも一般人とケミーの関わりが最後まで重要でなかったため一般人代表を用意する意義が薄かったです。こんなキャラやゲストを用意するなら「これがケミーを愛するみんなの気持ちだ!」みたいな元気玉理論でもやるのかなと思ったら何にもありませんでしたし。
賑やかしとしては明らかに失敗だったと思います。それはレンゲや錆丸、ミナト先生にやらせるべきことでした。より出番の多いキャラが空気になってるのに加治木なんて出してる場合じゃありません。
一般人の目線でのケミーや錬金術師の話をするなら、モブやゲストにやらせたほうが一般社会でどう認識されているか客観的に描けて良かったはずです。加治木だとオカルト好き属性が色眼鏡になるので客観性の面では不適切です。
■その他の空気
・他はもう全部この枠になりました。余りにも書くことがありません。
錆丸とレンゲは空気でした。最後まで持て余しっぷりが酷かったです。ギャグキャラにもなれず、最初のドレッドにされる以外はいなくてもいい存在でした。スパナやリンネまで普段の会話で持て余してる実情からすると錆丸たちはいないほうがいいくらいだったと思います。
・ミナト先生も錆丸たちと同様でした。
2クール目ではメイン扱いでしたがどう見てもグリオンに生徒を助ける気がないので裏切る意義もわからず、狂人に時間を取られる不毛感が強かったです。2クール目のグリオン編が終わったらやっぱり空気になってその後何もなく、最後は拉致されても誰にも気づかれず作中でも正真正銘の空気になっていました。基本的に宝太郎やスパナに丸投げしてたせいでキャラとしての印象も悪かったです。若者若者ってお前も何かしろよ!
・三姉妹も序盤から出てましたけどかなり持て余していました。なんで他作品では新幹部を出す前に旧幹部を殺しがちなのかスタッフは理解できていなかったようです。
アトロポスはグリオンに忠実過ぎて単調でした。作られた人形や敵幹部としては模範的な忠臣なんですが、そのせいで過剰に人間扱いしてるリンネの空回りっぷりが目立ちました。リンネのパートナーとしてはダメでしたね。
・ラケシスは人間味が強めで比較的ドラマがわかりやすいキャラでしたが、お話がチグハグだったせいで破綻していたと思います。急に人間に作り変えるとか感情が芽生えてきたとか言われていましたが、「命の危険を感じて保身から味方側に寝返った」という時点で感情に溢れていると思います。最後もスパナのパワーアップの出しにされるわけでもなく謎の展開で殺され、殺された後もスパナは大した反応がなく死んだ甲斐がありませんでした。
ラケシスは全体的に平凡な始まりから意味不明な結末を辿ることが多くて奇妙な展開が多かったです。初期設定どおりにしか動けないキャラが大半の中、ラケシスは当初からは変えたり、結末を決めずに話を作っていった結果なんでしょうかね? だとすると初期設定から話を広げていく路線にしても結局は別のダメさに行き着いて、ガッチャードのストーリーはどうにもならなかったのかもしれません。
・クロトーは持て余しっぷりが凄まじかったです。
グリオンが出てからはバトル役としても持て余され、なぜかギギストにアビス化され、かと思ったら唐突にガエリヤに従い始め、どの期間でも何がしたいのかやってることが支離滅裂でクロトーが何を考えてるのかすらわかりませんでした。
最後は正真正銘の噛ませ犬で終わって、なぜか雑に宝太郎の出しに使われてしまいました。
最後まで見終わってみると「いる意味あった?」と言わざるを得ない印象になってしまいました。せっかくアクションできる女優さんを連れてきたのにそっち方面でも全然でした。坂本監督がメイン監督だったらきっと目立てていたでしょうね。もしくは生身幹部のバトル参加も多い戦隊なら重宝されていたかもしれません。
・グリオンは役者さんが全てって感じでした。キャラとしてはいかにも世界滅亡を企む悪党で特に面白みも捻りもありませんでした。
「グリオンもケミーを重用するが、それはケミーが有用だからである」なんて具合にして宝太郎のケミーへの思い入れが良いもののように描いたり、「自分がワクワクするものをどこでまでも追い求め続けた結果、厄災となったアナザー宝太郎」として描いたり、話を広げる方法はいくつもあったと思います。
■仮面ライダーレジェンド
・作品としてのレジェンドも一応書いておきます。
配信2話+本編4話で玩具2個を売ろうとするのは無理があったと思います。終盤に登場する2号、3号ライダーの強化フォームをプレバン限定で売るよりも無理があます。
・作品としては話になりませんでした。レジェンド自体もデザインもアクションもディケイドのまんまで、スタッフ自身も「ディケイドみたいなもんです!」としか言えてないと思いました。
配信で展開と聞いたときにはまさか配信がたったの2話で終わるとは思ってませんでした。キングオージャーのyoutube配信スピンオフより短いですよ。
ガッチャード本編への登場もガッチャード本編とは絡まない独立した話になっていてレジェンドは臨時ゲストでしか無かったです。レジェンドを今後も後続のライダーに出していくつもりなら、宝太郎を友だち扱いしたことはマイナスに働く面のほうが強いと思います。ガッチャード的にはガッチャードにはまるで関係ない話に4話も使ってレジェンドを出すメリットが皆無でした。
劇場版でもレジェンドが出たそうですけど、劇場版でレジェンドの話が完結したり広がったりしたんでしょうかね? たぶん無いと思いますが。
編集後記
■心に何も残らない
・全体を振り返って書き終わってもなお憎しみや虚無感すら湧いてきませんでした。
やる気の無さや雑な作りは最初からずっと安定していたので後で巻き返すとか最終回くらいは面白くなるとかそういう期待が一切起きませんでした…
期待も失望もない安定した作品でした。これで面白かったら面白さの大小はさておき「完成度が高い作品」と言えたんですけどね。
・最終的な印象としては、心に残るものが何もない作品でした。
この手の内容が薄い作品だと「こういう話をするならこういう展開が必要だった」とか「こういう路線に行ったほうが面白くなったんじゃないか?」とifの話をすることが多いのですが、それすら何も思いつきませんでした。
思いつくことが「宝太郎はもっとケミーとの共存のために作中で具体的な行動を取る必要がある」とか当たり前過ぎる内容ばかりで、考えれば考えるほど「このレベルすらできてないのかよ…」と気が滅入るものばかりでした。
スパナやリンネに至っては「出番を増やす。キャラ付けをする」みたいに素人の脚本を添削してもこんな修正内容出ないだろ!と思うような低レベル過ぎる内容でした…
振り返って考えるほどに、なんでこんなに中身がないのか疑問と諦念が増えていく一方でした。不毛としか言いようがありません。
私はこの作品そんなに嫌いではなかったですがにしてもギギスト倒してからは本当に平坦でした、この時点で3分の1賢者の石所持の敵に勝てるのが確定してるのにニジゴンのどうでもいい家出で引き延ばした後にジェルマンがあっさり逝ったらしばらく敵は嫌がらせで初期フォームでも倒せる復活怪人をせこせこ出してきました
返信削除グリオンはまあまあ好きでしたけど結局棚ぼたラスボスなのでね…人間の姿の時が一番強くて変身するとすぐ負けるし
エルドラドライバーとかグリオンしか使ってないけど良いのか?リバイスやギーツは高いベルト出すからには良く見せようという意思は感じた
ケミーを見せたいというのは分かるが雑な人形劇あればマシ、カードに鳴き声だけの奴が大半、人語喋れる奴はほんの一握り
これを販促の都合で話の軸にすればまあ必然的にこういう減点が少ないがパッとしない作品にはなるかあ…
しかし稼げれば正解なのかなあ戦隊は変わらず不調だし…
この令和ライダーの行き詰まり感はいつ終わるんですかね?
>ギギスト倒してからは本当に平坦でした
削除あの辺りの展開の退屈さは凄まじかったですね。
ギギスト初回の時点で登場直後にレジェンド回4話を挟んで勢いが完全に削がれていた上に、死んだ直後に復活して3人に増え、挙げ句に再生怪人化って。
常識的に考えても何の面白みもない展開をやったこと自体が不可解でした。
>これを販促の都合で話の軸にすればまあ必然的にこういう減点が少ないがパッとしない作品にはなるかあ…
私はストーリーにおいてケミーは大した問題ではないと思っています。
設定は制作段階ならどうにでも変えられたと思いますし、ケミー自体は今やってるガヴみたいに可愛いマスコットとして機能するだけでいいなら充分可能だと思います。
「工夫が必要な時点でスタッフの無気力さとは相性が悪かった」という意味なら同意します。
>この令和ライダーの行き詰まり感はいつ終わるんですかね?
今のところは私は特に兆しは感じていません。人材次第なので変わる可能性はいつでもあるし、具体的なものは今のところ見当たらないと思っています。着々と積み重ねてきたものがないのでポッと出の逸材が湧いて出ることに期待するしかないのが現状だと思います。
初コメント失礼します。
返信削除ガッチャード全話感想、読みごたえあってこの作品の醜態が改めて伝わってきました。
本編中はどこの感想でも「丁寧な作風」「ケミーの描き方が最高」など持ち上げられた意見しかなく、おいおいと思ったことが多かったので、きちんとつまらないと言ってくれていたこのサイトが励みになりました。
令和ライダーは酷い作品が多いですが、また平成ライダーのような読みごたえのある作品を作って欲しいと思うばかりです。
匿名さん、こんにちは。
削除他の人の感想は知りませんが、私の感想が何かの足しになったなら嬉しいです。
この作品は連続ドラマ的に見るよりも
返信削除その回その回
そのパートそのパートで
見たりするほうが面白いかも
私はそうは思いません。
削除その見方で見るとしても、イベント数の多いゼロワンやギーツのほうが面白く見えると思うからです。
正直仮面ライダーシリーズの中ではあってもなくても変わらない、何ともいえない作品でしたが、
返信削除令和ライダーという一向に答えの見えない迷走期を語る上で将来的に「暗黒期を平坦のまま一年間やり過ごした作品」みたいな感じで語られたら良いほうかなくらいに思っています
当時ありえないくらい叩かれたウィザードキバ響鬼ゴーストリバイス等…もなんだかんだでライダーシリーズを語る上では思い出として語られたりしているので
ゼロワンは未だに厳しい意見が多いですが…
匿名さんがそう思われるならそれでいいんじゃないかと思います。
削除私は「そもそも待っていればそのうち終わるもの」とは思っておらず、下り坂のように待てば待つだけマイナスになると思っているのでガッチャードを肯定する気にはなれませんが。
東映とバンダイのやりたい事が噛み合ってなかったなぁって作品でした。
返信削除マジェードは初の女性2号ライダーですが、先に出てるヴァルバラドの一式が一般発売になってるのと比べてプレバン送りでしたし。
バンダイ的にはヴァルバラドを2号ライダーにしたいけど……って感じですね。りんねも当初はヒロインじゃなくてもう一人の主人公なんだとか言われてましたけど、ロミジュリ展開でヒロインムーブさせるし。
信念持って女主人公2号ライダーやるんならスポンサー黙らせろ。できないなら最初から迎合しとけって感じでした。
「問題点がバンダイにあって、東映は積極的に女性ライダーをやろうとしていた」という匿名さんの趣旨の真偽は私にはわかりませんが、見た印象としてはヒロインとしても2号ライダーとしても中途半端で本気さが感じられませんでした。全体としては「いつもの女性ライダー」の域からは全く出ていないと思います。
削除昭和の仮面ライダーの基準で見ていけば結構面白いと思いますよ。
返信削除細かく言えば
「昭和仮面ライダーシリーズの2期昭和シリーズ(スカイライダー、スーパー1、10号誕生(ZXの事))を連続ストーリー化させたもの」
もしくは
「昭和仮面ライダーシリーズの3期昭和シリーズ(BLACK、BLACKRX、仮面ライダー世界に駆ける)みたいなもの」
だと思えば
結構面白いです。
そうなんですか。
削除その中だと私はブラックとRXしかまともに見たことないですね。今の私にはわからない世界のようです。
じゃあ、さっそく「仮面ライダー(初代)」、「仮面ライダーV3」、「仮面ライダーX」、「仮面ライダーアマゾン」、「仮面ライダーストロンガー」、「仮面ライダースカイライダー」、「仮面ライダースーパー1」、「仮面ライダー10号誕生」、「真仮面ライダー序章」、「仮面ライダーZO」、「仮面ライダーJ」、「仮面ライダー世界に駆ける」、「仮面ライダーワールド」の方も見ましょう!
削除今のところ見るモチベーションは私にはありません。
削除見てないなら「昭和ライダーを見ていない人の感想」になるだけで、特に問題は無いと思います。昭和ライダーを見た人の感想が必要なら匿名さんが書けば済むことです。
総括、お疲れ様です。本当に虚無だったので、コメントすることも全然思い浮かばないですね。ないものは、ないと話し合うしか…
返信削除公式は、マジェードを二号ライダーにしているそうですが、個人的に二号は、ヴァルバラドでもマジェードでもなく、レジェンドの印象です。たった四話だけの活躍でしたし、過去作だよりな部分も多いですが、終始弱い相手を圧倒したり、追っ払って喜ぶか、強い奴にボコされて、仇討ちされて宝太郎スゲーけど、認めない!のヴァルバラドよりも、カグヤの性格や宝太郎とのやり取りもあって、印象に残りました。
映画を見た人の意見を聞くところによると、劇場版の評判はいいそうですが、それが不思議です。仕事ができる人が、皆そっちに流れてしまったり、やりたいことを皆映画の方でやってしまって、本編でやるネタがなくなってしまったとか、予算を使い過ぎたとか、そういう問題なのでしょうか?なんだか、本編が映画のおまけみたいな扱いに、思えてしまいます。
上で話題に上がっていたので…個人的に、昭和ライダーでおすすめなのは、「仮面ライダーZO」です。テレビシリーズは長くて、話数も多く、視聴が大変なのでオススメしずらいですが、ZOは映画単体なので、見やすいですし「仮面ライダー像」がしっかりと描かれています。ストーリーに説明不足、ツッコミどころもあり、「ターミネーター2」のオマージュが強かったりしますが、良い作品です。
マルゲリータさん、こんにちは。
削除書くこと無いですよね… 大半が白紙の紙を見せられてるかのようでした。
>個人的に二号は、ヴァルバラドでもマジェードでもなく、レジェンドの印象です。
私はゲストとみなしていますが、レジェンドを2号と見るならそう思うのも納得はいきます。活躍は重要ですからね。
キャラとしても何もしないスカスカ期間が長いよりも短くてもちゃんとした出番のほうが意義があります。ガッチャードで言えば加治木の印象の良さもそういう密度の影響が大きいと思います。
>仕事ができる人が、皆そっちに流れてしまったり、やりたいことを皆映画の方でやってしまって、本編でやるネタがなくなってしまったとか、予算を使い過ぎたとか、そういう問題なのでしょうか?
劇場版を見ていないので内容と制作状況は私には何とも言えませんが、一般論で考えるなら「ストーリーがスカスカでなく、ちゃんと始まりと終わりがあった」ことが大きいんじゃないかと推測します。
劇場版はデイブレイクの過去と現在の話が中心だったようですし、デイブレイク中心に話が劇場版単体でまとまっていて、宝太郎など他のキャラもデイブレイク絡みで役割や活躍が定まっていたからダラダラしてる本編よりずっと楽しめた可能性はあるんじゃないかと思います。
>個人的に、昭和ライダーでおすすめなのは、「仮面ライダーZO」です。
ZOですか。あれも見たことないですね。
短いし、雨宮慶太監督だし、見やすそうなのは確かですね。機会があれば見てみようと思います。
基本的に同意ですが
返信削除>ここ数年のライダーにありがちな、内輪揉めや味方だったやつの裏切り、主人公の葛藤などは全然ありません。
これに関しては積み重ねのない序盤のミナトの裏切りとか、錬金組織は信用できない云々(こちらは大きく対立はしない)の流れはあったので
引き出しなさすぎるだろ…と思いましたね、この作品全体がそんな感じですけど
このノリなら小競り合いよりもケミーのエピソードに力を入れるべきだった気がしますね
101体(101体じゃなかった)のケミーをアピールしておいて、序盤の数体と中間最強あたり以外のエピソードだけで
半数以上のケミーとは何も絡みがないわけですから
あれだけやって現行のガヴのゴチゾウに愛嬌で負けてる印象です
>これに関しては積み重ねのない序盤のミナトの裏切りとか、錬金組織は信用できない云々(こちらは大きく対立はしない)の流れはあったので
削除引き出しなさすぎるだろ…と思いましたね、この作品全体がそんな感じですけど
そこに関しては錬金連合やミナト先生関連はメインの流れではないと私は判断したからですね。
錬金連合はそもそも宝太郎たちが気にする意義があるのかすら怪しい存在感の無さでしたし、ミナト先生は裏切っても裏切らなくてもストーリーには大きく影響しなかったと思います。2クール頃の脅威はグリオンとその手下たちで、ミナトは「手下その6くらい」の末端でしか無かったと思います。宝太郎たちもミナトのことをそれほど積極的に気にかけていたとも思いません。現れたら対応する程度で、最後の戦いもメインはケミー救出のほうでミナトを助ける目的で行ったわけではありませんでした。
>このノリなら小競り合いよりもケミーのエピソードに力を入れるべきだった気がしますね
商品のコンセプトを重視するならそうするのが順当だったと思います。
ポケモンを意識してるようなスタッフの発言も確かありましたし、本気で共存への困難な挑戦を描いていくのでないならば、マスコット路線で進めてお茶を濁しながら進めていくほうがストーリーもまとめやすかったし玩具の販促もスムーズだったと思います。ガッチャードのクオリティではやったところで上手くいくとも思いませんが、それでもやらないよりはマシな結果になったんじゃないかと思います。
巻き込まれ系の主人公のヒーローは
返信削除嫌いなのですか?
特に嫌いではありません。
削除SNSでの絶賛の評判にかなり違和感があったのでこちらの感想に非常に共感できました。
返信削除ガッチャードじゃなくレジェンド主役で1年やってくれたほうがまだよかったかもしれません。
私は特に放送後の公式ブログで延々と描写してない設定を説明したり、作り手の言い訳みたいなことをダラダラと書いていることがすごく気になりましたね。
匿名さん、こんにちは。
削除>ガッチャードじゃなくレジェンド主役で1年やってくれたほうがまだよかったかもしれません。
そうかもしれませんし、そう上手くは行かないかもしれません。
本編においてカグヤのほうがマシだったとは私も思いますが、宝太郎も要素だけで考えると主人公としては問題なかったはずです。それがあんな受動的で何もしない何も考えないキャラになったのはスタッフの味付けのせいだと思います。ガッチャードスタッフの手にかかれば主人公になったカグヤも宝太郎のように無気力キャラにされてしまう可能性は充分有り得ると思います。
>私は特に放送後の公式ブログで延々と描写してない設定を説明したり、作り手の言い訳みたいなことをダラダラと書いていることがすごく気になりましたね。
酷かったですね。ガッチャードに始まったことではありませんが、
「え?!そんな設定あったの?」と思うような寝耳に水なものから
「説明されたはずなのに読んでも全然意味がわからない。この設定からなんであんな展開/描写になるんだ???」と余計に不可解になるものが多かったです。
ろくに本編に活かせてない脳内設定があれだけあるならこんなクオリティになるわけだとそこだけは納得が行きましたが。
拝読しました。
返信削除複数の脚本家によるチグハグさは同じく気になりました。
令和ではセイバーも似たように複数の脚本家が交代で書いてる形でしたが、あちらは初期段階でコロナの影響でスケジュールがカツカツになったことでの複数だとのことですが、ガッチャードの場合はまさかコロナの影響ではないですし、何があったのかどうも気になります。
匿名さん、こんにちは。
削除商業作品がなんでこんな状態になったのか不思議でしたね。
基本的に来年もあって当たり前の通年のシリーズもので、コロナのような特別なトラブルも見当たらない以上は制作のトラブルと考えるのが一般的だと思います。
具体的な原因は外からでは絞りようがないと思います。
内田さんが書けないとか病気などトラブルがあったのか、
プロデューサーが延々と案をボツにし続けたせいとか、そもそもずっと他の脚本家さんに打診し続けて内田さんに依頼したのが遅かったといった問題なのか。
はたまたその両方やそれ以上に複合的な原因なのか。
多くの人が関わっている毎年やってることでどうすればこんなどうしようもない状態になるのか不思議です。