『仮面ライダーガッチャード』 最終回「キミと僕のCHEMY×STORY」:感想
■最後まで雑
・悪い意味でガッチャードらしさが徹底されている最終回でした。
最初からずっとやることが見当たらない作品でしたが、最後まで変わりませんでした。
それでいて最終回単体で見てもクオリティが低いのでエンタメにすらなれていません。
・クロトーの扱いは想像以上に雑でした。
1人でグリオンに戦いを挑んで生身のグリオンに負けたせいで打倒に貢献するどころか噛ませ犬にすらなれませんでした。本当にただの残り物の消化でしかありませんでした。
なぜか宝太郎の影響を受けたことになってたことにはびっくりしました。処理の仕方が糞雑だと思っていましたが、更にとんでもない雑さが飛び出してきて思わず「アホか?」と呆気に取られてしまいました。わかってるつもりでいてもいざ本物が出てくると戸惑ってしまいますね。本物はやはり違います。
なんか家族愛に目覚めたのは宝太郎の影響みたいなことを言ってましたけど、仮に宝太郎が存在しなくてもいつかどこかで起きてたことだと思います。アトロポスのキマイラ化みたいにグリオンが三姉妹を雑に扱ったらそこでクロトーはキレていたでしょう。
きっとこれも内田さんの頭の中では「序盤のクロトーは戦いや強さにしか興味がなく、姉妹にも冷たい戦闘狂」だったんでしょうね。実際には序盤から姉妹へのこだわりが見えていたので意味不明な話になってしまいましたけど。
・宝太郎の母親の話が全然関係ないことにも呆れました。
話の腰を折って襲撃中にのんびり話すなんてアホな展開をわざわざ入れたのに何ですか、これ?
前後のつながりもないし今回の話だけに限っても重要じゃないし、本気で何がしたかったのかわかりません。
・宝太郎最後の見せ場は最悪でした。
黄金にされても諦めない宝太郎すごい!と持ち上げるためにあっさり黄金にされて動けなくなった他の登場人物やケミー全員を踏みにじっていました。
「みんなの気持ちが載っているからだ!」とか理由付けを試みていましたが、それってつまり動けないやつはみんなの気持ちとか考えてないクズ扱いしてるってことなんですよねぇ…
何かを持ち上げるために何かを下げないとできない。わかりやすく三流です。
■バトル周りはもっと雑
・のっけから前回倒したばかりの相手が再生怪人になるわ、全然強くない錆丸とレンゲがトルーパーと互角以上に戦えるわでパワーバランスも戦闘の必然性もめちゃくちゃでした。
「時間稼ぎ」とか「ノルマ消化」以上の内容が全く無くて、逆に清々しさを感じるほどのガッチャードっぷりでした。ガッチャードって名前の割には全然ガチャガチャしてないシンプルさですよね。シンプルに無気力で無関心です。
・雑に瞬殺されるレインボーにも驚きました。普通に真っ向勝負で負けてました。弱っ!
元々ジェルマン倒して以降は目立った活躍がない雑魚専になっていたのに、ラストの大一番ではとびっきりの弱さを見せつけてくれました。誰がこんなの買うんだよ… ってもう売れる予定が無いから良いんですね。小売店の在庫? 知らね。
・レインボーを糞雑魚噛ませ犬にしてまで出したプレバン…じゃなくてアルティマスチームホッパーは普通のスチームホッパーと違いがわからなくてびっくりしました。
え? これを売るんですか?! ドライバーにちょっと金色の飾りがついた以外はどこが違うかわかりませんでした。商品としてはドライバーしか売らないからそれ以外は変える価値がないってことなんですかね。節約上手~
っと思ってたら、東映公式の文面を見る限りだとデイブレイク仕様のドライバーと同じ物のようです。え? 売り物にする気ですらないものを今更出すためにレインボーを噛ませにしたんですか???
バトルもケミーで寄ってたかって集団いじめするだけで全然強そうに見えませんでした。エルドの胸の飾りが大きすぎるせいで格闘戦ができないからやられっぱなしだったんでしょうけどこれじゃバトルする意義がありません。
■最後は全てを投げる
・最後はこれまでの設定もこれから先の展開も全てを放り投げる「めんどくせぇ~」という気概に溢れた実にガッチャードらしい終わり方でした。
別の地球を作ってまでケミーを隔離しておいて共存の第一歩だ!みたいなことを言っていて呆れました。1話時点よりも後退してるんですけど… 「共存と隔離」って単語が並んだ時点でツッコむ人は誰もいなかったんですか…
最後の口ぶりだとケミーが隔離が必要な危険な存在だとわかっていながらこれまでやってきたことになっていて、もう呆れちゃいました。なんで強引にハッピーエンドにしたはずの最後に余計にガバガバになるんですか…
■何これ???
・個人的に一番正気を疑った展開は「記憶を消さなくても勝手に忘れる一般人」でした。
現象としてもストーリー上の意義としても全くわけがわかりません! ガエリアの黒い粒子とか何だったんですか?!
数話前から凶暴化した一般人をわざわざ出し、今回は急に改心した掌返しまで描いていたのに最後は「忘れちゃった」って何です?!
まさか「一度でもマルガム化した人間は自力でマルガム化できる」という設定が今更都合が悪くなったからその設定を消すためだけに勝手に忘れる設定を付け足したんですか?
■凪
・最後まで中身が薄く、良くも悪く平穏な作品でした。揺らぐほどの波が無い水たまりのような作品でした。
最終回も基本的には予想の着く酷さの範疇でした。「めちゃくちゃにしよう!」といった気概すら無いから普通にダメの範囲で終わっちゃうのも当然です。
全体の感想は後日、別の記事で書くつもりです。振り返り以上に書くことはあまり無いと思います。
最終回の通常フォーム姿は感慨深いと思う作品もあるのですが、ガッチャードはあまり感じなかったですね
返信削除私も何も感じませんでしたね。
削除初期フォームに意義が特に無いことと初期フォームになる脈絡がまるで無かったからでしょうね。
ホッパー1とスチームライナー自体はクロスホッパーでも使ってますから初期フォームの特別性はずっと前から失われています。
おまけにここ1クールはずっとニジゴンにうつつを抜かしてホッパー1たちはないがしろにされていましたしね。これで絆だのを感じろと言われても無理な話です。
絆の描写は微妙でしたね
削除自分は単純にスチームホッパーに思い入れがなかったです
スチームホッパーで戦ってる時間が少ないのに最後だけ作品の顔を気取られてもなと
私は薄いことに関しては薄いなりの味があると思いますが(濃いばかりでつまらない作品のほうが苦手なので)、薄い上に浅いのはちょっと好きじゃないのでガッチャードは評価微妙でした
>スチームホッパーで戦ってる時間が少ないのに最後だけ作品の顔を気取られてもなと
削除序盤からフォームチェンジをいくつも出す作品では説得力はありませんよね。
制作側まで「初期フォーム」みたいな便宜上の概念を重視してしまうのは良くないと思います。ベストを追求した結果として同じになるのと、最初から模倣する気で同じにするのとではわけが違うと思います。
>私は薄いことに関しては薄いなりの味があると思いますが(濃いばかりでつまらない作品のほうが苦手なので)、
濃さや薄さは指してるもの次第だと思います。
たとえば「情報量」と呼ばれるものだと多すぎると疲れるという人も、少ないと物足りないという人も両方いますから作品や視聴者に合わせて適した分量にすることが望ましいでしょう。
ガッチャードで言えば、構成要素の少なさやストーリー展開の少なさはシンプルさとして許容しようがあっても、キャラ周りの話の広がらなさや説得力の薄さはプラス評価しようがないと思います。
キャラ周りのトピックや説得力も薄さと捉えるなら、単なるワードの認識の齟齬でした
削除失礼しました
薄っぺらいという蔑称的な意味を内包した「薄い」ということですね
なるほど。ニュアンスに違いがあったんですね。私はシンプルに内容の量や質の意味でのみ使っていました。
削除申し訳ないのですが、なんか主張されるたびに「うーん?」って思います
削除なんか前後の主張が噛み合わないような気がします
ただの主観的に見た蔑称として使ってるなら無理に言葉を並べずそう言ったほうがいいんじゃないでしょうか
>ただの主観的に見た蔑称として使ってるなら無理に言葉を並べずそう言ったほうがいいんじゃないでしょうか
削除これは誰の主観で、どの言葉を蔑称と呼んでいるんでしょうか?
匿名さんが話していることなら私にはその意味するところが充分に理解できておらず、話しながら探ってる状態なので私に言われても困るんですが。
今年も一年間お疲れ様でした。今年もとても楽しく読ませていただきました。今年は1話の時点で追うのもキツかったので自分は早々に切りましたが、こちらで毎週記事を追っていくのはとても楽しかったです。来年…来週からも引き続きよろしくお願い致します。
返信削除匿名さん、こんにちは。
削除そう言っていただけると書いた甲斐があります。
初コメント失礼します、先日初めてフクロウの目さんのブログを拝見する機会がありその時凄く釘付けになってしまいまして、最近は仮面ライダーの記事を楽しく読ませて頂いております。(主に平成ライダー)自分が好きな作品がハチャメチャに酷評されているとグサッとくる反面そういう視点で見るとそうなのかと感心することもあり好きな作品が好評だと結局安心してしまう…なんてことが多々あります。どこかの記事で平成ライダーは全て視聴されていると見た記憶があるのですが(間違いであれば申し訳ありません)個人的に凄く気になったのでよければ平成ライダーを面白かった順に教えて頂けないでしょうか?余談ですが私はW クウガ 鎧武が好きです。
返信削除匿名さん、こんにちは。
削除>どこかの記事で平成ライダーは全て視聴されていると見た記憶があるのですが
テレビシリーズ本編は全部見ていますね。劇場版やVシネなどは見ていないものが結構あります。
>平成ライダーを面白かった順に教えて頂けないでしょうか?
順位付けに興味がないので順位が存在しません。
感想お疲れ様です。個人的にはリバイス終盤のような不快感こそなかったものの、「薄さ」と「雑さ」をとことん感じました。
返信削除錬金術で何が出来て、何が凄いのかが全くわかっていない状況で「この規模の錬金術!?」されても困るだけです。
無心で見るなら個人的には比較的楽しく見られましたが深く語る意義を全く感じない作品でした。
Gobさん、はじめまして。
削除>個人的にはリバイス終盤のような不快感こそなかったものの、「薄さ」と「雑さ」をとことん感じました。
同感です。
ストレス要素は少ないんですけど、中身が薄いので面白さも少なめな作品だと思います。
>錬金術で何が出来て、何が凄いのかが全くわかっていない状況で「この規模の錬金術!?」されても困るだけです。
私も錬金術は最後まで理解できませんでした。登場人物の解説とリアクションだけが頼りだったのですが、それすらころころ変わったり、不可解な内容だったりして意味がわからないところが多かったです。
冥刻の三姉妹全員死にましたね。結局、人間になれるっていう設定は何のための設定だったんでしょうかね(笑)。ただただ肉体を人間らしくするための設定だったのでしょうかね。ラケシス以外の2人も人間らしい感情を手に入れてましたし、正直、この設定は特に意味がないと思いました。結局、死なせるつもりであったのであれば、もう少しちゃんとした理由を持たせてからにして欲しかったですね。私としては、終盤でラケシスが人間の醜い部分を知り、再び敵側につくみたいな展開が欲しかったです。
返信削除>ラケシス以外の2人も人間らしい感情を手に入れてましたし、正直、この設定は特に意味がないと思いました。
削除最後まで人間化の意義は特に感じませんでしたね。三姉妹に感情は元々それなりに有ったと思いますし、味覚を得たとか言われても伝わっては来ませんし。
人形のまま死んだ他の二人と何か違いを感じたかと言えば特に感じませんでした。クロトーとアトロポスも充分感情があったと思いますし、死に様も思想や死に方の問題であって、人間か人形の差は何も感じませんでした。
>私としては、終盤でラケシスが人間の醜い部分を知り、再び敵側につくみたいな展開が欲しかったです。
何かしら有ったほうが良かったと思いますね。人間でも人形でも変わらないんじゃ時間を割いた甲斐がありません。
ガッチャードの脚本が酷いという話をしてましたけど、
返信削除他に脚本が酷かったシリーズが何だったかを教えてください!
なお、昔の価値基準ではなく今の価値基準で教えてください!
作品を最近見直したわけでもないので改めて書く気はありません。
削除見た当時に書いたもののほうが記憶が鮮明なので当時書いたものを見るのが一番良いと思います。
お疲れ様です。
返信削除錬金術をだいざいとしながら、何も作れない(錬成できない)、または作る気がない作品でしたね
最後まで、意味ありげだった宝太郎の父親は、最後まで出てきませんでしたが、何だったんでしょうね。映画を見れば分かるのでしょうか
マルゲリータさん、こんにちは。
削除>錬金術をだいざいとしながら、何も作れない(錬成できない)、または作る気がない作品でしたね
作る気すら感じませんでしたね。宝太郎の行動力の無さといい、「ガッチャ」とかそういうフレーズからイメージする内容とはかけ離れていました。
>最後まで、意味ありげだった宝太郎の父親は、最後まで出てきませんでしたが、何だったんでしょうね。映画を見れば分かるのでしょうか
私も劇場版は見ていないので確かなことは言えませんが、漏れ伝え聞く話によると見た人も父親のことはわかんないみたいです。
それが事実なら、いつもの「主人公の父親役はあの大物俳優○○!」ってやろうかなと当初は考えていたけど、都合の合う役者さんが見つからなかったか、「別に父親はどうでよくないですか? 今更出してどうするんです?」という雰囲気にスタッフがなって宙ぶらりんのまま放置されて終わったかのどちらかじゃないかなと私は勝手に思っています。
仮面ライダーガッチャードの感想総括はいつできる予定ですか?
返信削除問題がなければ1,2週間くらいだと思います。
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