『仮面ライダーガッチャード』 第49話「メタルウォリアー! 白銀のヴァルバラド」:感想

2024年8月18日
■まるでついていけない
・スパナの結論が宝太郎信者化でびっくりしました。ラケシスは関係ないんですか?! 今までのラケシスとの話はいったい何だったんでしょう…?
そもそも宝太郎と対立していたのはケミーとの共存問題を巡ってのことだったと思うんですが、スパナは今回ケミーの話を全くしてないんですよね。これも理解できませんでした。ケミー問題の溝が埋まらないと納得も何もないと思うんですけどねぇ。
本当に「信者化」としか言いようのない転向っぷりに戸惑うばかりでした。

・ラケシスが庇って死んでスパナがパワーアップするのかと思ったら全然ピンピンしたまま終わってしまったな…
と思っていたら関係ないところでラケシスが死んで唖然としました。みんなの目の前で死んでるので因果応報みたいな無常感とかも無く、ただアホみたいな光景でした。ギギストの持ってた賢者の石も残ってるんだし周りを警戒しろよ…
ラケシスの雑過ぎる処理だけは予想を超える展開でしたがそんな超え方は望んでないです。

・強化の鍵だった「黒い炎が白い炎に!」に至っては全く意味がわかりませんでした。
白い炎以前に黒い炎すら何なのかこっちは知らないままなんですわ… 炎色反応ですらありませんし、「だから何なの…?」としか反応しようがありません。
挙げ句に錬金術の進化とか言い出して最後の最後まで意味がわかりませんでした。錬金術と言えばケミーという風潮の中そんなこと言われても価値がわかりません。
結局、錬金術って何なんですか? 全体としてはケミー至上主義だけど錬金術師は一般的にケミーを嫌っていて、冥黒王は人類のマルガム化を目指したり黒い炎にこだわったりバラバラで、グリオンは金の錬成こそが本懐と古典的思想をベースにしていました。科学と化学くらい別々の話をしてる気がするんですけど私の認識が間違ってるんですかね?

・個人的には雑にケミーがまた増えてるところがヤバいと思いました。
グリオンが作ってた変身用のやつって一応ケミーですよね? ”ケミーカード”なんですし。
カメドーンやニジゴンの時点でも個体数のカウントがおかしくなっていたのにこの上更に追加していて途方に暮れました。
何度も言ってますけど、新しく創り出せるなら今ある個体を抹殺しても大した意味ないでしょう?! なぜか「錬金術師を殺せ!」って話だけは絶対にしないんですよね… 魔女狩りよろしく普通はそういう方向性に行くものなんですが。

■だからダメなんだよ!
・次回への引きは酷すぎて笑っちゃいました。
「というわけで最終決戦が始まりました」みたいなナレーションが入りそうなくらい雑に敵も味方も集合していて吹き出しました。視聴者の知らないところで果たし状のやり取りでもしてたんですかね?
前回のスパナの扱いもそうでしたけど、関係ない脚本家に次回への引きを任せるのはやっぱり無理ですよ。そりゃ誰だって自分の担当した部分(リンネ/スパナ)にできるだけ時間を割いて、次回に必要な部分なんて短く雑に済ませたがっちゃいますよ。
普通の回なら節目回への伏線くらいなんで要素を入れておくだけで済ませられますけど、ラスト3話で一応連続した話でやるのは無理があり過ぎます。

・なんかやられてたミナト先生にはドン引きしました。その前のギギスト戦でもグリオン戦でも2回も全員集合してるのに誰も気づかなかったんかい…
宝太郎実家でグリオンが言ってた「命が失われた」って話が回収されずじまいでしたけど、ミナト先生のことで合ってるんでしょうか? でもまだ死んでなさそうでしたけど。

■ヴァルバラド黒鋼
・「卑金属(鉄)を貴金属(黄金)にするのが錬金術の真髄」と言っておいて最終形が鉄って何なんでしょうね? そもそも黒鋼という言葉が造語のようで黒鉄(鉄)と同じでいいのかすらわからないんですが。
なんで変身できたのかわからない変身アイテムの製造からこんな疑問で終わったので生まれたときからグダグダな存在です。
白い炎のほうがメインで黒鋼自体の強さは重要じゃなかったので活躍のほうも微妙でした。白い炎を使いこなせたらただのヴァルバラドでも勝てたんじゃないでしょうか。

・見た目は単色になったせいで前よりも地味になった印象です。
バイザーなど謎テクノロジー要素も世界観にもスパナの人格にも合ってないと思います。
宝太郎信者化したならむしろレインボーみたいなハデハデなカラフルになったほうがしっくり来ると思います。
どこを切ってもピンと来ないデザインでした。単純なデザインとしてもゼロワンのメタルホッパーと色も形も似通っていて既視感が強いです。


次回はガッチャードの最終回です。ここから逆転できたらまさに錬金術ですね!
「残ってるものをやりきれるのか?」という以外の別の意味で「終われるのか?」という疑問が湧いてくる中身の薄さです。
今までの流れを踏まえるとこうなるのも当然の帰結でしかないので意外性すらありません。何もしてこなかったから最後になっても何もすることがない。錬金術師でなくてもわかる物事の道理です。
ここまでの流れが脚本の教科書でも見ながら書いてるのかと思うくらいに敵の処理が雑でした。この調子だとクロトーも「勘違いするなよ!私は二人の仇を取りたかっただけだ!」みたいなことを言って雑に死にそうです。あるいは雑にドレッドが怒りのパワーとかで急にパワーアップしてプレバン商品追加でしょうか。
どこまで酷いか確認するだけの最終回になりそうです。”雑”以外の酷さくらいは見せてほしいものです。こんなのでガッチャとか言われても説得力がありません。オリジナルのマズさすら無いから宝太郎の創作料理以下です。





コメント

12 件のコメント :

  1. 感想お疲れ様です。
    >”雑”以外の酷さくらいは見せてほしいものです。

    とにかく『雑』な作品でしたね。
    でも制作サイドのツイッターとか見てる限りだと、すっごい丹念に物語を構築して成功してる気満々なんですよね。
    割と真面目にこのギャップは何で生まれてるのかは知りたいですね。
    なにせガッチャードファンですら「勢いだけで解決したけどこれがガッチャードだから」って言う意見チラホラ見かけるので。
    制作サイドの意図を読み取ってほめてる意見見かけたことないんですよね。

    ようやく終わると思ったら今度はまた武部Pなんですよねぇ。
    お菓子メーカーに怒られないかが心配です。

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    1. 匿名さん、こんにちは。

      >割と真面目にこのギャップは何で生まれてるのかは知りたいですね。

      公式声明とのギャップは判断が難しいですね。
      スタッフも失敗だったとわかっていても売上が落ちるからそうは言えず虚勢を張っていることもありますからね。
      かと思えば、本気でイッちゃってるようにしか見えないケースもありますし。
      そもそもいわゆる公式の運営と脚本家や監督など各スタッフの間で明らかに温度差があるケースもあるので公式声明に大した価値が無い場合もあります。

      私は基本的に設定や制作秘話と呼べるようなもの以外は話半分にしか受け止めないようにしています。
      判別しようがないなら、せめてノイズにならないようにしたほうがマシだと思っています。舞台裏も映像作品としては”本編外”の出来事ですからね。

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  2. 錬金術は作品内では「物に命を与える技術」らしいですが、
    すでにガッチャードの変身システムの時点で現実の錬金術(化学反応)と混同しているフシがみられたので制作陣もあやふやなんだと思います

    グリオンの目的も「全てを金に変える、これこそが錬金術!」みたいな雰囲気を出していましたがガッチャードの世界の錬金術は金の生成は関係ないですからね

    複数のものを反応させる、物に命を与える、
    これがガッチャードが主張してきた錬金術の力だと思うのですが、
    この二つの要素に繋がりを感じていないので『錬金術』という言葉に興味を持ちづらいです
    勘違いだったらすみません

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    1. はい、私も基本的にはそういう理解でいます。
      ただ、グリオンの金の話や冥黒王がマルガム化や黒い炎など独自の話を持ち出したり、ここ最近はドライバーを創り出すのが当たり前になっていたり、もう物の命を与えているやつがいないのでわけがわからなくなっています。前からずっとそうですけど、「魔法」というほうが実態には合っていると思います。

      「スタッフもわかっていない」という話は実情としてはそうだと思うんですが、それでは作品として成立しないので困るどころか論外です。それを前提にしちゃうと、「有るのは出来損ないだけで、ガッチャードなんて作品は最初から存在していません」っていう話になってしまうのでその線は意識的に考えから外すようにしています。

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    2. >意識から外すようにしています

      なるほどです
      評価基準は大事ですよね。
      私は「作者の頭の中では設定があったんだろうな」みたいなポテンシャルのある作品はつまらなかったとしても考察の余地があって好きなので、そういうのすらないガッチャードは普通に評価下げてしまいました。
      (※鎧武、セイバー等はストーリーはハマらなかったですが色々設定を考えてたんだろうなと思います)

      魔法なら魔法でもいいんですが、呼び名よりも「錬金術はこういうものだ」と自分達で説明したことにあんまりこだわってない適当さがなんか乗り切れないなって思いますね。

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    3. >私は「作者の頭の中では設定があったんだろうな」みたいなポテンシャルのある作品はつまらなかったとしても考察の余地があって好きなので、そういうのすらないガッチャードは普通に評価下げてしまいました。

      そういう基準も妥当だと思いますよ。
      ガッチャードの設定の出来栄えが明らかに悪いのは確かですからね。評価基準はそれぞれなので自分の考えがしっかりしていればそれで良いと思います。感想ならそういう感じ方の違いを見ることも醍醐味の一つだと思いますし。

      >魔法なら魔法でもいいんですが、呼び名よりも「錬金術はこういうものだ」と自分達で説明したことにあんまりこだわってない適当さがなんか乗り切れないなって思いますね。

      「魔法じゃなくて錬金術?」と視聴者が思うのは当然のことなので当たり前のツッコミどころすらカバーできてないのはダメダメだと思います。
      「違うんです!」と作品のほうから言うからには違いをはっきり示せないと独自性どころか違和感になるだけだと思います。

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    4. 呼び名に関しては、バンダイとかから「これを題材にしろ」って言われたものを上手く活かせなかっただけだと思うので、私はそこまで固執していないですね。
      Xとかでは「錬金術じゃなくて魔法でいいだろ!」って言ってる人は結構見ましたが、
      どっちかというと「魔法とは違うんです!錬金術はこうなんです!」と説明した上で違和感しかないのが問題かなと思います。

      錬金術って言葉自体が歴史の中でもいろんな国を渡り歩いて様々な技術に成り代わった結果消えたものですから、「ガッチャードの世界の錬金術はこういう技術なんだ!」ってことでも私は満足なんですが、『こういう技術』の実際の描写がどこが?ってなるのがちょっとな…って感じです。

      同シリーズの仮面ライダーオーズでは「錬金術という不思議な技術があった」に留めることで想像の余地を持たせてましたが、
      ガッチャードはそこを説明したわけで、「説明したからにはちゃんとやれ」って感想が強いです。

      全然関係ない個人的な感想ですが、『錬金術』という設定に関しては中途半端に賢者の石とか金錬成とか現実の錬金術ワードを散りばめてくるところが「あー薄いなー…適当だなー…」って気持ちを助長しています。

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    5. >呼び名に関しては、バンダイとかから「これを題材にしろ」って言われたものを上手く活かせなかっただけだと思うので、私はそこまで固執していないですね。

      私はそこに制作上の問題の根源がある可能性も疑っているからです。名称の違いには意味があると思っています。
      「最初は錬金術として提案したのに周りに台無しにされて実質魔法になってしまい、魔法と名前を改めることすら許されなかった」のか
      「最初に魔法として提案したのに『ウィザードと被るから錬金術ってことにしましょう。それなら設定を変える? 必要ありません』」なのか、シンプルに2つに分けてみても企画の始まり方の違いによって誰にどんな責任があるのかは変わってくると思います。
      周りじゃなくて設定を考えた人が元凶で、設定を変えろと言われたのに自分の考えた設定に固執して名前だけ変えたりした結果おかしくなったのかもしれませんし。
      可能性が全然絞れてないので「名前は関係ない」と切り捨てる気は私はまだありません。

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  3. すみません、何の話をしているんでしょうか?

    錬金術という名前になったルーツについて話しているのでしょうか

    作中で錬金術と呼ぶことになったメタ的な理由がきっかけでガッチャードがつまらなくなった可能性がある、そこに注目したい、ということでしょうか

    錬金術関連の設定の甘さについて戦犯探しをするのが重要ということでしょうか

    読解力不足であまり良くわからず、すみません


    ちなみにあなたのいう「錬金術は魔法だろ」というのはどの範囲のことを言うのでしょうか
    たしかに現実には存在しない超常技術なので魔法なのだとは思いますが、それを言い出したら過去作の不思議技術のだいたいのことは魔法なのではないかと思います。
    「命なきものに仮初めの命を与える」という技術だということは説明はされてますが、「そのメカニズムが想像できないから魔法じゃん」ということでしょうか。

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    1. >作中で錬金術と呼ぶことになったメタ的な理由がきっかけでガッチャードがつまらなくなった可能性がある、そこに注目したい、ということでしょうか

      ある程度合っています。
      正確には「それが全ての元凶である」と考えているわけではなく、「原因の一端である可能性がある。あるいは原因の原因である可能性があるから思慮の一端から外そうとは思わない」です。

      >錬金術関連の設定の甘さについて戦犯探しをするのが重要ということでしょうか

      重要かもしれないし、重要じゃないかもしれません。それすら判断がつかないので「重要ではない」と判断すること自体を保留にしています。私は結論を急ぐ必要性を感じていません。

      >錬金術という名前になったルーツについて話しているのでしょうか

      こちらは質問の意味がよくわかりません。
      「ルーツ」という単語が「どのスタッフがどういう過程でどういう意図を持って錬金術というネーミングを採用したか」という意思決定のプロセスを意味しているならそれで合っています。
      「『錬金術』という単語をスタッフが選んだことに意味があると思っているのですか?」という意味でなら特にそうは思っていません。「錬金術のほうがかっこよくない?」とかその程度の発想だろうと思っています。錬金術に何か思い入れがあったり、一般的な錬金術の知識やイメージがあるならこの内容に錬金術という単語はまず選ばないと思うので。

      >ちなみにあなたのいう「錬金術は魔法だろ」というのはどの範囲のことを言うのでしょうか

      かなり広義の意味で使っています。
      オカルト、奇跡、ファンタジーなどなど様々な言い方に変えても問題ない意味合いで使っています。
      作中の錬金術師に一番近い直感的なイメージは「魔法使い」だったので魔法という単語をチョイスしました。

      >「命なきものに仮初めの命を与える」という技術だということは説明はされてますが、「そのメカニズムが想像できないから魔法じゃん」ということでしょうか。

      私の焦点はそこでは無いです。
      序盤は「物に一時的に命を与えて動かす術」と言っていたのに、早々にこの説明とは定義が合うように見えないケミーや仮面ライダーばかりに話が向かい、かと思えば傘立てを刺股に変える。金の生成こそが錬金術の真髄などと既存の古典的なイメージを持ち出し、しまいには黒い炎がどうのと言い出したりと、一向にまとまりが感じられず「この世界の何か不思議なものの総称」程度にしか見えないから「もう魔法って抽象的な呼び方をするほうがマシだろ」と評しています。
      そして一つ一つの設定のメカニズムではなく、全体像や体系化された法則性が見えて来ず、設定を通じて作品全体の理解を助けるどころか足を引っ張っていることを問題視しています。
      魔法であれば「魔法にもいろんな魔法があるよね」と種類の違いとして受け止められても、錬金術です!と言われたら「錬金術ってそんなことできるの?」と疑問に感じることは少なくないと思います。錬金術と言うとまだファンタジー地味た印象がありますが、作中の錬金術を化学や科学に置き換えたら無茶でしょう。いくらオカルト地味た部分がある錬金術とはいえ、ガッチャードの内容で現実に存在した学問の名前を持ち込むのは無謀だと思います。

      >たしかに現実には存在しない超常技術なので魔法なのだとは思いますが、それを言い出したら過去作の不思議技術のだいたいのことは魔法なのではないかと思います。

      これは何の話ですか? 過去作の設定の話はした覚えがないのですが。
      >それを言い出したら過去作の不思議技術のだいたいのことは魔法なのではないかと思います。
      という部分は私もそうだと思いますよ。だから抽象的な設定でしかないなら無理して錬金術とか呼ばずに素直に魔法と言っておくほうがわかりやすい分だけマシだと言ってるんです。
      「面白くないけどすぐに理解できる設定」と「わかりにくくて、理解できてもつまらない設定」ならゼロに近いほうがマイナスよりもマシですから。

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    2. 過去作云々の話については、ある種お約束となっていることに対して不満があるのかなと思ったので、聞いてみました。
      過去作のボトルやミニカー、時計で変身したりする行為も魔法と呼んでほしいということですね
      正直魔法だと言うならまあそうだなと思います。

      とりあえず錬金術という設定・描写の矛盾点ではなく、「錬金術と呼ぶこと」自体に気に入らない点がいくつかあるということですかね

      これは別にフクロウさんの考えや不満への否定的意思とかではないんですが、錬金術という言葉自体は現実でも歴史の中にしかないものでとてもフワフワしていて、(制作陣がどこまで考えているかは置いといて)金の錬成が終着点だった国もあるし不老不死が終着点だった国もあります。
      そんな技術なので、人類が影で研究してきた謎の技術という点で錬金術という呼称をするのは理解できる範囲かなと思います。(別に人類は魔法を研究してきたんだ!陰陽道を研究してきたんだ!でもいいとは思います、私はここはどうでもいいです)
      その中で「現実にあった錬金術に即した設定にしろ!混乱する!」これも一理あると思います。錬金術を名乗るなら金錬成や不老不死研究を扱った話にするべきだ!じゃないとわかりにくい!ということですよね。
      そうじゃないなら錬金術と呼ぶなということで。
      実際にガッチャードを見て「ハガレンの設定と違うじゃないか!」とキレていた人を見たことがあります。これは極端な例ですが…

      作中の描写において錬金術と言いながら理解できない現象を引き起こしているのが私にとって「うーん」って思ってるポイントでしたが、不満点の最も軸となる論点はそこではないのだなと受け取りました。

      理解がズレているところがあったらすみません。

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    3. >過去作云々の話については、ある種お約束となっていることに対して不満があるのかなと思ったので、聞いてみました。

      いえ、特に不満と言うほどの不満はないつもりです。
      正確に言えば諦めています。販促、ストーリー、アクションなどやることが多く、明らかに構成要素を扱いきれていないと思っています。設定にまで手をかける余裕はないのも当然だと思っています。
      私のライダーの設定の評価基準としては、
       邪魔にならなければ平均点。
       少しは話やギミックに活かせればプラス評価。
       ガッチャードみたいに無いほうがマシな邪魔になったらマイナス評価。
      といった基準にしています。低いハードルです。

      >過去作のボトルやミニカー、時計で変身したりする行為も魔法と呼んでほしいということですね

      広義であてはめればそうも言えるでしょうね。
      私が積極的にそう思ってるかと言うとそうではありません。ネーミング自体が重要なわけではないからです。
      「(ガッチャードの錬金術はイメージの違いから)混乱を呼ぶためマイナス」なのであって例に挙げられたボトルやミニカーはさして重要ではありません。この文脈で言えば、「名前どおりの外見でなぜその名前がつけられたのかは明白であり、外見と機能以上の作中の意義もないから特に問題はない」という評価になります。この場合はむしろ「魔法」なんて呼ぶほうが混乱を招くでしょう。


      >とりあえず錬金術という設定・描写の矛盾点ではなく、「錬金術と呼ぶこと」自体に気に入らない点がいくつかあるということですかね

      強いて一般化して言うならば、「話をわかりやすくするため以外の理由で既存の概念を持ち込むことは避けるべきだと思っている。持ち込む以上はわかりやすくするのが当然である」ですかね。その理由は先に説明したとおりです。

      >作中の描写において錬金術と言いながら理解できない現象を引き起こしているのが私にとって「うーん」って思ってるポイントでしたが、不満点の最も軸となる論点はそこではないのだなと受け取りました。

      はい、私にとっては錬金術と名乗っているどうかは重要ではありません。
      「(本来はわかりやすくするために入れる既存の要素を)イメージと異なる内容を入れてわざわざわかりづらくしている」というマイナス行動自体を問題視しています。


      >錬金術を名乗るなら金錬成や不老不死研究を扱った話にするべきだ!じゃないとわかりにくい!ということですよね。

      こちらは少なくとも7割くらいは合っていると思います。
      「錬金術(一般化すると既存の概念)を持ち込むなら一般的なイメージに沿ったものにするべきである」と思いますし、錬金術と言われて連想するものは匿名さんの書かれたように金の錬成を目標にしたり、不老不死、あるいは賢者の石やホムンクルスなどを中心に扱うのが無難でしょう。

      匿名さんが書かれたような別のイメージがあることも承知しているつもりです。
      たとえば産業革命前後の時代を舞台にした作品だと「”自称”錬金術師のうさんくさいジジイ(周りからホラ吹きのキチガイだと思われている)」なんて扱いだったりして、オカルト的側面を中心にした別のイメージもありますよね。こういうイメージの場合には魔法使いや陰陽師、シャーマンなど神秘的イメージを伴う存在なら概ね代替可能だと思います。
      どういうイメージを採用するにしても「この作品で言っている錬金術とはこういうやつのことです」とわかりやすく提示して既存のイメージからは大きく外れないことが重要だと思います。リアル寄りならリアル寄り、ファンタジー的なイメージで使ってるならそうであると早めに明示していかないと視聴者が混乱します。

      付け加えるなら、錬金術の基本イメージに沿って説明した上でその後に独自の路線に展開していくことは問題ないと思っています。
      たとえば鋼の錬金術師なら錬金術の要素の中でも「錬成(物の変形や再構築)を中心にして説明した上で錬成から話を広げていき、命や魂の錬成やそれにまつわる登場人物のドラマや事件を描くバトルもの」に仕上げてあると思います。
      一般的な錬金術とは異なる独自の設定やドラマが中心になっていっていきますがそれは問題ではないと思っています。実在の錬金術は本題ではなくあくまで導入をスムーズにする手段や世界観の一部として利用しているだけでしょう。話が進んでもそこまでに説明した作中における錬金術の全体像は崩れていないからエンタメ重視のフィクションとしては問題ないと思います。「どこを切り取って、どう活かすか」も既存の概念やモチーフを取り込んだ作品では見せ場の一つでしょう。

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