『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』 第6話「キジみっかてんか」:感想

2022年4月10日
■話が進まない
・今回も特に話は進みませんでした。話が進まなさすぎて「今は何の話をしているのか?」という主題すら見失いそうです。
タロウの父親は相変わらず断片的に説明するだけで意味を成しませんし、管理人であるらしい介人は説明せず管理も杜撰なのでタロウ父以上にイライラさせられます。
タロウは相変わらず「人間とは~」「幸せとは~」と言ってるだけで結論が出るまで興味が持てません。答えの出ない哲学は考えている本人以外には何の価値もないと思います。

・前回の引きから進展があるかと期待した敵幹部たちも全然進展がありませんでした。それどころか迷走してる印象を受けました。
急に「笑顔とは何だ?」「愛とは何?」とか言い出して戸惑いました。初登場時にそれっぽいことをやっていたソノニはまだしも、ソノザはそんな印象が欠片もないので急にキャラが変わったように感じました。敵幹部という以上の印象すら定まってないキャラでそんなことされても困ります。

・キャラも死んでるところが相変わらず致命的なように感じました。
タロウやタロウ父にあれだけ食いついていたハルカと猿原は話が終わった途端に消えて次に現れた戦闘中も黙ったままでした。台詞があるときは異常なほどに活発なのに台詞がなくなると途端に存在しないかのように静かになることに違和感を感じます。
井上の脳内にはバトルが存在しないが現実にはハルカたちもバトルに参加しているという矛盾が思いっきりノイズになっているように見えます。

■雉野
・雉野の話は普通過ぎてポイントがよくわかりませんでした。
何話もやって雉野のダメさを印象づけた後ならわかりますけど私にはそんなにダメな印象がありません。仕事ができないどころか反社会的で人間的にダメな人物が多いですし。「ダメダメ言われてるから雉野はダメらしいね」くらいの印象しかない状態ではダメじゃなくなっても「ダメじゃなくなったらしいね」くらいにしか思えず、特に感慨も違和感も湧いてきません。
奥さんに至っては普通の人間かどうかさえ不確かなエイリアンのような存在なので、倒れたとか雉野が元に戻って安心したとか言われても普通の感覚で受け止めていいのかすらわかりません。後になってから「あのとき死んでくれてたら良かったのに」って思うようなキャラじゃない保証がありませんからね。
地に足がついた話を地に足がついてない状況でやられてもお話が成立しないと思います。

■バトル
・回を重ねるほどに酷くなっていきますね。
わざわざサルたちも乱入させたかと思ったら途中から話の都合で画面からすら消えていました。戦っていたはずのソノザですらも邪魔になったら画面から消されて、怪人を倒したらまたすぐに出てきて不自然極まりなかったです。
別にサルたちを出さなくても問題ない場面のように感じたんですが、もしかしてモモタロウの必殺技演出のためだけに出しているんでしょうか? コミカルで面白い演出かと思ったのですが予想よりも邪魔な存在だったのかもしれません。

・アルターチェンジのアクションの成立しなさ具合も相変わらずでした。CGで撮影が雑だからソノザなど生身の方は「えっと、この辺にいるはずなんだよね? ここを攻撃すればいいんだよね? CG作る人が合わせられるように大雑把に攻撃しておこう」みたいな迷いが毎回見え見えで萎えます。攻撃に殺意が全く感じられません。
CGのクオリティも低いので大したことなく見えるしょぼい攻撃にただ一方的にやられるだけでモモタロウの圧倒的強さすら醸し出せておらず退屈です。


次回は学校にメンバーが集まるお話のようです。
戦隊の2,3クール目にありそうな、かなりどうでもよさそうな回に見えます。今そんなことをしてる余裕があるとは驚きです。


コメント

4 件のコメント :

  1. 井上脚本の悪癖のような抽象的なセリフや話に終始していて興味が持てませんでした。自分は自分らしくいればいいっていうような話だったんでしょうか。
    怪人もなんか主人公たちと無関係の人物から取って付けたように出てきてあっさり倒されて唖然としました。
    バトルもなんか長続きしなそうなCGですね。ピンクと黒の造形も貧相で全然かっこよく見えないし。結局過去戦隊のスーツで戦うならはじめから手を出さなきゃいいのに、奇をてらいすぎて色々すべってると思います。

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    1. 何の話なのかよくわかりませんでしたね。
      中心だったはずの雉野は結局奥さんに言われただけで雉野自身がどう思ったのかは何も描かれませんでした。それどころかタロウの心情に話題を持っていかれてしまいました。
      これでは「変わらなくていいんだ」という自己肯定の話だったのか、「借り物で上辺を着飾っても意味がない」といった話なのか、あるいはポイントシステムという世界観などの説明だったのか。いったい何が主題だったのか判断がつけられません。
      前からこういう感じなのでこれがドンブラザーズの作風なのだと思いますが、こうするメリットは私は感じていません。キャラの濃さに対してお話のぼんやり感でギャップがあることに意義があるように見えません。

      >奇をてらいすぎて色々すべってると思います。

      今のところ、「変えるために変えた」という典型的な失敗に見えます。
      目的があって変えたのではなく、変えること自体が目的になっているため用をなさず、役立たずでは困るので現場では結局元に戻されて有名無実どころか「無いほうがマシ」です。
      せめて予算くらいはまともに用意してからやってほしいものです。

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  2. こんばんは。 脳人側の元老院だのポイント制だのさらに謎を増やすことばかりして困ります。
    ポイント使えばやめることもできるってなんですかそれ…
    介人が司令官ポジションになりそうで嫌だなと感じました。
    情報を小出しにして薄く薄く伸ばしてる状態にしか見えませんね今のところ

    ロボ戦少ないですが、あのバンクまみれのCG戦闘ならいらないかなと思ってます。
    あれ巨大化戦って感じしないんですよね…
    ずっとエンヤライドンってことはありえないでしょうし、結果論になりますが敵が巨大化できない理由でもつけて序盤は等身大戦で乗り切ればよかったのにと感じました。

    この作品で唯一楽しんでるところはドンモモタロウの等身大のアクションくらいなんですけど、アルター化でその時間も削られてますし、新要素があまり良い方向に作用してるようには個人的には見えないです。

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    1. 匿名さん、こんにちは。

      >ポイント使えばやめることもできるってなんですかそれ…

      辞められると言われても信用できませんしね。元々、突然野生のサングラスに取り憑かれて変身できるようになった身の上で辞めてもいいとか言われても「辞めた!→また野生のサングラスが向かってきてドンブラザーズに強制加入→ポイント貯めれば辞められるよ♪」なんて可能性もあり得ます。タロウ父や介人の態度といい、真に受ける気になれません。

      >ロボ戦少ないですが、あのバンクまみれのCG戦闘ならいらないかなと思ってます。

      バンクしかできないなら見たくはないですね。その場合には巨大ロボの玩具もすっきりさっぱり諦めてほしいですが。

      >この作品で唯一楽しんでるところはドンモモタロウの等身大のアクションくらいなんですけど、アルター化でその時間も削られてますし、新要素があまり良い方向に作用してるようには個人的には見えないです。

      私も楽しみらしい楽しみはドンモモタロウの剣戟くらいです。でもバトルが雑な上に短いから満足感は少ないです。代わりにやってるのがアルターチェンジや神輿バンクなので目の敵にしたくなる気持ちはわかります。

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