『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』 第3話「あかりどろぼう」:感想

2022年3月20日
■ぶつ切れ
・今回は内容が要素ごとに分かれていてまとまりがないように感じました。
予告と冒頭からはブルーのお話なのかな?と思っていましたが前回のブラックとピンク同様に顔を見せるだけでブルーがメインのお話には見えませんでした。
じゃあ相変わらずイエロー目線での話になるのかと思ったら、途中からは桃井タロウの活躍に取られていました。
泥棒事件を解決する桃井タロウというシンプルな筋書きが今回の中心だったのだろうか?と思っていたら、結局犯人は幹部に殺されてしまいました。
最後まで見終わってから振り返ってみても「あれは何だったの?」「今回やる必要あった?」と思う内容が多かったです。色んな要素が複走した複雑な話をやる作品とは思えないので構成を疑ってしまいます。

■重要なのはそこじゃない
・イエローにとっての桃井タロウの正体は今回で明らかになりました。
「名前は言わなくていい」と言い出したときにはもっと引っ張るのかとうんざりしたので今回で終わったのはマシなことなんですが、これで桃井タロウ関連は一件落着かと思ったら突然イエローにキレるドンモモタロウが残って結局すっきりしませんでした。
普段の言動と八つ当たり地味た足蹴が一致しないように感じたのですが、ドンモモタロウの人格は桃井タロウとは別なんでしょうか?
それだとここ数話で時間を費やしてきた桃井タロウの人物描写の価値がだいぶ無くなると思うのでそうとは思えません。
今回の女幹部も最初は鬼を殺さずに放置しておいて、でもやっぱり気に入らないからと殺したり目的が謎でした。

・主人公のドンモモタロウや敵幹部の方針が謎で、一番知りたいことが全然わからないことにストレスを感じます。
一番気になるところを見えるところに放置したまま、桃井タロウだのブルーだのの描写をされても「そんなことよりさぁ」という気分のほうが先立って楽しめません。

■ナチュラルに狂った倫理観
・イエローの叔母さんもだいぶおかしな人でした。警察なのに誤認逮捕。警察なのに自分の姪に対して「また盗作してるのw」とか言う。こんな冤罪しまくってそうな警察官は怖いです。
ブルーも今回はお悩み相談になったりボールを拾ったりする良い人であるかのように描写されていましたが、前回の第一印象が最悪なので全然良い人とは思えませんでした。
横柄過ぎる荷物の受取人やレイプ未遂の若者など人格障害者だらけなせいで今回の犯人の闇が全然目立ちませんでした。むしろ替えが効く照明器具を盗むだけで済んでる分だけマシに思えるくらいでした。

・イエローが今回わざわざ「自分はやりたくないから洗い物を配達員にやらせる」なんてやらせてたあたりからすると、井上はマジで「『配達員ごときにはこれくらいさせていいだろ』なんてつい思っちゃうけど止めようね!」くらいの理解し難い価値観なんでしょうね。
私の感覚だと普通は洗い物なんてさせないと思います。「人を殺すのはいけないことなんだね。今度からちょっとムカついたくらいでは殺さないようにしよう」と言われてるような異常な価値観を前提にしたお話に全くついていけませんでした。
こんな狂った人ばかりの世界なら、そりゃ敵幹部たちも「欲望にまみれた鬼は消去する」と思っても仕方ないと思います。生身の人間でも酷いのに更にエスカレートしてるんですからね。問答無用で殺したくもなりますよ。

■アクション
・ブルーは意外と動きが俊敏でした。腕はガワが大きいだけで中身は空洞なんでしょうかね?

・アクション自体は良かったんですが、展開が雑で楽しめませんでした。
バトル自体も短いし、展開が販促ノルマをそのままこなしただけで萎えました。敵幹部とのバトルのほうが本番なのかと思ったらそちらもあっさりで拍子抜けしました。

・井上はバトルに全く興味がなく台本には「怪人と戦い始める。必殺技で敵を倒す」みたいな筋書きとすら呼べないような短文しか書かれていないと言いますが、ドンブラザーズもそうなのだろうかと疑わしく思えてきました。

■アルターチェンジ
・こういう使われ方のほうがしっくり来ると思いました。
小さいから隠密性が高いし、人型でない形状を活かした行動もあったので普通に変身してやるよりも納得感が強そうです。

・ただ、しょせんバトルの前の前座なので見たいかと言われるとそうでもありません。
アルターチェンジのパートを丸々無くして、バトルが長かったほうがたぶん嬉しいと思います。
レジェンドの使い方としても相変わらずいまいちでした。別に飛べればなんでも良かった気がします。モモタロウアルターじゃできないことには見えませんでした。
アバターチェンジも普通に撃つだけで使う必要性を感じませんでした。あのシチュエーションなら「大事な荷物に当てるな! →こいつを使え!(レールに沿って動く誘導弾で荷物を避けながら撃破)」なんて展開などもう少し説得力のある展開をできたと思います。


次回は桃井タロウがメインみたいです。
ブラックの話でもやるのかと思っていましたがここで桃井タロウなんですね。桃井タロウには特に気になる点がないのでついていけるか不安です。ドンモモタロウのほうの話があるなら良いのですが。



コメント

4 件のコメント :

  1. こんにちは。今回はいつにも増して変な回でした。
    モモイタロウの名を何度も呼ばれてるのに、本人が反応せず話が進行していくのは無理やり感がありました。
    タロウは変身すると性格が変わるみたいですね。ほかのメンバーは大きな変化は見らせませんが。
    宅配中と職場と戦闘と3種類の性格があるってことなんですかね。
    幹部に怪人を仕留められて動揺したのか、イエローを蹴るとか情緒不安定なようにしか見えないのがやばいなと。

    ブルーが変人とか自称してましたが、タロウがぶっ飛んだ性格をしているので控えめに見えました。参謀ポジションみたいな感じになるんですかね。
    お金持ってないのに、どうやってあの家に住んでるのか謎ですが。

    女幹部は必殺技止めたので3人の中では一番強いのではと思いましたが、その場のノリで戦闘は決めてそうなので適当に見ておこうと思いました。

    幹部が怪人を倒してもギアは介人のもとへ回収されるのですね。
    ギア関係でわかったのはそれだけでした。介人にとってはよくないそうですが。 

    とにかく説明がないので困ります。制作側は理解してるのかもしれませんが、視聴者側から見ると説明不足で登場人物が突拍子なことをしてるようにしか映ってませんね今のところ

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    1. 匿名さん、こんにちは。

      >モモイタロウの名を何度も呼ばれてるのに、本人が反応せず話が進行していくのは無理やり感がありました。

      スタッフは「変人だから」というつもりなんだろうと思っています。
      個人的にはむしろモブも含めてあの世界の人間全般のほうがおかしいように感じているので、比較的善良な桃井タロウを変人扱いされてもピンと来ません。

      >宅配中と職場と戦闘と3種類の性格があるってことなんですかね。

      職場と外の差は慣れや「だいたいの問題は解決したから何もしてやる必要性はない」と考えたりしてるかで説明がつかないこともないと思います。
      ドンモモタロウ状態のときは明らかに違うと思います。困ってる人を助けるのが当然というのが嘘でないならば、自分にすがってくるイエローを足蹴にするはずがありません。後悔するよりも今目の前のイエローを助けることに全力を尽くすはずです。

      >お金持ってないのに、どうやってあの家に住んでるのか謎ですが。

      東映公式には「もらった?」とか書いてありましたね。私は親から相続したのかなと思ってましたが。

      >幹部が怪人を倒してもギアは介人のもとへ回収されるのですね。

      そのようでしたね。私は介人のことも含めてどうせまともな説明はされないだろうと思っているので特に期待する気がありません。

      >視聴者側から見ると説明不足で登場人物が突拍子なことをしてるようにしか映ってませんね今のところ

      私はそういうお話として作ってあるなら特に問題はないと思っています。1話がそういう作りだったと思います。
      ただ、2話と3話はそういう作りじゃない気がしています。スタッフはブルーやレッドへの好感度アップなど何かしらやったつもりになっているんじゃないかなと齟齬があるように感じています。次回で桃井タロウの話をやるなら尚更、視聴者の関心とズレてるんじゃないかと疑念を深めることになりそうだと思っています。

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  2. ドンブラザーズ、ここ5・6年の低迷した戦隊ではダントツで面白く感じますがどうでしょうか。
    変身後の性格の相違についてはもう少し様子見ですね。

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    1. 私はそれほど評価してません。序盤の面白さならばルパパトやジュウオウジャーのほうが良かったです。ベテランらしい脚本力の高さはあると思いますがそれ以上のものは感じていません。
      ドンブラザーズは現状だとキャラのアクの強さで持ってる印象なので飽きたら途端に退屈になると思います。メインストーリーなどそれ以外の面白さやキャラの広がりを感じない限りは特に期待を持てないだろうと思っています。

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