『仮面ライダーセイバー』 第21話「最高に輝け、全身全色(フルカラー)。」:感想

2021年2月7日

■平行世界のお話
・「剣士はそれまで関わった人々の思いを背負って戦っている!」とか言われて
「俺の子供がさらわれてんじゃねぇか! どうしれくれんだ、この小説家!」とか言ってたキチガイや「俺の家族を侮辱したら殺すぞ!」というキチガイ、メギドを無視して「剣を返せ!」と襲い掛かってきたキチガイなどの映像が脳裏をよぎりましたが気のせいでしょうね。前世の記憶か何かでしょう。そんな剣士がいるはずありません。

■違いがわからない
・大秦寺さんの話は全然ピンと来ませんでした。飛羽真の昔と今の違いがわからないからです。
”約束”にこだわっていた昔と今でどう違うのでしょう? 見ようによっては今も昔も飛羽真は「~したい」という自分のエゴを追及しているだけで何も変わってないようにも見えます。具体性が云々と言えるほど変わったとは思えません。相変わらず「どうすればいいんだ…(とりあえずメギド幹部を倒せばいいだろ!)」とか間抜けなことを言っています。「伝承のとおり剣が光ったからOK」という以外の根拠が伝わってきません。

・個人的には剣が光るかどうかとかいうよりも人々を救ってるのはどちらかという点のほうがよほど重要だろうと思うのでそんな理由で飛羽真を疑いソードオブロゴスに従っていた大秦寺さんを信用する気になれません。

■唐突な新設定
・最初の剣が2つあるという話に説明がなされました。最初に光と闇の剣がポンと湧いて出て、烈火は初めて人間が作った剣だったそうです。
…いや、そもそも勝手に出てきた剣と作った剣の2種類があることも初耳だし、それを同列に扱って良くて、かつ人造のほうが特別すごいというのが理解できないんですが。
まぁ伝承を伝えてきたのがかのソードオブロゴスなので「最初」を重複されたらわかりづらいなんて高度な文法は理解できなくても無理はないですね。伝承を残せただけマシでしょう。

・最初の剣の物語のイメージ映像の左側にズオスの人間態っぽいのがいましたね。
あれがズオスなら左3人がメギド幹部3人で、右の二人は最初の剣士と消去法でタッセルなんでしょうかね。
…と視聴中の段階では思ってたんですが、東映公式の解説に【やがてユーリが現れ、光と闇の2本の聖剣を手に魔物たちを退ける】と書かれているので最初の聖剣の使い手とはまた別のようです。本当にややこしいですね。どうやら最初の剣士は聖剣なしでメギドと戦っていたようです。どうやって太刀打ちしたんでしょうね。

・2000年間まともな剣士が現れなかったことは納得できました。剣士って人助けに興味がないやつらばっかりですからね。あんな糞組織からそんな人物が生まれなくても不思議はありません。
少し凝った設定にするなら「別に飛羽真が特別なわけじゃなくて、特別な巫女(ルナ)と剣士が心を通わすことが条件で飛羽真はそれを偶然満たしていただけ」と後から偶然性をアピールしたりしますがセイバーだから特にないでしょうね。

■最光・エックスソードマン
・本は別売りなことがけち臭いなと思いました。剣だけで完結すると思って買った人は可哀そうです。
結局は本で変身して、おまけにベルトもカリバーと同じのを使う点が実に中途半端でがっかりしました。剣をドライバー代わりにした意味もありません。売り文句がどれもブーメランになってるように見えます。

・ストーリー上でも飛羽真がパワーアップして自力でメギド分離できそうな雰囲気を醸し出してるし最光の必要性が薄くなってるタイミングで出てきていろいろと台無しだと思いました。本当に販促がド下手ですね。

・個人的には結局、ユーリが剣のままだったことに戸惑いました。
「剣士に戻る」というのは生身の身体に戻るという意味だろうと思っていましたが実際には相変わらず剣が本体でシャドーも使っていました。何がどう変わったか全然わかりません。

・ギミック自体はアクション向きだと思いました。
腕や剣に力を集中させるモード切替は見た目にもわかりやすくて使いやすそうです。
コミック風の演出はダメでした。テンポが悪くなるだけで全然プラス効果が感じられません。まだゼロワンのときのほうがマシでした。


次回は尾上と戦うみたいです。大秦寺さんが認めた時点でもう戦う意味がないと思うんですけど何をするんでしょう? 私はたぶん特に必要性はないけど戦うんじゃないかと思っています。

コメント

4 件のコメント :

  1. 更新お疲れ様です。

    飛羽真がどう変わったのか自分も全く分かりませんでした。「人々を救う!」が「人々を救う!!」になっただけというか、家族が失踪した人たちの力になりたいなんて当たり前すぎて特別ヒーローらしいとは思えません。普通は言うことを聞かない利己的なゲストをそれでも守るとか、もし守れなかったらという恐怖を抱えていたりとか、そういう描写があると思うんですが。今までより真剣さが増したと言うなら、編集長さんのことを思い返して「一歩間違えば手遅れになっていた…」と自分を責めたりするんでしょうか。

    飛羽真の口ばかりで実態の伴わないところを指摘する人は必要だと思いますが、大秦寺さんもそんなに人助けに積極的な印象も無いんですよね。背負っている過去とやらはスピンオフとかでやってるんでしょうか。あの中では比較的まともなので味方化にあまり抵抗はないですが、「和解=出番が無くなる」じゃないといいですね。

    前回戦った時もそうでしたが、バトルのシチュエーションとスラッシュの見た目が絶望的に合っていなくて個人的に残念でした。エスパーダみたいな見た目のライダーとやってほしい感じの展開です。エックスソードマンのコミック風のデザインなど、そういうミスマッチ感はわざとやっているんでしょうか。

    芽依は別人のように大人しかったですね。ぜひこの感じを維持して欲しいです。
    杉原監督は戦隊からの方なんでしたっけ。気を衒わない的確な演出には好感が持てます。怪人はちゃんと恐ろしく、剣士同士の戦いには迫真さがありました。くどいギャグがないだけで視聴のストレスが格段に違いますね。

    光と闇の2本と人造の聖剣は別格扱いではないんですかね?そういえばカリバーの剣って今どうなってるんでしたっけ。

    ユーリが生身の体を取り戻すのかと思ったら違うんですね。生身の剣士と同じように自在に戦えるなら、人間であることをやめたデメリットって戦闘上は特にないんですね。「俺がいない間に成長したな」と偉そうに出てきましたが、セイバーが分離能力を得たら用済みですね。ユーリのキャラに個性も魅力も無いですし売る気があるのか疑問です。

    関係ない話ですが、ジオウ見返していて過去記事を再読させてもらっています。設定が混在しすぎていてタイムトラベルものとしてほんとにダメダメですね。ジオウ単体の話に具体性が無いのはレジェンド関連の都合の犠牲になった面もあるのかなと思うのですが、客演抜きにしたソウゴたちの物語として成立させられる余地はあったと思われますか?

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    1. 匿名さん、こんにちは。

      >今までより真剣さが増したと言うなら、編集長さんのことを思い返して「一歩間違えば手遅れになっていた…」と自分を責めたりするんでしょうか。

      それくらいしてくれたらマシなんですけど無いんですよね…
      相変わらず自分の視野に入ったもののことしか考えてないなぁという印象です。どこが変わったのか私にはわかりません。

      >背負っている過去とやらはスピンオフとかでやってるんでしょうか。

      1話しか見てないので定かではありませんが、少なくともスラッシュがメインだった1話ではそんな話は欠片もありませんでした。
      私はセイバーなので「背負ってるものは…背負ってるものだよ!」くらいの論法が平気で飛んでくると思っています。

      >「和解=出番が無くなる」じゃないといいですね。

      「あのとき死んでおいたほうがマシだった」と言われないと良いですね。最近のライダーの傾向から考えると棚ボタ人気のスピンオフ狙いでとりあえず生かしておく可能性のほうが高いと思いますが。

      >エックスソードマンのコミック風のデザインなど、そういうミスマッチ感はわざとやっているんでしょうか。

      私は販促に無頓着過ぎてそういうギャップとかを全く考えていない、簡単に言うと「映像化されることを考慮してない」だけじゃないかと思っています。

      >杉原監督は戦隊からの方なんでしたっけ。気を衒わない的確な演出には好感が持てます。

      アクションはライダーの中ではかなり良いほうだと思います。ストーリーが壊滅的なので工夫の甲斐がありませんが。

      >そういえばカリバーの剣って今どうなってるんでしたっけ。

      私の記憶に間違いなければ、「行方不明」です。
      先代セイバー「役に立つから持ってけ」
      デザスト(グサ)
      飛羽真「よくも殺したな! こんちくしょー!」
      月闇(なんか独りでに消える。飛羽真は消えたことにもノーリアクションで終了)

      みたいな流れで消えてそれっきりだと記憶しています。勝手に消えたので誰かがワープさせたのか、剣自体に意思でもあるのか、何もかも謎なままだと思います。

      >人間であることをやめたデメリットって戦闘上は特にないんですね。

      今のところ何も感じませんね。
      あれだけ剣士の使命だの何だの言ってるのだから剣士はみんな剣と同化して未来永劫守り続けるほうが良いと思います。そうしていれば今のような腐敗しきった組織にもならなかったかもしれません。
      まぁセイバーなので「それができるのはユーリだけです」とか「光の剣じゃないと無理です」とか後出ししてくるかもしれませんが。

      >ジオウ単体の話に具体性が無いのはレジェンド関連の都合の犠牲になった面もあるのかなと思うのですが、客演抜きにしたソウゴたちの物語として成立させられる余地はあったと思われますか?

      理論上はあり得たと思います。現実的には無いと思います。
      レジェンド関連で時間を食うのは最初からわかっていたことだと思います。たとえば8割の時間をレジェンドに費やすとわかっているなら、あとできることは残りの2割とレジェンド回の隙間でどうにかストーリーを成立させることくらいでしょう。
      それをジオウがやろうとしていたとは思いません。ソウゴというキャラクターやオーマジオウのことすら何一つ片付けられないのではどうしようもありません。「ソウゴは何を考え、何をするのか」というミニマムな話ならいくらでもまとめる方法はあったと思います。そこすらまともにできないスタッフではたとえ条件が良くてもクオリティは上がらないと私は思います。

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    2. 回答ありがとうございます。見返すと序盤のスウォルツとかの虚無感がやばいです。
      レジェンド回は単純計算なら19作品×2話完結で38話分が可能でしたが、実際は一部合同だったのと劇場版に回された分で、管理人さんも統計を出されていた通り計28回(ディケイドとアクアなどは除外)なんですよね。全49話中21話分もミライダーや加古川編などオリジナル要素に費やしているので単なる尺の問題とは言いきれないと思います。
      出演交渉などで内容の決定が遅れたり、過去作のファンに叩かれないように(ナチュラルに毎回踏みにじってましたが)ジオウをわざと目立たせないようにしていたとしたら不毛です。客演要素がダメでもジオウとしての物語をちゃんと描いてほしかったので、根幹の話に触らずに「魔王になんてならないよねー」という状態を維持し続けたのが本当に不可解です。
      こちらの総評を読み返して納得しつつ、「記念作品だから」を盾に適当でもおkみたいな公式の開き直りとか酷かったなーと再確認してます。

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    3. メインストーリーもレジェンド要素もどちらも真面目に扱う気がないので作品としての体すら成せていないと思っています。スタッフが何も考えてないので視聴者も考えようがないと思います。

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